就活するからには、ホワイト業界から内定を得たいと考えている就活生も多いことでしょう。しかし、ホワイト業界の基準やどんな企業がラインナップされているのかを、きちんと説明できるのは少数派のはずです。そこで今回は、ホワイト業界の定義や代表的なもの、内定する方法などについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ホワイト業界とは
ホワイト業界を見分ける際には、厚生労働省による「安全衛生優良企業認定」されているかどうかが、一つの基準となります。ホワイトマークと呼ばれることもあり、認定を受けることでイメージアップや採用力強化などのインセンティブを受けることが可能です。
厚生労働省はその他にも、子育てサポートを行っている企業を「くるみん認定」しています。企業研究の際に、チェックしてみることをおすすめします。
ホワイト業界の定義
厚生労働省では、ホワイト企業に関する定義を明確にしていません。そのため、ホワイト業界かどうかを判断する方法を知らない就活生もいるようです。
ここでは、ホワイト業界の定義について説明します。
①離職率が低い
ホワイト業界の特徴として、離職率が低いことがあげられます。つまり勤続年数が長い従業員が多い業界です。大手企業であれば、有価証券報告書の従業員の平均在籍年数をチェックするとわかりやすいです。
②年収が一定水準以上
残業や休日出勤が少なくても、年収が一定水準以上であることも、ホワイト業界の特徴です。業務効率を上げることで売り上げや利益を確保するなど、企業が工夫を凝らしているところが多いです。
③福利厚生も充実している
通勤交通費や住宅手当以外だけでなく、時短勤務や在宅勤務の導入、社員食堂の設置や食事補助、育児や介護の支援といった福利厚生が充実していることも特徴の一つです。従業員の働きやすさを重視しています。
④労働環境がいい
労働環境が良いことも、ホワイト業界の特徴です。残業や休日出勤がほとんどない、有給休暇を取得しやすい、パワハラやモラハラがないなど、働き心地の良い職場環境がある業界は、ホワイトといえます。
⑤仕事の要求水準が納得できる
仕事をするうえで納期やノルマが設定されるのは、当然のことです。ホワイト業界の場合は、企業から課される仕事の要求水準に、従業員が納得しています。ノルマがあっても達成可能なので、ストレスがありません。
⑥女性も活躍している
ホワイト業界の多くは、ホワイトマークとくるみん認定の両方を受けています。それは、女性が活躍できる環境が整っていることの表れです。特に育休の復帰率が高い業界は、女性の管理職も多い傾向が強いです。
ホワイト業界になりうる所以
ホワイト業界には、グレー業界やブラック業界にはない共通点があります。ここでは、ホワイト業界になりうる所以について、具体的に説明します。
①参入障壁が高く、競合が少ないから
そもそもホワイト業界には、競争率が低いにも関わらず、新規参入が難しいという特徴があります。仕事における専門性が高く、ノウハウを習得するのに時間がかかる業界は、唯一無二の存在となれます。
ホワイト業界に分類される企業の中には、社会的には知名度の低いところもありますが、競合が少ないがゆえに雇用条件が良いことも多いです。
②社会に必要不可欠だから
道路や電気、水道、ガスといったインフラは、私たちの生活に欠かせません。そのため、新たに商品やサービスを生み出すことより、安心・安全な状態を維持できるよう、供給し続けることに価値があります。
このように、社会的にみて必要不可欠な仕事を担っている業界はホワイトです。苦労しなくても成果を上げることができます。それが、従業員の働き心地に直結するのでしょう。
③生産性・利益率が高いから
ホワイト業界は新規参入がしにくく、社会に不可欠な仕事を担っているため、生産性・利益率共に高いという共通点があります。
さらにホワイト業界は、企業が得た利益を従業員に還元する傾向が高いです。そのため従業員の満足度が高く、退職者が少ないことにつながっていきます。
代表的なホワイト業界の一覧
ホワイト業界の定義がわかると、どんな業界が分類されるのかが気になるはずです。ここでは、代表的なホワイト業界の一覧と共に、各業界の特徴を紹介します。
①インフラ業界
