大学や高校でレポートを書く必要がある場合があります。序論や本論、結論という言葉は知っていても、書き方がわからない人も多いのではないでしょうか。構成を理解し、書きやすくするために見本を参考にしましょう。本記事では、レポートの構成とポイント、書き方などを説明します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
レポートの構成とポイント
レポートの構成とポイントを説明します。基本的なレポートは、以下の表のような構成で作られます。全体像を把握しておき、実際にレポートを作成するための参考にしてください。
序論、本論、結論について、詳しく以下でご説明します。
序論
序論はレポートの中で、全体の内容を把握する役割があります。例えば、映画の予告編です。
どんな内容の文章を書いているのか。問題提起や提言をし、本論へ導く重要なものです。
序論が結論になる場合もあります。レポートの内容を説明するのではなく、どんな問題に対する内容なのか。どんな答えを提案するかを述べます。
読み手が全体内容を把握する役割があるため、抽象表現ではなく結論に近い形で言い切ると良いでしょう。
表紙
表紙を見ただけで、何について書いているかがわかるようにします。レポート全体の内容を、一言でまとめたのが表紙です。
長々としたタイトルを用意するのではなく、どんな問題の考察を行っているかを書きます。タイトルは、レポートが完成した後に考えると考えやすいです。
レポートは学術的な内容になることが多いです。一般的な本のタイトルのように考えるのではなく、あなたが考察する結論をタイトルにし、読み手が疑問を持つようにしましょう。
目次
目次には、全体像を把握できる役割と索引の意味があります。目次だけでも、何が書かれているかを把握できるようにします。
レポートの何ページに何が書かれているかを記載し、見出しを書いていきます。各見出しは、内容を1文でまとめたものです。1文を読めば、おおよそ何が書いてあるかわかる程度の文にする必要があります。
読み手は目次を見てから本文を読みます。読み手の興味をそそる内容にする意識をもつと、良いレポートが出来上がります。
概要(問題提起・提言)
序論の中で最も重要なのが、概要です。問題提起や提言を行います。問題提起とは、どんな課題について論じているかです。提言とは、問題に対するあなたの考えとは何かです。
問題提起する内容は、最終的に結論になりやすくなります。例えば、なぜ朝と夜があるのかと問題提起する場合、結論で地球が時点しているからという答えを述べなければいけません。
問題提起や提言は、レポート全体の柱となります。概要に漠然とした内容を記載すると、最終的な結論が曖昧になりまとまりのないレポートになります。明確に問題提起を行いましょう。
本論
本論はレポートの中核を担う部分です。問題提起をした内容に対し、具体例を交えながら結論へ導きます。
基本的に
- 研究調査の説明
- 結果
- 考察
の3つの構成にすることをおすすめします。1つの内容を書き続けるのではなく、単元を分けて書いていきましょう。
問題提起した内容の説明をし、結果を書くだけでも立派なレポートです。そこに考察を含めることで、レポートの良し悪しが決まります。
研究・調査手法の説明
問題提起した内容の研究と調査を行います。レポートを書くには材料が必要です。研究や調査は、レポートを書く前段階として行ってください。
研究や調査の手法の説明を行います。
例えば、地球は丸いことを調査したのであれば、文献調査を行った旨を記載します。実際に太陽の角度などを調査したのであれば、その手法も説明します。
手法の説明は、事実を元にした内容にしましょう。説明ですので考察は不要です。具体的に使用した文献や器具があれば、できる限り詳細に説明を行ってください。
研究・調査の結果
研究や調査を行った結果を記載します。手法説明では、どう調査したかを説明しています。調査結果がどうかを記す必要があるのです。
結果にもあなたの考察を記す必要はありません。
地球は丸い例では、文献調査を行った結果、地動説と天動説があったことなどを記載します。コペルニクスやアリストテレス、プトレマイオスなどの説を文献から探し出すのも良いでしょう。多くの説の中で、どんな結果を踏まえて天動説が信じられるに至ったかを記載するのです。
実際に実験などを行った場合も、事実を記録する意識でまとめましょう。
考察
説明と結果を述べた後、考察を述べていきます。文献調査などでは、過去の人々が考察した内容が記される場合があります。
文献の考えをそのまま引用するのではなく、その考えに対してあなたはどう考えるかを記載します。
地動説の場合、現代では当然の史実となっています。考察には天動説に対するあなたの賛否を述べます。また、社会問題などを問題提起していれば、答えがない場合もあります。
答えが無い場合でも、あなたは研究結果から考えられる答えを導くことが重要なのです。あなたの考察により導かれる答えを記載するのです。
結論
あなたの考察より導かれた結論を述べましょう。結論は、まとめとは違います。研究手法の説明や結果を述べた後に考察をしています。問題提起に対するあなたの答えが結論です。
地動説の例では、結論は地動説は正しい。地球は丸いなどが結論になります。算数で例えるなら、1+1=2という式において、2の部分が結論です。
見た目でも理解できる通り、まとめとは違うのです。以下の3点に意識を向けて記載すると良いでしょう。
総括
総括では、考察から導かれる答えを書きましょう。考察したことから、問題提起した内容の答えを簡潔に述べます。総括は長文になる必要がありません。
結論部分を長い文章で書くと、レポート全体のまとまりがないと受け取られます。できる限り短い文章で結論を言い切りましょう。
問題提起から考察までに、1つの軸があれば素敵なレポートになります。あなたの考えを述べるのは、レポートの読み手がいるからです。あなたの意見に賛同される内容になるかどうかは、総括によります。
謝辞
総括が終わると、感謝を述べます。あなたがレポートを書くのは、大学の課題かもしれません。単に義務感で行っている場合もあります。
それでも謝辞を述べます。謝辞を述べるのは、レポートには読み手がいるからです。あなたのレポートが完成するまでに、多くの人々の手助けがあったはずです。
実験や研究を行うために、手助けしてくれた人がいる場合もあります。できる限り支えてくれた全ての人々に対し、感謝を述べるようにしましょう。
参考文献
最後に、どんな文献を使用したかを記載しておきます。参考文献を記載していなければ、もしもあなたのレポートが世の中に出る場合に罪になります。
- 書籍の場合: 著者, 書名[, シリーズ名], 出版社[, 出版地], 発行年[, ページ]
- 論文の場合: 筆者, 表題, 雑誌名{, 巻号}, 発行年月{, ページ}.
