就活の軸って何…?
就活の軸ってみんな何にしてるの?
あなたは就活の軸をもう決めていますか?
この「就活の軸」という言葉を聞いて、もちろんもう決まっている!という人ばかりだと良いのですが、実際はそうではありません。
「全然決まってない、どうすれば良いかわからない」
「一応決めてはいるけど、本当にこれで良いのか不安」
「この軸をどう伝えれば良いのかわからない」
そんな人も多いのではないでしょうか?
今回は就活に欠かせない「就活の軸」についての記事です。
そもそも就活の軸とは何なのか、ということから、IT企業に受けの良い軸4タイプ、就活の軸をうまく伝える3つのコツまで隅々まで解説します。
就活の軸をこれから決めるという人も、決めかねている人も、ESや面接での伝え方に迷っているという人も、本記事を読めば解決です!
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
就活の軸とは
就活の軸とは「就職する上でこれだけは譲れない」という絶対条件のことです。
就活をしている側としては、少しでも早く内定をもらって安心したい一心でつい「入社できるならどこでもいい、仕事も何でもいい」と気が付けば軸をなくしてしまっています。
しかし、それではいつまで経っても就活は終わりませんし、入社後の不安も拭えません。
就活の軸を決める3つのメリット
「就活の軸」を全く持っていないという人はほぼいません。
みんな自分なりに「ここは譲れない」というポイントはあるでしょう。
しかし、就活においては「軸」と「表面的な希望」を混同してしまいがちです。
以下では、就活の軸を決めることで得られる3つのメリットについて解説します。
自分が持っているものが「軸」なのか「表面的な希望」なのかを考えながら読み進めてみてください。
1.自分に合った企業を厳選できる
2.自分と企業がマッチしていることを伝えられる
3.説得力が増す
自分に合った企業を厳選できる
まず第一は「自分に合った企業が厳選できる」というメリットです。
就活は一定の期間内で行うものですが、就職はその後何十年と自分が働き続けることを前提にしています。
しかし、まだ就職していない内から数年~数十年先のことまではなかなか考えられません。
そこで必要となるのが「就活の軸」です。
「自分はこれがしたい」「これだけは譲れない」という就活の軸があれば、その軸をもとに「自分に合った企業」を厳選できます。
反対に就活の軸がなければ、表面的な条件や希望にばかり目が行きがちです。
もちろん、就職して仕事をしていく中で軸が変化することもあるでしょう。しかし、就活をする現時点での軸で企業を絞っておけば、将来的に自分の気持ちから大きく外れていく可能性は低くなるはずです。
自分と企業がマッチしていることを伝えられる
次に「自分と企業がマッチしていることを伝えられる」というメリットです。
就活をする側は、いかに自分がその企業が欲しい人材像にマッチしているかを言語化する必要があります。
しかし就活の軸があれば、問題ないです!
なぜなら、就活の軸を決める時点である程度自分のことを見つめなおし、自分が本当に求めるものを知れているからです。
試しに「自分の就活の軸は〇〇です、そのため御社の〇〇に貢献できます」など、簡単な文章で考えてみましょう。
他の言葉で補足をして筋が通るのであれば、その企業が欲しい人材に自分がマッチしていると言えます。
反対に、文章に無理や違和感がある場合はマッチしていない可能性があります。
このように、就活の軸は自分が選ぼうとしている企業が、本当に自分が求めている企業か、同時に企業が求めている人材に自分はマッチしているか、という判断基準としても活用できるのです。
説得力が増す
最後は「説得力が増す」というメリットです。
就活する人にとって「志望動機」を考えるのは、かなり大変な作業でしょう。
ここでも「就活の軸」が活きてきます。
就活の軸があれば、まずはその軸が自分のどんな経験や考えから来ているのかを考えてみましょう。
何の経験も考えもない軸というのは考えにくく、自分の中に必ずきっかけとなった出来事があるはずです。
その出来事を用いて志望の動機を文章にします。
たとえば「自分には〇〇をした経験があります。その時に感じた〇〇が必要という気持ちが忘れられず、将来は〇〇を追求する仕事に就きたいと考えて来ました。~以上のことから、私は御社の求める人材にマッチしていると考えております」などとすれば、オリジナリティも生まれますし、説得力も期待できます。
相手は毎年就活生を見極めて来ているプロです。
就活の軸を元に自分の意識や気持ちをじっくりと掘り下げることができれば、きっと気持ちをくみ取ってくれます。
軸が無くどこでもいいと考えてしまっている就活生は是非以下の記事もあわせてお読みください!
