今回は日本が誇る総合商社「伊藤忠商事」の子会社について解説します。人気の子会社である伊藤忠丸紅鉄鋼、ユニー・ファミリーマートHD、伊藤忠エネクス、伊藤忠都市開発、伊藤忠食品の事業内容や採用情報についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。伊藤忠商事がどんな会社なのかということも触れています。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
伊藤忠商事は総合商社
伊藤忠(いとうちゅう)商事とは日本の巨大総合商社です。商社の中でも特に大きな総合商社とは金融・流通・情報の3つの機能を持つ企業のことを指します。
元々は繊維を扱う紡織を行っていた伊藤忠財閥の中の企業のひとつで、現代では繊維業の他にも生活資源や食料品、金融・保険、情報通信など多くの非資源分野を取り扱っています。
非資源分野に強みを持つ
伊藤忠商事にとっての「非資源分野」とは、繊維や食料品、住生活用品、情報・金融などを指します。対して、エネルギー資源や金属資源は「資源分野」とされています。
伊藤忠商事の強みは何と言ってもこの非資源分野です。長い歴史の中で主に非資源分野を取り扱ってきたことから膨大なノウハウと技術を持っています。
一口に非資源分野と言っても、生活全般にかかわる物が多いため、伊藤忠商事が得意としている分野自体が、人々の生活を支えていると言っても過言ではありません。
歴代社長の知名度が高い
伊藤忠商事の特徴として挙げられるもののひとつに、歴代社長の知名度が高いというものがあります。現在の12代目社長の鈴木善久氏も、2003年当時最年少で商社役員に就任したと話題になりました。
以下では、歴代社長の中でも特に有名な2人の人物についてご紹介します。
丹羽宇一郎|元中国駐在大使
丹羽宇一郎氏は1998年から2004年まで、伊藤忠商事の9代目社長を務めました。丹羽氏は伊藤忠商事だけでなく、日本郵政株式会社の社長や特定非営利活動法人国際連合世界食糧計画WFP協会会長も歴任しています。
その後2010年から2012年まで、中華人民共和国の駐在大使を務めたことで日本だけでなく世界で名前を知られる人物となりました。
その後は早稲田大学の特命教授や日中友好協会会長なども勤めています。
岡藤正広|現伊藤忠商事会長
岡藤正広氏は2010年から2018年まで、伊藤忠商事の社長を務めたあと、現在は伊藤忠商事の代表取締役会長CEOを勤めています。
伊藤忠商事では繊維部門に長く勤務し、イタリアファッションブランドのアルマーニの独占輸入販売権を獲得したことで、当時大きく注目されました。
東京大学卒業後から、伊藤忠商事一本で現在も現役の伊藤忠役員として知られています。
伊藤忠商事の採用情報
伊藤忠商事は毎年就活生からの人ランキングの上位にランクインし、就職難易度は非常に高いです。以下の記事では、伊藤忠商事の採用情報やエントリーのポイントなどを解説しています。こちらも併せてご覧ください。
子会社とは
ここからは伊藤忠商事とその子会社との関係などについて解説します。しかしその前に「子会社」というものを正確に理解しておきましょう。
子会社には「完全子会社」「連結子会社」「子会社」「関連会社等」などがあります。これらにはそれぞれ違いがあり、同じものではありません。
- 完全子会社:子会社が発行する株式の100%を親会社が保有し、親会社が100%出資している
- 連結子会社:子会社の会計を親会社の会計に含めて決算
- 子会社:親会社の出資によって経営している会社で、親会社の出資率が99%以下
- 関連会社等:親会社が20%~50%の株式を保有している企業
伊藤忠商事と子会社の関係
伊藤忠商事には、繊維カンパニー・機械カンパニー・金属カンパニー・エネルギー、化学品カンパニー・食料カンパニー・住生活カンパニー・情報、金融カンパニー・その他関連会社という8つの子会社分野があります。
この8つの分野の中にそれぞれ多くの子会社や関連会社が置かれており、その形式は「子会社の集合体としての親会社」と考えることができます。
これは事業分野が大きすぎるために、その業種に合った子会社をいくつも所有して実質的な業務を任せるというものです。
伊藤忠商事の主要子会社
伊藤忠商事の子会社は多数ありますが、以下ではその中でも主要子会社と呼ばれる、中心的な子会社をいくつかご紹介します。
伊藤忠丸紅鉄鋼
伊藤忠丸紅鉄鋼(いとうちゅうまるべにてっこう)は、伊藤忠商事の金属カンパニーに所属する子会社です。鉄鋼製品の輸出入や卸販売を行っています。
伊藤忠丸紅鉄鋼の事業内容
伊藤忠丸紅鉄鋼は「鉄鋼流通」をメイン事業としています。同じく大手総合商社である丸紅と、伊藤忠商事の製鉄製品分野を統合して設立した鉄鋼の専門商社です。
伊藤忠丸紅鉄鋼では、鉄鋼の製造・加工から物流、販売、金融サポートまで幅広く手がけており、日本だけでなく海外にも軸を置いたグローバルな事業を展開しています。
伊藤忠丸紅鉄鋼と似た事業を行う競合には、やはり大手総合商社の三菱商事と双日の合併企業である「メタルワン」があります。
伊藤忠丸紅鉄鋼の採用情報
伊藤忠丸紅鉄鋼の採用ページによる採用情報は以下の通りです。
職種にはBPグループ(総合職)とAPグループ(地域限定職)があります。そのため日本中や世界で活躍したい人だけでなく、転勤をせずにひとつのところに留まって勤務したい人にもおすすめです。希望する働き方で職種を選びたい方におすすめです。
