多くのビジネスマンが「通勤が辛い」と感じています。朝夕のラッシュで疲れ果て、仕事やプライベートが疎かになっているという人も少なくありません。しかし、通勤の辛さはどうにもならないことなのでしょうか。今回は辛い通勤について解説します。通勤で損をしている時間や金額、辛い通勤を無くす対策などもご紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
通勤でどれくらい損をしているのか
通勤は毎日のことです。電車・バス・車・徒歩・自転車、どんな通勤手段を使っていたとしても、必ず時間を消費しています。まずは通勤で損をしている時間と、その時間がどれくらいのお金に換算できるのかについて解説します。
①時間の観点|月40時間を消耗している
仮に往復2時間(片道1時間)の通勤をしているとします。多くの仕事は週に5日出勤するので週に10時間(2時間×5日)消費しています。
さらに、1ヶ月を4週間と考えると40時間(10時間×4)です。つまり、片道1時間でも、通勤をするだけで毎月コンスタントに40時間を消費していることになりす。
②お金の観点|給料の20%を失っている
次に、上記の40時間をお金に換算してみましょう。結論から言えば、通勤にかける月40時間は、給料の20%を失っていることと同じです。
- 40時間は、ちょうど1週間の勤務時間と同じ(8時間勤務×5日)
- 仕事をしている時間は月160時間(8時間×5日×4週間)
- 仕事の160時間+通勤の40時間=月200時間を仕事に消費
- 200時間の内、通勤40時間がしめるパーセンテージは20%
もちろん、働く目的が報酬以外にあればこの損は当然の支出かもしれません。しかし、仕事を「報酬のため」と考えるとしたら、報酬を得るために報酬の一部を失うということになりまります。
首都圏の平均通勤時間は1時間
2015年の調査によると、首都圏の平均通勤時間は1時間と言われています。首都圏は土地や賃貸価格の高さにより、勤務先から遠いところに住む人が多いため1時間以上を通勤に費やしている人も珍しくありません。
しかし、通勤時間が短いことが必ずしもメリットだらけということでもなさそうです。以下の記事では、通勤に1時間以上かかる場合のデメリットやだけでなく、通勤時間が短い場合のデメリットなどについても解説しています。
通勤環境の見直しを考えている方はぜひ参考にしてください。
満員電車が嫌で仕事に行きたくなくなるのは当然
住宅・不動産サポートの「suumo」が行った「857人に聞いた引越し・住み替えの実態調査2017」によれば、部屋の間取りや広さよりも「通勤時間」が重視されていることがわかります。それだけ、短い通勤時間を望んでいる人が多いということです。
また、同じsuumoの「通勤時間、何分以内ならストレスがかからない?」によれば、通勤時間1時間以上の人が自分のストレス指数を「50%~65%」と自覚しています。
仕事中にかかるストレスや、家庭・人間関係で発生するストレスもあると考えると、50%~65%のストレスは、個人の中でかなり大きなウェイトを占めているということです。
つまり「1日の中で見ると通勤にかかる時間は比較的短いが、かかるストレスがかなり大きい」ということになります。
満員電車での通勤が辛いと感じる理由
満員電車が好き、という人はほとんどいません。多くの人が「辛い」と感じながら、やむを得ず毎日利用しています。
以下では、満員電車の何が具体的に辛いのかということについて解説します。
①押し合いで体力的・精神的に消耗する
まずは物理的な辛さです。人との押し合いで体力を消耗します。自由が利かない電車内で、ただじっとしていないといけないため、精神面でもかなり消耗するでしょう。
家を出るときに整えた髪型や、アイロンをかけたシャツやスーツがぐちゃぐちゃになってしまい、朝から大きくテンションが下がります。きれいに磨いた靴を踏まれるということも日常です。
②痴漢・冤罪・感染症のリスクも潜む
満員電車では、痴漢被害の危険や痴漢冤罪のリスク、感染症の恐れも潜んでいます。痴漢被害に遭いやすい女性はもちろん、最近では男性の痴漢被害も増えているようです。そういう面から考えると、性別を問わず犯罪や冤罪の危険にさらされていると言えます。
冬のインフルエンザや、季節を問わないウィルス感染の危険もあります。マスクをしていても絶対に安心ではありませんし、マスクをしていない状態で咳をする人もいます。満員電車で感染したウィルスが、会社で拡散されることも多く対策が取りきれません。
③意思力が削られる
心理学では「ウィルパワー(意志力)」が、意志と行動の源と言われています。このウィルパワーは、朝がもっとも高く、時間と共に下降していきます。つまり、朝の満員電車に乗っている時間がウィルパワーのピークです。
意志と行動の源であるウィルパワーが高まっている時間に、身動きが取れない満員電車の乗れば、意志力が削られるのは当然です。会社に着いたころには意志力が下降し始めています。
ウィルパワーについて詳しく知れば、高め方や維持の仕方などがわかるかもしれません。ウィルパワーについてなら、以下の書籍がおすすめです。
WILLPOWER 意志力の科学 ロイ・バウマイスター (著)
④電車の遅延を考慮するとさらに早く起きる必要がある
電車で通勤する人は、電車の遅延も考慮しなければなりません。電車が遅れたから遅刻、というわけにはいかず、おのずと少し早めの電車に乗ることになります。
早い電車に乗るためには、当然早く起きる必要があります。前日必要以上に早く寝て、翌日は早く起きる、という生活が続くと時間の損をしていると感じるやすくなるでしょう。
