採用担当に書類を送る際、宛名の敬称が「御中」か「様」か、あるいはそれ以外かで悩む学生は多いと思います。今回の記事では、「御中」と「様」の使い分けや、実際に採用担当者に郵送する際の注意点などを詳しくまとめました。コツを掴めば難しい話ではないので、宛名の敬称や郵送の仕方に自信のない方はぜひお読みください。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
結論|「人事部 採用担当御中」で問題ない
企業に書類を郵送する時やメールを送る時の宛名の敬称で悩んだことがある人も多いと思います。結論から言えば、最も無難とされるのは「人事部 採用担当御中」です。ただ、企業によって部署名が異なることには注意してください。
しかし、この表記以外にもいくつかの種類があるので、場面別で使い分けることができるように以下で詳しくまとめて解説します。
郵便物の宛名の末尾に加える敬称は2種類
郵便を送る際に宛名の敬称を使い分けることに悩むこともあるでしょう。末尾に添える敬称には2種類あるので、詳しく解説します。加えて、敬称は併用しないことも併せて知っておいてください。
御中|組織や団体宛に郵送する際に使用する
「御中」は、宛名が特定の個人以外の時に使います。組織や団体は個人以外に当たるので、企業宛であればもちろん「御中」を末尾に使用してください。以下に使用例を挙げます。
- ○○株式会社 御中
- ○○株式会社 △△部 御中
- 株式会社○○ △△部 ●●課 御中
いずれも不特定多数の集団に送る場合に使用すると考えておくとよいでしょう。
様|個人宛に郵送する際に使用する
「様」は、個人名が判明している場合に使用します。言い換えれば、既に送りたい人物が明確で、的確に宛先を指定する場合に使うと考えてください。以下に例を挙げます。
- ○○株式会社 山田様
- ○○株式会社 △△部 山田様
注意したいのが、名前の後に役職名が来る時は、「様」を用いません。しかし、役職名の後に名前が来る時は「様」を用います。
- 株式会社○○ △△部 山田部長
- 株式会社○○ △△部長 山田様
採用担当宛に御中と様を併用することはない
先ほど簡単に触れたように、採用担当宛に対しても、御中と様の併用はしてはいけません。
- (誤)採用担当御中 山田様
- (正)採用担当 山田様
また、次の項目で詳しく解説しますが、たとえ採用担当者の名前がわからなかったとしても、「採用担当御中 採用担当者様」とは書かずに、「採用担当者様」というように書くのが一般的です。
採用担当宛に様・御中をつける方法
採用担当宛に郵便を送る際に、様と御中の使い分けを場面別で紹介します。ぜひ参考にしてください。
書き方①|株式会社〇〇 人事部 採用担当 〇〇様
「株式会社○○ 人事部 採用担当 ○○様」というように書く場合には以下のようなシチュエーションがおすすめです。
- 採用担当者の名前がはっきりとわかっている場合
- 既に何度か手紙やメールの往復をしている場合
共通して言えるのは、企業側にとっても誰宛の郵便物かわかりやすいことです。個人名が判明している場合には「○○様」で締める方が良いと言えるでしょう。
書き方②|株式会社〇〇 人事部 採用担当者様
「株式会社○○ 人事部 採用担当者様」というように書く場合は、以下のようなシチュエーションがおすすめです。
- 採用担当者の名前がわからない場合
- 採用担当者の名前はわかるが、漢字がはっきりわからない場合
特に、漢字間違いなどで結果的に誤った名前で発送すると、お世辞にも印象が良いとはいえません。個人に送りたいけれど、名前に自信がない場合はこちらを使うのが無難です。
書き方③|株式会社〇〇 人事部 採用担当御中
「株式会社○○ 人事部 採用担当御中」というように書く場合は、以下のようなシチュエーションがおすすめです。
- 自分に対する採用担当が一人か複数かわからない場合
- 採用担当者の名前は知っているが複数名いる場合
既に連絡のやりとりを行っている相手が数人いる場合なども、このように書くのが良いでしょう。「山田様、佐藤様」のように個人名を連名表記するのは好ましくありません。
また先ほどお伝えした通り、迷ったらこの書き方をするのが無難です。