インフラ業界は、私たちのライフラインを支える仕事を担っており、社会貢献度が高いです。具体的には、以下の通りです。
- 道路
- 公共交通
- 水道
- 電気
- インターネット
これらの仕事は、世の中からなくなることはありません。そのため、子会社もホワイト企業である傾向が高いです。
②航空・海運・鉄道業界
航空・海運・鉄道業界も、国の認可を必要とするため新規参入しにくく、ホワイト業界といえます。ここに分類される企業に、以下があります。
- JAL
- ANA
- 日本郵船
- 商船三井
- 川崎汽船
どの企業も採用選考は難関ですが、入社後の待遇が良いことで知られています。
③素材・化学メーカー
素材・化学メーカー業界は、日本がアメリカより生産性が高い唯一の業界といわれています。生産性の高さに比例して、利益もあがっています。
素材・化学メーカー業界の営業職にもノルマは与えられますが、取引先の状況で必要量が上限するので、厳しく追究されることもないようです。
製造業にはホワイト企業のイメージがないという、就活生も多いようです。しかし化学メーカーの多くは、ホワイト企業で安定しています。以下の記事では、その理由を詳しく紹介していますので、ぜひ一読してみてください。
④エネルギー業界
エネルギー業界も、インフラ業界同様、ライフラインになくてはなりません。具体的には、ガスや石油、石炭に関わる企業群をさします。
こちらも発掘や輸送に長年のノウハウが生かされており、新規参入が難しい業界です。利益率が高いため、土日祝日がしっかり休めて、年収も高いという特徴があります。
⑤元国営企業
元国営企業も、ホワイト業界に分類されます。具体的には、以下の企業があります。
- NTT
- 日本たばこ産業(IT)
- JRグループ
- 日本航空
- 日本郵政グループ
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 成田国際空港
- 日本アルコール産業
上記の元国営だけでなく、地方自治体から民営化された企業もあります。
⑥私立大学職員
私立大学職員も、ホワイト業界だと認識されているようです。考えられる理由は、以下の通りです。
- ノルマがない
- 出世競争がない
- 転籍がない
- 給料が年功序列
私立大学職員といっても、学務課・就職課・入試広報課など様々なセクションがあり、部署によっては激務になることもあります。しかし民間企業と比べると、負担は軽いと考えられます。
⑦地方公務員
地方だけでなく国家も、公務員は新規参入ができない職種です。中でも地方公務員は、勤務地によってはのんびり仕事ができるところも少なくありません。
また、土日祝日が休み、給料が安定している、原則的に残業がない、退職金が多いことも、ホワイト業界といわれる理由と考えられます。
しかし地方公務員であっても、所属する部署によっては激務になることが予想されます。以下の記事では、公務員が激務といわれる理由について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ホワイト企業に就職する方法
将来のことを考えると、できることならホワイト業界に就職したいと考える就活生が多いことでしょう。しかし、ホワイト業界には大手企業も多く、採用選考が激戦になるところも珍しくありません。
ここでは、ホワイト企業に就職する方法を紹介します。
ホワイト企業の見つけ方
ホワイト企業を見つけるために、実践してほしい方法が3つあります。
- 会社四季報をチェックする
- OB訪問で在職者の話を聞く
- 大学のキャリアセンターを活用する
会社四季報には、従業員の年齢や年収、在籍年数の平均値や離職率のデータがまとめられています。その数値を見ることで、ホワイト企業かどうかを見極められるはずです。
また、OB訪問をして実際に働いている社員の話を聞いたり、先輩の報告書などが残されている大学のキャリアセンターを活用することで、企業の実情を知ることができます。
ホワイト企業の選考を突破する方法
ホワイト業界には、人気企業も多く含まれています。そのため、簡単に採用選考を通過することはできません。ここでは、ホワイト企業の選考を突破する方法について紹介します。
①「就活の軸」に沿った業界選びをする
