部下をパワハラまがいで追い詰め、無理難題を押しつけてくる「ブラック上司」が世の中にはいます。今回はこのような「ブラック上司」を見抜く方法や運悪く遭遇した際の対処方法を解説します。軽く受け流せれば越したことはありませんが、現実的には難しいですね。自分が壊される前に逃げ出す道を模索するのも重要です。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ブラック上司はパワハラをしてくる上司
貴方の周りに明らかにパワハラだと思われる理不尽な振る舞いや発言をする上司はいませんか。このような上司は「ブラック上司」と呼ばれます。
「ブラック上司」がピンと来ない人はブラック企業から類推して考えるとイメージしやすいかもしれません。
ブラック企業に関しては以下の記事で紹介しています。まずはブラック企業の基本情報から確認してみましょう。
それでは以下で「ブラック上司」の特徴を見ていきましょう。
ブラック上司の13の特徴
これから「ブラック上司」の特徴を13あげます。この中で1つでも当てはまったら「ブラック上司」の可能性が高く注意が必要です。
①公衆の面前で怒鳴る
みんなの前で直ぐ怒鳴る上司がいます。いわゆる「キレやすい」上司です。このような上司は例外なく「ブラック上司」です。
誰だっていつ怒鳴られるかビクビクしながら仕事はしたくないものです。このような上司とは良好なコミュニケーションを構築することは不可能です。論理が通じなくて感情的に逆上されてはまとまる話もまとまりません。
②細かいミスに過剰に反応する
いわゆる「重箱の隅をつつく」のを生きがいのようにしている上司がいます。誰が考えてもたいしたことではないミスを指摘して悦に入っている上司です。しかも多くの場合、そのミスを引きずり、解決した後もしつこくネチネチ行ってくる場合が多いです。
「自分でもミスはわかっているけど大勢に影響しないので、次からは気をつけよう」と考えていても、それをいちいち指摘されるとやる気もなくしてしまいます。
③目上の人にはへこへこする
見ていてこちらが恥ずかしくなるくらいの「ゴマすり上司」もよく見かけます。そのような上司に限って部下にはやたらと高飛車になるものです。
組織の中で生きるサラリーマンであれば、上司に取り入りたい気持ちは理解できます。でもあまりにいきすぎた目上の人への低姿勢はいただけません。感覚的について行けないと感じてしまいます。
④部下にタスクを横流しする
部下に仕事と責任を丸投げしてくる上司がいます。「何のために貴方がいるのですか。」と言いたくなります。
「ブラック上司」は基本的に能力がない場合が多いので、自分で責任を持って処理しきれないために仕事を丸投げしてくるのです。「任せる」ということと「横流しする」ことは本質的に違います。
⑤自慢話が多い
折に触れて自分の過去の自慢話をする上司がいます。自分の過去の経験を参考にしてもらいたくて部下に昔の話をするのであればまだよいのですが、ただ自分の過去を自慢したいがために延々と話をする上司は困りものです。
聞かされる部下はたまったものではありません。仕事の邪魔以外のなにものでもないからです。
⑥辛かった昔話をよくする
「辛かった昔話」は見方を変えればその人の自慢話です。「こんな辛いことに耐えた(乗り切った)私は偉いだろう。」といいたいのです。
そのような上司は「それは大変でしたね。」と部下が同情してくれることを期待しているのです。こっちは母親じゃないのですから、いい加減にして欲しいですね。
⑦業務時間外も連絡がくる
休日や帰宅後に仕事の連絡をしてくる上司がいます。確かにある程度上席の管理職となると基本的に24時間勤務です。いつなんどきも事あれば対応しなくてはいけない責任を負っています。そのために管理職手当をもらっているのです。
でもそれを部下にも要求してくるのは勘違いです。折角の休日や憩いの一時をぶち壊されるのはたまったものではありません。ましてや翌日職場で話せば済むことをわざわざ言ってくるのは論外です。
⑧部下の成果を自分の成果と報告する
「目上にへこへこする上司」「仕事を丸投げする上司」に共通しますが、そのような「ブラック上司」は部下の手柄を自分の手柄のように目上の人に報告する傾向があります。
失敗したら「現場の判断ミス」に逃げて、上手くいったら「自分のリーダーシップ」を強調するのです。上司自身は部下は知らないと考えているかもしれませんが、そのような振る舞いはそれとなくわかるものです。
⑨人事評価をちらつかせる
自分が持っている人事評価の権限をちらつかせて無理を通してくる上司がいます。無理矢理やらせても決して満足な成果を出すことはできないことがわからないのでしょうか。
また理由もなく人事評価を下げてくる上司も中にはいます。
何事もモチベーションは重要です。部下にやる気を起こさせるのは「脅し」ではないはずです。
⑩自分より早く帰ることを許さない
部下が自分より早く職場を出ることに不快感を感じる上司がいます。そのような上司に限って不必要にダラダラと職場にいる傾向があります。
自分より早く部下が帰ると、自分が部下から重く見られていないと思ってしまうのでしょうか。仕事は時間ではないし、ましてや上司に気を遣うことではないのです。
⑪部下の話に耳を傾けない
自分のことばかり話して、人の話を余り聞かない人は貴方の周りにもいるでしょう。このような人はたとえ間違っていても自分の意見を正当化します。
自分の仕事と直接関係のない人だったら、「付き合いにくい人だな」で済むのですが、これが直属の上司であれば話は違ってきます。
部下の話に耳を傾けないということは、部下の立場に立てば上司とのコミュニケーションがとれないということです。これでは「報・連・相」ができなくなり、業務が円滑に進みません。
⑫気合いや根性で解決させようとする
