説明会では質問するべき?質問のマナーと例文について徹底解説!

説明会で鋭い質問をすると高評価と言われています。そんな話を聞くと、質問が浮かばない人は、質問しないと印象が悪くならないか心配になるでしょう。説明会ではやはり質問をするべきなのでしょうか。この記事では説明会で質問する効果や、質問するときのマナー、例文、質問しないとどうなるのかなどを解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

説明会での質問はするべき

説明会は企業について知れる貴重な機会です。

説明会で質問をすれば理解が深まり、就活が有利に進められます。また事前に疑問を解決しておくことで、入社後に感じるギャップを減らすことができます。さらに質問を通して、採用担当にアピールできるメリットもあります。

質問が苦手でも、できれば活用することをオススメします。

説明会で質問をすることのメリット・デメリット

会社説明会で質問をしたほうがいいと言われても、具体的にそのメリット・デメリットを知ってからでないと、という方は多いと思います。

以下では小規模説明会、合同説明会と説明会の規模に分けて質問することのメリット・デメリットを紹介します。

目次

小規模説明会で質問することのメリット・デメリット

まずは小規模説明会において質問することからです。

メリット|鋭い質問をすれば顔と名前を覚えてマークしてもらえる

小規模説明会は通常、10~30人規模の説明会で企業の社員と密にやりとりができる場となっています。

小規模説明会では質問者の顔は近距離で丸見えです。また、形式も質疑応答に主に時間を費やすことになるので質問をしないことのほうが悪目立ちする可能性が高く、質問をすること自体は当たり前になります。

小規模説明会では質問の鋭さが重要になります。これについては後述の見出しで詳しく解説します。

デメリット|ありきたりな質問をすると逆にマークされる可能性もある

メリットのコインの裏で、質問の精度が低いと他の鋭い質問をした就活生と比較され、低い評価がついてしまう恐れもあります。

調べればすぐでてくるような情報など、マナーとして事前に調べておくべきです。そういった質問をしないよう、説明会前に質問をリスト化したあとはネットで調べて質問が不要なものを潰しておくのがベストと言えます。

合同説明会で質問することのメリット・デメリット

次に合同説明会での質問です。

少人数説明会とは異なり、就活初期に行われることが多いためそれを踏まえて解説します。

メリット|志望動機を洗練させるヒントがみつかる

合同説明会は通常、エントリーをする前段階で行われます。そのフェーズでは、エントリー通過確度をあげるために説明会に参加するとの意識でいるとよいでしょう。

合同説明会では企業側も就活生の知識がまだ浅く、それほど鋭い質問を求めていないことが多いです。この機会を無駄にせず、自身の志望動機をさらに洗練させる質問ができるとベストです。例えば、

【志望動機:チームで大きな目標を達成することにやりがいを感じ、貴社でならそれができる】

  • 「御社では規模の大きい仕事を任されることが多いと思いますが、これまでで最も印象深いプロジェクトの話をお聞かせ頂けますでしょうか。」
  • 「その際、チームをまとめる上での苦労などありましたでしょうか。」

このように、自身の志望動機が本当に実現できるのかを立証するための材料を揃える感覚で質問をすると良いでしょう。

志望動機は内定まで最終面接でも聞かれることですので重要度は高く、具体的な書き方などは以下の記事を参照ください。

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デメリット|多少の恥ずかしさもある

合同説明会で質問のために挙手をする際は数百名近くの学生の中で手をあげることになるので、注目は浴びます。

多少勇気が必要だったり恥ずかしさを覚えるかもしれません。しかし、メリットにあげた目的を達成するためであれば、その恥ずかしさは一瞬で過ぎますし、質問しないままもやもやと説明会会場を後にするのではなく、解消したほうが必ず就活にプラスになります。

説明会での質問マナー

説明会で質問をするときは、マナーを守って発言しましょう。

鋭い質問で記憶に残れば嬉しいですが、マナー違反で目を付けられては合否に影響します。

ここでは説明会で質問をするときのマナーを解説します。

ハキハキと聞き取りやすいような声で

質問をするときは、ハキハキと滑舌良く、大きな声で話しましょう。

相手が質問を聞き取りやすいように、配慮することが大切です。

また大きな声で話すことは、明るさや元気さをアピールすることにも繋がります。会社が新卒に求めるものは、フレッシュさです。会社に活気をもたらす力があると、相手に印象付けられます。

