外銀はモテるのでしょうか?結論から言うと、外銀に勤めているからと言って、必ずしもモテるとは限りません。また、そもそも外銀とはどういう銀行なのでしょうか?普通の銀行とはどのように違うのでしょうか?外銀の具体的な仕事内容や、就職の際のメリット・デメリットについても解説します。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
外銀とは
外銀とは簡単に言えば外資系投資銀行のことです。外コンと比較されがちですが、外銀はお金に関することを中心に業務を行ない、外コンは顧客が抱えている問題や課題を解決するコンサルティングが主な業務の中心です。
外コンについては、以下のリンク先に詳しく解説した記事があります。こちらも参考にしてみてください。
外銀の仕事内容
外銀の主な仕事内容には、「M&Aアドバイザリー」と「資金調達」の2種類があります。それぞれの仕事内容について、さらに深く掘り下げて解説します。
仕事①|M&Aアドバイザリー
外銀が取り扱う業務の一つに「M&Aアドバイザリー」があります。これは端的に言えば、企業買収の提案をする仕事です。顧客である企業の資金面に見合った買収企業を探し、買収を提案します。
また、ただ単に企業買収を提案するだけではありません。買収した後、どのように利益を上げていけば良いのか、というノウハウも提案します。そのようにして顧客の企業の利益を上げて、会社そのものを大きくするサポートをするのです。
仕事②|資金調達
外銀の主な仕事内容としてもう一つ大きなものが、「資金調達」です。顧客の企業はいつも安定しているとは限りません。突然の大きな取引のために、予定していた以上の資金が必要になることもあるでしょう。
そのような緊急を要する資金調達が必要になった場合には、外銀が資金調達のお手伝いをします。主な資金調達の方法としては、社債や株式を使った方法が挙げられます。
外銀の部門
外銀の部門は会社によって区分が若干異なります。ただ、大まかな部門についてはこれから解説するものがほとんどです。それぞれの業務内容についても「こんな感じ」程度に抑えておくと良いでしょう。
投資銀行部門
投資銀行部門は会社によっては「IBD部門」という呼ばれ方もします。「Investment Banking Division」の略です。業務内容はM&Aの提案と資金調達の2つです。外銀の部門の中では最も花形と言って良いでしょう。
特に中心になるのが、M&Aのコンサルティング業務です。顧客の会社がより大きく発展するために別会社の買収を提案することが最も大きな仕事です。
マーケット部門
外銀のマーケット部門は主に株式や為替といった金融商品の売買を行ないます。金融商品の取引を行なうには、当然顧客が必要です。顧客を勝ち取るために様々な営業戦略を駆使して、営業成績を伸ばすことが使命でもあります。
その一方で、マーケット部門にはデスク部隊が存在しています。デスク部隊は営業部隊のように外回りをするのではなく、パソコン画面とにらめっこをしながら株式や為替市場を読み解き、利益を上げるいわばトレーダーです。
マーケット部門は顧客を勝ち取る外回りの営業部隊だけが重要というわけではありません。資金を運営して利益を上げるためのデスク部隊も大変重要なのです。
アセット・マネジメント部門
アセット・マネジメント部門は、簡単に言えば顧客から預かっている資産を運営して更なる利益を上げることが仕事内容です。資産を増やす方法として株式や債券を増やすと方法があります。
顧客の代わりに投資を行なうのですから、失敗は許されません。金融に関する幅広い知識を駆使し、長期的に資産を増やしていきます。
オペレーションズ部門
オペレーション部門は、いわば外銀のあらゆる部門の縁の下の力持ちです。書類のチェックや取引の決済など、他の部署では手が回らないようなあらゆる業務を一手に引き受けています。
主な外銀9選
外銀と言われても、ピンとこない人もいるかもしれません。そこで、主な外銀を9社上げて、特色や代表的なM&A案件について解説します。
米系外銀
外銀の中でも、まずは米系外銀と呼ばれる5社をご紹介しましょう。
ゴールドマンサックス
ゴールドマンサックスは、世界中にある外銀の中で最大の投資銀行です。時代の流れの先読みが大変得意という特徴があります。世界中に知られている強いブランド力から、ゴールドマンサックスから政界や起業家に転身する人も多くいます。
ゴールドマンサックスが手掛けたM&A案件の中でも、特に世界中の注目を集めたのがソフトバンクによるアーム・ホールディングス買収案件です。ゴールドマンサックスはアームホール・ホールディングス側のアドバイザーとしてかかわりました。
