就職面接では「大学で学んだこと」という質問がされますが、答え方を間違えると面接官が求める回答ができなくなってしまいます。この記事では面接官が「大学で学んだこと」という質問をする意図・回答を作る上で意識するポイント・文系と理系それぞれの回答例などを紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
大学で学んだことを面接官が聞く意図
大学で学んだことを答える上では、なぜ面接官がこの質問をするのかという「質問の意図」を理解しておきましょう。
相手の質問の意図を汲み取った回答が出来ていなければ、どんなに完璧な論理を構築しても面接を攻略するための効果的な回答になりません。
学業で得た学びが自社の事業に役立つか知るため
1つ目の意図は、学業で得た学びが自社の事業に役立つかどうかを知るためです。
そのため、答えの内容は学んだ内容に加えて、仕事でどう活かせるかを説明する必要があります。
そのため、面接の準備段階では面接を受ける企業の仕事内容を深く理解しておき、学校で学んだことがどう活きるかについて、説得力のある意見を用意しておく必要があります。
入社後の仕事との向き合い方を見極めるため
2つ目の意図は、入社後の仕事の向き合い方を見極めるためです。
面接では質問に回答して終了ではなく、面接官から返答内容を更に深堀るための質問が返ってきます。面接官はその質問に対する答えから、勉強に対してどう向き合ってきたかも見ています。
そして、勉強への取り組み方は仕事への取り組み方にも通じる面があるため、入社後に仕事にどう取り組むかを見極める意味でも、学んだことを聞いています。
その他に面接官から聞かれやすい質問などは以下の記事で紹介しています。
- 質問例
- その質問をする意図
- 適切な答え方
について興味のある方は以下の記事をご一読ください。
大学で学んだことを答える際のステップ
面接官が「大学で学んだこと」を聞く理由がわかったら、次は実際にその質問に答えるための準備をしましょう。
学校で勉強したことは、面接官にとっては全く前提知識のない分野である可能性もあります。そのため答える内容について噛み砕いた説明をしつつ、企業へのアピールになる内容に仕上げておく必要があります。
ここではそのための4つのステップを紹介します。
①結論、成果
1つ目のステップは、回答の結論や勉強で得た成果をまとめることです。
質問への答えは結論が明確になっている必要があります。なので、「大学で学んだこと」という質問への回答として「これを伝えたい」という結論をまずはっきりと決めましょう。
そして、結論の説得力を高めるために必要なのが、勉強によって得た成果です。可能であれば資格取得・学んだ分野に関連する業務のインターンで結果を残したなど、説得力が就く成果を用意しましょう。
②学問分野紹介、活動内容
2つ目のステップは、学問分野の紹介や活動内容の説明です。
先述の通り、あなたの専門分野について面接官は門外漢である可能性があります。そのため、学んできた内容をわかりやすく説明する方法を考えたり、そのために自分の専門分野をより深く理解しておく必要があります。
また、ゼミや授業で具体的にどんな活動をしてきたのかについても、面接官が魅力を感じる説明方法や、事実を準備しておきましょう。
③どのような学びを得たかを抽象化
3つ目のステップは、どのような学びを得たかを抽象化することです。
「抽象化」とは具体的な内容の要点を抽出して、分かりやすくすることです。大学で学ぶような学問は専門用語も多く、その分野について知識がない人にとっては、どんな学問かを理解するのが難しくなります。
そのため、自分が学んでいる分野については、「要するにどんな学問なのか」「その知識で何が出来るようになるのか」という要点を抽出しておき、身近な例などを交えながら分かりやすく説明する方法を考えておきましょう。
④志望企業との結びつき
4つ目のステップは、企業との結びつきを考えることです。
大学で学んだことについて、結論やどんな学問かわかりやすく説明できるようになったとしても、その主張が面接を受けている会社と何も繋がりがなかったり、会社にとって役に立つことが明確に伝わらなければ、意味がありません。
会社との結びつきをわかりやすく説明できるようになるためには、その企業の業務内容を深く理解しておく必要がありますので、「大学で学んだこと」の回答を考える前には企業研究もしっかりとしておきましょう。
