様々な場面で聞かれる展望とは?就活での聞かれ方・答え方も紹介!!

「展望」には大きく分けて2つの意味があります。ですが、就活の面接などで使われる「展望」は、意味を勘違いすると採用を逃してしまう可能性が高い重要な要素です。展望の具体的な意味や就活で展望を聞かれた場合の答え方などについて解説します。ぜひ、参考にして活用してください。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

展望とは

会社の面接などで聞かれることも多い展望。ただ、意味を勘違いして答えてしまっている人も多くいます。正しい展望の意味とはどういうものなのでしょう。展望の意味はもちろん、使い方や「目標」との違いについても合わせて解説します。

目次

展望の意味

【読み方】てんぼう【意味】①広く、遠くの方まで見渡すこと。また、その見渡した眺め。見晴らし。② 社会の動向や物事の予測などを広く見渡すこと。また、その見通し。

「展望」の読み方や意味はWeblioで調べると上記のように書かれています。①と②ではその意味が完全に異なっています。就職活動の面接などで展望を聞かれた場合は、②を指しています。簡単に言えば、自分の将来の可能性を聞かれているのです。

【対義語】回顧。

【関連語】見込 ・ 可能性 ・ 目処 ・ 見通し ・ 見通 ・ 見こみ ・ 見込み ・ 見とおし ・ 目途

②の意味で考えた場合の対義語は反対語大辞典では上記のように「回顧」と記されています。展望が未来のことを指しているので、対義語は過去を表す「回顧」となるのです。

また、関連語についてはWeblioでは上記のように記されています。自分の未来を予測してイメージするという意味を持つ言葉が関連語として挙げられています。

展望の使い方

「山頂からの展望がとても良い。」

上記は「遠くまで見渡す」という意味を表す際の展望の使い方です。視覚で捉えられる景色の見晴らしの良さを表しています。実際に目で見て体感したことを表しているということです。

「将来の展望が開ける。」

上記は「社会や物事の動向を予測して広く見渡す」という意味を表す場合の、展望の使い方です。実際に目で見て体感しているのではなく、現在の状況から未来を予想しているという意味が込められています。

展望と目標の違い

「展望」と「目標」を混同する人が多くいます。この二つは簡単に言うと、範囲が異なります。

「展望」は客観的に社会や情勢を見て、未来を予想するという意味です。予想した結果に個人的な感情や考えは含まれていません。一般的な考え方というニュアンスが強いと考えると良いでしょう。

一方の「目標」は、展望で予想した未来の中で一個人としての自分が達したいレベルを具体的に表現したものです。個人的な考えや感情が含まれています。

状況別|展望の例文

「展望」という言葉は、さまざまな場面で用いられる言葉です。ただ、その状況によって意味が異なる言葉でもあります。今回はその中でも「論文」「ビジネス」「就活」の3つの状況に焦点を当てて解説します。

論文の展望とは

論文での「展望」は、主に学術論文などで用いられます。自分が取り組んでいる研究を結果を発表し、その上でその研究が将来どのように社会に役立っていくかという予想や見通しを、展望という形で示します。

論文で重要なことは、自分が取り組んだ研究の結果です。論文の展望は最後の締めとして用いられることが多く、あまり重要視されません。

ビジネスで使われる展望とは

ビジネスの場面で使われる「展望」には、主に事業内容についての意味があります。今後、どのように事業を展開して拡大していき、利益を上げるかということです。また、利益を上げることで社会貢献という意味も持たせています。

具体的な使われ方としては「事業展望」などがあります。今後、どのような技術やスキルを事業内容に取り入れ、企業や事業団体を発展させていくかということを表すのです。

就活で聞かれる展望とは

就活で「今後の展望は?」や「将来の展望は?」などと聞かれた場合は、その会社に入った後の自分の具体的なイメージができているかどうかを問われています。要するに、入社後に自分がどのように経験を積み重ねて企業に貢献するつもりかを聞いているのです。

