企業の研修ではソーシャルスタイル理論を学ぶと、ドラえもんやキングダムの登場人物を、ソーシャルスタイル診断で16分割します。また、有名人や動物を用いてソーシャルスタイルを紹介することもあります。本記事では、まずソーシャルスタイル理論とは何かをお伝えし、それぞれの特徴や活用方法をお伝え致します。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ソーシャルスタイル理論とは
就職活動の学生の皆さんにとって、ソーシャルスタイル理論という言葉は馴染みが薄く、どのような特徴やメリットがあるのか疑問だと思われます。
- アナリティカル(Analytical)
- ドライビング(Driving)
- エミアブル(Amiable)
- エクスプレッシブ(Expressive)
このように、ソーシャルスタイル理論では4つのグループに分類できますが、以下の見出しではその特徴や仕事上でのメリットをお伝えします。
それぞれのソーシャルスタイルの特徴
前述の見出しでは、ソーシャルスタイル理論の概要をご紹介致しましたが、具体的に4つのグループをそれぞれどのような感じなのか気になると考えられます。
そこでこちらの見出しでは、ソーシャルスタイル理論の中の4つのグループがどのような特徴とメリットを持っているのか詳しく解説致します。
アナリティカル
1つ目のグループは、感情を抑えながら相手の意見を聞くタイプであるアナリティカルです。
アナリティカルは、無口で無表情に会話をするので何を考えているのかわかりにくく、歴史上の人物であれば福沢諭吉や、レオナルドダヴィンチなどが該当します。
また、アナリティカルは会話の中でも、データを判断軸として活用し、事実ベースで論理的に会話をすることを好んでいます。
特徴
アナリティカルの特徴としては、主に以下のポイントが挙げられます。
- 会話では相手の観察をベースとして分析している
- 感情など定性的な行動よりも、データなど定量的な事実を好む
- 理論や知識が豊富であり、話すよりも聞くことが多い
このように、アナリティカルは自分から率先して話すよりも、相手の話すことを辛抱強く聞いて、それに対して事実や理論を用いた返しをしていくことが特徴となります。
一方で、感情や気持ちといった評価軸のない会話をすることもされることも苦手であり、情熱的な話し方をするタイプとは異なっています。
仕事上でのメリット
アナリティカルは、仕事上でのメリットとして以下を有していると考えられます。
- 事実と論理を組み合わせて話すので、交渉や説得に長けている
- 感情で誤った判断をすることが皆無であり、常に冷静な思考をしている
- 知見や経験を頼られるタイプであり、人から相談をされやすい
アナリティカルは、仕事における頭脳として活躍することができるだけでなく、交渉など優劣の結果が付きやすい場面においても、良い結果をもたらす力量を備えています。
そのため、経営企画部や財務部といった堅い分野の仕事に向いており、社内ではバックオフィス業務を主体として会社に貢献する人が多いと考えられます。
ドライビング
2つ目のグループは、感情を抑えつつも意見を主張するタイプであるドライビングです。
ドライビングは、アナリティカルと同様に感情を表に出さないタイプですが、合理的な判断をするために論理的に意見を述べて、相手を説得することに長けています。
例えば、歴史上の人物であれば勝海舟やジョン・F・ケネディ大統領など、リーダーシップを発揮してきた人が該当しています。
特徴
ドライビングの特徴としては、主に以下のポイントが挙げられます。
- 結論の後に根拠を述べるので、誰にでもわかりやすくポイントを伝えられる
- 全体の最適化を実現するため、自発的に意見を述べてリードすることができる
- 会話を活発にする中でも冷静であり、感情的になることはない
ドライビングは、アナリティカルのように論理的な思考を持ちつつも、より社交的でリーダーシップを発揮できることが特徴であると考えられます。
一方で、感情的な会話をしてしまうタイプでも、事実ベースで無機質に会話をするタイプでも苦手意識を持つことなく、相手に応じた対応をすることができます。
仕事上でのメリット
ドライビングは、以下のような仕事上でのメリットを有しています。
- 主張と根拠をまとめて、論理的な協議や議論をすることができる
- チームのリーダーとして、意見を述べたり指示を出したりすることが得意
- 誰からも信頼されて、指導役を担うこともできる
ドライビングは、まさに企業の代表取締役社長というタイプであり、限られた時間でも合理的に物事を協議して、決断していくことができます。
また、部下や後輩からの信頼も厚いので、指示を出したり後の世代を育てていくといったような、責任の伴う役割も担うことができます。
エミアブル
3つ目のグループは、意見を聞きながらも感情を出すタイプのエミアブルです。
エミアブルは、みんなの意見をバランスよくとりながらも状況に応じて自らの感情を伝えるので、どちらかというと話すよりも聞くスタイルだと言えます。
そのため、自分よりも全体の和を重んじており、西郷隆盛やガンジーのように多くの人から好かれてみんなの気持ちを汲み取れる調停役です。
特徴
エミアブルの特徴としては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 周囲の気持ちを汲み取って寄り添うように感情を伝えられる