電車以外の通勤手段が辛いことも多い
通勤が辛いのは電車通勤だけではありません。バス通勤や車通勤も特有の辛さを味わうことになります。
①バス通勤は雨の日のストレスが尋常でない
バス通勤は雨の日が特に辛く、ストレスが尋常ではありません。雨の日の朝は車が混みやすいため、バスが遅延しやすくなります。また社内は乗客が持ち込む湿気で不快指数も高くがちです。
さらに「定刻通りに来ない」「本数が少ない」というのも大きなストレスポイントです。時間通りの出勤をしなければならない会社員にとって、時間が読めないのは大変困りますし、本数が少なければ1本の逃しただけで遅刻となることもあります。
②車通勤では長時間の運転がストレスとなる
車通勤は一見楽そうに見えます。しかし長時間の車通勤となれば別です。車は完全な個室なので気は楽ですが、朝から神経を使うことになります。渋滞などを考慮して、時間や道順を考え無ければなりません。
通る道で事故があれば予定は大きく狂いますし、自分が事故を起こす可能性もあります。車という完全な個室で、気楽に通勤できるという反面、リスクも高くなるということです。
満員電車・バスでの通勤が辛い際の対処法
毎日の満員電車やバス通勤が辛い、と思うのであれば何か対策を立てた方が良いでしょう。以下では、満員電車やバスでの通勤が辛いときにおすすめの対処法をご紹介します。
①都心の会社近くに引っ越す
まず考えた方が良いのは、会社の近くや都心に引っ越すということです。通勤距離が短くなれば、電車やバスに乗る時間は短くなり、その分辛いと感じることも減ります。
また、会社の都心に近くなるほど交通の便は良くなり、電車やバスの本数も増えます。都心から離れすぎたところに住んでいる場合は、都心の会社の近くや、会社の近くとは言えなくても都心に近いところに引っ越すと良いかもしれません。
②始発駅に引っ越す
都心や会社近くへの引っ越しが難しいのであれば、通勤に使う路線の始発駅に引っ越すという方法もあります。始発駅から電車に乗れば、まず間違いなく座って通勤できます。同じ満員電車でも、座っているのと立っているのは大違いです。
始発駅が難しい場合は、大勢の人が乗り込む駅の一つ前の駅などを利用するだけでも良いでしょう。
③有料座席指定列車の沿線に引っ越す
始発駅の利用が難しい場合は、有料座席指定列車の沿線に引っ越すという手もあります。
- 西武:Sトレイン(510円)
- 京王:京王ライナー(400円)
- 京急:モーニングウィング・モーニング(300円)
- 京阪:プレミアムカー・ライナー(300円~500円)
- 京成:モーニングライナー・イブニングライナー(410円)
- 南海:泉北ライナー(510円)
- 東武:スカイツリーライナー・アーバンパークライナー(310円~510円)
TJライナー(360円~460円)
メトロ日比谷線(2020年サービス開始予定)
- 小田急:モーニングウェイ・メトロモーニングウェイ(410円~890円)
ホームウェイ・メトロホームウェイ(410円~890円)
東京以外の地方でも、中心地への通勤電車で有料座席サービスを行っているところはたくさんあります。
④在宅勤務の制度を活用する
家庭の事情や環境によって、どうしても引っ越しが難しい場合は、会社の在宅勤務制度が利用できないか確認してみましょう。
在宅勤務が可能になれば、通勤に時間や体力・精神力を使う必要はなくなります。在宅勤務が可能な企業は、まだとても多いとは言えませんが、今後増える傾向にはあるようです。
通勤が辛くて都心に引っ越すメリット
最後に、通勤が辛くて都心に引っ越した場合のメリットについて解説します。引っ越しは少し億劫だな、と思っていてもいざ引っ越すとやはり多くのメリットに恵まれるようです。
①満員電車から解放される
まずは、毎日の満員電車から解放されるという大きなメリットがあります。都心に引っ越せば、徒歩や自転車などでの通勤も可能になるかもしれません。
毎朝の通勤ストレスから解放されるだけで、通勤に対して感じるプレッシャーがぐっと低くなります。
②住居の周辺環境が良くなる
次に、住居の周辺環境が良くなります。都心は学校や病院、スーパーや・ンビニなど、生活に必要な環境が整っているためです。
女性や子供など、人目が多いことで何かと安心できる人もいるでしょうし、単純に楽しめる施設が周辺に多いという点もメリットです。休日にわざわざ遠くまで出かけなくても、自宅近くでリフレッシュできます。
③自炊する時間も確保できる
都心に住めば通勤時間が短くなります。この短くなった時間を使えば、自炊する時間を確保できそうです。自炊をすれば経済的にも、健康的にも良い結果を得やすいのは明確です。
仕事が終わってスーパーに寄り、帰って自炊をしてゆっくりお風呂に入る、という生活がしたいという人にはお金に換えられない大きなメリットとなるはずです。
④仕事の生産性も上がる
都心に引っ越したことで、時間や気持ちにゆとりが生まれれば、仕事の生産性も上がります。仕事の生産性は、仕事のやり方だけを改善しても変化しないことも多いのです。
仕事の生産性には、毎日の生活でいかにストレスを受けず、快適に暮らしているかということが大きく関係します。通勤が辛く、仕事の生産性も上がらないと感じているのであれば、都心への引っ越しを検討してみましょう。
まとめ
会社には行かなければならないけど、通勤はしたくない…と考えたことがある人は大半ではないでしょうか。何となく「辛い通勤ありき」で考えていた毎日も、通勤時間を短くする、通勤しなくても良いようにする、と考えてみると案外方法がありそうです。ぜひこの機会に、毎日通勤で費やしている時間や体力・精神力について見直してみてください。