受験生の中には第一志望の大学受験に失敗し、滑り止めに入学したものの仮面浪人をしている人もいることでしょう。しかし仮面浪人は成功確率が低く、生半可な気持ちでは失敗してしまいます。そこで今回は仮面浪人になって失敗しないための方法や、成功しやすいパターンについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
仮面浪人の失敗率
大学入学者に占める浪人生の割合は、公的データとして発表されていません。日本の統計データが閲覧可能な「e-stat」で抽出できるデータを分析したところ、2018年度の大学入学者に占める割合は現役が79%、浪人が21%だったそうです。
さらに浪人生が第一志望校に合格する割合は、10%前後といわれています。そう考えると、仮面浪人が志望校に合格する確率はそれほど高くないと予想されます。
仮面浪人にはさまざまなメリット・デメリットがあります。以下の記事では、仮面浪人とは、という基本的な解説をしています。仮面浪人をする際の注意点や奨学金の疑問なども解説していますので、是非ご覧ください。
仮面浪人を決断する人の特徴
滑り止めに入学できたにも関わらず、入学する前から再受験を決めている人もいれば、入学後にやはり第一志望に行きたいと考える人もいます。一方で仮面浪人を選択する人には、共通する特徴があるようです。
ここでは、仮面浪人を決断する人の特徴を紹介します。
浪人すれば合格できたのではと考える
受験準備をしっかりしており、模試などの判定も良かった人に特に多いのが、「浪人すれば合格できたのではないか」と考えることです。第一志望に不合格だったのは合格ラインのボーダー近くにいたからで、がんばれば届くと考えてしまうのでしょう。
その背景には、浪人するのは嫌だという思いがあったはずです。そのため浪人することを一度は諦めたものの、滑り止めに入学しても第一志望への未練が断ち切れず、やはりリベンジしようと決断すると考えられます。
今の大学が嫌
仮面浪人を選ぶ人の中には、浪人しても第一志望だけでなく、合格した今の大学にも不合格になる可能性があると考え、滑り止めに入学するという選択をした人もいることでしょう。しかし実際に入学したところ、その大学をどうしても好きになれないこともありえます。
特に偏差値の高い国公立や難関私大に落ち、中堅どころの私立大学に入学した人に起こりやすい感情です。今の大学が嫌いという気持ちのまま4年間過ごすことに、疑問を感じるのは不思議なことではありません。
大学名にこだわりがある
仮面浪人には、負けず嫌いで見栄っ張りな人が多いといわれているようです。第一志望に不合格だから浪人するという選択をせずに、滑り止めでも十分と吹聴することでプライドを守っているのかもしれません。
しかし実際には大学名に強いこだわりがあり、第一志望のブランドが欲しくてたまらないのです。そのため周囲に気づかれることなく、第一志望受験のリベンジを目指すのでしょう。
仮面浪人に失敗しにくいルート
仮面浪人の中にも、私立から国公立を目指す、私立からより偏差値の高い私立を目指すなど、いくつかのパターンがあります。中でも仮面浪人が成功しやすいルートとして、以下のものがあげられます。
- 早慶で仮面浪人して東大を目指す
- MARCHで仮面浪人して早慶を目指す
- 日東駒専で仮面浪人してMARCHを目指す
東京大学の志望者は、早慶を滑り止めにしていることが多いです。元々の志望校を再び目指すので、合格の確率が高いです。また私大から私大の場合は、在籍校よりワンランク上の大学を目指すことになります。受験科目が少ない分、集中的に勉強できるので、合格しやすいと考えられます。
仮面浪人に失敗する人の5つの特徴
前述したように、仮面浪人して第一志望に合格する確率は決して高くありません。そして残念ながら、仮面浪人に失敗する人にも共通点があります。
ここでは、仮面浪人に失敗する人の5つの特徴について詳述します。
①大学の講義と両立できない
仮面浪人しているからといって、入学した大学の勉強を疎かにできるわけではありません。1年次にも必修単位があり、それを取得するためにはきちんと講義に出る必要があります。
そのため、大学の講義と受験勉強を両立できない人が少なくありません。また、大学入学共通テストと大学の後期試験が重なるケースも考えられます。
②サークルやバイトに熱中する
