味の素は1925年創業の食料品業界の大手企業です。この記事では、そんな味の素の事業内容・平均年収などの給与事情・将来性などを紹介します。同業他社と比較して給与水準が高く学生からの人気も高い企業なので、この記事で紹介する内容も企業研究の材料のひとつとしてみて下さい。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
味の素は食品メーカー
味の素は調味料の開発・製造・販売における国内最大手の企業です。自社で開発したアミノ酸技術を活用して、調味料の他に家畜の飼料や医療用食品の開発・販売なども行っています。
味の素の企業情報は以下の通りです。
また以下の記事では、味の素の選考フローやESのポイントを紹介しています。エントリーを希望する学生は、ぜひご覧ください。
味の素の給与事情
味の素は国内でも有数の大企業ということもあり、一般的な日本人の平均年収よりも高い年収が得られる傾向にあります。
この見出しではそんな味の素の給与事情を初任給・平均年収・ボーナス・職種別など様々な観点から紹介します。
味の素の初任給
2020年卒業生向けの募集要項は2019年12月13日時点では「セールス&マーケティング職」のみが公開されています。上記職種の初任給は以下の通りです。
学士卒(大学卒)の初任給が23.4万円と最も低い額となっていますが、厚生労働省が発表している令和元年度賃金構造基本統計調査と比較するとどの学歴でも平均並みの初任給を得ることは出来るようです。
味の素の新卒採用では「セールス&マーケティング」の他、「R&D、技術開発」「コーポレート」「生産」というコースが用意されています。マイナビ2021の情報では、この3コースの初任給も上記の表と同額の初任給が提示されています。
味の素の平均年収
味の素の有価証券報告書では、各年度ごとの平均年収は下記のように報告されています。
過去4年間の平均年収は940万円を超える額となっています。平成30年の国税庁による民間給与実態統計調査では、日本人の平均給与約441万円となっているので、2倍以上の平均給与となっています。
有価証券報告書では味の素社員の平均年齢は43.6歳とされているので、30代後半に入り、役職者としての業務に当たることで給与額も高くなると考えられます。
味の素の職種別年収事例
味の素では職種別の年収の事例について公表されているものはないので、Openworkという企業情報の口コミサイトの情報を元に紹介します。
Openworkの味の素の給与情報では新卒入社で勤続年数10〜15年ほどだと、年収はおよそ700〜1000万円の水準になるようです。
上記の例の他、課長職では1000〜1200万円、部長職では1400万円程度の収入を得ているという書き込みもあります。そういった役職についていなくても総じて高い収入をることは出来ます。
味の素のボーナス
味の素のではボーナスについて公表されている情報はありません。マイナビ2021の情報では下記のように紹介されています。
- 賞与:年二回(6月、12月)
味の素の賞与は一般的な企業と同様に年2回の支給となっています。また、Openworkの書き込み情報では以下のようなものも見られます。
給与全体に占めるボーナスの割合がとても高いと思います。
基本給は高くないが、ボーナスが多く、1年で7.7ヶ月分のときもあった。
仕事のパフォーマンスによりボーナスや昇給額が上がるような成果主義を取り入れつつある。
参考:Openwork
一般的にボーナスは前年度の企業の業績によって支給額が決まりますが、業績に加えて社員一人ひとりの成果に応じて支給額が異なる制度も用意されているようです。
味の素の福利厚生・休暇制度
味の素の福利厚生も、2019年12月現在で公表されている情報はセールス&マーケティング職のみです。
味の素の福利厚生は各種保険・年金・保養施設の法人契約などがされており、一般的な企業で得られる福利厚生は整っています。
休暇制度についても土日祝日や年末年始などの他に、創立記念日に休暇が得られます。また有給休暇については積み立てることが出来るので、消化していない有給を翌年に使うことも可能です。
同業他社の平均年収
次は同業他社の平均年収と比較して、味の素の業界内の給与水準を見てみましょう。以下では、調味料を扱う食品メーカーの平均年収を紹介しています。
各社の平成30年度の有価証券報告書の情報で比較すると、食料品・調味料を製造・販売する企業の中では味の素の平均収入が最も高い水準になっています。2番目に高い日清製粉グループ本社と比較しても120万円程度の収入の差になります。
