大学職員は募集が少なく、なかなか募集情報にたどり着けないため大学職員になる道を鮮明に描けない人も多いのではないでしょうか。その大学職員について、この記事では募集情報の確認方法の他に、適正がある人の特徴や大学に就職するメリット・デメリットなどを紹介します。以外にも「狭き門」とされる大学職員なので、この記事で紹介する内容を元に、選考対策を行ってみて下さい。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
大学職員の就職難易度は高い
大学職員は求人が出されることが非常に少なく、就くことが難しい職業の1つとされていますが、1度募集がされると倍率が100倍になることもあり、非常に人気な穴場職種の1つとされています。
自分が目立ったり自己実現を目指すような仕事よりも、学生や教授が活動しやすい環境を作ったりと「縁の下の力持ち」としての仕事に魅力を感じたり適正があると感じる方にとっては最適な職種と言えます。
この記事ではそんな大学職員について、その仕事内容やメリット・デメリット、また大学職員になるための対策なども紹介していきます。大学職員の業界研究の一歩目としてもご活用ください。
大学職員の仕事内容
まずは大学職員の仕事内容について確認してみましょう。
仕事を選ぶ上ではそれぞれの仕事の内容をしっかり理解しておく必要があります。大学職員への憧れを持って就職しても、実際に職についてみて「やっぱり違った」となってしまえば、また仕事を探さなければいけなくなります。
そういった手間を掛けないためにも、大学職員に興味がある今の時点で、あなたに合った仕事ができるかを確認しておきましょう。
在校生のサポート
1つ目の仕事は在校生のサポートです。大学には当然大学生がいますが、主に以下のようなサポート業務があります。
- 科目の詳細に対する問い合わせ対応
- 奨学金・授業料に関する質問対応
- 学内の施設に関する問い合わせ対応
- 各種手続きの処理
- 学生の各種提出物の受付・処理対応
在校生向けのサポートとしては、前期・後期などの学期ごとの履修科目受付や授業料の支払い状況の確認。また授業によっては学部受付に論文の提出をさせる教授もいるので、その受付を行ったりします。
新入生のサポート
2つ目の仕事は、新入生のサポートです。新入生のサポートは在校生のサポートと同様の業務の他に、下記のような業務もあります。
- 入学時提出書類の送付・受付
- 入学式の日時案内
- ポータルサイト登録に関する問い合わせ対応
- 学生証発行
上記のようなサポートを通して、新入生がこれから学生生活を快適に過ごせるような環境の提供を仕事としています。
大学の運営
3つ目の業務は大学の運営です。ここには以下のような業務があります。
- 研究に使う備品・機器類などの購入
- 大学主催のイベント・会合などの運営スタッフ業
- 特許の出願申請
- 各種大学制度の新設・撤廃などの業務
- 入学試験の手続き対応
- 学報の発行
配属部署によりますが、上記のような学内で研究を行う教授からの備品購入の対応・大学で主催されるシンポジウムなどの開場準備といった対学生以外の業務が当てはまります。
技術面でのサポート
4つ目の業務は、技術面のサポートです。
これは対学生向け・対教授向けのポータルサイトの管理の他に、学内に蔵書されている図書や研究資料の検索機能などの運用・改善業務なども当てはまり、主にITに関する技術・知識が求められます。
大学職員への道を目指すメリットとデメリット
次に、大学職員を目指すメリット・デメリットを見てみましょう。
先述の通り、大学職員は意外と狭き門とされていたり、休暇が充実していることで人気の高い職業です。その一方で旧来の組織制度のままで、自分の仕事の実績に応じた評価替えづらいといったデメリットもあります。
大学職員への道を目指すメリット
まずは、大学職員を目指す上でのメリットとして、「年収」「休暇」「女性の働きやすさ」という3つについて紹介します。
①年収の水準が高い
1つ目のメリットは、年収の水準が意外と高いことです。
2019年時点での私立大学職員の年収ランキングは以下となっております。
上記を見ると関西の大学職員の年収水準が高いことがわかります。
この年収水準は一流の大企業でも得られる人は限られているので、収入面では一般企業に就職するよりも割の良い仕事と考えられます。
②土日休み、長期休暇が取れる
