「面接でのノック回数2回は失礼」これが就活生の間では常識となりつつあります。ノックには2回・3回・4回などがありますが、それぞれにはどんな意味があるのでしょうか。面接でのノック回数や海外でのノック回数についての常識を知っておけば、面接だけでなく社会に出てからも役立つかもしれません。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
面接入室時のノックの回数は3回
日本のビジネスシーン|ノックは3回が一般的
日本の面接入室時は「ノックは3回」です。海外に倣って4回のノックをしても特に問題はありません。しかし、日本のビジネスシーンでは「ノックは3回」と認識されていることがほとんどです。その中で4回のノックをするとやや違和感を持たれる可能性もある、と知っておきましょう。
ノックの回数|2回はNG
尚「2回はトイレの空室確認」ということは日本でも浸透し始めていますので、ビジネスシーンでは避けた方が賢明です。
ノックの回数が表す意味については下記で詳しく説明します。
入室前から面接は始まっている
「ノックの回数までこだわる必要があるなんてくだらない」と考える人もいるのではないでしょうか。
しかし「面接は入室前から始まっている」とよく言われます。これは、面接を受ける企業を訪れてから、受付で面接を受けに来た旨を伝え、面接の順番待ちをする、これらのすべてが見られているという意味です。
そして、本格的な面接が始まるのは自分の順番となり、面接を受ける部屋へ入る時からと言われています。名前を呼ばれ、ノックをして入室する瞬間から「本格的に見られている」ということです。
面接のノックに関して知っておきたい基礎知識
面接のシミュレーションは何度も何度も繰り返し練習しているという人は多いでしょう。志望動機や長所と短所・逆質問などであればすらすらと答えられるかもしれません。
しかし「入室時のノック」についてはどうでしょうか。ノックの練習は見落としがちです。
ノックの回数によって意味が異なる
ノックは「回数」によって、その意味が異なります。
- 2回:トイレの空室確認
- 3回:ビジネスでの空室確認・入室確認
- 4回:フォーマルな場での入室確認
上記は基本的なノックの回数です。日本はノックの習慣が海外に比べてかなり浅く、普段のビジネスシーンであれば、回数が気にされることはさほど多くありません。
普段のビジネスシーンでは、状況によらず2回・3回のノックが頻繁に使われています。
ノックの回数が表す意味は海外と違う
海外のノック回数は日本と若干異なります。ノックの回数は国際標準マナー、「プロトコルマナー」で決められています。
- 2回:トイレの空室確認
- 3回:親しい間柄での空室確認
- 4回:ビジネス・フォーマルな場での入室確認
海外では、通常のビジネスシーンでも4回のノックが常識とされています。3回のノックは親しい間柄での空室・入室確認と認識されているため、日本の「3回」とは状況が違うようです。
面接のノックで回数以外に気をつけること
ノックに慣れていない人は、ノックの回数にばかり気が行ってしまいがちです。しかし、ノックは回数以外にも気を付けた方が良いことがあります。
強く叩きすぎない
ノックは強く叩きすぎないようにしましょう。力んでノックをすると、扉の向こうで強く響きすぎてしまいます。
ノックは利き手を軽く握って、中指の第2関節で軽く扉を叩きます。イメージとしては、友達を振り向かせるときに優しく肩を叩くくらいの強さです。
手の向きはどちらでもOK
ノックをする手は、扉の方・自分の方、どちらを向いていても構いません。日本では、手の甲をドア側に向けた方向でノックされることが多いようです。
一方、海外映画などでは手の甲を自分側に向けた方向でのノックがよく見られます。これは習慣の違いであり、どちらが正しいということはありません。
面接入退室時の流れとマナー
面接は話す内容と同じくらい、マナーや身のこなしについて苦手意識を持つ人が多いようです。しかし、マナーや身のこなしは何度も練習すれば意識しなくてもできるようになります。
面接の内容以外の部分に気を取られ、面接自体に影響を及ぼすのはもったいないことです。事前に入室時の流れとマナーを確認しておきましょう。
入室時の流れとマナー
入室時の流れとマナーは以下の通りです。
①ノックを3回して「失礼します」
入室を求められたら、まずは「ノック3回」です。そして室内から「どうぞ」など入室を促す返事が聞こえたら、「失礼します」と言ってドアを開けます。
「失礼します」はドア越しにも聞こえるように、少し大きめの声でハッキリと発音するようにしましょう。
②ドアを開け入室する
ドアを開けたら、その場で一礼した後、室内に一歩進みます。
この「失礼します」のときは、片手でドアを開いたままです。これは「部屋に入ります」という意味の「失礼します」ですので、部屋に踏み入る前に言わなければなりません。
