資格手当の相場とは?|資格試験の種類や注意点について解説します!

企業ごとに従業員のスキルアップのインセンティブとして、取得した資格に応じて一定金額が支給される「資格手当」を設けていることがあります。この記事では資格手当の種類・資格手当を得やすい資格・資格手当に関する注意点を紹介します。就職・転職後の資格手当について気になる方は、ぜひご一読ください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

資格手当とは

「資格手当」とは、企業が指定する資格を取得した場合や、資格取得を目指す場合に、各企業が定める額が支給される手当のことです。

企業によって資格手当に関する取り決めは異なるので、あなたが勤めている企業でどのような仕組みになっているのかを確認する必要があります。

この記事では一般的な資格手当の種類・メリット・業界ごとの資格手当の相場などを紹介していきます。

目次

資格手当の種類

まず、資格手当の種類には大まかに分けて以下の2つがあります。

  • 資格手当
  • 合格報奨金

1つ目の「資格手当」とは、各企業が指定する資格を合格し、その有効期限内にある社員に対して、毎月の給与に規定分の給与が加算される手当です。1度資格を取得すればその有効期限内は昇給されます。

一方で、「合格報奨金」とは、各企業が定める資格試験に合格した時に、1度だけ支給される仕組みです。一般的には「資格手当」1月分よりも大きな額をもらえますが、1度しかもらえません。

資格手当を受けるメリット

資格手当をもらうことのメリットには、以下の3つが考えられます。

  • 毎月の給与がアップする
  • 資格取得にかかった資金をペイできる
  • スキルアップできる

まず、「資格手当」であれ「合格報奨金」であれ、資格を取得すれば一定額のお金が支給されるので、金銭的なメリットが考えられます。資格取得にかかった金額全てをペイできる場合もあるので、実質タダで資格を取得することも可能です。

また、資格手当の獲得を目指して資格試験の勉強をすることで、日々の業務に必要な知識やスキルを身に付けることも出来るので、仕事の質が高まり、長期的に考えて昇給・昇進のチャンスにも恵まれる可能性があります。

資格手当が適応する資格

次に、多くの企業で資格手当の給付に該当する傾向がある資格を紹介します。

こちらも一般的な傾向を紹介するもので、すべての企業に該当するものではありません。ただし、汎用性の高いスキルに関わる資格ほど、多くの企業で資格手当を得られる可能性があります。

最終的にはあなたが勤務する企業の給与形態を確認する必要がありますが、ここで紹介する資格も参考に、あなたが取得すべき資格を考えてみましょう。

資格手当が適応する資格|国家資格

まず資格手当が支給されやすい国家資格について紹介します。

  • 中小企業診断士
  • 宅地建物取引士(宅建)
  • 危険物取扱者
  • 建築士
  • 管理栄養士
  • 理学療法士

学生に人気が高い大企業や、各社の経営企画室・マーケティング部などの自社の売上や戦略に直結する部署の方の場合には、「中小企業診断士」の資格は業務に役立つ場面が多く、資格手当も得やすいです。

その他は業界ごとに資格の取得に応じて給与が得られ、不動産会社では宅建士、化学・医薬系の企業では危険物取り扱い者、建築会社では建築士、老人ホーム・介護医療系の会社では管理栄養士や理学療法士が資格手当の対象になりやすいです。

資格手当が適応する資格|民間資格

次に、資格手当を得やすい民間資格を紹介します。

  • 日商簿記
  • TOEIC
  • 秘書検定
  • マイクロオフィススペシャリスト(MOS)

資格手当を得やすい民間資格は、実務に関わる有名な資格が多いです。日商簿記は企業の財務管理に必要な会計処理の方法を学ぶ資格で、特に経理部の従業員は資格手当の対象になっていることも多いです。

TOEICはグローバル展開する企業では、部署に関係なく資格手当の対象となりやすく、秘書検定は役職者の秘書業務にあたる従業員を対象に資格手当の大賞となります。MOSは「当たり前」のスキルのため、手当の対象にならない企業もあります。

業界別|資格手当の相場

次に資格手当の相場を見てみましょう。

企業毎に重要視している資格や、そのスキルを持つ人材をより多く確保したい場合に支給される手当の金額は上下動することがありますが、ここでは一般的な傾向としての各資格の手当の相場を紹介します。