ここで意味を勘違いして答えを間違えてしまうと、採用を逃してしまうこともあります。そのような意味では、大変重要な質問と言えるでしょう。具体的な対処法については、次の項目で解説します。

就活で問われる展望の対処法

就活で問われる「展望」には、とても重要な意味があります。正しく意味を理解して的確に答えなければ、採用を逃してしまう可能性が高くなります。

就活で問われる展望の重要性や聞かれる理由、そして答え方について解説します。正しく理解して採用を勝ち取ってください。

将来の展望の重要性

将来の展望を答えるためには、その会社のことを詳しく知っておく必要があります。例えば製造業の会社の面接で、プログラミングの能力などについて答えた場合は的外れです。

その会社のことを深く理解した上で答えるということは、それだけ会社のことを調べたということです。「この人は自社について熱心に調べてくれている」と面接官は判断し、採用しようという気持ちが高まるのです。

将来の展望が聞かれる理由

将来の展望を聞かれるのは、目標設定を持って働くイメージができているかどうかを判断する為です。会社は、言われたことだけを無難にこなす人材は求めていません。具体的な目標を持ってイメージできている人を求めています。

具体的な目標を持ってイメージができている人は、会社にとってもプラスになるからです。進んでアイデアを出す、自ら仕事を見つけてこなすといった人は、会社の利益にもつながります。そのような人かどうかを面接官は見ているのです。

将来の展望に対する答え方のポイント

将来の展望について問われた場合、どのように答えれば良いのでしょう。いくつかのポイントをご紹介しますので、参考にしてください。

①具体的に伝える

将来の展望を聞かれたら、具体的な業務内容と結び付けることが大切です。例えば、貿易関係の会社の面接で展望を聞かれ、「私は御社で仕事で役に立つソフト開発をしたいです」と答えた場合、面接官はどう思うでしょう。不採用になる可能性はかなり高いでしょう。

貿易関係の会社の面接で展望を聞かれた場合は、「御社は特にヨーロッパとの取引が多いので、得意な英語を使って更なる契約拡大を目指したいと考えております」などのように答えると良いでしょう。どの国に強いのかということが把握できているのでプラスになります。

②実現するために必要な努力を伝える

将来の展望を答える際には、具体的にどのような努力をするのかも答える必要があります。将来の展望は、実現できるかどうかわからない夢物語ではなく、実現させるための努力を最大限するという意味も含まれているからです。

先ほどの例を取り上げるなら、「私は契約拡大のためにTOEICで900点以上となるように、英語のスキルを更に伸ばしてコミュニケーション能力を上げる努力をします」などのように答えると良いでしょう。「TOEICで900点以上」と上げているところが重要です。

更に、「TOEICで900点以上」を達成させるためにどのような努力をするのか、ということも答えられればパーフェクトと言えるでしょう。

③過去・現在・未来の一貫性をもつ

将来の展望を答える時、過去・現在・未来に一貫性を持たせなければ、面接官はわかりづらくなります。ですが、実際の面接でこの3つに一貫性を持たせて話をするのは難しい場合が多々あります。

「私は幼少期から英語の塾に通うなど、早い段階で英語と慣れ親しんで参りました。現在も海外の人たちとSNSなどを通して英語でのやり取りを行なっています。この英語力を御社で活かし、ビジネス英語のスキルを伸ばして契約拡大に貢献したいと思っております」

上記は一例ですが、「英語」という部分に一貫性があります。幼少から慣れ親しんできた英語は今も使う機会が多く、それを武器に会社でビジネス英語という分野に広げて契約拡大で貢献するという未来を語っているのです。

まとめ

「展望」について解説してきました。特に就活の場面での展望は、具体的に実現可能な将来の自分という意味があります。夢物語ではないという点で、本人の努力が必要だということも忘れてはいけません。

就活の面接では、展望を聞かれることが多くあります。しっかり会社の業務内容を把握した上で、具体的な自分自身を思い描いておきましょう。すると、的外れな答えにならず、採用を勝ち取ることもできるでしょう。

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