何がそんなに注目されたのかと言うと、3兆円を超える買収額です。2016年にこのM&Aは行なわれましたが、当時は最高額の買収額として世界中から注目され、話題となりました。
モルガン・スタンレー
モルガン・スタンレーも米系外銀として大変有名な外銀企業です。世界的シェアもゴールドマンサックスに次いでいます。日本では三菱UFJと合併し、高いグローバルリサーチ力を誇っていることが大きな特徴となりました。
モルガン・スタンレーの代表的なM&A案件としては、有名なところでサントリーホールディングスのアメリカのビーム社買収や、キャノンの東芝メディカルシステムズの買収が挙げられます。どちらも大きな会社だったこともあり、多くの注目を集めました。
JPモルガン
JPモルガンは枝分かれしたモルガン・スタンレーのもとの投資銀行です。もともと銀行だったこともあり、巨大な金融グループがバックアップしています。その影響もあり、リーマンショックでは唯一業績を落とさなかったという特徴があります。
JPモルガンの代表的なM&A案件は、武田薬品によるアイルランドの薬品会社シャイアーの買収です。2018年にJPモルガンは武田薬品側のアドバイザーとして携わりました。買収額7兆円越えという金額に、多くの人たちが注目しました。
メリルリンチ
メリルリンチはリーマンショック後、「バンク・オブ・アメリカ」というアメリカの巨大銀行と提携し、現在は「バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ」と名前が変わっています。特徴は何と言っても、巨大銀行の傘下に入ったことで得られた安定さです。
メリルリンチが手掛けた代表的なM&A案件としては、セブンイレブンによるスノコLPの買収が挙げられます。メリルリンチはセブンイレブン側のアドバイザーとして、野村證券と共にこのM&A案件に携わりました。
シティ
シティグループは、特に債券部門に大変強いという特徴があります。ただ、最近は株式部門にも力を入れており、その頭角が徐々に表れつつあります。穏やかで真面目な人材を強く求める傾向があり、社内も穏やかな人が多く勤めています。
シティグループのM&A案件で代表的なものは、富士フィルムホールディングスによるゼロックス買収です。シティグループは富士フィルムホールディングス側のアドバイザーとして、このM&A案件に携わりました。ただ、この案件は最終的には頓挫しています。
欧州系外銀
外銀で有名なのは米系だけではありません。次に欧州系外銀についてご紹介しましょう。
UBS
UBSグループは、富豪系銀行として大変有名なスイス銀行とスイス・ユニオン銀行が合併して生まれた外銀です。顧客を何より大切にするという特色があり、一対一での取引やコンサルティングに定評があります。
UBSが手掛けた代表的なM&A案件は、日立製作所によるABB社のパワーグリッド事業の買収です。UBSは日立製作所側のアドバイザーとして携わりました。この買収によって日立製作所はエネルギーソリューション事業が強化されたという経歴があります。
バークレイズ
バークレイズはイギリスで最も古い金融機関です。リーマンブラザーズの投資部門とマーケット部門を買収し、欧州で最大級の投資銀行としての地位を固めました。
歴史は大変古い投資銀行ですが、新しいものを積極的に取り入れるという特徴があります。その証拠に、中堅以上より若手の社員を多く抱えています。
バークレイズの代表的なM&A案件では、アサヒグループによる5か国のビール会社大型買収があります。バークレイズはアサヒグループ側のアドバイザーを務めています。5か国に及ぶビール会社の買収とあって、多くの注目を集めました。
ドイツ銀行
ドイツ銀行はドイツ最大の銀行です。ドイツで創業して2年後には日本にも進出しましたが、経営がうまくいかずに撤退し、現在はドイツを中心に取引を行なっています。
ドイツ銀行は投資銀行としての業務だけではなく、ボランティア活動などの奉仕にも大変力を入れているという特徴があります。幅広く世界に社会貢献するというのがドイツ銀行のモットーです。
ドイツ銀行で現在もなお注目を集めているM&A取引は、ソフトバンクによる買収です。ボーダフォン買収やスプリントン・ネクステルの買収で、ソフトバング側のアドバイザーとしてかかわっています。
ドイツ銀行とソフトバンクの関係は大変深く、今後もソフトバンクの大型買収にはドイツ銀行が名乗りを上げるだろうと予想され、注目されています。
クレディスイス
クレディスイスはスイスのチューリヒに本社を構える由緒正しい投資銀行です。事業の中核はプライベートバンキングです。この中核を投資部門とマーケット部門が支えて事業展開を行なっています。
