時候の挨拶は、1月から12月まで毎月異なりますが、夏の挨拶として7月、8月と9月は把握しておくと良いと考えられます。特に、7月上旬はビジネスでも時候の挨拶が必須の時期なので、最低でも7月上旬と下旬の確認は不可欠と言えます。本記事では、まず時候の挨拶の基本を説明し続いて、7月上旬の解説も致します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
時候の挨拶の基本
時候の挨拶とは、頭語の後に来て特定の季節にふれる挨拶と、相手の近況を気遣う挨拶の2つから構成されており場面に応じて使い分けます。
そこでこの見出しでは、時候の挨拶の基本として2つの場面をご紹介しますので、それぞれにおいて適切な時候の挨拶を使えるようにしましょう。
基本①|お詫び・お見舞いには時候の挨拶は不要
1つ目はお詫び・お見舞いには時候の挨拶は不要ということです。
- お詫び: 相手に謝罪の気持ちを伝える手紙
- お見舞い: 相手の事故や怪我を気遣う手紙
お詫びの手紙を送る場合、相手に対して何らかの迷惑をかけたことが前提となるため、時候の挨拶は必ずしも含める必要性はありません。
また、お見舞いの手紙を送る場合、相手の安否を不安に思い回復を願う気持ちが最優先となるので、時候の挨拶は状況に応じて用いましょう。
既に状況を把握していれば、時候の挨拶を記載しても構いませんが、わからない場合にはお見舞いの描写がより適していると考えられます。
基本②|ビジネスでは時候の挨拶が必要
2つ目はビジネスでは時候の挨拶が必要ということです。
- 取引先(購入元)で一緒に働く機会のある方への挨拶
- 取引先(販売先)でお客様にあたる方への挨拶
- 同じ企業の同じ部門や他部門で働く方への挨拶
ビジネスは、人と人との繋がりから新たな仕事に発展することが多く、立場に関わらず時期時候の挨拶を含めた手紙を送ることが推奨されます。
特に40代から上の世代の方に対しては、若くても時候の挨拶をしっかりと使いこなせるとアピールする効果も期待できます。
時候の挨拶の種類【7月上旬編】
7月は暑さが徐々に増して、本格的な夏へ向かう時期です。時候の挨拶は7月上旬、7月中旬と7月下旬の3つで違うものを使います。
そこで本見出しでは、7月上旬における時候の挨拶の種類を3つご紹介します。
日ごとに暑さが増してまいりました
1つ目は、「日ごとに暑さが増してまいりました」という挨拶です。7月上旬は、朝と夜で暑さが大きく異なり、日を追うごとに暑くなる時期です。
- 日ごとに暑さが増してまいりましたが、皆様は以下がお過ごしでしょうか
- 日ごとに暑さが増してまいりましたが、ご体調などを崩されてはいないでしょうか
この時候の挨拶は、日に日に気温が高くなるなかで変わりなく元気に過ごせているかと、相手の近況を気遣う際に用いることができます。
緑の木陰が心地よい季節になりました
2つ目は、「緑の木陰が心地よい季節になりました」という挨拶です。7月上旬は、日差しが暑いため日向より木陰が居心地良くなる時期です。
- 緑の木陰が心地よい季節になりましたが、最近は以下がお過ごしでしょうか
- 緑の木陰が心地よい季節になりましたが、皆様においてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます
この時候の挨拶においても、相手の体調が万全な状態かを確認したり、より良い状況にあると繋げていくことができます。
睡蓮の花が美しい季節となりました
3つ目は、「睡蓮の花が美しい季節となりました」という挨拶です。睡蓮の花とは、双子葉植物の1種であり沼や河川などで見かけることがあります。
- 睡蓮の花が美しい季節となりましたが、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます
- 睡蓮の花が美しい季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか
睡蓮の花は、都会ではあまり見かけない花ですので、例えばこの時候の挨拶を用いて一緒に出かけるお誘いをしても良いでしょう。
時候の挨拶の例文【7月上旬編】
前述の見出しでは、7月上旬における時候の挨拶を3つご紹介しましたが、言い回しが少し柔らかいと感じた方もいらっしゃると思います。
そこで本見出しでは、7月上旬で使える時候の挨拶を、漢語調と口語調の2つに細分化してそれぞれの例文においてポイントをご説明します。
時候の挨拶【7月上旬編】漢語調
以下では、7月上旬における漢語調の時候の挨拶を3つ解説します。漢語調とは、夏の初めを表す言葉に次の定型文を加えて用います。
- 拝啓 〜の候、貴社ますますご繁栄のことと心からお喜び申し上げます。
時候の挨拶としては、いずれも似たような内容となりますが、夏の初めをどのように表現するかで書き手の個性が表されると言えます。
例文①|盛夏の候
1つ目の例文は、盛夏の候です。盛夏は「せいか」と読みますが、意味としては以下があります。
- 一番暑い時期
- 真夏の時期
使う時期としては、梅雨が明ける6月頃から8月までと比較的広めですが、7月上旬における時候の挨拶にも用いることができます。
- 拝啓 盛夏の候、貴社ますますご繁栄のことと心からお喜び申し上げます。
また、盛夏の候を用いた例文としては以上となり、宛名を書いた後に続く定型文となります。
例文②|盛暑の候
2つ目の例文は、盛暑の候です。盛暑は「せいしょ」と読み、意味としては以下の2つがあります。
- 一番暑い夏
- 夏の暑さが甚だしいこと
盛暑の候を使う時期は、厳密に決まっているわけではありませんが、7月上旬を中心とした夏に用いることができます。
