公務員は、国家公務員と地方公務員に分かれており就職偏差値も違います。そのため、就活中の学生の方にとって、就職偏差値はどの公務員職を目指すべきかの判断軸となるのではないでしょうか。本記事では、まず公務員試験の難易度と就職偏差値ランキングをお伝えします。続いて、就職偏差値別に3つの公務員職を解説します。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
公務員試験の難易度とは
公務員は、試験によって国家公務員と地方公務員に分かれていますが、公務員試験の難易度とはどうなっているのでしょうか。
本見出しでは、公務員の就職偏差値に関する理解を深めるため、公務員試験制度の難易度について2つのポイントをご紹介します。
国家公務員が最高難易度
1つ目のポイントは、国家公務員が最高難易度を誇っており就職偏差値も高いということです。国家公務員と地方公務員の違いとして、以下が挙げられます。
- 国家公務員: 国家の運営に関連した業務を行う
- 地方公務員: 地方住民の生活に関連した業務を行う
国家公務員は、地方公務員よりもより責任と裁量の大きい業務を担当しており、試験制度の難易度においても最高難易度であると言えます。
試験の種類によって難易度が異なる
2つ目のポイントは、公務員試験の種類によって難易度が異なることです。例えば、国家公務員でも、総合職と一般職に分かれており試験難易度もそれに比例することとなります。
- 公務員が激務と言われる実態について
- 公務員を辞めることによるメリット・デメリット
- 公務員を退職する際の注意点と円満退職のコツ
以下の記事では、上述を中心として公務員への就職をお考えの方が知っておくべきポイントをご紹介しています。公務員を志望する方は、ぜひ合わせてご一読ください。
公務員の就職偏差値ランキング
本見出しでは、公務員の就職偏差値ランキングを一挙にご紹介します。
既に公務員の募集職種をご存知の方は、志望する職種の就職偏差値がどのくらいか確認をしてみて下さい。
就職偏差値|75以上
就職偏差値が75以上の公務員は、以下となります。
- 国家Ⅰ種(上位省庁:財務省・外務省・経済産業省・内閣府・警察庁)
これらの職種の特徴として、国家公務員試験の中でも最難関に位置しており、業務内容も政治学や経済学といった専門性の高いことが上がられます。
応募者の学生層としては、東大や京大をはじめとする国公立大学・大学院出身が中心となっており、早慶上智レベル以上の私立大学出身学生は極めて少数派だと考えられます。
就職偏差値|70~74
就職偏差値が70~74の公務員は、以下となります。
- 国家Ⅰ種(中堅省庁:総務省・防衛庁・金融庁・会計検査院) 衆議院Ⅰ種 参議院Ⅰ種
- 国家Ⅰ種(下位省庁:国土交通省・厚生労働省・農林水産省・環境省・文部科学省 国税庁など) 国会図書館Ⅰ種
- 国家Ⅰ種(法務省 外局・独立行政法人など) 衆・参議院法制局Ⅰ種 裁判所事務Ⅰ種
- 政策担当秘書
これらの職種の特徴として、就職偏差値75の職種とほぼ同格の難易度を誇っており、それぞれ特定の専門領域を生かした業務であることが挙げられます。
応募者の学生層としては、東大・京大や旧帝国大学を中心とした国公立大学・大学院の学生が多数派であり、早慶上智レベルの私立大学出身者も少数派としていると考えられます。
就職偏差値|65~69
就職偏差値が65~69の公務員は、以下となります。
- 都庁I類A
都庁I類Aとは、東京都庁の職種の中でも大学院生レベルの難易度が求められる公務員職ですが、都庁I類Bは大学レベルの試験であるため、都庁I類Aの方がより難しいとわかります。
応募者の学生層としては、国公立大学・大学院を中心としていますが、早慶上智クラスの難関私立大学・大学院も同数程いると想定されます。
就職偏差値|60~64