プライベートバンキングが中核を占めているところから、企業だけではなく個人とのつながりも大変深いという特徴があります。
クレディスイスの代表的なM&A案件では、パンゲアによる東芝メモリの買収があります。クレディスイスはパンゲア側のアドバイザーとして携わりました。当時、2兆円を超える買収案件であったことから、多くの人たちが注目しました。
外銀に就職するメリット・デメリット
外銀に就職を希望する人は多いという声がネットなどで良く上がっています。それは、メリットが多いからと言えるでしょう。ですが、メリットばかりに注目していると足元をすくわれかねません。
外銀に就職するメリットはもちろん、デメリットについても解説します。
外銀に就職するメリット
まずは外銀に就職するメリットについて解説します。
メリット①|高収入
外銀に就職するメリットとして真っ先に挙げられるのは、何と言っても高収入です。外銀では成果報酬もプラスされます。そのため、本人の頑張り次第では入社1年目から年収1,000万円ということも夢ではありません。
早くから高収入を得たいという人は、外銀にメリットを感じて就職するケースが多くあります。本人の頑張りが確実に収入にあらわれるのでやりがいも感じられると、嬉しい声が上がっています。
メリット②|特定分野の専門家になれる
外銀では就職するとまず最初に、特定の分野の専門家になることができるように育成されます。投資部門に配属されたなら投資の専門家に、マーケット部門ならそこで必要な知識やスキルを身につけることができるように育成されるのです。
身についた知識やスキルはすぐに仕事に活かすことができます。実践を踏みながら、着実にその分野における専門的な知識やスキルが身につき、更に磨くこともできるため、気が付けば専門家になっているというメリットがあるのです。
外銀に就職するデメリット
外銀に就職するのはメリットばかりではありません。次にデメリットについて、ご紹介します。
デメリット①|途中解雇
外銀は徹底した成果主義です。確実に目に見える成果が上げられるように、入社した時点で徹底した教育も行なわれます。それでも目に見える大きな成果が得られない場合は、簡単に解雇対象にされてしまいます。
日系企業ではどちらかと言うと終身雇用が一般的です。ですが、外銀は外資系ですから、終身雇用という考えはありません。成果が出なければすぐに解雇されてしまう、というリスクがあるのです。
デメリット②|労働環境が激務
外資系の企業では、一つの仕事を大勢で行なうよりも、精鋭の少人数で複数の仕事を担当するという方法が主体です。これは外銀でも同じで、少ない人数でたくさんの仕事を抱えることになります。
本来なら10人以上で取り組む案件を2~3人程度で取り組むことになるため、当然激務になります。息をつく暇もないくらい忙しい、という声が多く上がっており、これはデメリットと言えるでしょう。
外銀に内定する人の特徴5選
外銀に内定する人にはある共通した特徴があります。それは、外銀が求めている人物像とも言えます。そこで外銀に内定する人の特徴をご紹介します。参考にしてみてください。
特徴①|分析力がある人
外銀の業務では、クライアントが抱えている問題や課題を解決することも含まれます。その時、何がどんな風に問題になっているのかという高い分析力が必要です。分析できなければ解決に導くことができないからです。
また、解決へ導くためにはその方法を提案しなければいけません。アイデアを提案する際にも、クライアントに合わせた言葉遣いや表現方法を駆使する必要があります。クライアントの分析力も必要だということです。
特徴②|コミュニケーション能力が高い人
外銀の業務は、ワンサイドではありません。必ずクライアントが存在しています。業務を進めるために必要なことは、クライアントと話し合うことです。クライアントが何を求めているのかを知るためには、コミュニケーション能力が必要です。
また、提案する場合にも高いコミュニケーション能力が必要です。自分の提案をクライアントに受け入れてもらわなければいけないからです。これは会社の業績にも大きく影響し、自分自身の収入にも反映されるため、大切な能力と言えるでしょう。
特徴③|数字に強い人
外銀の仕事では数字をメインに取り扱います。数字の動きを見て、今後どのように事業や経営が動いていくのかを判断しなければならないのです。そのためには、数字に強い人が向いてると言えるでしょう。
数字から読み取れる裏の意味や未来の動向に気づくことができる人が、外銀で内定をもらうことができる人なのです。
特徴④|精神面が強い人
