月20時間の残業時間と聞けば、1日1時間程度の残業となりますので比較的きついことはなくホワイトな環境だと思われます。しかし、企業体質や仕事の内容によっては給料が低い、精神的にきつい等、残業時間の長さだけでは計れないことがあります。残業20時間の実態を考察していきますので参考にして頂けたらと思います。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
残業20時間は平均より明らかに少ない
下記で紹介しておりますopenworkの調査結果によりますと、最近は働き方改革が浸透し残業時間が減少し続け、2018年の平均残業時間は28時間となっています。その上、20代の残業時間がかなり減っています。
残業をさせまいとする企業側とそもそも昇進や野望を持たない若者の増加も背景としてありそうです。詳しくは以下の出典をご覧ください。
出典:openwork 働きがい研究所
残業20時間はホワイトと考える人が多い
社員の平均年収550万以上あって年間休日有給含めて150日くらい、残業月20時間以内でうちはブラックだと文句しか出ないうちの社員なんなの…
貴方達無資格者だし、辞めたらこんな条件無いで…っていう愚痴…— 天花寺 (@tengeiji9999) February 18, 2020
上記のTweetでもわかるように、そこそこな年収・年間休日150日・残業20時間未満の環境で働けるのはかなりホワイトな企業だと考えられてます。
それでもやはり現場では不満は出るものです。そもそもそれ以上の苛酷な環境を経験していないのですから、わかりようがありません。
それでも残業20時間はつらいと感じる人もいる
もう腹が立ったから何もかも洗いざらい暴露するんですけど。
1月、お正月休みがあったりインフルエンザかかったりして出勤自体が少ないのもあって月の残業時間20時間程度だったんですね。そしたら今月の給料、なんと15万円代だったんですよ……あり……ありえない…もう辞める絶対に辞める。— アヤ🌞🌸🌼✨ (@ayamst) February 21, 2020
上記Twitterのように、休みや残業が少ないとその分給料も少なくなっているケースもあります。もともとお金を稼ぐために働いているのですから、休みが多くて体が楽でも年収が低いとやはり不満は募ります。
残業20時間を超える残業を強いられるケース
残業時間は法律で上限が定められています。労働基準法第36条で残業時間は月45時間までと定められております。
しかし、それ以上残業をさせる企業も少なくありません。特別条項を付けた36協定を締結している場合は上限100時間まで残業が可能となりますがそれでも6ヶ月以内と定められております。
残業45時間|通常の残業の上限時間に相当する
労働基準法で定められている1ヶ月の残業の上限が45時間となっています。1日あたり2時間15分ほどの残業時間となります。17時終業だと毎日19時15分ぐらいに会社を出ることになります。
都内では通勤時間が長いと言われており、1時間~2時間は当たり前となっています。そうなれば実際帰ってくるのが遅くて21時は過ぎる計算になり、自由時間は少なめになります。
残業70時間|過労死ラインに近い
下部にあります記事で詳しく説明しておりますが、残業が70時間となってきますと、1日あたり3時間半となってきます。
上述しているとおり通勤時間と合わせると22時に帰宅となってきますのでこうなってきますと徐々に体が悲鳴を上げだすラインになります。
過労死と認定される目安としては月80時間だといわれています。極めて過労死ラインに近く、残業70時間とは長時間労働を強いられていると認識できます。是非記事をご一読ください。
残業100時間|明らかに違法と言える
下記に記事を紹介いたしますが、残業が100時間というとても厳しい環境で働いている方もいらっしゃいます。明らかな違法となりますが、その分給料が高額であったりするとこの状態を甘受していたりします。
しかし、残業100時間が続くとかなりの確率で体が悲鳴をあげます。さらに精神の異常も表れて来ます。そうなる前に今の状態を脱出することを考えないと取り返しのつかないことになります。
残業があまりに多いとどうなってしまうのかを紹介しておりますので、こちらも是非ご一読ください。
残業20時間の場合の生活
残業20時間の概要は今までの説明で大体理解されたかと思います。では、残業20時間の実態はどうのようなものか解説してまいります。
残業20時間の場合に支払われる残業代
福利厚生がしっかりしている会社では法定どおり1時間当たりの賃金の25%増しで残業代・時間外手当として支払われますが、なかにはみなし残業制度と称して固定残業制度を強いている場合も多いです。
みなし残業・固定残業代とは残業の有無に関わらず就業規則などで定められた残業代が支払われる仕組みとなっています。この制度には問題がありますので注意が必要です。
みなし残業を超えた残業代は支払われないことに加え、悪質なケースではみなし残業代が基本給の一部に置き換えられ、給料からみなし残業代を差し引くと基本給が最低賃金額を下回っている場合があります。