③ドアを閉め目を合わせて挨拶する
室内に足を踏み入れたら、開けたドアを閉めて、着席する椅子に歩み寄り、面接官と目を合わせ挨拶をします。
ドアは後ろ手で閉めず、半身になってドアの方を確認しながら丁寧に閉めましょう。完全にドアの方を向くと、面接官に背中を向けることになるので、注意してください。扉を閉めるときは開けたときと反対の手で閉めると面接官に背中を見せなくて済みます。
挨拶は「○○大学、○○××です。本日はよろしくお願いいたします」などが一般的です。
また、ドアの種類によって開閉方法は異なります。
- 開き戸の場合|ドアノブが左側についている場合は右手で、右側についている場合は左手で開ける
- 引き戸・スライドドアの場合|取っ手の位置が左側にある場合は右手で、取っ手が右側にある場合は左手で開ける
- 自動的に閉まるタイプのドアの場合|完全に閉まるまで、できるだけドアノブに手を添えて閉める
扉が閉まる前に手を離した場合、意図せず大きな音をたてて閉まってしまう可能性もあります。完全に閉まるまで手は離さないようにした方が良いです。
ただし、面接官から「扉はそのままで構いません」と声をかけられたらそれに従いましょう。
④面接官の指示を受け、着席する
挨拶を済ませたら、面接官から「おかけください」など着席の指示が出ます。その指示が出てから着席をするようにしましょう。勝手に座るのはマナー違反です。
着席をするときも「失礼いたします」と一言添えてから、椅子にかけます。
⑤面接官の指示を受け、荷物を置く
着席の時点では、カバンやコートは膝の上に置きます。その後、面接官から「荷物は置いていただいて結構です」など指示が出ます。着席と同様に、この指示が出てから荷物を置くようにしましょう。
荷物は床や簡易式の箱の中などに置くことになります。コートは簡単に小さくまとめて、置いたカバンの上に載せるのが一般的です。
退室時の流れとマナー
退室時の流れとマナーは以下の通りです。
①椅子から立ち上がってお礼を述べてお辞儀をする
面接が終了したら椅子から立ち上がり、お礼を述べましょう。「本日はお忙しい中、貴重なお時間を割いて頂き誠にありがとうございました」などと丁寧にお礼を述べた後、お辞儀をします。
②扉の前で再度お辞儀をする
椅子から立ち上がってお辞儀をした後は、荷物などを持ち、扉に向かいます。そして扉の前で面接官の方に向き直り、「失礼いたします」といってからお辞儀をします。
その後に扉を開けて退室しましょう。お辞儀の後は、面接官と目を合わせてアイコンタクトをとると好印象で面接を終えることができます。
面接時のノックに関するその他の疑問
上記までで、面接に適したノックの回数は3回だということが分かりました。
しかし、ノックに関しては以下のような疑問を浮かべる就活生も多いのではないでしょうか。
- ノックを忘れても問題ないのか
- 面接会場に扉がない/すでに扉が開いている場合はどうすればよ良いのか
- ノックをした後返事がない場合はどうすれば良いのか
これらの疑問に対して解説します。
ノックを忘れても大きな問題はない
面接の緊張から、ノック自体を忘れて入室してしまったという人も多くいます。しかし、ノックを忘れたからといって、大きな問題になることはありません。
面接官も「緊張しているのだろう」とこちらの心情を汲み取りますし、何より面接は話す内容自体が重要です。
さらにはノックマナーを重視していないビジネスマンも多いようです。あまり気にしすぎることのないようにしましょう。
面接会場に扉がない・扉が開いている場合はノックは不要
扉がない場合は、当然ですがノックはできません。その代わりに、名前を呼ばれた際ははっきりした声で返事をし、「失礼いたします」と挨拶をしましょう。この返事と挨拶がノックの代わりになります。
また、扉がすでに空いている場合もノックは不要です。扉を閉めるか否かは面接官の指示に従いましょう。
応答・返事がない場合はもう一度ノックする
ノックをしても返事がない場合は入室してよいのか不安になります。その場合は改めてノックをしましょう。多くの場合、何らかの反応があるはずです。
しかし、再度ノックをしても返答がない場合は、少し間を開けてから扉をあけても構いません。その際挨拶はお辞儀は忘れないように気を付けてください。
返事がないとためらいがちになりますが、通常と同様に堂々と入室した方が良いです。
まとめ
希望する企業の面接に合格したい、という気持ちが強いほどこまごまとしたことがとても気になるものです。そのため2回、3回、4回などノックの回数まで気になってしまうのかもしれません。しかし「日本のビジネスシーンではノックは3回」、面接の段階ではこれだけ覚えておけば大丈夫です。海外マナーに応じたノック回数などは、入社後実践で学べば問題ありません。