【企業研究】日清製粉の平均年収は865万円以上|初任給やボーナスも解説

日清製粉は、日清製粉グループの基幹会社です。グループ内で製粉事業を担っており、年収の良さでも知られています。グループ全体の売上高には増減があっても、日清製粉は安定しています。そこで今回は、日清製粉の平均年収や初任給、業界での位置づけ、将来性など、様々な観点から解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

日清製粉は製粉会社

日清製粉は食品メーカーの一つですが、製粉業界に分類されます。製粉業界とは、小麦粉やふすま粉など、ありとあらゆる粉を扱う業界です。パンやパスタ、うどんなどの原材料としてだけでなく、粉を使って製麺などを行う企業もある業界です。

日清製粉は日清製粉グループ本社のグループ会社ではあり、大手であることに間違いはありません。日清製粉の企業情報については、後で詳しく紹介します。

日清製粉の給与事情

日清製粉は日清製粉グループ本社のグループ企業のため、単独では有価証券報告書を公開していません。そこで日清製粉グループ本社の「第175期有価証券報告書(自2018年4月1日 至2019年3月31日)」と、各種サイトからの情報に基づき、日清製粉の給与事情を説明します。

目次

平均年収

日清製粉は前述した通り、単独での有価証券報告書が公開されていません。そこで日清製粉グループ本社の「第175期有価証券報告書」と「カイシャの評判」の「日本製粉株式会社」の企業分析・研究サポートを中心に、各種サイトの情報に基づいた内容を以下の表にまとめました。

職種別の平均年収

日清製粉は、本社を含めたグループ採用を行っています。新卒採用で募集しているのは、「事務系」「食品化学系」「工学系」の3つです。しかし、職種に関わらず初任給が同じであり、当該データが見つかりませんでした。そこでここでは、日清製粉グループ本社における、役職者別の平均年収をまとめることにします。

日清製粉と日清製粉グループ本社では、初任給にほぼ差がないため、役職者の昇給ペースも同じと考えられます。

年齢別の平均年収

「第175期有価証券報告書」によると日清製粉グループ本社の社員平均年齢は 42.6歳、平均年収は865万3,428円でした。これを「平成30年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」の賃金カーブと比較した際の年代別の平均年収は以下の通りです。

初任給

日清製粉への応募を検討するうえで、初任給も重要な要素でしょう。ここでは、日清製粉の初任給について説明します。

職種別の初任給

日清製粉の採用サイトにある「募集要項」によると、以下の職種を募集しています。

  • 営業
  • 企画・調査
  • 業務(需給管理・調達)
  • 研究開発
  • 技術開発
  • 生産管理
  • 品質管理
  • 品質保証

そして、初任給はすべて同額です。職種による違いはありません。

学歴別の初任給

日清製粉の初任給は、学歴によって異なります。2019年度4月の初任給実績は、以下の通りです。

  • 大卒/217,300円
  • 修士卒/231,900円

この初任給の差が、賞与などにも大きく影響します。

ボーナス

日清製粉では年2回、賞与を支給しています。賞与支給月は、6月と12月です。各種口コミ情報を見ると、支給月数が多いというコメントが多いようです。

日清製粉の年収・給与に関する評判

平均年収の額面が高くても、激務であれば満足度が低くなるものです。ここでは「カイシャの評判」に寄せられた日清製粉の年収・給与に関する評判を、紹介しましょう。

食品業界の中では、給与は多い方だと思います。組合があるので賞与も大きな変動も無く、きちんと貰えます(40代男性・食品系専門職)
人員削減による人件費削減の行き過ぎ感があり、仕事量が多く残業が多い割にサービス残業が実体化しており給与に跳ね返らない(40代男性・食品系専門職)

同じ年代・職種であっても、満足度には個人差があることがわかります。

日清製粉の年収が高い理由

詳細なデータは後述しますが、日清製粉グループ本社は製粉業界の中で最も平均年収が高いです。連結子会社である日清製粉も、同様と考えられます。日清製粉は製粉事業に従事していますが、グループ全体でみると日清フーズや日清ペットフードなどもあり、パスタソースや冷凍食品、サプリメントなども手掛けています。

