就活の面接において「周りからどう思われているか」と聞かれることはよくあります。素直さ、真面目さ、努力家などから、何をアピールすれば良いのか、わからない方も多いでしょう。今回はその「周りからどう思われているか」という質問の意図やアピール方法を解説しますのでこの質問に的確に答え、面接を突破しましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
面接で「周りからどう思われているか」を聞くのは定番
就活の面接において定番となりつつある、「周りからどう思われているか」という質問。準備をしていないと即座に答えることのできない、難しい質問なのではないでしょうか。
この記事では、この質問の意図及びどのように回答すべきかを丁寧に解説していきます。万全の状態で面接に臨めるよう、頑張っていきましょう。
また、以下の記事では「周りからどう思われているか」と同じくらいよく聞かれる「失敗から学んだこと」の答え方や、聞かれる糸について解説しています。ぜひご一読ください。
面接で「周りからどう思われているか」を聞く意図
では、どうして面接で周りからどう思われているのかを聞くのでしょうか。なぜ自分の意見だけではいけないのでしょうか。
その意図がわからなければ、適切な回答をすることが難しくなります。
以下で、周りからどう思われているのかと聞く意図について解説していきます。
学生の強みを知りたい
意図の1つ目は、学生の強みを知りたいからです。学生が会社で活躍できるか、マッチするかを判断する上で、強みを知るのは必須のことです。
ただ、強みなら周りからの意見など必要ない気もします。では、なぜ周りの意見を聞くのでしょうか。
それは往々にして、学生が自らの強みについて理解できていないからです。過大評価をしている場合もあれば、より良い長所があるのに、それを見逃しているという場合もあります。
だから、周りからどう思われているかという質問によって、学生の長所を見出だそうとしているのです。
周囲の認識とのズレを知りたい
意図の2つ目は、周囲の認識とのズレを知りたいということです。
周りからの見られ方について、自分はどう思っているかを聞くことで周囲の認識とのズレを知ることができます。自らをどれだけ客観視できているか、ズレた人間ではないかを図ろうとしているのです。
よって、理想的な回答は、「周囲には○○だよねと言われます、これは普段△△を意識して行動していることを評価してもらったのではないでしょうか」というものになります。
自分の長所をアピールしつつ、何故そのような評価になったのかを理解できているというところまで表すのが良いでしょう。
面接で「周りからどう思われているか」に回答するポイント
ここまで、面接で「周りからどう思われているか」と聞く意図を説明してきました。ただ意図を理解しただけで、いまいち何を話せば良いかわからないという方もいるでしょう。
では、意図を踏まえて、具体的にどのように話すと面接で高評価を得られるのか説明していきます。
仕事に活かせる内容を話す
1つ目は仕事に活かせる内容を話すことです。
面接官の評価基準は一貫して「仕事で活躍できるか」です。全ての質問はこの判断をするためにあることを意識してください。
だから、仕事に活かせる内容を答えると高評価を得られます。「私は周りに○○と言われます。これは△△を必要とされる御社で必須の心構えではないでしょうか」といったものです。
具体的に、責任感の強さや成長意欲、困難を突破できる努力といったところです。「真面目である」や「コミュ力が高い」というものは社会で活かせそうなものに言い換えてください。
具体的エピソードを交えて話す
2つ目は具体的エピソードを交えて話すことです。
具体的エピソードが必要な理由として、説得力を持たせるため、というのが挙がります。自分の感情だけで話していると、面接官はそれが真実か確信を持つことができません。
また、自分のことをどれだけ客観的に捉えられているか判断するため、というのも理由として挙げられます。
大切なのは、「なぜそういう印象を持たれるのか=どういう行動がその認識に繋がったか」という視点です。
自分の行動がどう捉えられるか認識しているかは、社会で働く上で非常に重要なのです。
「周りからどう思われているか」に対するNG回答例
基本的に、表面的なことや性格的なことは避けるべきです。ありふれており、自分のアピールに繋がらないからです。
よって、自分特有の長所、仕事で必要とされるような能力を答えるべきです。具体的であればあるほど、説得力が増すので良いです。