就活の軸を決めるタイミング3つ
就活の軸は人によってさまざまです。幼い頃から持ち続けている思いをそのまま就活の軸としている人もいますが、ほとんどの人は就活開始前後のタイミングで決めています。
しかし学校やアルバイトなどで忙しく、毎日時間に追われていて、なかなか改まって就活の軸について考えられていないという人も多いでしょう。
これから就活を始める人はもちろん、就活は始まっているけれどすでに決めている就活の軸に違和感を覚えている、という人もぜひ参考にしてください。
そんな人におすすめの「就活の軸を決めるタイミング」は以下の3つです。
1.就活を始めてすぐ
2.内定がもらえず、つまづいたとき
3.自分の価値観が大きく変わったとき
就活を始めてすぐ
もっとも理想的なタイミングは「就活を始めてすぐ」です。
就活を始める時点で就活の軸が決まっていない場合は、まず就活の軸についてじっくりと考えてみましょう。
ESや履歴書、面接や就活エージェントへの登録など、やることが多く焦る気持ちもあるでしょうが、急がば回れと考えてブレない就活の軸を決めておきましょう。
内定がもらえず、つまづいたとき
「就活の軸を決めて就活を続けているけれど、なかなか内定がもらえない」というのも、就活の軸を決めなおすタイミングです。
就活は長期に渡っての活動であるため、内定がもらえないと「もうやめて他の道を探そうかな」と諦めてしまいたくなります。しかし、諦める前に一度自分の就活の軸について見直してみましょう。
もしかしたら、就活を進める内に自分の中で軸が変わっていたり、それまでは気が付かなった自分の本当の軸に気が付けるかもしれません。
自分の価値観が大きく変わったとき
そもそも就活の軸とは、先にもお伝えしたように、自分が「これだけは譲れない」と思う部分です。
めったにあることではないでしょうが、たとえば自分とって何か大きな出来事があり、それをきっかけに価値観が変わったのであれば就活の軸も見直す必要があるでしょう。
IT企業に受けの良い軸4タイプ+α
就活の軸は人によってさまざまですが、ある程度の種類に分けることはできます。
以下では、その中から特に企業に評判の良いものを4種類+α取り上げました。
自分の就活の軸がまだ見えて来ない場合は、まずは以下の4種類+αの軸の中から自分の価値観に近いものについて考えてみましょう。
1.社会貢献タイプ
2.興味関心タイプ
3.自己成長タイプ
4.職場環境タイプ
α.文系の場合
社会貢献タイプ
1つ目は社会に貢献することを軸とするものです。
たとえば「新たな技術を開発して社会に貢献したい」「みんなの役に立つものを作りたい(流通させたい)」などでしょう。
企業はどこも、突き詰めれば「社会への貢献」を目的として存在しています。
そう考えると社会貢献が軸であるということは、企業とのマッチがしやすい軸だと言えます。
興味関心タイプ
2つ目は自分の興味や関心を就活の軸にするというものです。
たとえば「自分はITに興味があるから、IT業界に携わって最新技術に触れる職に就きたい」などでしょう。
好きなことには興味が持てるという人は多いですし、自分が好きなことを仕事にすることに憧れを持つ人は多いものです。また、特に技術や知識を主に必要とする企業では、自社事業に強い興味を持ってくれる人を探していることも多くあります。
自己成長タイプ
3つ目は自己の成長を就活の軸とするというものです。
たとえば「スキルアップしたり経験を積んだりして、市場価値の高い人材になりたい」などが主でしょう。
多くの企業では向上心のある社員を求めています。そのため、自己成長を就活の軸としている人に対しては良いイメージをもちやすい傾向があるのです。
職場環境タイプ
4つ目は職場の環境を就活の軸にするというものです。
たとえば「ベンチャー企業や世界規模の企業で働きたい」「自分の能力を活かせるような職場で働きたい」などでしょう。
自分の中に明確な理想やビジョンがあり、それを形にできる企業で働きたいと考えている人に当てはまりやすい就活の軸です。
自分が目指している物事の実現に向けて、それを叶えられる企業を探すことができます。
文系の場合
5つ目は自分の文系であることを就活の軸にするというものです。