大学職員を目指す2つ目のメリットは、土日休みや長期休暇が得られると行った休暇制度が充実している点です。
大学職員の勤務日は、基本的には大学が稼働している日です。つまり前期・後期の授業期間が主な勤務期間となり、学生の夏季休業中は大学主催のイベントなどの運営の他、自分の担当業務を行います。
有給や下記の特別休暇などを除いておよそ120〜130日の休日が得られるので、一般的には休暇日数は多いですが、大学ごとに休暇制度は異なるので、就職する前によく調べておく必要があります。
③女性も働きやすい
3つ目のメリットは、女性も働きやすいことです。
女性は働きやすいと思う。産休や育児休暇はしっかり整っており、育児短時間勤務制度もあり。ほとんどすべての女性職員が取得していると思われる。
参考:Openwork
これは早稲田大学の職場環境ですが、産休・育休・時短勤務など、女性が働きやすい就業制度が充実していることが書かれています。
マジョリティが女性ということもあり、女性にとって働きやすい土壌が形成されている。産休、育休、時短勤務等、かなり配慮されている印象がある。
参考:Openwork
こちらは慶應義塾大学の職場に関する書き込みで、産休・育休などの制度の他に、職員の大多数が女性であり、女性が就職してからの職場への馴染みやすさが伺えます。
大学職員への道を目指すデメリット
メリットが有る一方で、大学職員になることにはデメリットもあります。
ここでは、「組織」「大学経営」の2つのポイントから3つのデメリットを紹介します。
①組織の流動性が低い
1つ目のデメリットは組織の流動性が低いことです。
大学職員は、一般的な民間企業のようにジョブローテーションといった会社の仕組みとして流動的に職員の移動がされることは珍しく、一般的には本人が希望しない限り、人事異動は発生しない傾向があります。
そのため、もし異動の希望が通りづらい大学の職員になってしまった場合、配属された職場での人間関係構築に失敗すると、その後何年も居づらい職場で働くことになってしまいます。
②年功序列な部分もある
2つ目のデメリットは、年功序列的な部分もあることです。
先述の通り、大学職員の仕事は一般的な企業と比較して定型業務が多かったり、売上に直結するプロジェクトを担当して成果を上げるといった業務も少ないため、実力に応じて昇進・昇給することは少ないです。
長期的にのんびりと仕事をしたい方にとっては働きやすい環境と言えますが、スキルアップ・出世・20代から年収1000万円といった目標を持つ方にとっては不適切な職場といえます。
③大学の経営が傾く可能性ある
3つ目のデメリットは、大学の経営が傾く可能性があることです。
高校生からの人気が高い大学・難関大学・付属高校をたくさん抱える大学などは、毎年新入生を安定的に獲得できるため、受験料・授業料などから大学運営のための収益を獲得できます。
しかし、現在の日本は高齢社会となっており、出生率も低下しているため、将来的な収益の低下が予想されており、高い確率で経営が傾く大学が多いことも予想されます。
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大学職員に適性がある人
次に、大学職員になるために必要なスキルや、大学職員に向いている人の特徴を見てみましょう。
いかに休暇が多く他の職場と比較して高い給料が得られるとしても、その職業が自分にあっていなければ、その後の長い人生を苦痛に感じながら過ごすことになります。
そうならないために、ここで大学職員の適性があるかを確認しておきましょう。
大学職員に必要なスキル
まずは、大学職員になるために必要なスキルを4つ紹介します。
先程大学職員には定型業務が多いとお伝えしましたが、大学で主催するイベントの責任者になることもあり、業務を遂行する上で最低限必要になるコミュニケーション能力や、海外の大学と提携していたり留学生を受け入れる大学では語学力も必要です。
①教員とのコミュニケーション能力
大学職員に必要な1つ目のスキルは、コミュニケーション能力です。
大学職員の仕事には、大学教授にとっても快適に授業や自身の研究に集中できる環境を提供することも含まれ、大学を利用する教授が何を求めているのかをコミュニケーションの中で的確に汲み取る能力も必要です。
大学教授は研究者なので、分かりやすいコミュニケーションをそれほど意識していない教授もいます。そうした人とうまくコミュニケーションをとって、仕事を遂行する能力が求められます。
