東証一部上場企業と聞くと「すごい」というイメージがあるひとが多いのではないでしょうか。東証一部上場企業は数自体が少なく、就職難易度が高いため入れないという印象が強いようです。本記事では、具体的にどのような理由で「すごい」のか、東証一部上場企業の審査基準やメリットを踏まえて説明していきます。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
東証一部上場企業を「すごい」と考える人は多い
クックパッド東証一部かーすごいなー
— ohnishiakira (@ohnishiakira) December 7, 2011
やはり、東証一部上場企業は「すごい」と思う人が多いです。どうすごいのか、という具体的な理由はありませんが、とにかく皆さん「すごい」と思っているように見受けられます。
東証一部はモテる
— すきち (@sukichi_pop) October 7, 2019
東証一部上場企業の社員は、世間一般的に「モテる」と思われているようです。やはり大企業のイメージが強く。収入的にも将来的にも安定していることから「モテる」という印象が強いです。
上場企業とは
東証一部上場企業とよく聞きますが、上場企業の意味を知っている人は少ないです。では上場企業の意味はどういった意味でしょうか。また、上場企業と非上場企業の違いとは何かを解説していきます。
上場の意味
上場企業とは証券取引所で株の売買がされているような企業のことを指します。証券取引所で株式が公開されている企業は、上場していますので上場企業と呼ばれています。
もちろん、一定の基準をクリアした企業でないと上場できません。そのため、非上場企業と比べると上場企業は数が少なくなっています。
上場と非上場の違い
上場企業と非上場企業との違いは、証券取引所に上場しているのか、上場していないのかの違いです。基準をクリアして証券取引所で株式を公開している企業を上場企業、株式を公開していない企業を非上場企業といいます。
なんとなく上場企業はすごいと思われがちです。しかし、上場した場合のメリットもたくさんありますが、デメリットもあります。
以下の記事では、上場企業のメリット・デメリットについてより詳しく解説しています。上場企業を目指しているという方はこちらも併せてご覧ください。
東証一部上場企業がうけるメリット・デメリット
多くの企業は上場を目標としていると思われがちですが、上場することによってメリットもデメリットもあります。本見出しでは上場した場合のメリットとデメリットを解説していきます。
上場によって発生するメリット
もちろん上場した場合のメリットはたくさんあります。その中でも以下の3点は特に重要なメリットです。
メリット①|株価が上がる
上場するには一定の基準をクリアしなければいけないので、上場することにより、業績が良くて、健全な経営を行ってきた会社という認識が広がります。そういった認識のもとで、上場して株式を公開すると、企業の株式は一気に買わるので株価が上がります。
一部例を挙げると、ITシステム開発会社のアイルは、東証一部に昇格後半年で786円から2,349円まで上昇しました。 それほど上場した場合の影響力は凄いです。
メリット②|資金調達がしやすい
上場企業の最大のメリットは、株式を公開することになるので、資金調達が容易になります。上場以前よりも上場後の方が企業の認知度が広がるので、より株式を購入して貰いやすいです。
また、一定の基準をクリアした企業ということで信用も増し、銀行などからお金を借りやすいというメリットもあります。取引先からの信用も上がるので、ビジネスの輪も広がり各所から資金調達することができます。
メリット③|社員のやる気が上がる
上場すると経営面でも安定した会社ということが証明されるので、企業自体が潰れにくくなります。そうすると社員もやる気も出てきます。また、上場すると株価が上がるので、その企業の株式を持っている社員のやる気も上がります。
そして、上場して会社の業績が上がると、さらに株価も上がりますので、自社の株式を持っている社員のやる気も上がります。
上場によって発生するデメリット
上場したからといってメリットばかりではありません。もちろん以下のようなデメリットもあります。
デメリット①|買収されるリスクが高くなる
上場するということは株式を公開するということです。つまり、自由に株式の取引が行われるため、買収されるリスクも高くなります。投機取引の対象とされたり、株式の買占めにより、経営権を失ったりする恐れがあります。
上場するメリットも大きいですが、企業が買収されて経営権を失ってしまっては意味がありませんので、自社の株式の取引管理を慎重に行う必要があります。
デメリット②|経理が複雑化する
上場すると、企業は株主の意見を聞かなければなりません。そうなると、これまでのような自由な経営ができなくなってしまいます。上場前のようにスピード重視の経営はできなくなり、株主を無視した経営をすると糾弾される可能性もでてきます。
また、長期的な利益の確保を目的とした経営を目指しても、短期的な利益を求める株主の意見も聞かなくてはいけないので経営が複雑化します。
東証一部上場企業がすごい理由
上場企業の中でも、東証一部上場企業は「すごい」と思われがちですが、具体的にどういったことがすごいのでしょうか。本見出しでは東証一部上場企業が「すごい」理由を解説していきます。
数自体が少なく、割合が低い
上場企業の中でも、東証一部上場企業は数が少なく、その割合も低いです。東証一部上場企業は約2100社となっていますが、日本の企業は約550万社ですので、その割合は0.1%以下になります。
そういった面からみても東証一部上場企業は「すごい」といえます。
審査基準が厳しい
東証一部上場企業の審査基準は非常に厳しいです。日本の企業の中で、この審査基準を満たす企業は非常に少ないです。ですので、この基準をクリアできた企業は「すごい」とみられます。
東証一部の審査基準
細かく基準はありますが、主な基準として、以下のようなものがあります。
- 株主数2200人以上
- 流通株式数2万単位以上