他の4つとは少し毛色の違う軸になりますが、文系の素質は企業に比較的受けが良い傾向があります。
たとえば「社会情勢に詳しい」「外国語が得意」「マーケティングや経営などに強い」などが主です。
他にも、文系でITにも興味がある人や、学際などの企画・運営に強い人も企業とマッチしやすいと言えます。
軸にすべきでないもの3選
就活の軸には「こういうものでなければならない」という決まりはありません。
自分の価値観から、譲れないと思うものを自由に選ぶことができます。
しかし、中には「就活の軸としてふさわしくないもの」もあります。
それは、以下の3つです。理由と併せて解説しますので参考にしてください。
1.報酬
2.どの企業にも当てはまるもの
3.自己中心的な理由
報酬
まずは「報酬」を就活の軸にするのはやめましょう。
もちろん、報酬は就職をする上での大きな目的のひとつです。
そのため報酬にこだわりたいというのも頷けます。
しかし、金額という一つの側面だけで企業を他と差別化することはできません。
そのため、報酬を就活の軸にしても軸を決める意味自体が薄れてしまうからです。
どの企業にも当てはまるもの
次に「どの企業にも当てはまるもの」も就活の軸には不向きです。
就活の軸がこれと言って見つからないという場合でも、どんな業界に興味があるのか、プライベートの時間はどれくらい必要なのか、など諦めずに考えてみましょう。
自己中心的な理由
就活の軸に、こうでなければならないという基準はありませんが、あまりに自己中心的な理由は軸にふさわしいとは言えません。
これらは一見強い意志のようにも見えますが、仕事は基本的に集団で協力して行うものです。企業で働く中で、自分が望む業務にばかり携われるわけではありません。
就活の軸を決めるときには、視野を広く持つことを意識しましょう。
【タイプ別】ESの書き方・例文
以下では、就活の軸についてのES例文を紹介します。
あくまでも一例ではありますが、できるだけ簡潔な文章で、自分が就活の軸を元になぜその企業を選んだのか、ということが伝わることを意識すると良いでしょう。
ESでは、〇字以内と文字数を指定されていることが大半です。今回は300字を目安とした例文を紹介します。
社会貢献タイプ
私の就活の軸は、ITの力で人々の生活を豊かにする仕事です。コロナ禍という状況によって、人々の生活は大きく変わりました。中でも、生活に欠かすことのできない「食べること」についての変化には影響を受けた人が多いと思います。私のそのひとりです。そんなとき、貴社の〇〇サービスが私の食を支えてくれました。〇〇サービスの「どこにいても食べたいものが届く」という特徴を応用し、独居老人やひとりで留守番をする子供が手軽に食事を摂れる仕組みをITの力で構築したい、と考え貴社を志望いたしました。
社会貢献を就活の軸としている場合は、世の中の状況や、社会問題となっていることを盛り込んだ文章にすると良いでしょう。
社会貢献はなにかと抽象的と受け取られやすい軸です。
できるだけ具体的で、読んだ人の中にイメージが浮かびやすいよう意識して書くと共感をしてもらいやすくなります。
興味関心タイプ
私の就活の軸は、誰もが楽しめるものを提供する仕事です。私は子供の頃、家庭の事情で転校が多くなかなか友達ができませんでした。しかし、大好きだった貴社の〇〇ゲームに没頭することでさみしいと思うことは少なかったように記憶しています。大人になってからも貴社のゲームをきっかけに仲良くなった友人ができました。ゲームを楽しむ年代は、以前に比べれば広がって来てはいますが、私はもっと広い世代、広い環境でも楽しんで欲しいと願っています。そこで私は私のこれまでの人生で、いつも楽しませてくれた〇〇ゲームのような存在を世界中の人々に提供したいと思い、貴社を志望いたしました。
興味関心を就活の軸としている場合は、自分がなぜそれを好きで興味を持つことになったのか、という点に触れると良いでしょう。
就活の軸に限らず「好き、興味がある」という感情については、その理由を問いたくなるのが一般的な心情です。
文章ではその場で質疑応答ができないため、好き(興味がある)理由を明確にしておくことがポイントと言えます。
自己成長タイプ