②大卒の学歴
必要な2つ目のスキルは大卒の学歴です。
これは、「スキル」というよりは「応募資格」と言えますが、ほとんどの大学職員の募集要項は大卒以上の人を対象としているため、高卒・高専・専門学校以下の最終学歴の方は選考に参加することができません。
上記の学歴以外の方の就職が完全に不可能というわけではありませんが、もし大学職員に付くことを目指すのであれば、4年制大学を卒業しておいた方が、選考に参加できる可能性が圧倒的に高まります。
③企画の遂行能力
3つ目のスキルは、企画の遂行能力です。大学職員で企画遂行能力が求められる仕事には以下のような仕事が考えられます。
- 大学主催のイベント
- 学部の新設
- 学生や教授向けの新制度の設立
大学も常に同じ授業や制度のままなのではなく、社会の流れに応じて制度や科目・学部を新設・変更しています。
そうした業務を行うのも当然大学職員の仕事で、関係各所との調整業務や、新設する学部で教鞭をとってもらう教授の募集や、主催イベントを成功させるための管理能力も求められます。
④一定程度の語学力
4つ目に必要なスキルは、語学力です。
現在の日本の大学は海外の大学と提携や「交換協定」をしている学校も多く、海外の大学職員とのコミュニケーションでは当然外国語が必要になります。
また、大学主催のイベントで招聘する人が外国人の場合、その人やマネジメントを行う職員と外国語を使ったコミュニケーションが求められるので、最低でも英語の語学力や、その他中国語・ドイツ語・フランス語などの語学力が必要なこともあります。
大学職員に向いている人
次に、大学職員に向いている人の特徴を紹介します。
大学職員の仕事は全て「サポート業務」なので、自分が表舞台に立ったり、人を率いることを考える人よりも、学業に関わる人を一方後ろから支えることに魅力を感じる方の方が向いていると言えます。
①縁の下の力持ち
大学職員に向いている人の1つ目の特徴は、「縁の下の力持ち」としての働き方に魅力を感じる方です。
学生時代に部活動のマネージャーや、様々な活動の中で協業者の業務サポートなどを行っていた方や、そういった働き方に楽しさや魅力を感じられる方の方が向いています。
学習・研究に集中できる環境を作り続ける仕事なので、自分自身が表に立つことはないので、活躍する人を後ろから支えられる人の方が楽しく仕事ができると言えます。
②ビジョンを考えるのが好きな人
2つ目の特徴は、ビジョンを考えるのが好きな人です。
大学職員は新入生や授業を行う教授の獲得のために、自校の教育方針や目指す大学像について話したり考えることがあります。
先述の通り、社会の流れに沿わない教育方針や大学としてのあり方を発信していては新入生も教鞭をとる教授も集まらないので、自分が勤める大学について、これからのあり方を考える事に楽しさを感じる方の方が向いています。
大学職員への道は2種類ある
大学職員の業界研究としての理解度も上がってきたのではないでしょうか。大学職員になるためには2つの道があります。
それは、国立大学の職員になることと、私立大学の職員になることです。それぞれの職員を目指す上での対策はやや異なりますので、それぞれの大学に合った対策を行う必要があります。
国立大学|試験を受験する必要がある
まず、国立大学の職員になるためには国立大学法人が実施している試験に合格する必要があります。
国立大学の職員の採用方法は国立大学法人が実施する1次試験・2次試験を合格した人を、各大学に配属するという仕組みをとっており、1次試験では一般教養・時事・読解力などを問う筆記試験を行い、2次試験は面接試験となります。
そのため、国立大学の職員を目指す場合には、これらの試験対策を行えば、全ての国立大学への就職対策となります。
私立大学|一般企業と同様にエントリする
一方で私立大学の職員を目指す場合は、一般企業と同様に各大学の採用選考にエントリーし、各大学の選考に合った対策を行う必要があります。
対策内容は、通常の企業への選考対策のようにSPIなどのテスト対策を行ったり、エントリーシート・面接の質疑応答対策などです。大学によってはグループディスカッションを行う場合もあるので、その対策もしておきましょう。
具体的な選考内容は各大学のHPやマイナビなどの就職・転職サイトに掲載されているので、その記載内容に沿って選考対策を行う必要があります。
