就活では、選択型や作業型テーマでグループディスカッションを行いますが、くだらないと思っても解答例は役立ちます。ディスカッションやディベートテーマは自由であり、ao入試や職場でもグループディスカッションが課されます。本記事では、グループディスカッションの頻出テーマ6選と業界別のテーマをご紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
グループディスカッションとは
グループディスカッションは、就活では選考過程における関門の1つですが、どのような内容なのかご存知でない学生の方も多いと考えられます。
本見出しでは、グループディスカッションとは何かをお伝えするとともに、目的や選考突破のポイントなども合わせてご説明します。
選考方式の一種
グループディスカッションは、新卒採用における選考過程で中盤から後半にかけて課せられる選考方式の一種であり、「グルディス」や「GD」などの略称で表されます。
- 書類選考・エントリーシート提出
- Webテスト・筆記試験
- グループディスカッション
- 集団面接・個人面接
以上のように、グループディスカッションでは書類選考やWebテストをクリアした学生が、およそ4名から10名ほどのグループに分けられて評価されることとなります。
グループディスカッションを行う企業の目的
グループディスカッションの概略を知っていても、企業が行う目的がわからないとお考えの方もいらっしゃると思います。
以下では、グループディスカッションを行う企業の目的を2つご紹介します。選考にあたっては、これらの目的を念頭においてどうアピールするかを考えることが推奨されます。
効率的に沢山の学生を選考できる
1つ目の目的は、効率的にたくさんの学生を選考できることです。書類選考やエントリーシートでは、人事担当者が1枚につき5~10秒ほどかけて選考をすることとなります。
一方で、グループディスカッションでは4名から10名ほどの学生を集めて、15分から20分程議論させて選考することができるので、ひとまとめで効率的な選考に繋がるのです。
学生のチーム内での動き方を確認できる
2つ目の目的は、学生のチーム内での動き方を確認できることです。社会人として働くと、同じ部門内のみならず取引先や他部門などと連携をして業務に取り組むこととなります。
グループディスカッションは、そのようなチームワーク力を見るのに最適な選考方法であり、ディスカッションをする中で1人1人の学生がどう動くかをチェックすることができます。
グループディスカッションで見られているポイント
グループディスカッションを行う企業の目的がわかりましたが、選考においてどのようなポイントが見られているのかを把握しておきたい方もいらっしゃると思います。
本見出しでは、グループディスカッションで見られている4つのポイントをご紹介します。
①積極性
1つ目のポイントは、積極性です。積極性とは、初対面の人とディスカッションをするという状況において、どれだけ自発的に参加できるかという姿勢を示しています。
例えば、発言者が現れない中で真っ先に会話の糸口を創り出したり、発表者を自ら志願するといった姿勢はチームにおいて高い積極性を持つ人として評価されます。
②協調性
2つ目のポイントは、協調性です。協調性とは、ライバルでありながらも同じチームメンバーとしてグループディスカッションに取り組む人とどう協力していくかという力です。
例えば、意見がぶつかった時でも落としどころを上手く見つけたり、発表のためのプレゼン資料作成を役割分担して行うことは優れた協調性として評価されます。
③発想力
3つ目のポイントは、発想力です。発想力とは、お題に対してありきたりな回答ばかりを並べるのではなく、一風変わった独特な視点により斬新な発想を発揮する力です。
例えば、特定の問いに対して3つの答えを求められた際に、他のメンバーが提示できなかった4つ目や5つ目を思いついた場合、クリエイティブな発想力があると評価されます。
④論理的思考力
4つ目のポイントは、論理的思考力です。論理的思考力とは、主張と根拠を縦と横の論理で結び付けて、因果関係に従って考えや意見を組み立てていく力です。
例えば、1月で100万円を貯める方法に対して、ただバイトで収入を増やすという視点だけでなく、現在の支出を減らすという考えが導き出せれば論理的思考力があると評価されます。
グループディスカッションの流れ
最後にこちらの見出しでは、グループディスカッションの流れを簡潔にご紹介します。
- 選考会場において、ランダムに着席を指示される
- 1グループにつき、4名から10名ほど集められて自己紹介を行う
- 選考官から、制限時間とお題が言い渡される
- 制限時間内で各チームごとにグループディスカッションを行う
- 各チームごとに議論の結果を発表して、選考官からコメントを貰う
以上が、グループディスカッションの大まかな5つの流れとなります。チームの割り振りが終わってから発表まで、短くて15分程ですが長いと30分程をかけて行うこともあります。
グループディスカッションが苦手な学生は多い
