ADHDで仕事が辛いと感じる人は、世の中に一定数存在しています。ですが、多くの人たちは辛いと感じながらもどうすることもできずに苦しんでいます。辛いと感じる理由を知ると、対処法も見えてくるかもしれません。向いてる仕事と向いてない仕事についてもご紹介しますので、参考にしてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
ADHDとは
ADHDとは「Attention-deficit hyperactivity disorder」の略で、日本語では「注意欠陥・多動性症」と言います。精神的な障害の一種です。聞いたことはあるけれど、具体的にはわからないという人もいるでしょう。
そこで、ADHDの具体的な特徴や向いてる・向いてない仕事、対処法などについてそれぞれ具体的に解説します。ぜひ、参考にしてください。
ADHDの特徴
ADHDには大きく分けて3つの特徴があります。それぞれの特徴について具体的に解説しますので、参考にしてください。
特徴①|不注意
ADHDの特徴として不注意があります。うっかりミスが多いというだけではありません。整理整頓が苦手であったり、時間や期限を守れなかったりする場合も、これに当てはまります。
具体的な例としては、いつも自分のものを探している、遅刻や納期遅れが多い、人が話している最中に明らかに他のことを考えている、などが挙げられるでしょう。計画を立てられないという点では、お金の管理ができないというのも例として含まれます。
遅刻や人の話に集中できないという点では、相手に「失礼な人」という誤解を抱かせる可能性が高い、という特徴が多くあります。
特徴②|多動性
多動性は、簡単に言えば落ち着きがないということです。落ち着きがないというのは行動だけではありません。相手の話を聞かないなども当てはまります。
具体的な例としては、貧乏ゆすりが挙げられます。また、自分の話ばかりに夢中になって相手に話をする隙を与えない、ということも多動性の具体的な例です。
多くは自覚がないものばかりです。貧乏ゆすりなどは注意すればその時には治りますが、時間が経つと再び始まります。自分の話に夢中になるというのも相手を思いやる気持ちが欠けているのではなく、「話したい」という気持ちの方が大きいからです。
特徴③|衝動性
衝動性はある程度想像ができるかもしれません。文字通り、衝動的な行動や言動をしてしまうということです。TOPを考えた行動や言動ができません。
例として挙げるなら、ミーティングでその場にふさわしくない話や発言をしてしまう、衝動的な発言や行動をして相手を傷つける、などがあります。また、衝動買いを繰り返すのも例として挙げられます。
一緒にいる人が恥ずかしい思いをする可能性が高い特徴が多くあります。突然大きな声で話を始めたりすることもあるからです。「一緒にいたくない」と思う人も多くなる可能性があります。
ADHDに向いてる仕事・向いてない仕事10選
ADHDの人には向いてる仕事と向いてない仕事があります。向いてる仕事も向いてない仕事もそれぞれ5つずつ紹介して、さらに深く掘り下げて解説します。参考にしてください。
ADHDに向いてる仕事
まずはADHDに向いてる仕事について解説します。
仕事①|WebデザイナーやWebクリエイター
ADHDはWebデザイナーやWebクリエイターが天職と言えます。その理由はADHDの人の頭の中には、次々と新しいアイデアが浮かびやすいからです。ADHDの人は目や耳に飛び込んできた情報を即座に処理して形にすることができる、という特技があります。
頭の中で映像として形にしているのです。また、それを目に見える形にすることも得意です。WebデザイナーやWebクリエイターでは、常に斬新なアイデアが求められます。型にはまらない考え方ができるという点でも大変向いてる仕事と言えます。
仕事②|アニメーターやイラストレーター
アニメーターやイラストレーターもアイデア勝負のところがあります。他の人とは違ったアイデアがひらめきやすいADHDの人にとっては天職です。
また、ADHDの人は自分が好きなことには全力で打ち込みます。アニメーターやイラストレーターはその仕事が好きな人が基本的に従事します。そのような点でも大変向いてる仕事なのです。