就職偏差値が60~64の公務員は、以下となります。
- 国会図書館Ⅱ種 衆議院Ⅱ種 参議院Ⅱ種
- 外務専門職
- 都庁I類B 労働基準監督官
これらの職種は、知名度と就職偏差値がより上位の公務員職よりも劣りますが、国家を支える職種の1つであり就活生からの人気も高いと考えられます。
応募者の学生層としては、早慶上智やMARCHレベルの難関私立大学出身者が多数を占めており、国公立大学の学生は少数派だと想定されます。
就職偏差値|55~59
就職偏差値が55~59の公務員は、以下となります。
- 政令市(上位) 県庁(上位)
- 府庁 裁判所事務官Ⅱ種
これらの公務員職からは、地方公務員職も一部含まれてくるため、就職偏差値は注意に位置しますが応募者が最も多いボリュームゾーンとなり、合格率は低めと考えられます。
応募者の学生層としては、難関私立大学の上位学生が中心となりますが、国公立大学の学生や中堅私立大学の学生も一定数いると見込まれます。
就職偏差値|50~54
就職偏差値が50~54の公務員は、以下となります。
- 政令市(中堅) 県庁(中堅) 国家Ⅱ種(上位本省) 特別区(ハイソ区) 都下優良市役所
- 特別区(中流区) 国家Ⅱ種(その他本省)
- 県庁(下位) 政令市(下位) 国家Ⅱ種(人気出先) 国税専門官 防衛Ⅱ種
- 県庁(秘境) 国家Ⅱ種(不人気出先) 特別区(FF区) 国大法人(旧帝)
これらの公務員職では、地方公務員がメインとなりますが一部の下位国家公務員も含まれており、就職偏差値55~59と同様に応募者が多いレンジだと考えられます。
応募者の学生層としては、私立大学の学生が大半を占めており、学生による併願が特に多く発生する就職先が多いことが特徴として挙げられます。
就職偏差値|45~49
就職偏差値が45~49の公務員は、以下となります。
- 都下一般市役所
- 国大法人(駅弁・下位)
- 中核市
- 一般市役所 東京消防庁Ⅰ類 警視庁Ⅰ類
- 法務教官
これらの公務員職では、一般企業との併願で公務員を目指すことが可能であり、公務員職の中ではスベり止めとして受験する学生も多いことが特徴と言えます。
応募者の学生層としては、私立大学の学生が中心となりますが、かけこみで公務員を目指す学生も一定数いると考えられます。
就職偏差値|40~44
就職偏差値が40~44の公務員は、以下となります。
- 入国警備官 刑務官
- 町村役場
これらの公務員職では、就職偏差値が最も低いレンジに位置するため、試験難易度はそこまで難しくなく、応募者の人数もその他と比べると少なめだと考えられます。
応募者の学生層としては、私立大学の学生だけでなく高等専門学校なども含まれると考えられます。
公務員の就職偏差値・高ランク|国家総合職
本見出しでは、公務員の偏差値が高ランクの国家総合職の中から1例を挙げて、以下に関してご紹介を致します。
- 基本情報・採用実績
- 特徴
- 年収・やりがい・評判
公務員の中でも、国家公務員への就職を志望される方はこちらをご参照頂き、理想的な職種を探すことにご活用ください。
経済産業省
以下では、就職偏差値75以上の国家公務員職の中から経済産業省についてお伝えします。
基本情報・採用実績
日本の経済・産業の発展に関する行政を所管する、経済産業省のホームページと予算報告書を参考に経済産業省の基本情報・採用実績をご紹介します。
経済産業省では、およそ8千人の職員が約1.3兆円の予算を用いて、日本の鉱物資源やエネルギー資源といった経済・産業に関する施策の決定や実行などを行っています。
以上は、経済産業省の採用ホームページを参照して作成した採用に関するまとめ表です。毎年100名ほどの極めて狭き門を突破した優秀な学生が、経済産業省に就職をしています。
特徴|産業や企業が抱える課題に対する施策対応
