事務職に就きたいという男性が増えています。事務職はどの企業でも存在する職種であり、実際に求人を探しているという男性も多いようです。しかし男性の事務職への就職・転職は困難とも言われています。今回はなぜ男性が事務職に応募すると不利なのか、どうすれば男性でも事務職に就けるのか、ということを解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
事務職の基本情報
「事務職」と言ってもその種類は一つではありません。まずは事務職について基本的なことを知っておきましょう。
事務職の種類
事務職には主に3つあります。
- 一般事務
- 営業事務
- 総務経理
一般事務や営業事務は、事務職員としてアルバイトや契約社員の求人が頻繁に見られます。総務経理は通常社員が担当をします。
どれも内勤であることは共通しており、一般的な「事務職」という職種に含まれると考えて良いでしょう。
事務職の仕事内容
事務職の仕事は多岐に渡ります。以下では、一般事務・営業事務・総務経理、の仕事について解説します。
一般事務
「一般事務」は、会社によって異なることもありますが、通常はその会社の事務全般や庶務などを主な仕事とします。書類作成や電話・来客対応、データ収集やファイリングなど、こまごまとした仕事を引き受けるのが一般事務です。
営業事務
「営業事務」とは、その会社の営業担当者のアシスタント業務です。営業担当者が取って来た注文の受発注や請求書の作成などを行います。顧客からの電話対応や、スケジュール調整、プレゼン資料の作成なども営業事務の仕事です。
総務経理
「総務経理」は、総務や経理の仕事を行います。「総務」の仕事は主に自社社員や自社自体の管理を行います。社員の社会保険や雇用についての管理から、消耗品の発注・保管、社内イベントの企画・実行、株主総会や社内イベントの企画・実行なども総務の仕事です。
「経理」の仕事は、自社にかかわるお金や資産の管理です。社員の給与や取引先への請求・支払い、売上の出納管理などを行います。お金だけではなく、自社で扱う備品や機械など資産となる物の管理をするのも経理の仕事です。
事務職の給与事情
事務職の平均年収は平均347万円ほどと言われています。年収347万円の場合、月収は手取りで20万円~です。もちろん、諸手当や経験・年齢によって年収が増える場合もありますが、平均額としては他職種に比べると低めといえそうです。
この事務職の年収が低くなっている理由は、先にお伝えした通りアルバイトや契約社員が大半を占めていることだと考えられます。
つまり、事務職であっても社員として働いていて、平均よりも多い年収をもらっている人も一定数いるかもしれないということです。
事務職に男性が応募すると不利か
事務職はなんとなく女性の仕事、というイメージが持たれやすい職種です。しかし、現実には事務職を仕事としている男性もいますし、企業では決して珍しいことではありません。
ただし、事務職は他職種に比べて離職率が低く、企業によっては事務職の仕事量が限られていることで、なかなか男性が事務職に応募できないということはあるようです。
一般事務・営業事務は未だに男性が不利
一般事務や営業事務を、昔からの慣習や自社の都合で、女性に限っているという企業は少なくありません。
しかし、今後事務の人数が多い企業では、男性の事務職雇用も増えると考えられます。ただし、一概にどういう企業が男性の事務職を多く雇用する、と分類することはできません。
男性の事務職を多く雇用する企業の見極めは難しいものです。後述しますがエージェントなどに相談をすると、男性事務職採用についての情報を得られるかもしれません。
中堅企業の総務経理では活躍の場がある
中堅企業では、総務経理の仕事を男性がしていることが多いようです。これは総務経理の仕事は社員に任せる、という中堅企業の体質によるものだと考えられます。
そのため、男性で総務経理の仕事をしたいのであれば、中堅企業を狙ってみるのも良いでしょう。
もちろん大企業でも総務経理を男性がしていることもありますので、まずは自分が希望する企業の事務職採用を確認してみてください。
事務職に男性が就職する際のメリットとデメリット
事務職に限らず、どんな仕事にもメリットとデメリットがあります。以下では男性が事務職に就職するメリットとデメリットについて解説します。
事務職に男性が就職する際のメリット
まずは男性が事務職に就職するメリット4つです。
①内勤なので体力面での負担は小さい
事務職は内勤です。そのため体力面での負担は小さくなります。暑さや寒さによる影響や、外回りでの体力の消耗もほとんどありません。オフィスの環境を整えておけば、ある程度安定したコンディションを維持できるでしょう。
②ノルマがないので精神的に疲弊しない
事務職にはノルマがありません。営業職などでは、最低限のノルマや目標を設定されます。ノルマの存在が精神的な疲れに繋がる、という人は多いようです。事務職にはノルマがないので、ノルマによる精神的な疲弊は避けられます。
③残業は限定的でプライベートとの両立が可能
事務職にも残業はありますが、他職種に比べると残業時間が限定的であることがほとんどです。月末やボーナス時期、イベント時期などある程度決まったタイミングで残業をします。そのためプライベートの予定も組みやすく、仕事との両立が可能です。
④安定して長く働くことができる
①②③のメリットは、仕事を長く続けるために必要なことばかりです。体力的・精神的な疲弊があれば仕事を長く続けられませんし、プライベートとの両立ができなければストレスも溜まりやすくなります。事務職はそれらの退職要因を取り除けるということです。