ユニー・ファミリーマートHD
ユニー・ファミリーマートHDは、コンビニエンスストアのファミリーマートの運営を手がけていることで知られています。
ファミリーマートだけでなく、衣食住のさまざまな分野で事業展開をしており、2019年にはドンキ・ホーテを連結子会社化しました。
ユニー・ファミリーマートHDの事業内容
ユニー・ファミリーマートHDは「小売業」をメイン事業としています。コンビニエンスストアで知られるファミリーマートが、サークルKサンクス、総合スーパーのアピタ・ピアゴなどを経営するユニーグループ・ホールディングスを吸収合併して発足しました。
ユニー・ファミリーマートHDでは、コンビニエンスストアの他にも精密技術企業のTPSや、金融企業のポケットカード、Tポイントの運営を行うTポイントジャパンなど幅広い事業展開をしています。2017年にはドンキホーテへの資本参加も決まりました。
ユニー・ファミリーマートHDと似た事業を行う競合には、同じく小売業をメインとする「イオン」や「セブン&アイHD」、ユニクロの「ファーストリテイリング」などがあります。
ユニー・ファミリーマートHDの採用情報
ユニー・ファミリーマートHDの採用ページによる採用情報は以下の通りです。
月の平均所定外労働は17.8時間、育児休暇取得対象者人数は300名以上と、ワークライフバランスを重視する人にも魅力的なポイントはありそうです。
伊藤忠エネクス
伊藤忠エネクスは、伊藤忠商事の子会社の中でも特に名前が知られた企業です。生活に身近なガスやエネルギーにかかわる事業内容で、東証一部上場企業でもあります。
1961年の設立から半世紀以上に渡って、石油やガスを供給し続けています。
伊藤忠エネクスの事業内容
伊藤忠エネクスは「エネルギー事業」をメイン事業としています。伊藤忠エネクスは1961年に「伊藤忠燃料株式会社」として発足し、2001年に現在の「伊藤忠エネクス」に社名を変更しています。
伊藤忠エネクスでは、自動車関連の石油製品や生活関連のLPガスの卸売・販売を行ってます。最近では電力事業にも参入していて、再生可能エネルギーを使った自社発電にも力を入れています。
伊藤忠エネクスと似た事業を行う競合には、同じくエネルギー事業の中でも石油事業をメインとする「JXホールディングス」や「出光興産」などがあります。
伊藤忠エネクスの採用情報
伊藤忠エネクスの採用ページによる採用情報は以下の通りです。
階層別に細やかな研修制度があり、新入社員から課長就任までサポート体制が整っています。各ステップを踏みながら着実に成長できる仕組みを求めている人には特におすすめです。
伊藤忠都市開発
伊藤忠都市開発とは、土地活用や売却などを中心とした都市開発を手がける企業です。住宅やマンションの建て替え、建築なども行っています。
設立は1997年と、伊藤忠商事の子会社の中では比較的新しい会社です。しかし資本金は102億円と非常に大きく、東京本社と大阪支社を設けています。
伊藤忠都市開発の事業内容
伊藤忠都市開発は「不動産事業」を行う不動産デベロッパーです。以前は伊藤忠商事で「シーアイ」というマンションブランドを開発していました。その後伊藤忠不動産吸収合併して事業を本格化し、2007年からは新マンションブランド「クレヴィア」を展開しています。
伊藤忠都市開発では、マンションや戸建て住宅の分譲事業、マンションの建替・等価交換事業、賃貸マンション開発事業、オフィスビル・商業施設などの開発事業を行っています。
伊藤忠エネクスと似た事業を行う競合には、同じく不動産デベロッパーとして知られている「三井不動産」や「三菱地所」などがあります。
伊藤忠都市開発の採用情報
伊藤忠都市開発の採用ページによる採用情報は以下の通りです。
新卒採用人数は明確ではありませんが、過去3年で見ると10名以下となっているようです。これは入社3年後の定着率が90%以上であることが原因と思われます。勤務地は国内だけでなく海外もあるため、海外勤務を希望する就活生にはおすすめです。
伊藤忠食品
伊藤忠食品(株)は酒類やギフトに加え、ヘルス&ビューティー、ブランド商品開発などさまざまな食品を手がける企業です。さらにはWEB関連商品や、商品を届けるための物流にも力を入れています。
設立は1886年と古く、当時から続く卸売業の代表企業として広く知られています。
伊藤忠食品の事業内容
伊藤忠食品は「食品・酒類の卸売業」をメイン事業としています。大手コンビニエンスストアのセブンイレブンや、スーパーのイトーヨーカドー、イオングループなどを取引先としていて、業界では第5位(2019年時点)です。
伊藤忠食品では、食品や酒類の卸売り機能として、営業・物流・情報・代金決済・マーケティング・マーチャンダイジングなどを行います。
伊藤忠食品と似た事業を行う競合には、同じく食品卸売業の「三菱食品」や「加藤産業」などがあります。
伊藤忠食品の採用情報
伊藤忠食品の採用ページによる採用情報は以下の通りです。
研修制度に力を入れており、新入社員研修・半年フォローアップ研修・2年目フォローアップ研修と、入社から数回に分けて研修が行われます。新入社員が前向きに仕事に取り組めるような仕組みがされているようです。
まとめ
伊藤忠商事は日本でも有数の巨大総合商社です。そのため子会社の数は大変多く、子会社の業務内容や業務規模もさまざまあります。日頃の生活の中で、何気なくかかわっている企業の中にも伊藤忠商事の子会社は多いかもしれません。