- 拝啓 盛暑の候、貴社ますますご繁栄のことと心からお喜び申し上げます。
また、盛暑の候を用いた例文はこのようになり、盛夏の候と同じく、本文の冒頭にて記載することとなります。
例文③|向夏の候
3つ目の例文は、向夏の候です。向夏は「こうか」と読み、その意味としては以下が挙げられます。
- 夏に向かっている時期
- 夏の期間に入ろうとしている時期
向夏の候は、梅雨の終わりから夏にかけての時期であり、まさに7月上旬が最も適していると考えられます。
- 拝啓 向夏の候、貴社ますますご繁栄のことと心からお喜び申し上げます。
そして、向夏の候を用いた例文は以上となりますが、盛夏の候や盛暑の候と合わせて活用できるようにしましょう。
時候の挨拶【7月上旬編】口語調
以下では、7月上旬における口語調の時候の挨拶を3つご紹介します。口語調とは、漢語調よりも柔らかい表現で行う季節の挨拶を指します。
- 話し口調なので理解しやすい
- 親しさを込めることができる
- 時候の挨拶から本文に繋げやすい
このように、口語調の方が漢語調よりもメリットがあると考えられますが、漢語調を好む方もいるので相手に応じて使い分けましょう。
例文①|ようやく梅雨も明け、本格的な夏が訪れました
この例文では、時候の挨拶と相手の近況を訪ねる2つのパートに分類することができます。
- ようやく梅雨も明け、本格的な夏が訪れました 皆様におかれましては健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます
この例文を使用する注意点として、「梅雨が明けた」と明記しているので、少なくても梅雨明け宣言が出されてから使うことが推奨されます。
例文②|今年も酷暑になるようですが
この例文では、1つ目の例文と同じように時候の挨拶と相手の近況を気遣う2つに分類することができます。
- 今年も酷暑になるようですが 皆様にはますますご健勝のこととお喜び申し上げます
ただし、この例文で記載内容が固定的なので、例えば冷夏なのに酷暑になるのでしょうかとは書くべきではありません。
状況に応じて、最適な時候の挨拶を選んで用いるように心がけましょう。
例文③|梅雨明け十日の晴天が続いております
この例文でも、例文1と同様に梅雨明けの7月上旬を対象とした時候の挨拶と、相手の近況を推察する文にて構成されています。
- 梅雨明け十日の晴天が続いております 皆様にはご健勝にてご活躍のこととお喜び申し上げます。
梅雨明けがなされていなかったり、雨だらけの初夏の場合には適さないため、これ以外の時候の挨拶を選択して用いてはいかがでしょうか。
【参考】7月中旬・下旬の時候の挨拶
ここまで、7月上旬における時候の挨拶をご紹介してきましたが、うっかり忘れて7月中旬や7月や下旬ずれ込んでしまう状況も考えられます。
そこで、本記事を締めくくる最後として7月中旬と7月下旬に最適な時候の挨拶をそれぞれご紹介します。
時候の挨拶【7月中旬編】
以下では、7月中旬に最適な時候の挨拶をご紹介しますので、相手の近況を訪ねる文と合わせて活用してみましょう。
7月中旬では、梅雨明けの初夏終わりから8月の真夏にかけた時期であり、気温が上がる夏本番と呼ぶに相応しい時期だと考えられます。
例文
7月中旬に適切な時候の挨拶としては、これらの3つが挙げられます。
- 拝啓 夏祭の候、貴社益々ご繁栄のことと心からお喜び申し上げます
- 今年の夏はひときわ暑いようですが、皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます
- 拝啓 酷暑の候 貴社におかれましては益々ご繁栄のことと心からお喜び申し上げます
前述の見出しにて解説致しました通り、7月中旬における時候の挨拶でも漢語調と口語調がありますので、相手によって使い分けると良いでしょう。
ポイント
7月中旬のポイントとしては、初夏が終わり夏本番に差し掛かる時期であるということが考えられます。
年によっては、まだジメジメとした雨季のような状況であったり、猛暑が続く年も考えられるのでニュアンスの違いに気をつけると良いでしょう。
時候の挨拶【7月下旬編】
以下では、7月下旬に最適な時候の挨拶をご紹介しますので、7月上旬や7月中旬と比較しながら使い分けてみてください。
7月下旬は、8月の真夏に繋がる時期であり、徐々に夏の暑さで体調を崩してしまう人も現れる時期だと考えられます。
例文
7月下旬に適切な時候の挨拶としては、これらの3つが挙げられます。
- 厳しい暑さの毎日が続いていますが、お変わりございませんでしょうか
- 拝啓 灼熱の候、皆様におかれましては益々ご繁栄のことと心からお喜び申し上げます
- 暦の上ではもっとも暑い時期の大暑の候となりましたが、ますますお元気でお過ごしのことと存じます
いずれの例文においても、厳しい暑さの中でどのように過ごしているかを気遣う内容となります。
ポイント
7月下旬のポイントとして、お盆休みが間近に差し迫った時期で時候の挨拶をしつつ、相手の状況を訪ねる内容となることが挙げられます。
日系企業では、4月の年度初めから第2四半期に該当する時期ですが、外資系企業であれば新たな年次となっていることも考えられます。
送る相手企業に応じて、プラスαの一言も織り交ぜることが出来れば、尚良いと考えられます。
まとめ
時候の挨拶とは、1月から12月まで毎月異なる季節の描写を含めたものであり、中でも7月は上旬、中旬と下旬に分類されるとわかりました。
また、7月上旬の時候の挨拶に加えて、7月中旬と7月下旬の時候の挨拶や例文もご紹介しましたので、言葉の意味を考えながらご活用ください。