大学で留年する割合は約20%!?学費や就活への影響、回避法を徹底解説!

4年制大学を4年間で卒業する学生は全体の8割で、毎年必ず留年する学生がいます。留年した学生は、親への報告や学費など、数々の悩みを抱えることになります。本記事では、留年してしまう理由や留年後にすべきことなどを解説していますので参考にしてみて下さい。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

大学を留年せずに4年間で卒業する学生は約80%

大学に進学した学生のうち、留年せずに4年間で大学を卒業する学生の割合はおよそ80%です。

文部科学相の資料の表18では各入学年度と卒業年度が記されていますが、4年間で卒業する学生は約77〜81%となっています。次いで5年間で卒業する学生が約8%、6年間が約2%となっています。

基本的には4年間で卒業する学生の数が最も多いですが、毎年一定数の学生は留年して5年以上の時間をかけて卒業することがあるようです。

大学で留年するパターンは2つに尽きる

大学生が留年する場合は、だいたいここで紹介する2パターンです。

学生起業など仕事の関係で授業に参加することができず、出席条件を満たせなかったために単位が取れなかったなどもありますが、ここではそうしたやむを得ない状況以外のパターンを紹介します。

目次

①進級に必要な合計単位数が不足した

1つ目のパターンは進級に必要な合計単位数が不足していることです。

どの大学・学部でも卒業するために必ず取得するべき単位数が設定されています。しかし、各学年ごとや4年間で取得するべき単位数を取得できず、進級・卒業できないということがよくあります。

大学では、卒業や進級のために必要な単位数は入学の時点で情報が提示されているので、年単位でも単位を確実に取得するためのスケジュールを立てておけば留年する可能性は低くできます。

②進級要件となっている授業を落とした

2つ目のパターンは、進級・卒業の要件となっている授業を落としてしまうことです。

このパターンは理工学部でよく見られ、進級に必要な単位数は獲得できていても、必ず取得しなければならない科目を1つ落としてしまったことで、進級ができなくなります。

文系学部の場合も必須科目・基礎科目などが設けられており、その科目を取得できていない場合に留年することになることがあります。その場合はその科目の新しい授業が受けられなくなったりします。

大学で留年する人にありがちな3つの特徴

次は、大学で留年する人によく見られる特徴を見てみましょう。

大学の単位取得の条件は、期中・期末に実施されるテストと出席数で決定されることがほとんどです。その取得条件を獲得できなくなる原因としては下記の3つが考えられます。

①朝に弱い

1つ目の理由は朝に弱いことです。

大学の授業は1限は朝9時頃から始まりますが、朝に弱い学生の場合この1限の授業に出席することができず、授業で遅れを取ってしまいます。

出席数を単位取得条件にしている授業では遅刻・欠席を何度もしてしまうとテストすら受けられなくなり、単位を取れなくなることもあります。

②体育会・サークルに打ち込みすぎている

2つ目の理由は体育会・サークルに打ち込みすぎてしまうことです。

部活動やサークル活動は、学生時代の貴重な思い出の1つです。ただ、それに打ち込みすぎて授業に参加しなくなったり、テスト対策の勉強をしなくなることで単位を落としてしまう学生も非常に多いです。

学生の本分は勉学なので、部活動・サークルにも励みつつスケジュール管理を行い、授業への参加やテスト対策の勉強時間も設ける必要があります。

③頼れる友人が少なくて協力を得られない

3つ目の理由は頼れる友人が少なく、協力を得られないことです。

大学生になると部活動やサークル活動の他に、アルバイトやインターンシップなどでやむを得ず授業を欠席しなければならなくなることもあります。

その際、授業で配布されたレジュメや授業内で伝達された内容を教えてくれる友人がいないと、単位取得が難しくなります。

大学で留年した場合は留年理由を整理する

大学で留年する時は、その留年理由を整理しておく必要があります。

ここでは、中退しなければならない(中退すれば解決できる)理由と留年した方が良い理由の2つに分けて紹介します。これから留年しようとしている場合、そのどちらに当てはまるかを確認してから行動しましょう。

中退を余儀なくされる人の留年理由

まずは中退しなければならない・中退すれば解決できる理由がある人についてです。このような人には以下のような理由が考えられます。

  • 学校生活に馴染めない(鬱になってしまうなど)
  • 仕事が忙しくなりすぎて当分授業に参加できない
  • 学費が払えないなどの経済的な理由

上記のような理由の場合、大学に通い続けるのは難しくなります。そのため、学費を払って大学に在籍し続けるよりは、中退という選択肢も検討してみると良いかもしれません。

ただし、大学の中退は非常に大きな決断で親に学費を払ってもらっている場合、本人の意思だけで決定できるものでは有りません。必ず両親や信頼できる友人や先輩などに相談してから決めましょう。

大学を留年してでも卒業すべき人の留年理由

留年してでも大学を卒業すべき人には、以下のような理由が考えられます。

  • 就活ができなかった(部活動・勉強に時間をかけていた)
  • 企業就職を考えている
  • 大学に行くのが面倒に感じる

留年してでも卒業するべき人には上記のような理由が考えられます。1番まともな理由は、「就職活動ができなかったこと」です。部活動・勉強・仕事でやり遂げたいことがあった場合は、就職活動時も「何かをやり遂げた人」として好感されます。

将来就職を考えている人や、ただ単に大学に行くのが面倒に感じている人も、中退せずに卒業すべきです。就職を考えているのであれば履歴書に「大卒」と書けた方が就活がしやすくなります。