大学生になったからには、サークル活動やアルバイトにも力を入れたいと考えるのは自然なことです。しかし、それらに時間がとられると、当然のことながら受験勉強は捗りません。
そうした目先の楽しさを優先してしまうと、仮面浪人しても失敗するのは目に見えています。下手をすると、留年の憂き目を見る可能性もあります。
③大学で友人を作らない
仮面浪人の中には、来年は第一志望に入学するのだから、今の大学で友人を作る必要はないと考える人もいるようです。しかし、単位のために講義を受けることだけが大学生活ではありません。友人がいるからこそ、得られる情報もたくさんあります。
自分が壁を作ることで孤立し、レポートや試験前の情報交換ができないことで、勉強が大変になることもあります。そうした広い視点にたてない人は、失敗の確率が高まりそうです。
④誘惑に勝てない
大学生活は高校時代と違い、時間やお金を自由に使えるものです。講義も朝から夕方までびっしりあるわけではないので、気の合う友人と過ごしたり、サークル活動に熱中するなど、様々な誘惑にかられる可能性があります。
その誘惑に打ち勝てず、「明日から受験勉強を頑張ろう」と思うタイプの仮面浪人は大抵失敗します。強靭なメンタルがなければ、仮面浪人から成功をつかむのは難しいのが現実です。
⑤戻る場所があると油断してしまう
浪人生は背水の陣をひいて受験勉強に取り組むものですが、仮面浪人はすでに大学に入学しています。そして自ら退学すると言い出さなければ、4年間の学生生活を全うできます。
そのため、「再受験に失敗しても戻る場所がある」と油断してしまい、不合格になるケースも珍しくありません。そうした姿勢で受験勉強を続けても、成功するとは考えにくいでしょう。
仮面浪人に失敗しない人の6つの特徴
仮面浪人に成功し第一志望に再入学を果たすには、強い意志と努力が不可欠です。そして仮面浪人が置かれている環境も、成功と失敗の明暗を分けます。
ここでは、仮面浪人に失敗しない人の6つの特徴について詳述します。
①大学にコミットしすぎない
仮面浪人に失敗する原因の一つに、在籍している大学での生活に満足してしまうことがあげられます。大学生活を楽しむうえで、友人を作ったりサークルに入会するのは良いことですが、その楽しさに満足してしまうことで、受験勉強に対するモチベーションが下がる可能性が高まります。
大学の友人やサークル活動とはほどよく距離を置き、コミットしすぎない仮面浪人の方が成功に近づきやすいと心得ましょう。
②勉強時間を確保できる
仮面浪人が成功するためには、きちんと勉強時間が確保できることが大前提です。大学の講義の空き時間には図書館で、あるいは通学の電車内でも勉強するなど、隙間時間を活用して成功している人がたくさんいます。
中には在籍する大学を休学して、受験に備える仮面浪人もいます。そうした努力を続けられるかどうか、冷静に判断した方がよいでしょう。
③家族や友人の協力が得られる
通学している大学でできた友人に、仮面浪人していることを告げるのは難しいでしょう。しかし、家族や親しい友人に仮面浪人していることを話し、協力が得られている人の方が成功しやすいようです。
特に家族の場合、仮面浪人に成功して志望校に入学した場合、在籍していた大学に支払った入学金や授業料がムダになります。それを理解して応援してもらえている仮面浪人が、モチベーション高く受験勉強に励むのは理解できます。
④数点差で受験に失敗した
第一志望を受験した時、数点差で不合格になってしまった場合は、浪人することで合格できる可能性があります。しかし確実に合格できる保証もないため、仮面浪人するというケースもあるようです。
この場合は、自分の弱点克服を念頭に置いて学習計画がたてられるので、受験勉強も効率よく進められそうです。
⑤自分を客観視できる
仮面浪人に成功するためには、自分を客観視できることが不可欠です。高校時代とは違い、大学の講義や試験をこなしながらも受験勉強は、時間の確保もままなりません。また浪人生の第一志望校の合格率も決して高くはないので、模試などの結果を冷静に分析したうえで、判断を迫られます。
失敗して地獄を見ないためにはどうすべきかを見極め、自分に厳しくできる人は成功に近づきやすいはずです。
⑥在籍大学への不満ばかりいわない