事務職に男性が就職する際のデメリット
次に男性が事務職に就職するデメリット4つです。
①高収入が望める仕事ではない
まずデメリットとして挙げられるのが「給与」です。給与は会社によって異なりますが、平均して高収入とは言えません。家族を養いたい人や、家や車など大きな買い物をしたいと考えている人には少し不安を覚える仕事かもしれません。
②受動的な仕事になりやすい
事務職は他の職種と違って、仕事内容が概ね決まっています。突発的な仕事が発生したとしても、その多くは上司や先輩からの指示を受けてやるものです。そのため受動的な仕事になりやすく、能動的な仕事をしたいという人には少し物足りないかもしれません。
③キャリアアップも難しい
①②のことから考えられるのが、キャリアアップの難しさです。将来のために自分に投資をしたい、能動的な働きをして認められたい、と考えている人にとっては①②の要因が障害になるかもしれません。
キャリアアップが全くできないということはありませんが、他職種に比べると昇進などにも上限がある、ということになります。
④女性が多い職場にやりづらさを感じる人もいる
事務職は女性が多い職種です。そのため男性が事務職として働くためには、女性ばかりの職場になじむ必要があります。
公文の先生は女性のみなんだ…。本当に女の方が有利な職種って世の中に多いね。事務職も男は圧倒的に不利だしね。電話に出た時、男の声だと印象が悪いからと聞いてるよ
— 大吉@ crazy doctor (@daikichi090) February 25, 2019
実際に事務職として働いている男性のツイートです。男性であることで電話の印象が悪いなど、事務職は女性に有利だと実感しているようです。
上から目線でしかものを言えない、得意先の事務女にキレそうです。めんどくさいことしたくないっていうオーラがすごい。っていうか、そっちのシステムのことなんだからわかっといてよ~~!!
— ゆっきぃ (@yucky66) March 18, 2011
女性とのコミュニケーションに憤りを感じている人のツイートです。上から目線である言い方は性別によるものではありませんが、事務女という言葉を使っているところから、女性とのコミュニケーションに苦慮している様子が窺えます。
事務職の男性に求められる資質
事務職の男性に求められる資質は以下の4つです。
- PCスキル:苦手とする女性が多いため、PCスキルがあると重宝される
- 業務の正確性:事務職が正確でなければ会社全体がスムーズに機能しない
- 手際の良さ:時期によって業務量が増えるので手際が悪いと仕事が片付かない
- 自発的な提案:自発的な提案をすることで積極性と頼りがいを得られる
これらは特に男性だから、ということではありません。しかし事務職は内勤であるためどちらかと言えば閉鎖的です。女性が多く閉鎖的な職場で男性が活躍するためには、これらの資質があると喜ばれるでしょう。
事務職を志望する男性が抑えるべきこと
最後に男性が事務職を志望する場合に、押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
①「なぜ事務職か」に明確な答えを持つ
1つ目は「なぜ事務職に就きたいのか」という点に対して、明確な答えを持つことです。これは面接対策でもありますが、自分が求める仕事への軸をぶらさないためにも必要なことです。
「縁の下の力持ち、という働き方の方が自分に合っている、やりがいを感じる」「細かい数字の管理や分析、単純作業の効率化を得意としているから」など、具体的に考えてみましょう。
②経理の専門性を身につける
2つ目は「経理の専門性を身につける」ということです。社員として事務職に就きたいのであれば、狙うべきは総務経理です。
経理は特殊な知識が必要となるため、日商簿記2級以上の資格などを持っていると有利に働くことがあります。他にも給与計算実務能力検定や、FASS検定など取っておくと良いでしょう。
③ウェブデザインなどの+αのスキルを身につける
3つ目は「+αのスキルを身につける」ということです。特にパソコン関連のスキルは重宝されるかもしれません。
ウェブデザインなどあると便利なスキルを修得しておくと良いでしょう。他にもエクセル・ワード・パワーポイントなどの基本的なスキルを磨いておくと即戦力として考えてもらいやすいかもしれません。
④営業職として勤務後に異動する方法もある
4つ目は「違う業種で入社して異動する」ということです。事務職としての就職や転職が難しい場合は、求人の多い営業職として入社し、その後事務職へ異動するという方法もあります。
異動ができるまでの間は事務職以外の仕事をすることにはなりますが、入社してしまってからの異動であれば、男性でも事務職に就きやすいかもしれません。
⑤就職・転職エージェントを活用する
5つ目は「就職・転職エージェントを活用する」ということです。自分では入社が困難な職種でも、プロのエージェントに相談すれば、良いアイデアや情報をもらえるかもしれません。まずは自分の希望をエージェントに伝えることから始めてみましょう。
まとめ
男性が事務職に就きたい、と言うと少し珍しいと見られるのではないかと考えている人は多いかもしれません。しかし、現に男性で事務職に就いている人は多く居ますし、男性の論理的な思考は事務職に向いているとも言えます。
自分がなぜ事務職に就きたいのかということからじっくりと考えて、方向性に間違いがないと確信できたら、まずは行動に移してみましょう。