ここからも味の素で提示されている給与水準が同業他社と比較して、非常に高い水準となっていることが分かります。
味の素の社風
味の素の採用情報では下記のような「味の素グループWay」が紹介されています。
- 新しい価値の創造 Creat New Value
- 開拓者精神 Pioneer Spirit
- 社会への貢献 Social Contribution
- 人を大切にする Value People
これは、味の素が大事にしている共通の価値観です。味の素が就活生に求める要素の根幹をなしています。味の素は業界最大手ですが、その地位に慢心することなく、新しいものへ果敢に挑戦する姿勢や想像力を大事にしています。
また、Openworkの書き込みでは下記のような物が見られます。
「古き良き日本の企業」を地で行く会社。しかし積極的に制度改革を行っているため、「古き良き」のいい面だけを残しており、とてもホワイトな会社。
年配の方も優しい人が多く、下の面倒を積極的に見る良い文化がある。そのため、中にいるとのびのびと新しいことに多くチャレンジ出来る風土があり、結果会社全体を伸ばす方向につながっていると思われる。
参考:Openwork
「味の素グループWay」で提示されている企業の価値観は形骸化せず、実際に働いている社員も実感できるレベルで実行されており、社員同士も協力し合う雰囲気が出来ていると考えられます。
働きがいのある企業ランキング2020|50位
また、OpenWorkが発表している「働きがいのある企業ランキング2020」では、味の素は50位にランクインしています。2019年度は28位、2018年度は42位にランクインしており、3年連続で50位以内の高順位を保っています。
業界別のランキングではないですが、食品メーカー内ではトップレベルです。味の素の新しいことに挑戦して開拓していく企業文化や社風が働きがいにつながっていると推測できます。
味の素の仕事内容
味の素の事業紹介ページによると、同社は「アミノ酸」を中心に、大きく分けて3つの事業に取り組んでいます。
- 食
- バイオ・ファイン
- 医療・健康
多くの日本人にとっても馴染みの深い味の素の調味料などの食に関わる分野の他に、スポーツ・美容・医療・健康などあらゆる分野に関わる食料品などの開発も行っています。
味の素の事業内容のより詳細な情報は下記の記事でも紹介していますので、味の素へのエントリーを考えている学生はこちらも参考にしてみて下さい。
味の素の将来性
最後に味の素の将来性について紹介します。
ここでは味の素にとって追い風となるプラス材料と、今後の味の素の業績にとって向かい風となる懸念材料の2つの観点から将来性を見ていきます。
プラス材料|東南アジア圏の経済成長・冷凍食品需要
プラス材料としては東南アジア圏の経済成長と、海外における冷凍食品の需要拡大の可能性があります。
2019年現在、東南アジアは未だ経済成長著しい地域です。中でもベトナムは中国に代わる生産拠点となり、今後も経済成長が見込まれます。同社のIR情報によれば2017年時点で東南アジアの売上は2547億円と、売上の35%近くを占めています。
欧米における冷凍食品需要の拡大も味の素にとっては追い風となります。2014年にはアメリカの冷凍食品会社を買収して本格的に市場参入を目指しているので、ここでシェアを獲得できれば海外に安定的に売上を確保できる地域を作ることが出来ます。
懸念材料|日本の人口減少・米中の景気後退
一方で、懸念材料としては日本の人口減少と米中の景気後退があります。
国立社会保障・人口問題研究所の情報では今後2050年までに8647万人に人口が減少します。人口減少はマーケット規模の縮小に直結するので、味の素の売上の約半分を占める日本からの売上が縮小すれば業績の悪化に直結します。
また、日本についで売上規模が大きいアメリカや中国でも、経済の停滞が懸念されています。米国株式市場も「バブル」の可能性が指摘され始めているため、景気後退・円高になれば、本業の取引量は好調でも為替の影響で業績が下がることになるでしょう。
まとめ
この記事では味の素の収入事情・仕事内容・将来性などを紹介しました。
味の素は国内では食料品事業で確固たる地位を築いており、年収から見ても他社と比較して高水準となっているため、新卒学生に非常に人気の高い企業となっています。
社風も社員同士の協力意識が根付いており働きやすい環境となっています。仕事のやりがいを感じながら成長したい学生にとっては良い職場と考えられます。