経済産業省は、大きく分けて以下3つの部局に分かれており、それぞれの業務目標を達成することで日本経済のさらなる成長と発展に繋げていきます。
- 大臣官房(総務課政策企画委員)
- 経済産業政策局(産業再生課)
- 製造産業局(総務課)
先輩社員のインタビューによると、経済産業省で働く社員は問題意識を持ち、日本の産業や企業を解決することを目指して政策の立案から実行までを行っているとわかります。
年収・やりがい・評判
本見出しでは、経済産業省の年収や仕事に関する実態に迫るため、職員の口コミを2つご紹介します。経済産業省への就職をお考えの方は、判断ポイントとしてご覧ください。
個々に与えられる裁量が大きいため、自分の想いをアウトプットに反映しやすい。反面、任される業務はとても責任が重くなり、自身の判断に対する説明責任を果たすためのしっかりとしたロジックの構築が重要と感じた。
参照: Openwork
ワークライフバランスについてはあまり保たれていなかったが、最近は働き方改革に力を入れている。月1日の有給休暇取得の奨励やテレワークの推進など。その風土は根付きつつあり、取りやすい雰囲気ができつつある。残業は部署によって全く異なり、残業がほとんどない部署もあればかなりの残業が状態的に発生するところもあり。
参照: Openwork
経済産業省では、仕事で求められるレベルが高く裁量も大きいですが、ワークライフバランスに関しては改善の半ばであると言え、今後の更なる進展が期待されます。
公務員の就職偏差値・中ランク|地方上級
本見出しでは、公務員の偏差値が上級ランクの地方公務員例を1つ挙げて、以下に関してご紹介を致します。
- 基本情報・採用実績
- 特徴
- 年収・やりがい・評判
公務員の中でも、地方上級の公務員職を志望される方はこちらをご参照頂き、最適な職種を探すことにご活用ください。
横浜市(政令指定都市)の地方公務員
以下では、就職偏差値55~59の地方公務員職の中から横浜市役所職員をご紹介します。
基本情報・採用実績
神奈川県横浜市の執行機関である、横浜市の公式ホームページを参考にして基本情報・採用実績をお伝えします。
横浜市役所では、およそ4万人の職員が横浜市役所をはじめとする地域の施設において公務に携わっており、政令指定都市として更なる発展に向け取り組んでいます。
以上は、横浜市の採用ホームページを参照して作成したまとめ表です。市役所や医療・福祉士施設に留まらず、様々な業種において採用活動を行っていることがわかります。
特徴|「チーム横浜」としてのサービス向上
横浜市役所職員は、未来に繋がる持続可能な街づくりを目指してチーム一丸となった街づくりに取り組んでいます。
- 学び育て合う組織風土
- 新たな事業や困難な仕事に取り組む気風
職員一人一人が、働く意欲・能力を最大限に発揮できる人材育成や職場環境を整備し、「チーム横浜」として横浜市の発展に向けた更なるサービス向上を目指しています。
年収・やりがい・評判
本見出しでは、横浜市役所職員の年収や仕事に関する実態に迫るため、職員の口コミを2つご紹介します。横浜市役所への就職をお考えの方は、判断ポイントとしてご覧ください。
入庁10年で内容が異なる部門を経験することになっている。希望していたポジションでの勤務や外部への出向の機会にも恵まれ、多角的な視点を養うとともにより姿勢に貢献していきたいと考えるようになった。
参照: Openwork
有給取得を進めるために責任職に対して働きかけをされているため、上司から積極的に休みを取るように促されるが、実際に休めるかどうかは部署によってだいぶ変わってくるとは思う。特に大きな事件や問題などが無ければ基本的には休みは計画的に取ることができると思う
参照: Openwork
横浜市の地方公務員職では、若手社員でも市政の様々な業務に携わることができる労働環境があり、また有休の取得などプライベートとの両立も可能であることがわかります。
