会社員になったからには、主任・係長・課長・部長と順当に出世したいと考えている人も多いはずです。中でも中間管理職として組織運営を担う課長は、組織内で様々な役割を担います。そこで今回は課長の役割や平均的な給与額、なれる人となれない人の違い、目指すうえですべきことについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
課長の意味
小学館のオンライン大辞泉では、課長を以下のように説明しています。
官庁・会社などで、一つの課を統括・管理する職。また、その人。
課長とは、所属する一つの課をとりまとめる役職という意味です。社長をトップとした場合の会社の序列では、ちょうど真ん中あたりの職位です。そのため、中間管理職といえば「課長」というイメージが強いのでしょう。
課長の8つの役割
課長は自分の率いる課の部下と日常的に接するため、様々な役割を担います。会社から与えられている業務を遂行し、目標達成する意味でも、課長の役割を全うすることはとても大事です。
ここでは課長にとって大事な役割を5つ、紹介します。
役割①|部下のマネジメント
課長の役割の中で最も大切なものに、部下のマネジメントがあります。これは、勤怠管理だけを意味しているわけではありません。課に与えられた目標を達成するためには、部下の仕事の進捗管理や、モチベーションの維持も必要です。
常に部下の様子を気にかけ、必要に応じて業務のサポートやフォローを行うことも、マネジメントに含まれます。
役割②|部下への教育・指導
課長の仕事は、課で遂行すべき業務を分担し、部下に指示することに留まりません。部下の成長を促すために、時に難易度の高い仕事を与えて指導するなど、教育を行うことも大切な役割です。
部下のモチベーションを保ったまま成長させるためには、一人ひとりの能力や志向性を理解する必要があります。
役割③|部下の評価
課長は昇給や賞与支給に関わる、部下の評価も行います。一般的には課長と部下一人ひとりが期の始まりなどに面談を行い、目標を設定したうえで、その達成状況について評価することが多いです。
部下の評価にあたっては、好悪など自分の感情を交えることなく、会社が決めた指標に基づいて判断する必要があります。評価の公平性が保たれないと、部下の信頼を失うことになりかねません。
役割④|担当する課の責任者
課長は、自分が率いる課の仕事全体の責任者です。そのため、部下が起こしたミスやトラブルであっても、課長も責任を問われます。社内外を問わず、部下に代わって謝罪あるいは問題を解決する役割を担います。
課の業務の進捗が悪い場合は、部下それぞれに目を配りつつ、問題を見つけて解決しなければなりません。一度に複数の仕事が進行することが多いので、状況を常に把握するよう求められます。
役割⑤|新たな仕事の創出
課長の役割の一つに、新しい仕事を創出することがあります。これは、対外的に企画や商品、サービスを提供するだけでなく、部下の業務効率向上のための仕組みづくりなど、多岐にわたります。
その結果、売上アップやコスト削減が行われれば、それも会社貢献です。そこで課全体が会社に評価されれば、部下のモチベーションアップにもつながるはずです。
役割⑥|副課長の補佐
課長の次の課で責任を持つのは副課長あるいは課長代行と言われるような役職の人です。
次期課長最有力候補であり、課長と二人三脚で課の取りまとめを行なっていきます。
役割⑦|部長への報告
課という組織単位の上位には部があります。課長は部長に、月次決算の報告や問題の共有など、タイムリーに行なっていく必要があります。
通常、部長候補として複数の課長が部内にいるため、課としてどれだけの成果をあげられるかは部長への昇進の鍵となります。
役割⑧|部下との信頼関係の構築
仕事は信頼関係を前提として成り立っています。日々顔を合わせて仕事をするのは課単位です。課員との交流や信頼関係構築はいざという時に阿吽の呼吸を発揮するのに非常に重要です。
課長は、担当部署の営業・コストに関する目標を達成することが仕事です。そのためにも、部下がモチベーション高く仕事ができる環境を整える、企業のコンプライアンスを守るために労務管理を徹底するなど、様々な役割を担います。
課長の平均年収は約598万円