前述の見出しにて、グループディスカッションの概略をご理解頂けたかと思いますが、上手くできるかわからず不安に感じた方も多いと思います。
本見出しでは、グループディスカッションが苦手な学生は多いという実態に関して2つのポイントをご紹介します。
グループディスカッションに対するTwitterの声
Twitter上では、グループディスカッションが苦手だと感じる学生の声が多くありますので、以下ではその中から2つをご紹介します。
グルディス苦手やわ
どうやったら上手くなれるんやろ— れお丸@21卒 (@UgIy3w) 2019年6月17日
上記は、グループディスカッションに苦手意識を持っており上達方法を知りたいという内容です。選考官から、各学生にフィードバックが与えられることは無いので、客観的な方法で改善点を見つけなければなりません。
グルディス苦手すぎる
一生受かる気がしないよ— え む (@syogotanlo) 2020年2月21日
上記は、グループディスカッションが苦手なため選考を突破できないと悩む内容です。グループディスカッションでは、1グループにつき多くて2名までしか突破ができないので難易度は高いと言えます。
攻略するには頻出テーマを知ることが大事
就活中の学生にとって、グループディスカッションは難しく苦手意識を持っている人も多いことがわかりましたが、どう対処すべきなのでしょうか。
- グループディスカッションの模擬練習を多く行う
- グループディスカッションの実例を把握しておく
結論としては、グループディスカッションを攻略するには頻出テーマを知ることが大事だと言えます。頻出テーマを知っておくことで、対策もより立てやすくなります。
グループディスカッションのテーマは主に6つに分類できる
本見出しでは、以降の見出しでご紹介するグループディスカッションの頻出テーマ6選をお伝えします。
- 自由討論型
- ディベート型
- 資料分析型
- 選択肢型
- 課題解決型
- その他(フェルミ推定・ケーススタディ型等)
これらは、グループディスカッションの頻出テーマを6つに分類したものであり、ディスカッションのテーマだけでなく、選考突破のコツや導入している企業も異なっています。
自由討論型グループディスカッションの場合
本見出しでは、自由討論型グループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
自由討論型グループディスカッションでは、答えに正解がなく学生同士が自由に意見を出し合い、結論をまとめることができることが特徴です。
以上のように、自由討論型グループディスカッションでは、お題に対して自由な討論がしやすくチームごとの回答も様々となることが想定されます。
企業側の意図・評価基準
自由討論型グループディスカッションでは、企業側の意図として以下の3つが挙げられます。
- 学生の自由な発想力を測る
- 議論が広がり続けることなくまとめる力を見る
- グループとしての結論のすり合わせ方を確認する
上述のように、自由討論型グループディスカッションではメンバーそれぞれが自由に意見を言いがちなため、話がまとまりにくいという難しさがあります。
その中で、メンバーの意見をグルーピングしたり、時間内で議論の収束を測るファシリテーション能力を持った人が評価されます。
コツ・対策
自由討論型グループディスカッションでは、以下のようなコツ・対策があります。
- 漠然とした言葉を定義する
- 話し合いの前提条件を適宜追加する
- ディスカッションの中で解決すべき課題を提起する
グループディスカッションの中でも、自由討論型は特に話題が広がりやすく、アイディアの出し合いになりがちであり、議論の締まりが無くなってしまいます。
以上のように、前提条件や解決すべき課題などを明確にしておくことで、ディスカッションの方向性が確立されるため、よりスムーズで効率的に話がまとまると期待されます。
導入している企業例
本見出しでは、自由討論型グループディスカッションを導入している企業例をご紹介しますので、就職を目指す企業が含まれていないかご確認を下さい。
- Yahoo Japan
- シスコシステムズ合同会社
- SAP
このように、自由討論型グループディスカッションを導入している企業としては、外資系のIT企業が筆頭に挙げられます。学生の学歴も高く、お題も難しめだと想定されます。
ディベート型グループディスカッションの場合
本見出しでは、ディベートグループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
ディベート型グループディスカッションでは、特定のお題に対して賛成と反対の立場に分かれて議論をすることが特徴です。
以上のように、ディベート型グループディスカッションでは、特定の立場から論ずべき課題が提示されていくので、制約が課せられる中でディスカッションをすることが求められます。
企業側の意図・評価基準
ディベート型グループディスカッションでは、企業側の意図として以下の3つが挙げられます。
- 状況や条件に応じたケーススタディを考える問題解決能力をみる