公務員の就職偏差値・低ランク|地方初級~地方中級
本見出しでは、公務員の偏差値が初級~中級ランクの地方公務員例を1つ挙げて、以下に関してご紹介を致します。
- 基本情報・採用実績
- 特徴
- 年収・やりがい・評判
公務員の中でも、地方初級~中級の公務員職を志望される方はこちらをご参照頂き、最適な職種を探すことにご活用ください。
町田市の地方公務員
以下では、就職偏差値45~49の地方公務員職の中から町田市市役所職員をご紹介します。
基本情報・採用実績
東京都町田市の執行機関である、町田市の公式ホームページを参考にして基本情報・採用実績をお伝えします。
町田市役所では、およそ2千人の職員と約1,700億円の予算によって町田市内の公務が行われており、西東京地域の大都市として更なる発展を目指しています。
以上は、町田市の採用ホームページを参照して作成したまとめ表です。一般的な事務職と技術職の他にも、様々な専門職で採用を行っていますが人数は100名以下と小規模です。
特徴|市内最大のサービス事業
町田市役所は、商圏人口が200万人の町田市において人々の生活を豊かにする、あらゆるサービスを提供することで満足度の向上と地域の活性化を目指しています。
- 自分の将来像を持ち、その将来像に向かって自己研鑽できる人
- 常に市民の立場に立ち、市民の目線で考え、行動できる人
町田市職員は、あらゆるサービスのフロント事業を司っており、「市民サービス」の真摯な意識を持つ上述の職員によって、行政サービスを提供しています。
年収・やりがい・評判
本見出しでは、町田役所職員の年収や仕事に関する実態に迫るため、職員の口コミを2つご紹介します。町田市役所への就職をお考えの方は、判断ポイントとしてご覧ください。
研修が方法で、自分の目指すキャリアに沿って受講していくことができ、通信講座や資格に対する助成もある。ただ、やはり行政業務の特殊性を考えると、逆は行かせても役所から民間企業への転職は厳しいように思う
参照: Openwork
部署次第ではあるが、民間企業に比べたら圧倒的にワークライフバランスは調整しやすい。有給は取得しやすく、短期間であれば育児関連の休暇制度も取得しやすかった。しかしながら、育児休暇中の職員補充が不十分で、女性が育児休暇を取得する時に周りに迷惑をかけないように育児休暇時期を調整するという気を使う人がいないでもなかった。
参照: Openwork
町田市役所の公務員職は、公務員としてのキャリアを高めていく環境が整っていますが、民間への大きなキャリアチェンジはとても難しいと考えられます。
また、ワークライフバランスについても先進的ではありますが、バックアップの人員体制などが取られていないため、同じ職場で働く人へのしわ寄せを改善する必要性が伺えます。
公務員に関するその他の記事
公務員の中でも、国家公務員と地方公務員に分類してご紹介してきましたが、本見出しでは具体例を2つご紹介します。
- 教員: 激務に関する状況と働き方改革の実情
- 県庁: 特に激務な課と県庁に向いている人の特徴
以下の記事では、教員と県庁を志望される方に対して上述のポイントを中心とした解説をしておりますので、公務員を目指す中でより具体的なイメージを描きたい方はご参照下さい。
毎年、入庁後に公務員職の激務に耐えられなくて精神的な問題を抱えてしまったり、退職をせざるを得なくなる方もいるので、事前に仕事への理解を深めておくことが推奨されます。
まとめ
公務員は、国家公務員と地方公務員に分かれていますが、国家公務員の方がより難易度は高く試験によって就職偏差値も上下することがわかりました。
また、公務員の就職偏差値ランキングの発表と、各種公務員の採用、年収ややりがいについてもお伝えしましたので、本記事が皆様の就活が成功する一助になれば幸いです。