残業20時間の場合の1日のスケジュール
残業20時間となりますと1日8時間に1時間の残業という形になります。
起床7時→家を出る8時→仕事開始9時→残業含めての終業19時→自宅に到着20時→自由時間20時~24時(夕食・入浴を含む)→24時就寝と比較的自由時間が多く、睡眠時間もしっかり確保できます。
都内では通勤に2時間掛かっている人もかなりいらっしゃる現状があります。この場合は上記に加えて行き帰りでもう1時間ずつ通勤で拘束されますので少々負担が増えてきます。
残業20時間だった場合、比較的に許容範囲なイメージがありますが、俯瞰してみると様々なメリット・デメリットが見えてきます。
残業20時間の場合のメリット
- プライベートの時間が確保できる。
- 仕事へのモチベーションが保てる。
- 健康状態が健全で保てる。
- 生産性が上がる。
仕事をする上で一番大切なのが心身共に健康であることです。自分の時間が多く取れることは人生を豊かにでき、仕事に対してもより前向きに臨めることができます。
残業20時間の場合のデメリット
- 給料が少なくなりがち。
- 前のめりに仕事に臨む社員が少ない。
- 緊急の案件やトラブルの際に人員確保が困難となる。
- 時短ハラスメントが発生することがある。
反対にいくら自分の時間が増えるとはいえ、給料が少ないとただ家で休むだけという生産性の無い生活を送ることとなってしまいます。当然、仕事は受身になります。
ただただ早く帰ることだけを考える日々、会社にトラブルが起きても自発的に動こうとしないといったデメリットも生まれます。
残業20時間でもきついと感じる要因
残業が少ないイコール仕事が楽ということではありません。1日8時間プラス1時間の間で、必ずしなければならない業務を遂行しなければなりません。そこには必ずストレスが発生します。
①成果へのプレッシャーがある
残業が少ないということは短時間で大きな成果を上げる必要が出てきます。いかに効率よく成果が出せるか自分でしっかりとスケジューリングし、そのとおりに動かないといけないプレッシャーが生じます。
②ハラスメントが横行している
下記にあります記事にて詳しく紹介しておりますが、上述したとおり、時短ハラスメントという新しいハラスメントが出てきてますが、それ以前に様々なハラスメントが横行し、苦しめている場合があります。
パワハラやセクハラはもちろん、最近良く話題になっているアカハラ・モラハラなどもありますので下記記事も読んでみてください。
③人間関係が良好でない
②で紹介したハラスメント関連と共通しているのが、根本的な人間関係が良好ではないということです。社内の人間関係が良くないと、仕事の効率やモチベーションが上がらないといった負の連鎖を起こします。
自分がこの仕事がしたい、やってみてとてもやりがいがあったとしても、社内関係が良好でなかったが故にその企業から離れたり、その仕事自体が嫌になってしまうのは非常に残念なことです。
下記記事でも詳しく紹介しておりますので是非ご一読ください。
④給料が安く残業代も支給されない
下部の記事で詳しく紹介しておりますが、社員を長時間拘束しないことをかさに懸け、そもそも定義の無い基本給を少なくし、手取りが少ない上に残業代を支給しない劣悪な企業も存在します。
就業時間が少ないから給料が少なくて残業代が出なくても仕方が無いなどとは決して思わず、自分の人生における費用対効果をよく考えて見極めないとなりません。
残業20時間でもきついと感じる場合の対処法
残業時間が20時間と比較的少なくても企業の体質等、自分の努力ではどうしようもないことで辛く感じることが多々あります。そもそも1日24時間のうち、三分の一以上を仕事に費やすのですから大変なことです。
残業が他企業と比べたら少ないから文句は言えないといった相対的に見ないほうがいいと思います。より自分を追い込んでいってしまう原因となってしまう可能性が出てきてしまいます。
①自助努力でどうにかなることも多い
人間関係が良くないことが原因なら自分自身の根本的な性格を見直してみて、対象となる人に対する接し方を変えてみるのも有効です。自分が変わったことにより相手の見方が変わってくれることがあります。
それでも変わらないときは、思い切って部署異動も視野に入れましょう。相対的に見ない方が良いとは上で述べましたが、やはり残業が少ないことは労働者からすればいい条件には変わりがありません。
②転職を検討する
企業体質自体が受け入れられない、人間関係がいくら努力しても改善されないのでしたら、これ以上その企業に留まっても精神衛生上良くありません。
自分を見失ってしまう前に、新しい職場を探すべきだと考えます。新しい職場で多少残業が増えたとしても、自分らしくいられる環境に身を置く方がベターだと考えます。
まとめ
本記事では、残業20時間の実態について解説しました。ただ残業が少ないから恵まれているとはいえないことがわかって頂けたかと思います。どんな職場状態でもメリット・デメリットがあるのはもちろん、やはり「自分らしく」働けることが人生を充実させる大切なファクトだということを認識して充実した生活をおくって頂きたいと切に思います。