厚生労働省が発表した「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」における「役職者別にみた賃金」によると、企業規模100名以上の企業における男女別の平均賃金は、以下の通りです。
全体での課長の平均年収は、598万7,400円となります。
課長になれる人・なれない人の違い
役職があがれば給与もアップしますので、課長を目指している会社員はたくさんいるはずです。企業風土が能力主義の会社であれば、若くても課長になれるチャンスがあります。しかし、すべての人が課長になれるわけではありません。
ここでは、課長になれる人・なれない人の違いについて説明します。
課長になれる人の特徴
会社に認められて課長になれる人には、共通する特徴があります。ここでは課長になれる人の特徴を3つ、紹介します。
特徴①|コミュニケーションスキルが高い
課長になれる人は、コミュニケーションスキルが高い傾向が強いです。これは、上司や先輩、同僚、後輩の区別なく、人望があると言い換えてもよいかもしれません。
周囲ときちんとコミュニケーションがとれているからこそ、良好な人間関係を築き、信頼を得ることができます。その結果、仕事を任せてもらえる機会が増え、昇進しやすくなるのでしょう。
特徴②|自ら課題を見つけ、改善しながら業務を進められる
課長は先を見据えて、組織運営しなければなりません。その役割を担うためには、一般社員の時から仕事における課題を見つけ、自分で改善策を考えながら業務を進める力を持つことが大事です。
与えられた仕事をこなすのではなく、より効率よく、あるいは生産性をあげる方法を考える習慣が身についている人は、課長に昇進しやすいです。
特徴③|中長期的な視点での目標達成意識が高い
企業には短期目標だけでなく、中長期的な目標があります。その事業目標を達成するために、課としてどう貢献するかを考えながら業務を遂行するのが、課長の役割です。
一般社員であっても、自分のキャリアアップについて真剣に考え、中長期的な視点で目標を設定し、それを達成する努力をしている人は課長に向いています。今の成果だけでなく、将来につなげようという意識を持てるかどうかが重要です。
課長になれない人の特徴
本人は出世したいと考えていても、会社から評価されない人もいるのが現実です。ここでは課長になれない人の特徴を3つ、紹介します。
特徴①|人望がない
まず、社内で人望がない人です。課長になると、社内外で様々な交渉を行ったり、他者に仕事の依頼をしなければなりません。人望がなければ、周囲は協力してくれないので、課長にはなれないのです。
上司には媚へつらうのに、後輩や仕事を発注している業者には横柄な態度をとる、協調性がないなどが理由で人望がない人は、課長に抜擢される可能性は低いでしょう。
特徴②|仕事に主体的に取り組まない
日頃から仕事に主体的に取り組まない人も、課長にはなれないでしょう。指示されたことしかしない、業務効率や生産性の向上について考える習慣がない人は、成果をあげることができないからです。
仕事に主体的に取り組まないのは、自分を成長させようという気持ちがないからです。今だけでなく、将来を見据えて仕事をする意識がない人に、会社が課を任せることはありません。
特徴③|計画性がない
計画性がない人も、課長になるのは難しいです。個人目標を達成するための業務管理やスケジューリング、納期厳守という意識がないと、業務効率が下がってしまいます。
課長は、課に与えられたミッションにおいて成果をあげる責任を負います。目標を達成するためには、計画性を持って部下に対し、的確に指示・指導を行わなければなりません。計画性がない人には、不向きです。
課長になれる確率
同世代の中で35歳までに課長になれるのは20%、最終的に課長になれるのは70%と言われています。
しかし現在では、40歳以上になっても課長になれない人が増えており、70%が平社員のまま会社員生活を終える人が70%いるという説もあるようです。そう考えると、会社で課長になれる確率は、それほど高いとはいえないと考えられます。
まとめ
今回は課長の役割や平均的な給与額、なれる人となれない人の違い、目指すうえですべきことについて解説しました。
近年は大手企業にいても、課長になれない人が増えています。しかし、課長になればそれまでとは違う仕事に携わることができ、自分の成長や収入アップにつながります。将来の自分のためにも、課長になるための努力をすることをおすすめします。