やたらと「気合いや根性論」を持ち出す年配の上司がいます。そういう人には論理的な思考が欠如していることが多いものです。そしてそうした上司の多くは昔の自慢話が多いのです。
自分は「気合いと根性」で困難を乗り切ったのだから、君たちもそうしろと押しつけてくるのです。
⑬部下に関心を持たず聞く耳がない
部下の話に耳を傾けない上司よりたちが悪いのは、そもそも部下に興味を持たない上司です。自分のことしか関心がないのです。
このような人は部下が何か失敗したとしてもフォローしようとはしません。自分は関係ないという体裁を貫きます。
このような上司は救いようがないですね。何をアプローチしても無駄です。何を言っても何処吹く風と相手にしてくれません。このような上司はこちらも無視するしかありません。
ブラック上司に悩む声
どんなホワイト企業でもブラック上司に当たってしまったら終了。就活は本当に運ゲーだと思うし、私にはブラック上司に当たってしまった時の選択肢が辞める以外わからない。
— 社畜@ブラック企業マップ休止中 (@blackcorpmap) February 8, 2019
「ブラック上司」をのさばらせる企業は果たしてホワイト企業でしょうか。ホワイト企業ならばブラックな上司が会社の業績アップにつながらないことはわかるはずで、浄化作用が働き排除されるものです。そうならないのはその企業がもはやブラック企業化している可能性があります。
「ここでやっていけないならお前なんてどこにいっても上手くいかない」っていうブラック上司。笑っちゃうよね。
日本だけで何百万の企業があると思ってるのか。国外を含めたらその数はもっと膨大だし、企業に属さない働き方だってある。
その全部も知らない人間に、人の可能性を否定する権利はないよ。— ナナチル@アダルトチルドレン (@burytheold) December 27, 2018
人にも物にもマッチングということがあります。もちろんこっちが我慢しているうちに相手の方が代わって相性がよくなることもありますが、余りにひどければこちらの方が別の道を探すことも考えましょう。
ブラック上司の対処法
「ブラック上司」の特徴をみたところで、次に運悪く「ブラック上司」に遭遇してしまったときの対処方法を見ていきましょう。上手く対処しないと逆効果になり被害が大きくなりますので気をつけましょう。
上司に対して論破しない
いくら上司がブラックだ、無能だからと言ってもあくまで上司は上司です。上司に対して論破することは避けた方が良いでしょう。
上司に役職がある以上、会社で色んな権限を持っています。下手に反抗したら自分の立場や待遇が悪くなる可能性があります。
ただし、上司に対して従順になれ、何かされても泣き寝入りしろというわけではありません。うまい付き合い方を模索するための方法を以下で説明します。
重く受け止めず軽く流す
「ブラック上司」に悩んでいるとき、「まともに受け止めたら自分が損なだけだよ。」というアドバイスがよくあります。これは非常に無責任なその場しのぎのアドバイスです。
自分で受け流すことができるのなら、そもそも「ブラック上司」に対する悩みなんか起こらないのです。人はそんなに都合よくできていません。いくらこちらが無視していても現実的に「ブラック上司」は毎日ストレスをかけ続けてくるのです。
人間関係でもめた際、可能な対応策は、相手を説得して変えるか、自分が変わるか、逃げるかしかありません。最も現実的なのは最後の逃げることです。
上司に相談して部署移動をする
「ブラック上司」のその上の上司に相談しましょう。ただ困っているということを伝えるのではなく、具体的に自分が部署を異動したいと伝えましょう。
相談する上司に「ブラック上司」を説得するよう頼むのは愚策です。それを耳にした「ブラック上司」はもっとブラックになると覚悟しましょう。説得されて変わるような上司はそもそもたいした「ブラック上司」ではないかもしれません。
相談した上司から逆に貴方がいさめられることもあり得ます。そのような会社とはさっさとおさらばしましょう。
総合労働コーナーを活用する
国では職場のトラブルに関する相談や解決のための情報提供をワンストップでやってくれる「総合労働コーナー」 を設置しています。
各都道府県の労働局や全国の労働基準監督署内などに380か所設置さています。雇用、いじめ、ハラスメント以外にも労働に関することであれば大抵の相談にのってくれます。
労働者でも事業主でも構いません。学生や就活生も受け入れてくれます。相談すれば100%解決するというものではありませんが、少なくてもガス抜きにはなりますので、一人で抱え込まないでドアを叩いてみては如何でしょうか。
転職する
最終手段ですが、自ら転職して上司から離れるという方法もあります。
部署を異動したり、労働コーナーなどで相談して何かしらの改善が図れたとしても、結局上司が同じ社内にいる限り辛い思いをする可能性もあります。
そういう場合は思い切って環境を変えてみることを推奨します。
転職に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
労働施策推進法も成立
政府が推進する「働き方改革」の一環で通称「パワハラ防止法」正式名称「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」が2019年5月の国会で成立しました。
我が国で初めてパワーハラスメントについて規定し、その防止をするための措置を講じる義務を企業に課した法律です。大企業では2020年4月から、中小企業でも2022年4月から施行されます。
まとめ
今回は「ブラック上司」について解説しました。人事は一社員にはどうにもなりませんから、運悪く「ブラック上司」に遭遇してしまうことは避けられません。
無理に自分を追い込んでなじめるようにするのは止めましょう。自分が消耗するだけです。相手が異動するのをじっと待つか、もし限界がきたら逃げる道を探しましょう。