- 時価総額250億円以上
- 最近2年間の利益の額の総額が5億円以上であること
- 最近2年間の有価証券報告書等に「虚偽記載」ないなどの経営上の虚偽がないこと
- 取締役会を設置しての事業継続年数が3年以上
これだけみると想像し難いかもしれませんが、これらすべての基準を満たすことのできる企業は限られてきます。
他の市場との比較
東京証券取引所の中には、東証一部上場の他にも東証二部、マザーズ、JASDAQ等の証券取引所があります。マザーズはベンチャー企業が多く、JASDAQは今後成長していく新興企業が多いです。
東証二部は株主数は800人以上でよく、時価総額は20億円以上でよい、といった具合に東証一部よりも条件は緩いです。そういった上場企業などの中で、東証一部の基準を満たした企業に限り東証一部に変更することができます。
東証一部上場企業が人気な理由
東証一部上場企業は就活生にも非常に人気が高いです。やはり、社会的信頼が高いことや、知名度が高いといった理由がありますが、その理由を詳しく解説していきます。
①社会的信頼性が高い
上場企業中でも、東証一部上場企業はより厳しい審査基準をクリアしているため、とくに社会的信頼性が高いです。就活生もそういった信頼性を求めて、東証一部上場企業を希望します。社会的信頼性が高いと、安心感があるのでそういった面でも就活生に人気となっています。
②企業の知名度が高い
東証一部上場企業となると、東証一部に株式が公開されるため、多くの人にその企業の存在を知ってもらうことになります。そうすると企業の認知度は高まるので、自然と就活生の目に留まる機会が増えます。
また、多くの人が知っている企業と、知らない企業では安心感や信頼感が違うので、必然的に認知度が高い東証一部上場企業に人気が集まります。
③福利厚生が手厚い企業が多い
東証一部に上場するための基準として、利益や経営面の安定といった基準があります。たくさんの利益を出している会社や、経営の安定している会社は、そのぶん社員に還元している場合が多く福利厚生が手厚いです。
就活生の企業選びの際に重要視するポイントとしては、給料もそうですが、福利厚生の部分もみています。そういった福利厚生が手厚い企業は就活生に人気があります。
東証一部上場企業の例
東証一部に上場している企業はどういった企業があるのか、本見出しでは、東証一部上場企業の主な企業を抜粋してみていきます。
上場企業①|日本航空(JAL)
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは9位にランクインしている企業です。航空会社を目指す人にはあこがれの企業で、高い人気を誇っています。
以下の記事では、日本航空(JAL)の採用情報や特徴、インターン情報を解説していますので、興味がある方は是非ご参照ください。
上場企業②|パナソニック
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは14位にランクインしている企業です。松下電器から社名変更した企業でもあり、着々と事業を拡大していっている企業でもあります。
以下の記事では、パナソニックの事業情報や採用情報、特徴を解説していますので、興味がある方は是非ご参照ください。
上場企業③|味の素
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは19位にランクインしている企業です。日本の最王手食品メーカーでもあり、海外にも事業展開しています。
以下の記事では、味の素の事業情報やインターン情報、特徴を解説していますので、興味がある方は是非ご参照ください。
東証一部非上場の有名企業もたくさんある
東証一部に上場していない企業でも有名な企業はたくさんあります。どういった企業があるのか、本見出しでは、東証一部上場していない企業を抜粋してみていきます。
非上場企業①|サントリー
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは4位にランクインしている企業です。お酒やジュースなどの製造、販売を手掛け、たくさんの子会社も持っています。
以下の記事では、サントリーの企業情報や社長の経歴や年収を解説していますので、興味がある方は是非ご参照ください。
非上場企業②|JTB
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは8位にランクインしている企業です。いわずと知れた旅行会社で、旅行業界を志望する就活生にも人気があります。
以下の記事では、JTBの採用情報やインターン情報を解説していますので、興味がある方は是非ご参照ください。
非上場企業③|集英社
就活生が選ぶ人気企業ランキングでは53位にランクインしている企業です。日本の総合出版社で、出版業界を志望する就活生に高い人気があります。
漫画や小説などの紙媒体以外でも、ウェブサービスにも力を入れています。また、漫画や小説などの賞も主催する大手の出版社です。
その他の非上場企業
その他にも東証一部に上場していない有名な企業は、下記のような企業があります。
- 佐川急便
- YKK
- ロッテ
- 小学館
- 朝日新聞
- 日本郵政
東証一部上場企業はすごいが、就活では一つの基準にすぎない
確かに東証一部上場企業はすごいですが、東証一部に上場していない有名企業もたくさんあります。ですので、就活の際は東証一部上場企業に絞らずに、自分の行きたい業界や、志望する企業などを研究し、自分に合った企業を見つけるのも大切です。
必ずしも東証一部上場企業が、就職するうえで自分にとって良い会社とは限らないので、そういった企業探しの目安の一つと考えておいてよいでしょう。
まとめ
東証一部上場企業は「すごい」というイメージがあります。確かに厳しい審査基準をクリアして東証一部に上場している企業はすごいですし、認知度も高いです。また、社会的な信頼も高いですので就活生に人気があります。
しかし、必ずしも東証一部上場企業が自分にとって良い企業であるとは限りません。
ここで紹介した考え方が、一人でも多くの方の参考になればと思います。