仕事③|デザイナー
デザイナーは他の人とは違ったアイデアが重要です。どこか似ているだけでも著作権侵害などで訴えられる可能性があるからです。ADHDの人は他の人が思いつかないようなアイデアがひらめきやすいため、他の人の作品と被るということはあまりないでしょう。
また、ADHDは独創性ということに無意識に魅力を感じる傾向があります。デザイナーは独創性が大変重視される仕事ですから、向いてる仕事と言えるのです。
仕事④|プログラマーやエンジニア
ADHDの人は、誰かと協力しながら仕事をするということは苦手です。その代わり、一人で完結できる職人系の仕事は大変向いています。その点では、プログラマーやエンジニアが天職です。
プログラマーもエンジニアも、どちらもあまり他の人と協力して仕事をするということはありません。自分一人で完結できる仕事です。ADHDの中にはプロ意識が強い人もいます。そのような高い意識が発揮されやすい仕事でもあるので、向いているのです。
仕事⑤|画家やミュージシャンなどの芸術関連
ADHDは、「好き」をとことん突き詰めることが大好きです。そのような点では、画家やミュージシャンなどのような芸術関連で才能を発揮することもできるでしょう。独創性やアイデアという点でも、芸術関連の仕事で花が開く可能性は高くあります。
ADHDの人は人にはない才能やアイデアの持ち主です。芸術関連で成功する可能性は多分にあるので、おすすめです。
ADHDに向いてない仕事
ADHDに向いてない仕事にはどのようなものがあるのでしょう。これからご紹介する仕事は、どちらかというと向いてないと言えます。このような仕事は避けた方が無難かもしれません。
仕事①|医者
ADHDの人は医者には向いていません。医者は人の生命を預かる職業です。うっかりミスは患者の生命に関わる可能性が多分にあります。ですが、ADHDの人はうっかりミスが多いという特徴があります。少しのミスも許されない医者は、向いているとは言えません。
また、コミュニケーションが取れないという点も問題です。医者は患者とのコミュニケーションでその症状を判断します。相手の話を聴くということが苦手な点でも、医者は向いてない仕事なのです。
仕事②|営業や接客業
営業や接客業も、ADHDの人には向いてない仕事です。どちらも相手がいるからです。ADHDの人は、相手の話を聴くということが苦手です。相手に話す隙を与えず、一方的に自分の話をしてしまいます。
営業や接客業の基本は相手の話を聴くことです。相手の話を聴きながら、その人の興味あることを引き出して契約などにつなげます。ADHDの人にはあまり得意ではないことなので、向いてない仕事なのです。
仕事③|経理
経理の仕事は、丁寧さと正確さが求められます。1円のミスがあっても経理では大問題になります。経理は絶対にミスが許されない仕事と言っても過言ではありません。
ADHDの人は注意力が低く、うっかりミスをしてしまうという特徴があります。ミスが許されない経理が向いてない仕事なのは充分頷けます。
仕事④|秘書
秘書の仕事は、相手とのコミュニケーションはもちろん、時間などの正確性、そして計画性も求められます。相手とコミュニケーションを取りながら、ミーティングなどの計画を立て、時間を管理しなければいけません。
ADHDの人は時間を守ったり計画を立てたりすることがあまり得意ではありません。これらは秘書の仕事に就くためには致命的なため、向いてないのです。
仕事⑤|事務職
事務職はどちらかというとルーチンワークが多くなります。同じことの繰り返しで、あまり仕事の内容に変化がありません。同じ仕事を毎日繰り返し行なうことが、事務職の重要な役割と言っても良いでしょう。
ADHDの人は変化のない仕事はあまり得意ではありません。すぐに飽きてしまうのです。ルーチンワークが多い事務職が向いていないのは当然と言えます。
ADHDで仕事が辛い時の理由と対処法
ADHDで仕事が辛いと感じる時は、それなりの理由があります。理由を知れば、対処法も見えてきます。ここではADHDで仕事が辛い時の理由と対処法について、それぞれ分けて解説します。
ADHDで仕事が辛い時の理由
ADHDで仕事が辛いと感じる時には、その理由が必ずあります。その理由を知ると、少し心や気持ちが軽くなるかもしれません。考えられる理由について解説しますので、参考にしてください。