まずは、以下でNG回答例を紹介していきます。
笑顔がいいと言われる
1つ目は、笑顔がいいと言われるというものです。
これは、褒め言葉として非常にありふれたもので、全くアピールに繋がっていません。自分特有の長所となっていないからです。
むしろ、そのようなありふれた点しか褒められないのかと悪印象を与えているでしょう。
ただ、このようなエピソードは上手く、自分特有の強みに言い換えることができます。
例えば、嫌なことがあっても顔に出さない、笑顔でいる精神力、という形に転用することでアピールに繋がるのです。
真面目で素直と言われる
2つ目は、真面目で素直と言われるというものです。
これも上記笑顔の例と同じく、自分特有のアピールに繋がっていない点、ありふれている点からNG回答です。
ただ、真面目さ、素直さはどの企業においても重宝されるものですので、自分らしい言い方でアピールできれば良い評価を得ることができます。
例えば、「『任された仕事は最後までやりきるよね』と真面目さや責任感の強さを評価してもらいました。」といったようなものです。ありふれた長所でも少し言葉を足すだけで大きな長所のように伝わっています。
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「周りからどう思われているか」に対するタイプ別回答例文
下記で代表的なアピール内容を紹介しています。自分の持つ長所と、志望業界で必要とされるものを比較し、どの長所をアピールしていくのか決めるのが基本です。
ただ、他の候補者と被りがちな質問でもあります。具体的エピソードを話すことで、差別化や説得力の向上を図りましょう。
聞き上手
「私は聞き上手とよく言われます。議論になったときは、あまり活発に話す方ではない分、議論の整理やまとめに徹することを意識しているからだと思います。」
聞き上手をアピールしたい人は上記のようになります。相談に乗ることを必要とする職業、まとめる要素のある仕事で最適解を導くのに必要なスキルです。
様々なニーズを吸い上げる必要のある公務員や大企業のコーポレート部門を志望する人におすすめです。一方、商社や金融といった営業的側面の強い職種、自分から動く必要のある業種には向いていないでしょう。
計画性がある
「私は計画性があると言われます。特に組織において、各々が別の目標を持っていては集団行動にならないので計画を共有させることを重視しているからだと思います。」
計画性のあることをアピールしたい人は上記のようになります。企業において私たちは自らのタスクを確実にこなさないといけません。よって、どのような業界においても計画性があり、着実に目標を達成できる人は重宝されます。
特に、社員各々にノルマが設定される金融や営業職は計画性があり、目標を達成する人材を求めています。そのような業界を志望する方は是非この強みをアピールしましょう。
成長意欲が高い
「私は成長意欲が高いと言われます。部活動で、目標に向けて誰よりも遅く練習をし、目標を達成してもさらに上の目標を設定していたからだと思います。」
成長意欲の高さをアピールしたい人は上記のようになります。成長意欲はどのような職場でも求められる心構えです。是非アピールしてください。
ただ、少しありきたりではあるので、エピソードにより差別化を図りたいところです。個人だけでなく、組織のモチベーションを巻き込んで上げたといったエピソードが特に良いでしょう。
誰とでも円滑にコミュニケーションを取れる
「私は誰とでも円滑にコミュニケーションを取れると言われます。初対面の学生とのコミュニケーション力が必要とされる新歓で大活躍したからだと思います。」
コミュニケーション力をアピールしたい人は上記のようになります。コミュニケーション力はありきたりな長所ですので、具体的エピソードで説得力をつける、個性を出すことが重要です。
外部の環境に飛び込む必要のある営業を志望する学生にはおすすめです。特に、リテール営業を行う業界には刺さる長所です。逆にオフィス業務を行う部署を志望する学生は、あまり良いアピールにならないでしょう。
まとめ
本記事では「周りからどう思われている?」という質問に対する答え方について説明してきました。何も準備をしていないと、パニックになってしまいがちですので、しっかり考えていきましょう。
何もないという人は友人や家族に聞いてみるのも1つです。多くの長所を見つけ、企業にあったものをアピールしてください。