資格手当による給与の増額を目指す方は、ここで紹介する相場観も参考に、あなたに必要なスキルと照らし合わせて、最適な資格の勉強をしましょう。

資格手当|IT

まずは、IT業界で必要とされる資格で得られる資格手当の相場観を紹介します。

参考:リクナビNEXT

IT系資格には様々な種類があり、会社の業務管理システムの開発に関わる資格・WEBメディア構築系の資格・通信インフラ開発系の資格など、プログラミングを用いて行う仕事の種類に応じて幅広い資格があります。

参照したリクナビNEXTの情報から考えると、システムアナリスト・テクニカルエンジニアなどの「情報処理技術者系」の資格は総じて資格手当・合格報奨金が高い傾向があります。

資格手当|建設業

建設業界関連の資格で、資格手当が得られる可能性が高い資格と手当の相場は以下の通りです。

参考:リクナビNEXT

こちらも、リクナビNEXTの情報を元にした各資格手当の相場ですが、建設・建築系の資格では、合格報奨金ではなく、毎月支払われる「資格手当」として給与に反映される企業が多い傾向があります。

そして、その金額も多くの企業で最低10,000円以上の手当の支給となっており、資格を取得することで大幅に受け取る給与の金額が変わることが伺えます。

資格手当|金融

金融業界で役立つ資格と、各資格の手当の相場は以下の通りです。

参考:ハタラクティブ、doda、

金融関係の求人情報では、具体的な資格手当や合格報奨金の金額を記載している企業は少なく、相場観は分かりません。

ただし、多くの企業で資格取得に関わる資金を全額補助する制度を用意していることが多いです。そのため、資格試験の受験料・資格試験対策のための学費や教材費などは全て負担してくれます。

資格手当を受ける際の注意点

最後に、資格手当を受け取る際の注意点を2つ紹介します。

資格手当は各企業ごとに設けている制度で、手当の有無や手当の金額は企業によって異なります。なので手当の給付がない資格を取得してしまえばあなたが全て自腹で資格を取得することになります。

そういった余計なコストを掛けないためにも、ここで紹介する2つのポイントを注意して、お得に資格を取得できる方法を考えましょう。

注意点①|入社前後どちらに資格を取るべきか考える

資格手当を受ける際の1つ目の注意点は、「入社前後どちらに資格を取るべきか考える」ことです。

新卒の学生の就職活動でも転職活動でも、募集要項に「〇〇資格保有者優遇」などと書かれていれば、資格を取得しておいた方が内定は獲得しやすいです。全く別の業界への就職を考えたり、新卒学生の就活ではなるべく入社前に資格を取得しましょう。

一方で、同じ業界への就職を考えている方や、新卒学生の就活において、資格ほ保有すること以上のアピールポイントがある場合には、入社後に受験して資格手当を受け取った方が、資格取得に関わるコストを軽減できる可能性が高いです。

注意点②|労力に見合った手当を得られるか考える

2つ目の注意点は、「労力に見合った手当を得られるか考える」ことです。

既にお伝えした通り、資格手当の金額は企業毎によって様々です。会社から取得を義務付けられている場合や、あなたがどうしても取得したい資格の場合には仕方ありませんが、そうではない場合には労力に見合った金額を得られるか考えるべきです。

資格の取得には当然時間がかかります。試験対策の勉強は当然仕事の前後に行うため、自分の時間が限られることにもなります。なので、自分のスキルアップではなく、単純に給与増額目的で資格を取るなら、労力に見合うかを確認しましょう。

まとめ

この記事では、資格手当の種類・資格手当を得やすい資格・業界別の資格ごとの手当の相場を紹介しました。

資格は、あなたが特定分野に関する知識やスキルを持っていることを証明できるものなので、取得することで日々の業務に役立ったり、転職の際に内定獲得に有利に働きます。

時間をかけてスキルを身に付けることになるので、あなたが目指す社会人像に近づく・昇給や昇進が期待できる・手当を受けられるといったメリットを鑑みて、本当に資格を取得すべきか考えましょう。また、これからの時代プログラミング能力はどの業種でも大切になってきます。CodeCampでは現役エンジニアが丁寧に教えてくれ、自分のステップアップにつながります。詳しくはこちらから。

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