- チームとして、同じ立場から意見を組み立てる協調性を評価する
- 複数の立場であっても、柔軟に観点を変えて考える力を評価する
このように、ディベート型グループディスカッションでは実践的な業務に近い議題に対して、学生個人が持つ能力やチームとしてのパフォーマンスを評価しています。
コツ・対策
ディベート型グループディスカッションのコツ・対策としては以下となります。
- 現状とあるべき姿の違いを捉える
- 特定の立場が直面する課題と目標を想定する
- 指定された立場とは反対からも解決策を考察する
このように、ディベート型グループディスカッションでは状況に応じたアイディアや解決策が求められており、自分自身の考えと異なる立場からも考えられます。
そのため、ディスカッションのフレームとなりうるポイントを把握し、それらを網羅することを意識しながらチームのメンバーとディスカッションすることが必要です。
導入している企業例
ディベート型グループディスカッションを導入している企業としては、以下のように総合職での一括採用を行いつつ、部門間でのジョブローテーションがあると想定されます。
- ネスレ
- ゼネラルエレクトリック
- フィリップモリス
これらの企業では、入社後に新卒社員が様々な部門で業務経験を積んでいくので、より幅広いキャリアでの問題解決が可能となる地頭を求めていると考えられます。
資料分析型グループディスカッションの場合
本見出しでは、資料分析型グループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
資料分析型グループディスカッションとは、与えられた資料を読みその中から最善と考えられる解決策を提示する内容であり、分析力と提案力が求められることが特徴です。
以上のように、資料分析型グループディスカッションでは、提供された資料の事実に基づいて課題を特定し、それに対して解決策を考えて提案する流れとなります。
企業側の意図・評価基準
資料分析型グループディスカッションでは、企業側の意図・評価基準として以下の3つが挙げられます。
- 学生たちが、提示された資料をどう分析するかを確認する
- 分析した結果に基づき、どのような仮説を立てるかを見る
- 仮説に対して、論理的な解決策を導き出せるかを評価する
企業側は、与えられたお題に対してどのように資料を活用するか、思考プロセスを中心に評価をしており、以上のようなポイントに対する対応レベルを見る意図があります。
コツ・対策
資料分析型グループディスカッションにおけるコツ・対策は以下となります。
- 提示された課題に関する情報を分析する
- 分析した事実情報に基づき、仮説を立てる
- 仮説に従って、課題解決に繋がる案の提示
このタイプのグループディスカッションは、分析力と仮説検証力が特に重要であり、それによってどれだけ優れた解決策を立てられるかに繋がります。
そのため、資料分析型グループディスカッションでは、上述の3プロセスに基づいて論理的問題解決を試みることが、選考突破に向けたコツであると言えます。
導入している企業例
資料分析型グループディスカッションを導入している企業例としては、こちらのような一般消費財メーカーが中心となることが想定されます。
- P&G Japan(プロクター&ギャンブル)
- J&J(ジョンソン&ジョンソン)
- ユニリーバ
一般消費財メーカーでは、常にマーケットの微妙な変化やトレンドを読み取り、消費者に対して最適な製品を提供するため資料分析型の課題が業務の基礎に該当すると言えます。
選択肢型グループディスカッションの場合
本見出しでは、選択肢型グループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
選択肢型グループディスカッションでは、提示された複数の選択肢から1つを選び、当事者がなぜそれを選ぶべきなのかを述べるという内容が特徴と言えます。
以上のように、選択肢型グループディスカッションでは、選択肢の中から選んだものに対して説得力のある理由を考えて発表するという流れになっています。
企業側の意図・評価基準
選択肢型グループディスカッションにおける企業側の意図・評価基準は、以下となります。
- 選択肢を網羅的に考えているか
- 選んだ選択肢を勧める説得力があるか
- 選ばなかった選択肢がダメな理由も考えているか
このように、選択肢型グループディスカッションでは、与えられた選択肢をしっかりと考えた上で、最終的に推奨しているかが見られておりプロモーション力も試されます。
コツ・対策
選択肢型グループディスカッションにおけるコツ・対策は以下となります。
- 与えられた選択肢をベンチマーキングして特徴を把握する
- 選択肢のメリット・デメリットを網羅的に考える
以上のように、選択肢型グループディスカッションでは、選択肢をどれだけ深く考えて選んでいるかが重要となるため、時間配分にも気を配ることが求められます。
また、選んだ選択肢とは別の選択肢で、何が欠けているかという視点も持つことで、より説得力のある提案が可能になると考えられます。
導入している企業例