理由①|怒られる回数が多い
仕事が辛いと感じる大きな理由の一つは、怒られる回数が多いということです。誰でも何度も怒られれば心が折れます。その回数が多ければ多いほど、悲しくなります。また、同じことで何度も怒られれば、更に心が折れてしまうでしょう。
ADHDの人は同じ失敗をしてしまうという特徴があります。失敗したくなくて注意しているつもりでも、やっぱり失敗してしまうのです。すると、「また同じことで失敗してしまった」という気持ちが強くなります。その上で何度も怒られてしまうのです。
誰でも仕事が辛いと感じるでしょう。他人に怒られる回数が多いだけではなく、自分で自分を叱る回数も多くなるため、辛くなるのです。
理由②|仕事が好きではない
ADHDの人は、好き嫌いがはっきりしています。好きなことには全力で取り組むことができます。ですが、嫌いなことに対しては「嫌い」という気持ちが強すぎるあまり、集中力が持ちません。それは仕事でも同じです。
多くの人たちは好きではない仕事でも「仕事だから」と自分を納得させて取り組むことができます。生活や将来のことを考えて自分を抑えることができるからです。ですが、ADHDの人はそうではありません。自分の気持ちに素直に身体が反応してしまいます。
好きではない仕事に就いた場合、「仕事だから」と自分に言い聞かせても「嫌い」という気持ちが強くなり、仕事そのものが辛いと感じてしまうのです。
理由③|職場環境に問題がある
ADHDの人は大人数の職場環境に適していません。気を使い過ぎて仕事そのものが嫌になってしまう可能性が高くなるからです。
ADHDの人は、コミュニケーションを取ることが苦手です。ですが、それは自分のことだけを考えているというわけではありません。相手のことを考えすぎるあまり、コミュニケーションを取ることが苦手になっているのです。
相手に話をさせる隙を与えずに自分の話をしてしまうのは、相手を退屈させないための配慮です。ただ、その配慮を示すための行動が過剰になってしまっているのです。
ADHDで仕事が辛い時の対処法
ADHDで仕事が辛い時、どのように対処すれば良いのでしょう。対処法を知っておくと、いざという時に役立ちます。3つの対処法について掘り下げて解説しますので、参考にしてください。
対処法①|副業をする
一つは副業をすることです。本業がルーチンワークの場合、仕事に新鮮さが感じられないため、飽きてしまって仕事が辛くなります。そんな時は、まったく異なる分野の仕事をすれば良いのです。
副業をする場合には、本業とはまったく異なる分野の仕事を選びましょう。また、自分がやってみたいことや好きなことを中心に探すのも一つの方法です。すると生活そのものに新鮮さが生まれ、本業も辛いと思わなくなるでしょう。
対処法②|上司に相談する
職場環境に問題がある場合は、上司に相談するのも一つの方法です。勤めている部署の人数が多い場合は少人数の部署に異動させてもらうように相談しましょう。また、仕事内容や仕事量が自分に向いていないと感じるのなら、その点を相談してください。
上司に相談する場合は、感情的になってはいけません。あらかじめ、どのように辛いのかをメモに書いておくと良いでしょう。その上で、自分の口で上司に相談しましょう。
対処法③|転職する
副業や上司に相談しても解決しない場合は、転職することも視野に入れてください。完全に環境を変えることで、仕事が辛いという気持ちが解決する場合があります。
ただし、転職する場合は自分の得意とするものややりたいことを明確にしましょう。また、前職でどんな点が辛かったのかも知っておくことが重要です。その上で、転職活動をしましょう。
まとめ
ADHDが仕事で辛いと感じる理由などについて解説してきました。ADHDの人は基本的にアイデアマンであり、クリエイターでもあります。その点を活かして仕事に就けば、他の人にはない才能が開花して大活躍することができるのです。
仕事が辛いと感じるのなら、自分は何が好きなのかに注目してみてください。あなたが心の底から夢中になれることがあなたにとっての天職なのです。好きな仕事に従事することが、あなたにとっての幸せでもありますから、柔軟に考えてみてくださいね。