他人と重複する内容は避ける

すでに説明会で説明したことや、他の学生の質問で答えがでたことを質問するのはやめましょう。

すでに話した内容を質問してしまうと、担当者に余計な手間をかけてしまいます。また説明会の貴重な時間を無駄にしてしまい、他の学生の迷惑になります。

それだけでなく、話を聞いていなかったと思われて、あなた自身が損をします。

説明会の最中や他の学生が質問しているときは、メモを取りながら集中して聞きましょう。

簡潔にまとめる

質問は要点を絞って、30秒程度にまとめましょう。

前置きは最小限に留め、単刀直入に質問をすることをオススメします。前置きが長すぎると本題がわからず、担当者に余計なストレスを与えることになります。

前置きは、以下の2点のみにするのが無難です。

  • 今日のお礼(本日は貴重なお話ありがとうございました)
  • 自己紹介(大学名と名前のみ)

また一度にたくさんの質問をする人がいますが、担当者がどこから答えるべきか悩むので、質問は1つに絞りましょう。

説明会で聞くべき質問例文

説明会で聞くべき質問は「あなたが本当に知りたいこと」です。説明会で質問する目的は「自分と会社の相性を見定めること」だからです。

ここでは例文をご紹介しますが、テンプレート通りに質問しても意味がありません。あなた自身が会社に何を求めているのかを理解して、希望条件に合致するかを質問で確かめましょう。

説明会前で質問がどうしても浮かばない方などは以下の質問をそのまますることもおすすめです。

業務内容について

説明会では、業務内容について質問する学生が多いです。また企業側にとっても、学生が仕事内容に興味を示してくれるのは嬉しいものです。

業務内容は、働くうえで最も重要な部分です。質問をして、しっかり確認しておきましょう。

ここでは業務内容を質問する例文をご紹介します。

例文①若手がどのような仕事をするのか教えてください。

入社後の仕事のイメージが湧く質問です。入社後に自分がやりたい仕事ができるのか確認できます。

またどんな仕事を担当するのかわかれば、面接でアピールするべきポイントも見えてきます。

担当することが予想される仕事で、自分の強みが活かせないか考えましょう。

例文②今の仕事のやりがいを教えてください。

説明会は実際に働くひとから、リアルな意見を聞ける貴重な機会です。

やりがいを聞けば、仕事の魅力がわかります。自分が会社に求める魅力と、社員から聞いた魅力が合致していれば、入社後の満足度は高いでしょう。

また先輩社員からきいたやりがいは、志望動機を作成するときに役立ちます。「先輩社員の話を聞いて魅力を感じた」というのは、立派な志望動機です。

福利厚生について

福利厚生は入社後の満足度に大きく関わります。気になる点があれば、説明会で質問すると良いでしょう。

ただし福利厚生については、聞き方を間違えると「やる気がない学生」と思われます。楽がしたくて質問しているわけではないと伝わるよう、聞く時はポジティブな理由をつけましょう。特に前述した少人数説明会のような場で聞くのは避けた方がよいでしょう。

ここでは福利厚生を質問する例文をご紹介します。

例文①入社後も自分のスキルを磨いていきたのですが、資格取得の支援制度はありますか。

資格取得を推奨する企業であれば、特定の資格に対して補助金を出してくれることがあります。

身につけた経験やスキルは、一生の財産になります。ほぼ同じ条件の会社であれば、資格取得支援等、福利厚生が充実している会社で働くべきです。

入社後も勉強して力をつけたいと考えている方は、質問して損はないでしょう。

例文②長く働き続けたいのですが、育休を取得している女性はどのくらいいますか。

求人票や会社情報で「育休取得実績あり」と書いてあっても、取得率まではわかりません。

女性は出産・育児など、ライフステージ上で様々なイベントが発生します。女性の活躍に積極的か、子どもを生んでも働きやすい環境かは重要なポイントです。

気になることがあれば、入社前にしっかり確認しましょう。

社風について

社風は業界によっても企業によっても異なるカラーです。実際に働いている社員の方に聞ける説明会という場だからこそ質問する価値の高い内容になりす。

例文①|御社の社風の中で最も魅力的と感じるものは何でしょうか。

オーソドックスな質問です。社風といえど様々な社風があり感じ方も人それぞれです。

そのため、説明会に参加している社員が実際実感している社風を質問することで社風の中でも濃いものを特定することができます。

例文②|御社の社風のXXを最も実感した具体的なエピソードがあれば教えてください。

こちらはより具体的な質問になります。社風とは目に見えない会社のカラーですが、日々の仕事の中での意識や行動の積み重ねが社風を形成しています。

ネット上の伝聞で言われている社風が、実際どのような行動として表出しているのか。この情報は説明会の質問だからこそ明らかにすることができる価値の高い質問ですので、社風について関心のある方はおすすめの質問です。