- 新聞記事の場合: {筆者, }見出し, 紙名[(夕刊)], 年月日[, ページ]
参考文献の書き方は学問領域や分野によって少々異なります。また、上記のように書籍や論文など参考にした媒体によっても書き方は異なりますので、文献の種類に応じて書式を確認してください。
あなたのレポートを読んだ誰かが、同じ参考文献も読むかもしれません。剽窃とならないように利用した文献は全部記載しましょう。
レポートの見本
簡易的なレポートの見本をご紹介します。以下でご紹介する内容は、考察に時間を要したものではありません。内容の構成を理解するためにご参考ください。
参考例文
近年、社会人の中でもセクハラやパワハラに悩む人が多い。社会問題ともなり、法律改正などにより改善が行われている。学生では、いじめ問題は未だ減少していない。これらの問題は、強者と弱者の関係によると考えられ、弱者が悪いという意見も少なからず存在する。弱者が生き残るにはどうすれば良いのだろうか。
セクハラやパワハラ、いじめ問題を考えるため文献調査を行った。文献調査だけでなく、アンケートを作成し現在の社会人にパワハラが存在するか調査した。
文献調査の結果、セクハラやいじめは江戸時代以前に存在していた事実がわかった。また、アンケート結果により現在の会社でも未だにパワハラが存在しており、女性や若者が中心に苦しんでいることもわかった。
昔から強者と弱者の関係は多く、現在も続いていると考えられる。人間関係では、弱者になることがある。文献から弱者が強者へ変化した例がある。下剋上である。弱者は集団になることで強者に打ち勝つ手段を手に入れた。現代でも弱者同士の集団になれば、強者に打ち勝つことができるのではないか。事実、近年の裁判では弱者集団が勝訴になった例が存在している。
弱者になった者が生き残るには、集団を作る必要があると考えられる。初めは弱者同士の集まりでも、後に強者に代わる者が存在する。また、集団になることで、法律の鉄則である多数決が有効になる。結果、弱者は強者へ成ることができるのである。
その他のレポートのポイント
レポートには内容や構成以外にも、意識するべきポイントがあります。常識となっておりますので、以下の2点は確実に知っておきましょう。
体裁面を整える
いくら内容が良いレポートでも、体裁面が悪いと読みにくいです。レポートの見た目を良くするには、以下の点を意識すると良いです。
- 段落や改行などを意識する
- 図や写真は別紙にまとめる
- 完成レポートは左上にホチキスでとめる
体裁面を整えるには、段落や改行を意識するのが基本です。第一印象が良いレポートは、読みやすく精神的に受け入れやすいものです。文章の内容は同じでも、改行するだけで読みやすくなります。
図や写真は別紙にまとめると良い場合があります。逆に文章と文章の間に入れると効果的な場合もあります。臨機応変に対応は必要ですが、別紙にまとめると読み手が図を見ながら文章を読めます。
文章の見た目だけでなく、完成したレポートをホチキスでとめると美しく見えます。ホチキスの位置は、右ではなく左上です。右上にすると、ページをめくりにくくなります。
印刷後は綺麗に保管する
レポートが完成し、印刷した後は綺麗に保管しましょう。クリアファイルなどを使用します。大学などで指定がある場合には、指定のファイルに保管するようにしてください。
内容が優れたレポートであれば、数年後に後輩たちが読み返します。何年も経過したときでも、綺麗に保管されていると形を保ったまま保管されます。
高級なハードカバーを使用する必要はありませんが、クリアファイルやハードカバーなどがあれば、空気に触れず紙も長持ちします。食品を扱うのと同様に、できる限り空気に触れないほうが綺麗に保ち長持ちします。
今回はレポートの書き方の説明となりましたが、卒業論文の書き方に悩む学生の方も多いと思います。以下の記事では卒業論文の書き方を紹介しています。ぜひご一読ください。
まとめ
レポートの構成を中心に、書き方を解説しました。難しく感じられるレポートも、構成を知っていると書きやすくなります。
考察だけでなく、序論本論結論をしっかりと意識して文章を作成してください。あなたのレポートが良いものになれば幸いです。