選択肢型グループディスカッションを導入している企業例としては、以下が挙げられます。
- 日本ロレアル
- 三井海上火災保険
- 森永製菓
このように、選択肢型グループディスカッションは実際の業務と相関性が高いため、業界を問わず幅広い企業がグループディスカッションに導入しているとわかります。
課題解決型グループディスカッションの場合
本見出しでは、課題解決型グループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
課題解決型グループディスカッションでは、与えられた課題に対してグループで解決策を提示するディスカッション形式であり、課題に応じて難易度が大きく異なることが特徴です。
以上のように、課題解決型グループディスカッションでは、実践的な問題に対して課題を模索して、さらに解決策を見つけ出すという流れとなります。
企業側の意図・評価基準
課題解決型グループディスカッションにおいて、企業側の意図・評価基準は以下となります。
- 常日頃から、身の回りにある「課題」を敏感に把握しているか
- 課題に対して、解決までの糸口を論理的に考える癖が身についているか
- 聞き手に対して、解決策をわかりやすくプレゼンすることができるか
このように、課題解決型グループディスカッションでは、学生の問題解決思考をチェックするという意図があり、評価基準も思考からプレゼンまで一連の流れとなります。
コツ・対策
課題解決型グループディスカッションにおけるコツ・対策は以下の3つとなります。
- 課題を明確に定義づけし直し、解決すべき内容を的確にする
- 課題を構成している問題を漏れなくダブりなく構造化する
- 構造化した問題を元に、本質的な解決策を見出す
以上のように、課題解決型グループディスカッションでは結論と根拠を繋ぐ「縦の論理」と、根拠を漏れなくダブりなく把握する「横の論理」を活用することがポイントとなります。
導入している企業例
本見出しでは、課題解決型グループディスカッションを導入している企業例をご紹介しますので、ご自身の志望企業が該当となっているかご確認下さい。
- 電通
- 博報堂
上述のように、広告代理店大手2社では課題解決型グループディスカッションを導入しており、選考突破に求められるレベルは非常に高いと想定されます。
その他のグループディスカッションの場合
本見出しでは、その他のグループディスカッションの場合について、以下の4項目を解説致します。
- テーマ例
- 企業側の意図・評価基準
- コツ・対策
- 導入している企業例
このタイプ以外のグループディスカッションとも比較して、特徴を把握することを心がけましょう。
テーマ例
その他のグループディスカッションの場合として、フェルミ推定型とケーススタディ型が挙げられますが、どちらもコンサル業界では対策が必須となっています。
- フェルミ推定: 仮定と論理思考に基づき、概算数を導き出す
- ケーススタディ: 実生活で直面しうる課題に対して、論理的解決策を提示する
以上のように、その他のグループディスカッションの場合には、フェルミ推定とケーススタディどちらも問題形式を把握して、対策を繰り返し積んでおくことが不可欠と言えます。
企業側の意図・評価基準
その他のグループディスカッションにおいて、企業側の意図・評価基準は以下となります。
- 明確な答えが無い事柄に対して、筋道を立てて考える力があるか
- 頭を使って考える作業に対して、楽しさを感じられるか
- 考察した結果を、分かりやすく伝えることができるか
このように、その他のグループディスカッションの場合には、コンサルタントという職種に不可欠な要因を身に付けているか否かが最大の評価ポイントとなっています。
コツ・対策
その他のグループディスカッションの場合、コツ・対策は以下となります。
- フェルミ推定・ケーススタディの対策本に基づき問題の傾向を把握する
- 実際の問題を元に、思考プロセスとプレゼンのポイントを理解する
- 常日頃から問題に触れて、実戦経験をできるだけ多く積んでおく
フェルミ推定やケーススタディは、どれだけの問題を解いたかによって完成度や質が大きく左右するため、上述のポイントを元に演習量を増やすことが推奨されます。
導入している企業例
その他のグループディスカッションを導入している企業例としては、主に戦略コンサルティングファームや投資銀行といった最難関の業界が筆頭に挙げられます。
- コンサル: アクセンチュア、PwC、デロイト、マッキンゼー、BCGなど
- 投資銀行: ゴールドマンサックス、メリルリンチ、スイス銀行など
実際の選考では、立て続けに2つから3つのフェルミ推定・ケーススタディを解くこともあるため、思考する体力を身に付けておくことも求められる言えます。
【参考】業界別グループディスカッションの頻出テーマ
これまでの見出しでは、頻出テーマごとに解説をしてきましたが、業界別にテーマを解説します。既に志望業界を決めた方は、対象業界の頻出テーマをぜひご参照下さい。
コンサル業界
以下では、コンサル業界で実際に出されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 日本における病院の数はいくつか