大学職員への道を目指すためにできること
では、大学職員になるためには具体的にどうすればよいのでしょうか。
最後に、ここでは大学職員の求人の探し方や内定を獲得するために必要な対策方法について紹介します。
大学職員の求人を探す方法
まずは、大学職員の求人の探し方を紹介します。
大学職員の求人は、一般企業に比べて少ない傾向があり、また自分が望む大学の職員になる事を考えると、更に選考にエントリーするチャンスは限られます。なので、ここで紹介する方法を実施して、確実にエントリーできるようにしましょう。
①公式HP・新聞・メディアをこまめにチェックする
1つ目の方法は、各大学の公式HP・新聞・求人情報を載せている各種メディアをこまめにチェックすることです。
「大学名 採用情報」などで検索すれば、各大学で募集している職種を確認できますし、マイナビ・リクナビといった一般的な採用情報を掲載するメディアでも募集を確認できます。たまに新聞でも求人が掲載されるのでこまめにチェックしましょう。
大学によっては公式のSNSで募集案内を発信している場合もあるので、どうしても就職したい大学がある場合は、SNSをフォローしておきましょう。
②転職エージェントに非公開求人が出ることもある
2つ目の方法は、転職エージェントに登録しておくことです。
大学職員の求人情報が非公開になる傾向があるわけではありませんが、これはより確実に大学職員の求人情報に巡り合うための方法です。
転職エージェントでは一部の募集情報をサイトで公開せず、エージェントに登録した人限定で直接求人情報を紹介していることがあります。なので、少しでも高い確率で大学職員の求人情報を手にしたい場合は転職エージェントに登録しましょう。
大学職員の選考に受かる方法
上記の方法で、大学職員の採用選考に応募できたら、次は選考に通過するための対策を行う必要があります。
ここから紹介する方法は、一般企業への就職対策と同じようにエントリーシートや面接対策ですが、念の為必要な対策を確認しておきましょう。
①周囲の力を借りてES・面接対策を行う
1つ目の対策は、エントリーシートや面接対策です。
エントリーシートは1度書いたもので完璧な内容を書くことはできません。できれば志望大学に務める職員に添削してもらったり、先輩社会人にESを添削してもらい、書類選考に確実に通過できる内容を作成しておきましょう。
また、面接対策については、面接中の態度・受け答えの方法など、基本的なコミュニケーション方法について、人に見てもらいながら客観的な分析を行い、好印象を持たれるように対策をしておきましょう。
②面接の質問対策を徹底する
2つ目の対策は、面接での質問対策です。これも一般企業への面接対策と同じですが、大学職員の面接でよく聞かれる質問には以下のようなものがあります。
- なぜ大学業界を志望するのか。
- なぜ自校を志望するのか。
- 大学職員としての仕事にどんなイメージを持っているか。
- 自己PR。
- 民間企業と非営利団体の大学の違いは何か。
大学職員を目指す上では最低限上記の5つの質問への回答はできるようにしておきましょう。
上から4つの質問は、他企業を志望する時と同様に面接対策を行っていれば回答できる質問です。5つ目の質問がやや特殊ですが、これも辞書的な意味で良いので書籍などを調べて、回答できるようにしておきましょう。
③自分なりの視点で大学の現状とビジョンを考える
2つ目の対策は、自分の視点で大学の現状とビジョンを考えておくことです。
大学業界の分析をしておき、日本の大学業界の現状・志望する大学の現状・志望する大学のビジョンを自分の言葉で語れるようにしておきましょう。
これは、大学業界に限らず、一般的な企業を志望する時の対策と同じです。業界分析・3C分析などを行って志望する大学への理解を深め、これからどんな大学になることが望ましいかという事について自分なりの視点を持っておく事が必要です。
まとめ
この記事では、大学職員になる上で知っておくべき仕事内容・大学職員のメリットやデメリット・適正・選考対策の方法などについて紹介しました。
「大学職員を目指す」と聞くとやや特殊な印象がありますが、やるべきことは選考の傾向の把握と対策の作成であり、一般企業を志望する時とやる事は変わりません。
業界をよく理解して、エントリーシートや面接、国立大学の場合は筆記試験の対策を行い、就職したい大学に確実に就職できる準備をしておきましょう。