私の就活の軸は、世界で通用するビジネスパーソンになることです。私は父の仕事の関係で10歳までベトナムで過ごしました。ベトナムは自然に恵まれたすばらしい国です。しかし発展途上にあることは否めず、日本に帰って大人になった今では、自然災害や貧富の差など苦労が多い国だと認識しています。私は自然と、当時外国人の幼い私を気にかけ、かわいがってくれた周囲の人々が安心して穏やかに暮らせる生活を提供したいと考えるようになりました。そのためには日本だけでなく世界で通用する人間になる必要があります。世界基準で躍進し続ける貴社で学びと経験を重ね、それを貴社と世界へ還元したいと考え志望いたしました。
自己成長を就活の軸としている場合は、動機と併せて成長して何をしたいのか、自身の成長をどこへ還元したいのか、という点を明確にしましょう。
自己成長を目指すことはもちろん素晴らしいことです。
しかし、給料をもらいながら自己の成長にばかり注力されては困る、と考える人も一定数います。
自分が成長できれば良いというわけではなく、その成長はもちろん相手企業へ還元するのだということを明確にした一文を入れるようにしましょう。
職場環境タイプ
私の就活の軸は、保有しているファイナンシャルプランナーの知識を活かせる仕事です。私は幼い頃から、両親に「お金は大切にしなさい」と言い聞かせられてきました。その言葉は学生となった私の中に強く根付き、次第に生きる上で必要不可欠な「お金」について学びたいと考えるようになりました。昨年取得したFP3級の勉強をする中で、いかにお金の扱い方や運用の仕方が重要であるかということを改めて知り、今では家庭内だけでなく、身近な人々にお金の扱い方についてアドバイスをしたいと考えています。地域に密着した貴行で知識と経験を得ながら、2級・1級と進級し、貴行とこの街のお客様へ貢献したいと考え志望いたしました。
職場環境を就活の軸としている場合は、なぜそこでなければならないのかという点を明確にするよう意識しましょう。
職場環境で相手企業を選んでいる、ということは自然と同業他社でも良いのではないかという解釈につながります。その点を解消できるワードを入れるのがポイントです。
文系の場合
私の就活の軸は、学生時代に培ったマーケティングスキルを活かせる仕事です。私は大学入学と同時に、ベンチャー企業でアルバイトを始めました。そして、その企業が指針としていた、人間の行動分析を元にしたマーケティングというものに触れ、強い興味を持ちました。その興味から独学でマーケティングを学び、知人の店舗や大学のサークル活動の中で、実際にマーケティングを元にした集客に成功したこともあります。貴社でマーケティングについて本格的に学び、経験を重ねながら、さまざまな企業や店舗が理想を現実にできるお手伝いをしたいと考え志望いたしました。
文系での知識や経験を就活の軸としている場合は、エピソードが重要です。
エピソードがない、または抽象的だと他の軸に比べて説得力が下がってしまいます。
しかし具体的であることはもちろん、挑戦したことやその結果などについても触れておけば、一気に相手の興味や共感を呼びやすい軸でもあります。
【タイプ別】面接での答え方
就活の軸については、ESだけでなく面接でも問われることがあります。
基本的にはESに書く内容と同じで良いですが、答え方には少しコツが必要です。
面接は緊張して思うように話せないことも多いため、それぞれのタイプ別に回答のコツを抑えておきましょう。
以下では、前項のESを口頭で伝えることを例とした、伝え方例も紹介します。
社会貢献タイプ
社会貢献タイプを就活の軸としている場合は、具体的な「社会への貢献方法」を伝えましょう。
