社会に出ると、就活生の想像以上に電話応対スキルが必要とされます。そして、電話のかけ方は学校で教わるものではありません。そのため、社会人になる前に正しい電話のかけ方を身につけておくとアドバンテージになるほどです。そこで今回は、ビジネスシーンでの電話のかけ方について解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
電話のかけ方は覚えておくべきスキル
就職するうえで、電話のかけ方は覚えておくべきスキルです。営業職であれば担当クライアントを持つのが常ですし、内勤職であっても、上司や先輩に代わって取引先に電話するよう求められる可能性があります。その際に適切な電話応対ができないと、社会人基礎力がないと見なされ、評価を下げることにもつながりかねません。
基本的な手順やマナーを紹介
社会人になると、電話を受けるだけでなく、かけなければならない立場に置かれることとなります。そして、電話をかける時に守るべき、手順やマナーがあります。ここでは、電話をかける際の基本的な手順やマナーを紹介します。
電話をかけるときのマナー
仕事相手に電話をかける時には、相手に失礼がないよう配慮しなければなりません。ここでは、電話をかける時のマナーについて説明します。
タイミングに注意
1つめは、タイミングに注意することです。仕事の用件で電話をする時は、相手にとってよいタイミングか否かを配慮する必要があります。特に以下の時間帯は、急用でない限り、電話をするのは好ましくありません。
- 始業時間前
- 始業時間直後など忙しい時間帯
- 休み明けの午前中
- 昼休み
- 就業時間後
それ以外の時間であっても、相手が出た時に「今、お時間よろしいでしょうか」と一言添えるのを忘れないでください。
用件は完結に
2つめは、用件は簡潔に述べることです。仕事相手に電話をかける時には、必ず目的があります。アポイントを取る、報告をする、確認をするなど、電話でしなければならないことを整理したうえで、電話をするようにしましょう。
アドリブがきかないタイプの人は、用件をメモしてから電話をかけることをおすすめします。
あらゆるケースを想定し、準備しておく
3つめは、電話をかける際にはあらゆるケースを想定し、準備しておくことです。電話した時に相手が不在である、連絡がつくまでに時間がかかる、相手が戻るタイミングで自分が不在となるという可能性も十分あります。
その場合、自分がかけ直すのか、折り返し連絡をしてもらうようにお願いするのかを決めておく必要があります。きちんと準備しておきましょう。また、相手が不在だった場合の対応方法については後述します。
電話をかけるときの準備
新入社員のうちは、相手に電話をかける前に、しっかり準備をしておく方が安心です。ここでは、電話をかける時に行っておくべき準備について説明します。
①相手の情報確認
1つめは、電話をかける相手の情報を確認しておくことです。大手企業の場合は本人の直通電話ではなく、会社の代表電話が名刺に記載されていることも珍しくありません。その場合には、電話したい相手の担当部署と名前を述べる必要があります。
「佐藤」「鈴木」といった名字の方の場合は、部署名だけなく、フルネームで伝える方が間違いありません。電話をかけた後で困らないように、名刺やメールの署名欄を確認のうえで連絡しましょう。
②用件をまとめる
2つめは、用件をまとめておくことです。仕事で電話をかける時には、必ず目的があることは前述しました。そして、一度の電話で複数の用件を確認するケースも少なくありません。そのため、電話をかける前に用件をまとめるのがベターです。
聞き洩らしによって、電話を切った後でかけ直すのは好ましくないので、自分で聞くべきことを整理してから電話をかけてください。
③メモと筆記用具の用意
3つめは、自分が電話をかける時にもメモと筆記用具は用意しておくことです。会話の流れの中で自分が確認すべきことができたり、打ち合わせやアポイントの予定が決まることもあります。そんな時に、すぐにメモができる状態にしておくことが、社会人のマナーです。
特に外出先から携帯電話で連絡し、メモせずに用件を忘れるケースが少なくないので、注意が必要です。
電話の対応
社会人の電話応対は、まず基本をしっかり体得するのがセオリーです。それが、電話応対のマナーを守ることにつながるからです。ここでは、社会人が体得すべき電話の対応の基本を説明します。
相手が電話に出たら
まず、自分が電話をかけた時に相手が出た場合の対応です。以下の流れをしっかり覚えて、実践できるようにしましょう。
①相手を確認する
1つめは、相手を確認することです。特に、他の方が電話をとって回してくれた時には、相手が「お電話代わりました」といった直後に、必ず「〇〇様でいらっしゃいますか?」と訊ねましょう。
②自分の所属・名前を名乗り、お礼を伝える
2つめは、自分の所属・名前を名乗り、お礼を伝えることです。取引先の場合は「△△社□□部の●●と申します。いつもお世話になっております」と伝えればよいでしょう。
③用件を伝える
3つめは、用件を伝えることです。「▲▲の件でお電話を差し上げたのですが、今お時間はよろしいでしょうか」と、用件を伝えると共に必ず相手の状況を確認してください。長くなりそうな場合は「今5分ほど」「これから10分ほど、お時間をいただいても大丈夫でしょうか」と、具体的に知らせるようにしてください。
④お礼を伝え静かに電話を切る
4つめは、用件が終わったらお礼を伝え静かに電話を切ることです。ビジネスシーンで電話を切る際には、かけた方が先に切るのがマナーです。デスクの卓上電話を切る際には、受話器を雑に置くよりも、フックで切ってから受話器を戻す方が賢明です。