就活生の中には、基本給や福利厚生といった待遇を重視して、応募企業を決める人が珍しくありません。しかし、そうした考えではホワイト企業の選考に突破するのは難しいです。
大事なのは「就職の軸」といわれる、会社で仕事をするうえで譲れない価値観を明確にすることです。そして、自分の就職の軸が企業が求める人物像とマッチしていることも条件にあげられます。
入社した10年後にどんな仕事に携わりたいのかをイメージし、ホワイト業界のどこに適しているのかを考えてみるのもおすすめです。
②周囲からFBをもらいながらES・面接対策をする
ホワイト企業の採用選考に残るためには、エントリーシート(ES)や面接対策を万全にしておく必要があります。しかし1人で就活を進めている就活生は、自分のESや面接の可否を客観的にジャッジできません。
ホワイト企業の採用選考を突破したいなら、キャリアカウンセラーや大学の就職課職員、ゼミの先生、友人などにESの添削や面接練習を依頼して、フィードバックをもらうことをおすすめします。
自分では気づけない欠点を改善したことで、内定を得た就活生が数多くいます。ぜひ実践してください。
ホワイト業界と対照的なブラック業界の特徴
ホワイト業界の対極にいるのが、ブラック業界です。ブラック業界にも明確な定義はありませんが、社員は使い捨てだという考えが定着しているところといえるでしょう。
ここでは、ホワイト業界と対照的なブラック業界の特徴について説明します。
①時間外労働が長い
ブラック業界に共通する特徴の筆頭が、時間外労働が長いことです。固定残業制や変形労働時間制を導入することで、残業手当を支払わずに、状時間労働を強いています。
ブラック企業に就職してしまうと、36協定により長時間労働を強いられる可能性も高いので注意が必要です。以下の記事では、月70時間の残業があるケースを取り上げて解説していますので、一読してみてください。
②ハラスメントも蔓延している
ブラック業界は、職場の人間関係が悪いことも共通しています。その原因の一つに、職場にハラスメントが蔓延していることがあげられます。経営者によるセクハラ、上司によるパワハラ、独身社員による妊婦さんへのマタハラなど、内容も様々です。
特に理不尽な上司の下で働くと、心身の不調を引き起こす要因になりえます。以下の記事では、ブラック上司にみられる特徴についてまとめられていますので、ぜひチェックしてみてください。
ホワイト業界とは対照的なブラック業界の一覧
世の中には、ブラックだと周知されている業界もあります。ブラック企業の中に就きたい職種があるケースもあり、一概に避けた方がよいとはいえません。
ここでは、ホワイト業界とは対照的なブラック業界をいくつか紹介します。
IT業界
技術やサービスが日進月歩のIT業界は、今でもブラック業界といわれています。働き方改革が進行したことで、何日も会社に泊まり込むという企業は少なくなりましたが、残業や休日出勤が多い業界ではあります。
IT業界と一口にいっても、ウェブデザイナーやコーダー、システムエンジニア(SE)といった様々な職種があり、待遇や忙しさが異なります。以下の記事では、SEが激務といわれる理由について解説していますので、参考にしてください。
サービス業界(飲食・塾・ホテル)
飲食業界や塾・ホテルといったサービス業界も、ブラック業界に分類されます。サービス業界は変形労働時間制が一般的なので、1日の労働時間が長く、休日が少ない傾向があります。そのため、離職率も高いです。
さらにサービス業界は、薄給の会社も珍しくありません。以下の記事では、薄給で激務な業界について解説しています。読むと参考になること、間違いなしです。
小売業界
小売業界も離職率が高いことで知られる、ブラック業界です。変形労働時間制が一般的で、長時間労働の割に給料が安く、キャリアアップが見込めないことが理由のようです。
中でもアパレル業界は離職率が高く、生半可な気持ちでは働き続けることはできないようです。労働条件だけでなく、ノルマのきつさも離職原因となっています。
まとめ
今回は、ホワイト業界の定義や代表的なもの、内定する方法などについて解説しました。
ホワイト業界に分類される企業をリサーチしてみると、離職率が低く、待遇がいいことがわかるはずです。自分の興味・関心がある業界や職種がホワイト業界にある場合は、積極的に応募することをおすすめします。