- 人に意見を述べるよりも聞く方が得意である
- 人付き合いに長けているが、決断には時間がかかりがちである
エミアブルは、全体的な調和を保つことは得意である一方で、ドライビングのようにリーダーシップを発揮するタイプではないと考えられます。
そのため、敵対する両者の間を取り持って合意に導くなど、緩衝材やバッファーとしての役割を発揮することができると言えます。
仕事上でのメリット
エミアブルが発揮できる、仕事上のメリットは以下が考えられます。
- 心身ともに疲弊した人の悩みを聞いてあげる
- 合意を目指す敵対関係の仲介役として間を取り持つ
- チームのムードメーカーとして、輪の中心となる
エミアブルは、共感性が高く人からも好かれやすい人柄を兼ね備えているので、カウンセラーや悩んだ時の話し相手として活躍することができます。
企業では、目立った役割を担うわけではありませんが人事部や総務部のように、共に働く人たちが困ったときの拠り所として、縁の下の力持ちの位置づけにいます。
エクスプレッシブ
4つ目のグループは、意見を主張するだけでなく感情も表に出すタイプのエクスプレッシブです。
エクスプレッシブは、例えば坂本龍馬やナポレオンといった、その時代を大きく動かすきっかけとなった人物が多く、いわゆる異端児としての面があります。
明るくて表情も豊かなので、周囲から注目されることが多く、トレンドや新しい物を率先して取り入れる柔軟な考え方も有しています。
特徴
エクスプレッシブの特徴としては、以下のようなポイントが挙げられます。
- 意見や感情を表に出して、周囲からの注目を集める
- 社交的で人付き合いもできるので、人に好かれやすい
- 直観的で前触れもなく考えを述べたり、行動に移す
エクスプレッシブは、アナリティカルと対極にいるタイプであり感情を大切にして、どんな相手に対しても本音を熱くぶつけていくことが特徴といえます。
また、考えや行動を筋道立てて考えるよりも、インプレッションや直観など、思ったことをどんどん行っていくことがあります。
仕事上でのメリット
エクスプレッシブが有している仕事上のメリットは、以下が挙げられます。
- インフルエンサーとして、周りの人に影響を与える
- 最新のロールモデルとして、トレンドや流行を作っていける
- 多くの人から慕われており、注目を集めていける
エクスプレッシブは、自ら斬新な考えやアイデアを形にしたり、それらを積極的に発信して流行に敏感な人々から注目される存在となります。
そのため、広報部門や営業部門といった、人に接する中で相手に良い印象を与えることが求められる仕事に向いていると考えられます。
ソーシャルスタイルを活用する方法
上述の見出しにおいて、ソーシャルスタイル理論を構成する4つのグループが、それぞれどのような特徴やメリットがあるのかご説明致しました。
そこでこちらの見出しでは、ソーシャルスタイルを知ることが職場や就職活動でどのように生かされるのか、3つの方法からご紹介致します。
方法①|どんな人にも苦手意識をなくす
1つ目は、どんな人にも苦手意識をなくす方法として、ソーシャルスタイル理論を用いることです。
- 相手の言動からソーシャルスタイル理論の4グループに振り分ける
- 各グループの特徴を把握して理解を深める
- 自分の苦手なグループと積極的に会話をして慣れる
社会人では、自社内や取引先で様々な年齢の人と共に働く機会があり、人によっては自分が苦手だと感じるコミュニケーションをとるケースもあります。
ソーシャルスタイル理論を用いれば、上述の3ステップによって苦手なタイプへの対策を取り、苦手意識を軽減するのに役立ちます。
方法②|相手に合わせて会話のスタイルを変える
2つ目は、相手に合わせて会話スタイルを変える方法です。上述の通り、ソーシャルスタイル理論を用いれば話し相手をグループ分けすることが可能です。
- 各グループのコミュニケーションの癖を把握する
- 交渉や折衝など、ビジネスの状況で目的を設定する
- 目的に応じて、コミュニケーション方法を変更する
ビジネスにおいて、相手をソーシャルスタイル理論で分類すれば、どんなタイプかによって最適なコミュニケーション方法を選ぶことができます。
特に、取引先と敵対したり協力したりと、状況によって目的は異なるため、その時々の状況も踏まえて会話のスタイルを変えることが推奨されます。
方法③|良好な人間関係を構築する
3つ目は、ソーシャルスタイル理論を用いて良好な人間関係を構築することです。仕事では、自分の得手不得手に関わらず、相手と一定の関係を構築しなければなりません。
- 相手が話しやすいコミュニケーション方法を把握する
- 相手が嫌がるコミュニケーションの失敗例を覚えておく
例えば、カスタマーサポートの社員として顧客からのクレーム対応をしている場合、エクスプレッシブな会話をしてしまうと、火に油を注ぐ結果になりかねません。
そのため、上述の2つの観点で、相手と良好な人間関係を構築するためにはどのような会話を心がけるべきか考察することで、時間や回数に関わらず良い関係を築くことができます。
まとめ
ソーシャルスタイル理論とは、感情と意見の2軸で4つのグループに分類されますが、それぞれ特徴や仕事上のメリットがあるとわかりました。
また、ソーシャルスタイルを仕事で活用する方法は3つあるとご紹介致しました。職場や就職活動において、コミュニケーションをスムーズにするのに活用頂ければ幸いです。