相手が不在だったら
自分が電話をかけた時に、相手が不在なこともあるでしょう。その場合の対応は、2つしかありません。ここでは、電話の相手が不在だった場合の対応方法を説明します。
①相手が戻る時間を尋ねる
1つめは、不在である相手が戻る時間を尋ねることです。「何時ごろ、お戻りのご予定でしょうか」と質問すると、戻る目安時間を教えてくれるはずです。
②折り返し電話してもらう・電話をかけることを伝える
2つめは、電話を受けてくれた相手に対し、折り返し電話してもらいたいのか、自分が電話をかけ直すのかを明確に伝えることです。この場合、依頼方法が異なります。シチュエーションによる伝え方は、以下の通りです。
- 折り返し電話してもらいたい時/大変恐れ入りますが、〇〇様のご都合のよい時間帯に折り返しお電話をいただきたいと、お伝え願えますでしょうか。私の電話番号は、000‐0000‐0000です
- 自分が電話をかけ直す時/かしこまりました。では、00時頃に私の方から再度お電話を差し上げます
折り返し電話してもらう時には、必ず自分の電話番号を伝えます。また自分がかけ直す時には、指定した時間に必ず電話をするよう徹底してください。さらに、「電話があったことを、お伝えいただけますか」と言い置くのもおすすめです。
相手から電話がかかってきたときの対応方法
新入社員の場合は、電話をかけるより受ける機会の方が多いです。会社の顔として電話を受けるのですから、失礼のない応対をしなければなりません。ここでは、相手から電話がかかってきたときの対応方法について説明します。
基本的なマナー
電話応対の基本的なマナーには、以下のものがあげられます。
- 電話は3コール以内にとる
- 「はい。●●社(▲▲部)でございます」と名乗る
- 絶対に「もしもし」と言わない
- 電話の相手の会社名・所属部署・名前は必ず復唱し確認する
- 会社名や名前が聞き取りにくい時には聞き直す
- 電話を取り次ぐ時には必ず一度保留する
この基本を守れば、大きな失敗をすることはありません。
もし自分が出られなかったら
仕事をしていると、自分が不在の時に仕事相手から電話がかかってくることもあります。ここでは、かかってきた電話に自分が出られなかった際の対応方法を説明します。
当日中に折り返す
1つめは、電話をくれた相手には当日中に折り返し連絡をすることです。この場合は、就業時間後でも一度電話してみることをおすすめします。その際に、電話をくれた相手がすでに退勤しているケースもありますが、「△△社□□部の●●と申します。いつもお世話になっております。〇〇様からお電話をいただいており、折り返しご連絡を差し上げました」と伝えましょう。
そして「電話があったことだけお伝えください」と伝言を残し、翌朝かけ直せば、きちんと誠意は伝わるはずです。
折り返し時に気を付けたいポイント
社会人だけでなく、就活生であっても、企業に折り返し電話をする機会があるものです。そして、折り返し電話をする際には、気をつけたいポイントが3つあります。
- なるべく当日中、土日の場合は休日を挟んでもよいので、翌営業日の午前中に折り返す
- 2日以上たって折り返す場合は、「一昨日お電話をいただいた」ときちんと伝える
- 静かなところで、適切な時間帯に電話する
上記の記事では、就活生が応募企業に折り返し電話をする際に配慮すべき内容が、わかりやすくまとまっています。ぜひ一読してみてください。
覚えておくと便利!挨拶の仕方
ビジネスシーンにおける電話応対は、プライベートとはまったく違うものです。そのため、挨拶も適切であることが求められます。ここでは、覚えておくと便利なビジネスシーンにおける挨拶について説明します。
「もしもし」はNG
まず、電話をかける時も受ける時も、第一声が「もしもし」というのは絶対にNGです。ビジネスシーンにおける挨拶の第一声の基本を以下にまとめました。
- 電話をかける時/△△社□□部の●●と申します
- 電話を受ける時/はい。●●社(▲▲部)でございます
会話の途中で通話が不安定になった時以外は、「もしもし」は使わないと決めておきましょう。
挨拶の例
企業の担当者に電話をする際、大学生と社会人では挨拶の言葉が異なります。ここでは、具体的な挨拶方法を説明します。
①かける側が大学生の場合
インターンシップや就活に絡んで、大学生が企業に電話をすることがあります。その際には名乗る前に、挨拶をするのが望ましいです。
- お忙しい時間帯に恐れ入ります。私■■大学▲▲学部の●●と申しますが、〇〇様はいらっしゃいますか
- お忙しい時間帯に恐れ入ります。私■■大学▲▲学部の●●と申しますが、企業説明会の予約をさせていただきたく、お電話を差し上げました。ご担当者様はいらっしゃいますか
用件の前に挨拶を入れるのがマナーですので、徹底しましょう。
②かける側が社会人の場合
電話をかける側が社会人の場合は、「いつもお世話になっております」が定番の挨拶となります。使い方は以下のいずれかになります。
- △△社□□部の●●と申します。いつもお世話になっております
- いつもお世話になっております。△△社□□部の●●と申します
忙しい時間帯に電話をせざるをえない時には、「お忙しい時間帯に失礼いたします」と挨拶するのもよいでしょう。
まとめ
今回は、ビジネスシーンでの電話のかけ方について解説しました。
企業の新入社員研修で電話の受け方を練習するところは多いですが、営業職でない限り、かけ方を丁寧に指導されるケースは少ないようです。近年はメールでのやりとりが増えているとはいえ、電話応対がきちんとできないと、周囲に評価されるのは難しいものです。基本をしっかり身につけたうえで、応用できるスキルを磨くことをおすすめします。