私の就活の軸は、ITの力で人々の生活を豊かにする仕事です。私は昨年より一人暮らしをしていますが、毎日の生活で「食べること」がどれほど大変で重要であるかを痛感しています。時間やお金がかかることはもちろん、おろそかにすればすぐに体調が変化してしまいます。さらには、今はコロナ禍です。コロナ禍によって人々の生活は大きく変わりましたが、生活に欠かすことのできない「食べること」については変化には影響を受けた人が多いと思いますし、当然私のそのひとりです。身近な人がコロナに感染してしまい、私は濃厚接触者となってしまいました。思うように買い物へ行くことができず、途方に暮れたものです。そんなとき、貴社の〇〇サービスが私の食を支えてくれました。スマホで簡単に注文ができ、多くのメニューから食べたいものを選べたことで、それまでのストレスが一気に解消された気分でした。そこで私は御社の「どこにいても食べたいものが届く」という特徴を応用し、コロナだけでなく独居老人やひとりで留守番をする子供が手軽に食事を摂れる仕組みをITの力で構築できれば、多くの人々の生活が豊かになるのではないか、と考えました。就活をするにあたり、私は真っ先にあのとき私を助けてくれた御社を志望したい、と強く考え本日に至っています。
「社会貢献」という言葉は一般的に多く使われているだけに、具体的でなければ信ぴょう性に欠けやすくなります。
自分にとっての社会貢献とはどんなことなのか、そのために自分は何をしたいのか、という点を明確にすることが大切です。
自分の中にまだ具体的な社会への貢献方法がない場合は「では自分はどうすればいいのか、何ができれば良いのか」という視点で深堀してみると、就活の軸が見えてえくるだけでなく将来のビジョンも明確になるでしょう。
興味関心タイプ
興味関心タイプを就活の軸としている場合は、自分の「理想や構想イメージ」などを伝えます。
私の就活の軸は、誰もが楽しめるものを提供する仕事です。私は御社の〇〇ゲームを〇歳の頃から続けています。私は子供の頃、家庭の事情で転校が多くなかなか友達ができませんでした。両親も共働きで、学校から帰っても何もやることがなく、幼いながらに寂しさを感じていたと思います。しかし、あるとき祖父に連れていってもらったおもちゃ屋さんで御社の〇〇ゲームに出会いました。それからは文字通り開けても暮れても〇〇ゲームの毎日です。寂しさを感じる暇もないほど、〇〇ゲームに没頭しました。大人になった今でも〇〇ゲームは続けていますし、ゲームをきっかけに仲良くなった友人もたくさんいます。ゲームというと「遊び」のツールとして考える人は私の周りにも多いですが、私にとっては寂しさから救ってくれた大切な宝物です。ゲームを楽しむ年代は、以前に比べれば広がって来てはいますが、私はもっと広い世代、広い環境でも楽しんで欲しいと願っています。そこで私は私のこれまでの人生で、いつも楽しませてくれた〇〇ゲームのような存在を世界中の人々に提供したいと思い、御社を志望いたしました。
仕事の中には、携わるうちに興味や関心が出てくるということも多々あります。
しかし、最初から自分の興味や関心を理由に軸とする場合、伝え方によっては誤解を生む可能性があることは知っておいた方が良いでしょう。
自分が好きで興味がある分野だからこそ持っている理想や、新たな構想の実現イメージ、そのために必要なことなど具体的に伝えると、理解を得やすくなります。
自己成長タイプ
自己成長を就活の軸としている場合は「自己成長だけにとどまるつもりではない」という点を伝えることです。
私の就活の軸は、世界で通用するビジネスパーソンになることです。私は父の仕事の関係で10歳までベトナムで過ごしました。ベトナムは自然に恵まれたすばらしい国で、人々は優しく温和で、今でも大好きな国のひとつです。しかし、今思えば発展途上にあることは否めず、災害が起これば復旧にかなりの時間がかかっていましたし、私の周りでも学校に行けない子供がいたことも思い出しました。ニュースなどを見る限り、今もあの頃とあまり変わってはいないようで、胸が痛くなることもあります。私は就活を始めるにあたって、自然と幼いころのことを思い出す機会が増えました。そして次第に、当時外国人の幼い私を気にかけ、かわいがってくれた周囲の人々が安心して穏やかに暮らせる生活を提供したいと考えるようになっていました。しかし、今の私には力がなく何もできません。まずはビジネスパーソンとして精進し、日本だけでなく世界で通用する人間へ成長したいと考えています。世界基準で躍進し続ける御社であれば、それが叶うと信じ志望いたしました。学びと経験を重ね、世界で通用するビジネスパーソンとなり、御社と世界へ還元することが私の人生プランです。
企業で働くひとりひとりが成長すれば、企業としても成長できるということは採用側も理解しています。