- 自動車業界における年間の市場規模はいくらか
- コーヒーショップの売上高を2倍にする方法
- 1カ月で100万円を貯金するにはどうすべきか
- 新幹線の車内販売額を3倍にする方法
コンサル業界では、一般的なグループディスカッションとは異なるフェルミ推定やケーススタディを中心とした内容となります。
仮説と論理によって、問題解決を目指すタイプのグループディスカッションであり、マッキンゼーやボストンコンサルティンググループなどで実施されています。
総合商社
以下では、総合商社で実際に出されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 通勤電車の過剰乗車を防ぐ施策をできる限り多く、かつ多角的に講ぜよ
- 個人経営の塾を立て直すための施策を3つ考えよ
- 今の時代の中で経営難に陥ったカフェの経営者にアドバイスをするとしたらどうするか
- 日本の若者に農業・漁業に関心を持ってもらうための施策を考えよ
- 首都機能を移転させるべきかどうか
総合商社では、大規模な意思決定を想定したグループディスカッションのテーマが多数出されており、課題解決型や選択肢型など幅広い内容であると想定されます。
商社で働く人財として、個人的な観点に固執せず柔軟にチームのメンバーと協力をして決めることができるかも重要なポイントとなります。
食品業界
以下では、食品業界で実際に出題されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 食の魅力とは
- 日本の食文化を海外に広めるためには
- 魅力を感じるスーパーの惣菜売り場とは
- 家庭用商品の新商品を考えて提案せよ
- 良い食の条件
食品業界では、飲食の事業に関するテーマが多いことがわかりますが、傾向としては自由討論型や課題解決型がメインとなっていることがわかります。
常日頃から、食に関する消費者の悩みや売り手側の視点を考える習慣をつけておくと良いでしょう。
金融業界
以下では、金融業界で実際に出題されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 振り込み詐欺の遭った人をどう感じるか
- 日本人選手の海外流出に関する可否
- 大企業と中小企業のどちらが良いか
- 企業の利益追求と顧客満足は両立可能か
- 成功体験と失敗体験では、どちらが人生に必要か
金融業界では、金融に限らず生活や人生などより幅広いジャンルを対象としており、傾向としては選択肢型が多数であることが想定されます。
金融業務では、投資案件にて相互排他的な判断を迫られることが多いため、どちらが良いかやどちらを選ぶべきかという考え方を身に付けておくことが推奨されます。
広告業界
以下では、広告業界で実際に出題されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 新社会人の活字離れを防ぐキャンペーン
- 今年流行する携帯電話のサービス
- チームワークにおいてもっとも大切なことは何か
- 営業部長の立場に立って、自分の案を通すにはどうすべきか
- 10年後の放送審サービスを考える
広告業界では、自由討論型に留まらずディベート型もあるため、自由な発想と制限のある状況下で提案をするタイプのテーマが多いことが考えられます。
世の中に仕掛けをするため、どのような商品・サービスが今人気なのかやこれから先にブームとなるものは何かなど、日常生活の中で次を見越す訓練を積むと良いでしょう。
マスコミ業界
以下では、マスコミ業界で実際に出題されたグループディスカッションのテーマをご紹介します。
- 社員の品格とは
- オリンピックを盛り上げるための方法を考える
- 自社の広告を作る
- 商店街を活性化させる方法を挙げよ
- ゆとり教育の是非について考察結果を述べよ
マスコミ業界では、自由選択型や課題解決型のテーマが中心となりますが、内容は時事問題や社会問題など多岐にわたるため、報道に意識を持ち続けることが大切になります。
解決策や意見を短時間でスムーズに出すため、日頃から自分の意見を考えたり報道内容に対して原因や理由を考える癖をつけておくと良いでしょう。
グループディスカッションに関するその他の記事
これまで、グループディスカッションの頻出テーマをそれぞれご紹介しましたが、最後に関連する記事についてポイントをお伝えします。
- グループディスカッションに落ちる人の対策方法
- グループディスカッションの司会の進め方
以下の記事では、グループディスカッションに関連したポイントを解説しております。今後グループディスカッションを受ける方は、事前対策としてぜひご一読ください。
まとめ
グループディスカッションは苦手意識を持つ学生が多いので、頻出テーマや業界別に事前準備をすることが選考突破に繋がる秘訣であるとわかりました。
社会人になってからは、小規模から大規模な会議をリードする機会は多々ありますので、グループディスカッションが苦手な方は準備と練習を繰り返してみてはいかがでしょうか。