求める人材像について

冒頭で述べたように、説明会での質問は自身の志望動機などエントリーシートや面接で問われる項目を洗練させることに応用できるとよいです。

求める人材像に関する質問の回答はそのまま志望動機や自己PRに結びつけることが可能です。

例文①|どのような人材であれば御社で成果を発揮できる、御社に向いているとお考えですか。

単刀直入な質問です。「求める人材=成果を発揮できる人材」ですので、表現を変えて質問をしています。

人材要件がわかれば、自身の志望動機や自己PRがきちんとそれに当てはまるかを点検するようにしましょう。

例文②|どのような部下と一緒に働きたいと考えますか。

より具体的で回答者である社員の方がイメージしやすい質問になります。

しかしここで注意したいのが、例文①も②も特定社員の主観に過ぎないということです。それを過大視してしまうことも危険です。

質問の枕詞として「御社の採用HPには求める人材像としてXXをあげておりましたが、」を付記することをおすすめします。採用HPに記載の要件は公式の要件ですので間違いは少なく、上記枕言葉を添えることで回答者は多少なりともその意図を汲んで回答してくれ、より正しい回答を期待できるからです。

女性の働きやすさについて

最後に、女性の方は特に気になる点について解説します。

女性限定説明会では質問がしやすい話題ですが、他の説明会の場でも女性社員がいる場合などは勇気をもって質問してみることをお勧めします。

例文①|御社で女性として働く中で働きやすいと感じた制度、出来事などがありましたらお聞かせください。

女性社員に対して質問することが前提です。

ネットの情報の女性制度が実際に運用されているかは不確かです。実際に働く方に伺うことで現場でどのように運用されているかを知ることができます。

間違っても「女性として働きにくいと感じる点は何でしょうか。」といったネガティブな質問はしないようにしましょう。

例文②|御社には XXという制度があるかと思いますが、実際にその制度を利用した経験、また周囲の方でそのような方がいればお話をお聞かせいただきたいです。

具体的にピンポイントの制度について聞く質問です。

ポイントは、説明会にいる社員がその制度を利用しているか定かではないため、範囲を広げて質問している点です。これにより、知っている情報を回答してくれるようになります。

説明会で避けるべき質問

会社説明会では、基本的に自分が知りたいことを聞けばよいです。

しかし中には絶対にやめた方よい質問もあります。

ここでは会社説明会で避けるべき質問をご紹介します。

調べればわかるような質問

会社のHPでわかるような質問はやめましょう。説明会では事前に会社情報を調べたうえで、わからなかったことを質問するべきです。

説明会は、企業の方と直接話せる貴重な機会です。調べればわかる質問で時間を消費するのは、せっかくのチャンスを無駄にする行為です。

それだけでなく、企業側にあなたのリサーチ不足が露見します。企業に興味がないことが伝わって、残念な気持ちにさせてしまいます。

説明会は事前の情報収集をしてから行きましょう。

答えにくい質問

説明会で答えにくい質問はやめましょう。

たとえば「入社後どこに配属されるか」など、個人の資質や状況によって答えが変わる質問は、担当者が答えづらいです。

また「上場する予定はあるか」「海外進出の予定は」「〇〇の発売日は」など、公開されていない企業情報を質問しても、担当者を困らせてしまいます。

はっきりとした答えを出せない質問や、今の段階で答えられないような質問はやめておきましょう。

会社説明会で質問をしないのはダメなのか

どうしても質問が浮かばない場合は、無理して質問しなくても大丈夫です。質問しない人も多いので、人数が多ければ特に目立ちません。

ただ、積極的に質問をする学生は、企業側も好ましく思って、顔を覚えてくれることがあります。できることなら、がんばって質問した方が良いでしょう。

まとめ

この記事では、説明会で質問するときのマナーと例文をご紹介しました。

説明会は企業の方から直接話をきける貴重な機会です。事前の情報収集をしっかりとして、当日までに質問を考えておきましょう。質問で疑問点をクリアにすれば、選考で有利に働きますし、入社後のミスマッチを未然に防ぐことも可能です。

面接でも逆質問を求められることがあるので、練習のつもりで頑張って質問してみましょう。

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