しかし、あまりに自分の成長にだけ焦点を当てて伝えると、その成長を本当に自社へ還元してくれるのかという点に不安を持つ人もいます。
自分がその企業で成長し、その成長をその企業のどのような部分に対して還元したいと考えているのか、という点まで明確にできることが理想的です。
職場環境のタイプ
職場環境を就活の軸としている場合は「抽象的ではないエピソードや理由」を伝えます。
私の就活の軸は、保有しているファイナンシャルプランナーの知識を活かせる仕事です。私は幼い頃から、両親に「お金は大切にしなさい」と言い聞かせられてきました。子供のころは「大切にする」という意味をあまり理解できていませんでしたが、母に連れられて定期的に銀行を訪れる内に、銀行が「お金のために存在する企業」だと知りました。その頃から「お金を大切にする」という意味の理解ができるようになった記憶があります。両親からの言葉と、幼い頃に見ていた銀行の景色は学生となった私の中に強く根付き、次第に生きる上で必要不可欠な「お金」について学びたいと考えるようになりました。昨年取得したFP3級の勉強をする中で、いかにお金の扱い方や運用の仕方が重要であるかということを改めて知り、今では家庭内だけでなく、身近な人々にお金の扱い方についてアドバイスをしたいと考えています。地域に密着した貴行で知識と経験を得ながら、2級・1級と進級し、貴行とこの街のお客様へ貢献したいと考え志望いたしました。
企業の特性や自分の能力を理由にしている場合、単に「憧れているから」「自分の能力を活かせるから」など、抽象的な気持ちを軸にすると就活中にブレてしまいやすくなります。
どういうところに憧れていて、そこで実際にどんなことをしたいのか、自分のどんな能力を企業のどんな部分に活かせると考えているのか、というところが明確であれば自社にマッチすると思ってもらいやすいでしょう。
文系の場合
文系での経験や知識を就活の軸にしている場合は、他のタイプよりもさらに具体的であることを心がけましょう。
私の就活の軸は、学生時代に培ったマーケティングスキルを活かせる仕事です。私は大学入学と同時に、知人を介してベンチャー企業でアルバイトを始めました。はじめはただのアルバイト気分で、マーケティングという意味もさほど理解できていなかったと思います。しかしアルバイトを続ける中で、その企業が指針としていた、人間の行動分析を元にしたマーケティングというものに触れ、強い興味を持ちました。その興味から独学でマーケティングを学び、知人の店舗や大学のサークル活動の中で、実際にマーケティングを元にした集客に成功したこともあります。中でもいちばん記憶に残っているのは、30年以上続く知人の稼業を新規顧客の獲得で業績回復させたことです。もちろん、私は勉強したことをアドバイスしたに過ぎませんが、先方に喜んでもらえたことは、これまでの人生でもっともうれしかったと言っても良いくらいだと思っています。そのような経験から、就活をするにあたってマーケティング企業以外は考えられませんでした。御社でマーケティングについて本格的に学び、経験を重ねながら、さまざまな企業や店舗が理想を現実にできるお手伝いをしたいと考え志望いたしました。
アルバイトやサークル活動、その他これまでの人生経験などから、自分がどう働きたいのかという点を明確にします。
この点があまり明確でないと、就活の軸を決めきれていないと受け取られやすいのがこのタイプです。
エピソードはできるだけ具体的で、自分だけでなく周囲の人の反応や数字に表れた実績などを盛り込むと、興味を持ってもらいやすくなります。
【業界別】就活の軸の伝え方
就活の軸は一つでも、企業によっては伝え方を変えた方がうまく伝わることがあります。
自分が受ける業界や、その業界に近いものを選んで参考にしてください。
メーカーの場合
志望先が「メーカー」の場合は、自分の就活の軸を以下のような内容につなげて話すと良いでしょう。
- 器用なタイプであること
- 機械の操作に強いこと
- マニュアルによる組み立てなどに強いこと
- 全体を俯瞰して物事を見れること
- 現状から改善点を見出し提案できること
メーカーでも他業種と同様にさまざまな仕事があります。直接製品を扱う仕事に就くとは限りません。
自分の性質と就活の軸を上手くかけあわせれば、好意的に受け取ってもらえるでしょう。