大学で学んだことの例
大学で学んだことの回答として成り立つのは、大学における以下の活動に関する主張です。
- ゼミ活動
- 毎日受けている授業
- 科目毎に課されるレポート
- 論文
上記のように、回答で述べる内容は「学業に関わること」にしましょう。後ほど詳述しますが、「大学で学んだこと」への回答としてサークル活動・部活動の話を使うことは不適切です。
あくまでも学生の本分である学業に関する分野で、あなたが具体的にどんな知識を習得して、今後社会人として働いていく上で必要などんな経験・実績を得たのかについて話しましょう。
学部別|大学で学んだことの例文
次に出身学部別に、「大学で学んだこと」への回答例を紹介します。
実際に面接の回答としても使える1例を紹介しています。150字程度の短い例ですが、これから「大学で学んだこと」という質問への回答を考える方は特に参考にしてみてください。
文系
まずは文系学部の場合の回答例です。それぞれの回答例では、以下の条件での面接を想定した内容になっています。
それぞれの、回答例で「結論・成果」「学問分野紹介・活動内容」「企業との結びつき」が具体的に述べられていることを見て下さい。
商学部
大学ではマーケティングを学び、他社よりも有利なポジションを獲得する方法を学ぶ競争戦略を専攻しました。学びの実践として男性向け化粧品のメディアを立ち上げ、月間100万円の売上も達成しました。学校での学びやメディア運営の経験は、多くの企業の販売やマーケティングに関する悩みの解決に役立つと考えております。
文学部
在籍していた哲学科では、多様な考え方で物事を考える現代哲学論を専攻していました。ゼミ活動はディベート形式でしたが、1つのテーマについても人それぞれ想定している背景や立場によって意見が異なる事を実感しました。貴社の仕事では著者が意図する主張を伝えるために、ゼミ活動で学んだ事を活かせると考えております。
経済学部
大学では国際マクロ経済政策を専攻し、アメリカの経済動向と今後の成長性について研究し、現在の長期的な経済成長の裏には景気後退の懸念材料もあり、正しく現状を読み解く必要性を感じました。超高齢社会である日本で需要が高まる証券投資で大学での経験を活かし、顧客と貴社の利益に貢献できると考えております。
法学部
大学では日本の民法と商法を中心に学んでおり、ゼミでは実際の判例に基づいて学生同士で討論を行っております。法律の条文や討論中の相手の発言の理解は、立法趣旨や発言意図を考える必要があります。この考え方は、就職後の法務で、契約内容の意図を汲み取り、公平な契約成立に繋げられると考えております。
理系
次は理系学部の場合の回答例です。こちらは薬学部と理工学部の回答例を紹介しますが、それぞれ、下記の企業の面接での回答例を紹介しています。
薬学部
大学ではβグルカンの癌細胞への作用を研究しておりました。マクロファージの活性化実験では仮説が検証されず実験を繰り返しましたが、文献を読んで実験方法を見直すことで、1つ1つ納得いく結果に近づくこともできました。今後貴社で働く際も、創薬研究などで妥当な選択肢を考え、実践する考え方が役立つと考えております。
理工学部
大学では、人間科学と心理学を用いた経営システムの研究を行いました。研究では問題の原因の特定が困難なことも沢山ありますが、友人の話し合いで盲点を減らし、最短で解決する手段を生み出せる事も学びました。実務では原因の特定が難しい課題も多いと思うので、学業で培った考え方が活きると考えております。
大学で学んだこととしてNGな例
次に、「大学で学んだこと」の回答としてNGな例を確認します。
「大学で学んだこと」と聞くと一見幅広く何を答えても良さそうですが、先述の通りこの質問で答えるべきことは、学業で学んだことです。なので、ここで紹介する2つのような回答をするのは避けましょう。
サークル活動・部活動などでの学びを答える
1つ目のNGポイントは、サークル活動や部活動などでの学びを答えることです。
確かにサークル活動や部活動でも学ぶことはありますが、サークルや部活はあくまでも「課外活動」です。
先述の通り、「大学で学んだこと」で面接官が聞こうとしていることは、学業として学んだことや学んだことからどんな成果を出したかです。サークル・部活については「学生生活で特に力を入れたこと」など、他の質問で答えましょう。
洞察や実践結果を示さず、知識を羅列する
2つ目のNGポイントは、洞察や実践によって得たものを示さず、知識だけを話すことです。