そのため売上高も大きくなり、それが社員に還元されることで年収が高くなっていると考えられます。

日清製粉の基本情報

日清製粉への応募を検討するにあたり、給与以外の企業情報についても下調べが不可欠です。ここでは、日清製粉の基本情報や業界内でのポジション、将来性などを紹介します。

企業情報

日清製粉の公式サイトにある「会社概要」と日清製粉グループ本社の「第175期有価証券報告書」から、主な項目を抜粋して表にまとめました。

ビジネスモデル

日清製粉のビジネスモデルは、パン・うどん・パスタなどの用途に適した原材料を、製粉して届けることがベースです。そこに原材料や製造工程の「安心・安全」と観点を強化することで、付加価値をつけた商品展開を行ってきました。

そして近年は、日清製粉グループの総合力を結集することで、双方の商品を組み合わせることによる価値向上に力を注ぎ、消費者の健康を支えると共に、食のインフラを担うグローバル企業としての成長を目指しています。

製粉業界におけるポジション

日清製粉単独ではありませんが、日清製粉グループ本社は製粉業界でトップです。ここでは、各社の有価証券報告書に基づき、同業他社の売上高と平均年収を表にまとめました。

日清製粉グループ本社の平均年収は、同業他社より抜きんでて高いことがわかります。

将来性

日本では現代でも、食の欧米化が進んでいます。そのため、米の消費量は減少傾向にあるものの、パンやパスタの消費量が上がっています。さらに日清製粉はグループ会社と共に製品開発や、同業他社との差別化をはかり、国内だけでなく海外にも進出しています。

日清製粉グループ本社が発表している中長期ビジョンを見ても、当面は業界トップを同業他社に譲り渡す要素はありません。将来性がある企業といっても、過言ではないでしょう。

社風・経営理念

日清製粉グループ本社の「経営基本方針」の中に、以下の記述があります。

日清製粉グループは『信』と『時代への適合』並びに『健康で豊かな生活づくりに貢献する』基本的理念を踏まえて、グループ全体の『長期的な企業価値』の極大化を経営の基本方針とし、コア事業と成長事業へ重点的に資源配分を行いつつ、グループ経営を展開します。

この経営基本方針は日清製粉にも踏襲しているため、「企業の成長・発展は、一人ひとりの社員の能力と意欲の向上なしには達成することはできない」という考えが根強くあるようです。そのため、自らを成長させることを意識しながら、仕事に対して主体的に取り組むという社風となっています。

日清製粉の福利厚生

日清製粉への応募にあたり、福利厚生の充実度に関心を寄せる就活生も多いはずです。ここでは、日清製粉の福利厚生について説明します。

福利厚生

日清製粉株式会社の「募集要項」に列記された福利厚生は、以下の通りです。

  • 寮・社宅制度あり
  • 保養所や契約ホテルの利用補助
  • 財形貯蓄制度
  • 社員持株会
  • 社員共済会

また、家族手当や営業手当、勤務地手当なども充実しています。

口コミ

「カイシャの評判」では、日本製粉の福利厚生に関して複数のコメントが紹介されています。

【休日日数について(月間の休日日数)】多過ぎるほどありました(40代男性・非正社員・企画事務管理系)
【有給休暇の消化率や消化促進施策】100%でした。各部署有給が残っていると指導が入りました(40代男性・非正社員・企画事務管理系)

残念ながら正社員の方のコメントはありませんでしたが、福利厚生に関する満足度が高い人が多いようです。

日清製粉の採用情報

マイナビ2021の「日清製粉グループ」によると、過去3年間の新卒採用実績は以下の通りです。

過去に採用実績がある大学・大学院に、以下があげられます。

  • 大学/ 慶應義塾大学、早稲田大学、東京理科大学 、横浜国立大学、同志社大学、芝浦工業大学 、他
  • 大学院/東京大学、東京工業大学、早稲田大学、北海道大学、奈良先端科学技術大学院大学、他

まとめ

今回は、日清製粉の平均年収や初任給、業界での位置づけ、将来性など、様々な観点から解説しました。

日清製粉は採用をグループ全体で行っていることもあり、単独での企業研究がしにくい側面があります。しかし、平均年収の高さや福利厚生は日清製粉グループ本社に引けをとりませんので、魅力がある企業といえます。製粉業界を目指すなら、応募を検討することをおすすめします。

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