インフラ系の場合
生活に密着したサービスや仕組みを扱う「インフラ系」では、以下のような性質を就活の軸と併せて伝えると良いでしょう。
- コミュニケーションが得意
- 集団での行動や作業が好き
- 安全や安心を好む
- 自分も人も楽しむことが大切だと感じる
利用者の利便性や、利用するときの気持ちを想像して行動できるという点を就活の軸と併せて伝えると効果的です。
金融業界の場合
お金にかかわる「金融業界」の場合は、以下のような性質を就活の軸と併せて伝えると良いでしょう。
- 数字に強い
- 数学が得意
- 経済学に精通している
- 几帳面
- 小さなことを見過ごさない
人のお金を扱うことへの自分の適性や、得意としている点を就活の軸と併せて伝えると効果的です。
広告業界の場合
広告やイベント企画などに携わる「広告業界」では、以下のような性質を就活の軸と併せて伝えると良いでしょう。
- 人の変化に気が付きやすい
- 人間の心理に詳しい、または興味がある
- 人を楽しませるために考えることが好き
- 情報や時間などを人と共有することが好き
- アイデア力や発信力に自信がある
これまで自分が経験したイベント企画や、拡散に成功した例などがあれば併せて伝えると就活の軸に説得力が出せるでしょう。
事務職の場合
企業内で事務的な業務を行う「事務職」の場合は、以下のような性質を就活の軸として伝えると良いでしょう。
- パソコン操作に慣れている
- 書類作成が得意
- 関数や表を使ってスピーディーに情報を処理できる
- 細かい視点を持っている
- ルーチンワークが好き
日頃からパソコンを使ってさまざまなスキルを取得していれば、就活の軸と併せてアピールがしやすいでしょう。
その他の業界の場合
上記に挙げた以外にも、たくさんの業界が存在しています。
どこの業界にも共通することですが、自分の就活の軸が相手企業ときちんとマッチしている、ということが何よりも重要です。
就活の軸をうまく伝える3つのコツ
最後に、就活の軸をうまく伝えるコツを3つ紹介します。
どんなに素晴らしい就活の軸を持っていたとしても、それを伝えられなければ意味がありません。
就活では緊張する場面も多いため、事前に以下の3つを頭に入れた上で面接の練習などに取り組んでみてください。
1.結論から伝える
2.具体的なエピソードを交える
3.相手企業とマッチしていることを伝える
結論から伝える
まずは「結論から伝える」です。
就活生がやってしまいがちな失敗は、経験談や理由から話し始めてしまい、途中から何を話しているかわからなくなる、というものです。
この場合、聞いている側も何の話を聞いているのか、内容がつかみにくく理解が難しくなります。
話す順序=結論→理由→体験談→結論
この順番で話せば、相手は無理なく理解しながら聞くことができます。
具体的なエピソードを交える
次に「具体的なエピソードを交える」ということです。
エピソードとは、実際に自分が体験した出来事のことです。人から伝え聞いた話と違い、エピソードには自分の中から生まれた感情や価値観までが含まれています。
エピソードは「なぜ自分がそういう考えや感情に至ったのか」ということを、相手に伝える場面で有効的です。
相手企業とマッチしていることを伝える
最後は「相手企業と自分がマッチしていることを伝える」です。
就活生がそうであるように、相手企業も自社が欲しい人材により近い人を求めています。
自分がいかに相手企業にマッチしているか、どの部分がどのようにマッチしているのか、という点をしっかりと伝えるように意識しましょう。
まとめ:就活の軸を決めて、自分に合った企業に就職しよう
今回は「就活の軸」について解説しました。
就活の軸と聞くと難しく感じますし、特に自分の希望と混同させずに決めるのは簡単ではありません。さらには、今決めた就活の軸が今後変わる可能性も大いにあります。
しかし、大事なことは「今の自分が軸としたいことを見極める」というその過程です。就活という大きな試練で、自分が譲れないもの・守りたいものは何なのか、と考えてはじめて見えてくるものもあります。
ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!