大学で留年した場合の4つの悩みの種

次は留年してしまった大学生がよく抱える悩みを4つ紹介します。

留年は必ずしも悪いことではなく、留年する代わりにどうしてもやりたいことがあるなど納得できる理由があれば経歴上も悪いものにはなりません。

留年してしまうことを考えすぎると精神衛生上もよくないので、ここで紹介するよくある理由を理解した上で、どうすべきか対策を考えましょう。

①親に言えないと思う学生も多い

留年する人がよく抱える1つ目の悩みは「親に言えない」というものです。

これは学費を親に負担してもらっている学生によく見られる悩みで、留年することで学費の負担を余計にかけてしまうという不安から親に言えなくなってしまいます。その他、友人関係や仕事上の理由などもありますが、多くの場合はお金が理由です。

ただ、親に学費を負担してもらっている場合もその他の場合も、人に相談しなければ物事は先に進みません。親に頭を下げるなり自分も働くなど、解決できる方法を探りましょう。

②1年分の学費という金銭的負担

2つ目の悩みは次の1年分の学費を払えるかどうかという金銭的な悩みです。

「親に言えない」理由とも似ていますが、これは自分で学費を負担している学生によく見られます。高校からすぐに大学に進学したのではなく、社会人を経験してから大学に進学した学生は自費で学費を負担することが多いので多く見られる悩みです。

この悩みは金銭的な不安を解消する方法が見つかれば解決できます。奨学金やローンを組む・金銭的な援助をしてくれる人に相談する・自分でお金を稼ぐなど、出来ることを考えて行動しましょう。

③奨学金が停止になる可能性もある

3つ目の悩みのタネは奨学金が停止になる可能性があるという悩みです。

奨学金で大学に通っている学生の場合、奨学金を受けられなくなると、次の1年間の学生生活をどう乗り切れば良いのか悩むことになります。

下記の記事では留年した場合の奨学金の有無や、奨学金を受け取れなくなる期間などについても紹介しています。留年の可能性があり今後の学費などが気になる方はこちらもご確認下さい。

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④就活でも聞かれやすくなる

4つ目の悩みは就活で留学した理由を聞かれやすくなることです。

留年した学生は、「なぜ留年したのか?」を就職活動の面接でほぼ必ず聞かれます。企業側の視点で考えれば、自堕落な生活のせいで留年した学生を取りたがらないので、まともな人か判断するためには当然のことです。

すでに留年してしまった場合その事実は変わりません。ただし、留年中の過ごし方を考えれば就活が不利になってしまうということもなくなります。その具体的な方法や考え方を下記の記事で紹介していますので、こちらもご確認下さい。

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大学で留年を繰り返してしまう学生の3つの特徴

次は、大学で留年を繰り返してしまう学生によく見られる3つの特徴を紹介します。

以下の特徴がある学生は、留年する可能性が非常に高くなります。止む終えない理由があったとしても留年はしない方が就職活動はしやすくなるので、ここで紹介する特徴がある学生は対策を考えましょう。

①周囲に隠して1人で背負う

1つ目の特徴は物事を周囲に隠して一人で背負ってしまうことです。

前の見出しで紹介した悩みなどについて、人に相談すれば解決策が見つかり、それを実行すれば多くの場合解決できます。しかし、それができず一人で抱え込んでしまうことでどうすれば良いのかわからなくなり、堂々巡りしてしまいます。

一人で悩みを抱え込んでも殆どの場合、自力で解決方法を見つけることはできません。周りの人の意見もたくさん聞いて沢山の選択肢を準備し、その中で最適解を探るようにしましょう。

②頑張ることを放棄する

2つ目の特徴は頑張ることを放棄することです。

これは、単純に自分が置かれている状況を解決しようとしていないということです。大学の単位取得でも今抱えている問題についても、「どうすれば解決できるか」「いつまでに勉強するべきか」を考えなければ物事は先に進みません。

目的は何であれ、大学生活では努力することは必須です。知らないことを学び、試験で結果を出すためには、克服しなければならないこともあります。頑張ることを放棄すれば、就活でもアピールできるポイントが無くなってしまいます。

③息抜きの時間を作らない

3つ目の特徴は、息抜きの時間を作らないことです。

学生生活では勉強・部活動・サークル活動などに集中して取り組むべき期間が長いです。これは高校までは3学期で分かれていたものが、前期・後期の2期制になることからもいえます。

その長期間の中では自分で定期的に息抜きの時間を作れなければ、どこかで息切れしてしまい、継続的に努力することができなくなってしまいます。週1回でも月に1回でも良いので、必ずストレス発散や息抜きする時間を作りましょう。

留年した大学生が絶対に行動に移すべきこと

留年が確定した学生は以下のことを行動に移してみましょう。

  • 授業を最優先する
  • 「姿勢」で親にアピールする
  • 長期インターンに挑戦する

留年した場合はまずは単位取得のために授業への出席・テスト対策を最優先しましょう。また時間に余裕が生まれることもあるので、その時間を有効活用するようにしましょう。

学生生活の過ごし方をこれまでと変えるために考えるべきこと・余裕ができた時間の使い方などを下記の記事で紹介していますので、こちらもご確認下さい。

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留年しそうな大学生のための回避方法

留年しそうになった場合は早急に対策を講じるべきです。

この記事でも紹介してきたとおり周りの人に相談したり、授業を最優先して単位を確実に取得するようにするなどです。

この対策方法についても下記の記事で詳細を紹介しているので、単位が取れるか自信がなくなってきた学生は、こちらの記事も参考にしてみて下さい。

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まとめ

この記事では留年する学生によく見られる特徴・よく抱える悩み・留年した学生がやるべきこと・留年の回避方法について紹介しました。

止むを終えない理由で留年してしまう場合は、留年してからの学生生活の過ごし方を考え、就活などで不利にならないようにしましょう。

ただ、基本的に留年はしないに越したことは有りません。留年の可能性が出たらすぐに対策を考え、4年間で大学を卒業できるように対策を取りましょう。

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