学んだ知識を話すだけでは、面接官は「自分で考えず、聞いたことをそのままやるだけの人」「自分で工夫ができない人」と考えます。
「大学で学んだこと」を聞く理由には入社後の仕事への取り組み方を見極める意図もありますので、自分で工夫した点や得た知識から何を考えたかを述べるようにしましょう。
大学で学んだことを答える際のポイント
次に、大学で学んだことへの回答に盛り込んでおくと、面接官の心証が良くなるポイントを4つ紹介します。
ここで紹介する要素を回答に組み込んでおくことで、面接官が「この学生はうちの会社でも活躍してくれるだろう」と考えやすくなり、結果として内定を獲得しやすくなります。
「学んだことをどう活かすか」までつなげる
1つ目のポイントは、学んだことをどう活かすかまで回答を準備しておくことです。
人それぞれ、出身大学・学部は異なり、学生時代に学んだ内容も異なります。「学んだこと」が、直接企業の役に立つ内容であれば強いアピールポイントですが、それよりも「学んだことを活かす方法」まで主張を繋げておくことが大切です。
「大学で学んだこと」という質問で、面接官は「自分で考えて行動できるか」を見極めたり、日々の業務の成功・失敗体験を次に活かせているかを見ています。なので、「学んだことを活かせる」というポイントを意識して回答を用意しておきましょう。
具体的な成果物をあげる
2つ目のポイントは、具体的な成果物を上げることです。具体的な成果としては下記のものが考えられます。
- 学校の成績
- 資格取得
- インターンシップでの成果
- ビジネスコンテストで入賞
- 学会で論文の表彰を受ける
最も簡単な成果物は学校の成績です。成績が良ければ面接官も「真面目に勉強に取り組む学生=業務に真摯に向き合う」と考えやすくなります。ただし学校の成績は、用意されたカリキュラムに沿っているだけなので、積極性のアピールにかけます。
そのため、「自分で考えて積極的に行動できる」点をアピールしたい場合には、知識・能力を客観的に証明できる資格を取得したり、コンテストやインターンシップで成果を上げておきましょう。
学んだことがなければ知ったかぶりはしない
3つ目のポイントは、学んだことがなければ知ったかぶりをしないことです。
もちろん大学で勉強したことが学生自身にとっても役に立ち、会社にとっても役に立つ見込みがあることは1つのアピールポイントですが、必ずしも学びを得られるとは限りません。
その場合、中途半端な知識で知ったかぶりをすると、面接官は「仕事でも知ったかぶりをしてトラブルを起こす可能性がある」と考えてしまいます。もし勉強で学んだことがなければ、正直にそれを伝えて他の質問でアピールしましょう。
必ずしも学んだことを志望企業に結びつける必要はない
4つ目のポイントは、学校で勉強したことを必ずしも志望企業に結びつける必要はないことです。
学校で得た知識や経験が志望企業で活きるのであれば、それに越したことはありません。しかし大学に4年間通っている中で、学校で学べること・自分の興味・志望就職先が変わることはよくあります。
すべての質問への回答で「企業で活きる」ことが述べられていなければ、企業側も採用する理由が無くなってしまいますが、学んだ事が企業で活かせるという結論に結びつける上で論理展開に無理が生じる場合は、必ずしも結びつける必要はありません。
「学業で力をいれたこと」も同じ考え方でOK
面接では「学業で力を入れたこと」という質問もありますが、この質問も「大学で学んだこと」と考え方は同じで問題ありません。
この質問の意図も「大学で学んだこと」と同じで、「学びが自社に役立つか」と「仕事への取り組み方を見極めること」です。滅多にありませんが、もしESや面接で2つとも回答するよう求められたら、面接官にその意図を確認してから答えましょう。
以下の記事では「学業で力を入れたこと」への回答時のポイントや、文系・理系それぞれの回答例、回答のテンプレートを紹介しています。これからこの質問の回答を考える方はこちらも参考にしてみてください。
まとめ
この記事では面接でよく聞かれる「大学で学んだこと」という質問への回答方法やポイントなどについて紹介しました。
この質問は面接ではよく利かれるものなので、回答内容に矛盾や分かりづらい点が無いようにと準備をしておく必要があります。
あなた自信にとっての最適な回答が見つからない場合には、先輩や友人ともよく話し合って、より良い回答を作れるようにしましょう。