仮面浪人している人の中には、滑り止めで入学した在籍大学に対する不満ばかりいう人もいることでしょう。しかし、第一志望に合格したからといって、バラ色の学生生活を送れる保証はありません。第一志望合格という初志貫徹を目指すという気持ちで、真摯に受験勉強に取り組むことをおすすめします。
仮面浪人を経て志望大学に合格した人がもつ共通の特徴について説明してきましたが、もっと詳しく知りたい人もいることでしょう。また、1日の過ごし方にも違いがあります。以下の記事では仮面浪人が成功率をあげる方法について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
仮面浪人に失敗した後の選択肢
仮面浪人が第一志望を再受験しても、大半が失敗しているのが現実です。もし再び志望した大学受験が不合格だったらどうするのかも、きちんと考えておく必要があります。
ここでは、仮面浪人に失敗した後の選択肢について説明します。
もう一度仮面浪人する
一つめの選択肢は、再び仮面浪人することです。それを実現するためには、家族の協力が必要でしょう。在籍している大学の2年目の学費を支払ったうえで、二浪して志望大学に入学した場合、再び4年分の学費を負担しなければなりません。
大学によっては3年次編入という選択肢もあるので、家族とも話し合い、よく検討することをおすすめします。
そのまま進級する
二つめの選択肢は、志望校合格という夢をすっぱりと諦め、在籍大学で2年次に進級することです。1年次に最小限であっても単位を取得していれば、4年で卒業することができます。また、最終的な目標は自分のやりたい仕事に就くことのはずです。
在籍する大学を卒業すると決めたからには、後悔のない学生生活を送れるよう、気持ちを切り替えましょう。
留年してしまう
仮面浪人して失敗した人の中には、在籍している大学も留年するケースが珍しくありません。受験勉強を優先するあまり必要な単位を取得できなかった人もいれば、後期試験よりセンター試験を優先した人もいます。そのため留年して1年生をもう一度やり直すのは、本末転倒といえます。
近年は留年しても、就活に大きく影響することはなくなってきているようです。しかし、学生生活という観点でみると様々な弊害があります。以下の記事では、留年することで派生する影響について詳しくまとめています。ぜひ一読してみてください。
仮面浪人に失敗したときの対処法
仮面浪人して受験勉強を続けてきた人にとって、再び失敗することで受けるショックは計り知れません。しかし落ち込んだままでいても現実は変わらないのですから、気持ちを切り替える必要があります。
ここでは、仮面浪人に失敗したときの対処法を紹介します。
心身のケアをする
1年間仮面浪人を続け、必死に受験勉強してきた仮面浪人性にとって不合格という現実は厳しく、深く傷つく人も多いことでしょう。だからこそ、結果はともあれ頑張った自分の心身のケアをすることが大事です。
おいしいものを食べてしっかり眠るほか、親しい友人と出かけたり、趣味に没頭するのもよいでしょう。そして何より、受けた傷を癒すうえで、本音で語る、思いきり泣くのも良い方法です。できることから、始めてみてください。
自分と向き合う
きちんとケアをして、心身が復調してきたと感じたら、自分と向き合ってみましょう。仮面浪人に失敗したという現実を受け止めたうえで、自分がこれからどうしたいのかをじっくり考えるのです。
自分が何を学ぶために仮面浪人をしたのか、将来どんな職業に就きたいのか、その目標を達成するために何をしたら良いのかを考えるうちに、進むべき方向が見えてくるはずです。
大学生活を楽しむ努力をする
在籍している大学で学生生活を全うすると決めた場合は、残りの3年間を楽しむ努力をするのがセオリーです。サークルに入会する、アルバイトをする、ボランティア活動を始めるなど、受験勉強のためにこれまで我慢していたことに取り組むのもおすすめです。
また、友人と旅行に出かける、留学してみるなど、自分の世界を広げることに挑戦するのもステキです。ふり返って良かったと思える、大学生活を送りましょう。
まとめ
今回は仮面浪人になって失敗しないための方法や、成功しやすいパターンについて解説しました。
仮面浪人の成功率は高いとはいえませんが、強い意志と努力を継続する力があれば実現可能です。大事なのは自分が決めた目標に向かって、悔いを残さないよう努力することです。長い人生を考えれば、再受験に挑戦することは自分の糧となります。自分が納得のいく選択をすることを心がけてください。