外銀は入社した時点からさまざまなプレッシャーの中で仕事をすることになります。まず、短時間で大量の仕事を片付けなければならない、というプレッシャーです。更に、わずかなミスも許されません。
このようなさまざまなプレッシャーの中で仕事をすることが日常業務となるため、精神面の強い人が求められます。プレッシャーを自分自身への挑戦だと受け止めることができる人が内定をもらいやすいのです。
特徴⑤|謙虚な人
外銀では入社した時点で、特定分野の専門家としての教育が始まります。さまざまな知識やスキルが身につくと、人間はそれが当たり前になってしまい、知らない人が目に前に現れると「そんなことも知らないのか」や「知っていて当然」という気持ちが態度に出ます。
ですが、外銀が抱えるクライアントの多くは大企業や富裕層です。横柄な態度や気持ちがわずかでもにじみ出てしまうと、それは取引に悪影響を及ぼします。そのため、どんな状況の中でも謙虚な態度でいられる人が内定をもらいやすいのです。
段階別|外銀内定のための対処法
外銀で内定を得るためには段階的対策を練る必要があります。その対策について解説しますので、参考にしてください。
大学2年|2-3月
大学2年の2~3月のうちに、選抜コミュニティの選考に参加しましょう。選抜コミュニティとは、外資系企業を志望する学生が集まる限定型コミュニティです。
- YC塾
- FactLogic Executive(通称:ファクロジ・エグゼ)
- Alternative Internships(通称:オルタナ)
- 外資就活アカデミア
- ネクスベル
- J-CAD
主な選抜コミュニティは上記の通りです。会員制のところも多くあり、確かな情報を得やすい環境が整っています。
大学3年|4-6月
大学3年の4~6月になると、サマーインターンの準備を始めましょう。主な準備内容としては、インターン期間がどれくらいあるのか、服装などはどうすれば良いのか、インターンの内容と企業について調べる、などが挙げられます。
サマーインターンの期間は、企業によってさまざまです。1週間程度で終わるところもあれば、1か月以上ある企業もあります。複数の企業のサマーインターンに参加したい場合は、期間はしっかり調べておく必要があります。
また、サマーインターンでは服装についての指摘がある場合もない場合もあります。参加者全員が私服の中で一人だけスーツになってしまう、ということもあるでしょう。事前に服装の下調べもしておいた方が無難です。
大学3年|7月-9月
大学3年の7月~9月の間に、サマーインターンで業界を知りましょう。事前に調べていた内容だけでは、その業界のことを完全に知ることはできません。やはり実際に体験してみることが大切なのです。
サマーインターンを通して、自分に本当に向いているのかということもわかるでしょう。また、知らなかった業界の裏事情なども知ることができます。そのような貴重な経験はしっかり書き留め、記録として残しておきましょう。
大学3年|10月-12月
大学3年の10月~12月になると、ジョブ対策を徹底的に始めた方が良いでしょう。サマーインターンで、ネットや人から聞いた話では得られなかった情報もたくさん入手できています。また、必要なスキルなども得られているはずです。
自分の強みをしっかり把握し、本当に自分にとって向いている会社はどこなのか、どんな分野で活かすことができるのかということを自己分析することが大切です。その上で、就職する会社を絞り込んでいきましょう。
外銀はモテるのか
一般的に、外銀はモテると言われています。それは、収入が高いという理由が真っ先に挙げられるでしょう。ですが、実際には外銀に勤めているからと言って、合コンで必ずモテるかと言うとそうではありません。
外銀に勤めている人は専門的な勉強ばかりしているため、会話が面白くないと感じる女性が多くいます。また、外銀に勤めているということがプライドになり、自慢話をしてしまう人もちらほら。
外銀は必ずモテるというわけではありませんが、相手を思いやる気持ちを前面に出して謙虚になり、女性を楽しませる会話術も身につければ、モテるようになるでしょう。外銀かどうかではなく、その人の資質によるということです。
まとめ
外銀について解説してきました。外銀は確かに収入の面では大変高いため、魅力を感じる人が多くいます。ですが、仕事は激務ですし、常に解雇されるというリスクも付きまといます。かなりのストレスがあるということです。
ただ、外銀は自分の成果が給料などの目に見える形であらわれるという特徴があります。頑張れば頑張るほど収入が上がり、昇格や昇進もしやすくなるので魅力いっぱいの企業です。ぜひその魅力に注目して目指してみてください。