書き方④|株式会社〇〇 人事部御中
「株式会社○○ 人事部御中」というように書く場合は、以下のようなシチュエーションがおすすめです。
- 採用担当者が一人か複数かわからない場合
- 採用担当部署があるかどうかわからない場合
小さな会社などでは人事部の中に採用担当課として独立していない場合もあります。そのような時もこのような書き方が良いでしょう。
宛名が「係」の場合に様・御中をつける方法
「係」は個人や役職に対しては使いません。人事部や経理部などの部署名と同様に専門的な仕事を受け持つ担当者の名称です。通常は複数名在籍しています。
そのため、 宛名が「係」であっても、書き方は上記の人事部・採用担当者の場合とほとんど変わらないと考えて構いません。
- 個人名が分かる場合|株式会社○○ △係 ○○様
- 担当者の名前がわからない場合|株式会社○○ △係 ご担当者様
- 担当者が一人か複数かわからない場合|株式会社○○ △係 御中
「部」や「係」だけでなく「課」の場合も上記のように考えれば問題はありません。「部」・「係」・「課」だけでなく「室」や「チーム」など、企業によって組織をどのように分けているかは異なります。送り先の宛名は間違えないように気を付けてください。
メールなら「御中」ではなく「株式会社〇〇 採用担当者様」
メールで採用担当者に連絡を取る場合は「御中」を使うのではなく「株式会社○○ 採用担当者様」と書く方が良いでしょう。
「御中」は郵送で頻繁に使う表現ですが、メールで見かけることは少ないです。また採用担当が複数人いたとしても、実際に就活生からのメールを開封して対応するのは1人です。そのため、「様」を使用しても違和感はありません。
その他の間違えやすい敬称
敬称には他にも種類があり、間違いやすい敬称とその場面について以下で解説します。状況によって使い分ける必要があるので、慣れるまではしっかりと確認しましょう。
殿|目下の人に対して使用する
「殿」は主にメールで使用し、目上の個人から目下の個人に対して使う敬称です。相手の性別がどちらであっても使用できます。
ただ就活生から企業採用担当者宛へ送るということを考えると、郵送であってもメールであっても使用するのは避けた方が良いでしょう。
各位|複数の人に対して使用する
「各位」は複数の人に対して敬意を示す敬称で、簡単に言うと「皆様」というような意味です。相手が目上でも目下でも使用できます。
実際のビジネスシーンではよく使われますし、「採用担当者各位」と言うような書き方も間違いではありません。
しかし、「各位」はどちらかと言えば身内に対して使う表現であるため、就活中は御中で統一するのが無難でしょう。
採用担当宛に郵送する際の注意点
実際に採用担当宛に郵送する際の注意点をまとめました。参考にしながら企業に良い印象を与えられるような文書に仕上げてみてください。
①返送用封筒の「行」を消して敬称を書く
企業から文書が郵送されてきた際などに返送用の封筒が入っていることはよくあります。この際、宛名はすでに書かれているのですが、敬称が「行」になっていることに注意しましょう。
行は必ず右上から左下に二重線を引いて抹消し、御中(あるいは様)に書き換えてください。御中の位置は、縦書きの時は左側か真下、横書きの時は右側か真下になります。
②切手の金額に注意する
普通郵便の場合切手の金額は郵便物の重量によって変わってきます。万が一自分で貼った切手の金額が足りていなかった場合、企業側に負担させることになってしまい、印象は良くありません。
そのような状況を防ぐために、郵便局窓口から郵送をして確実な料金を支払うことをおすすめします。
③書類は折らずにクリアファイルに入れる
履歴書等の書類は折らずに送りましょう。企業側にとっては管理の手間になってしまいます。
しかしそのまま封筒に入れると折れやすくなりますし、万が一雨などで封筒が濡れてしまった時に中の書類も濡れてしまう可能性があります。そのため、書類は必ずクリアファイルに入れてから封筒に入れて郵送しましょう。
④余裕があれば添え状も添付する
履歴書等必要書類だけを送るだけでなく、添え状を添付することで採用担当者に好印象を残すことができます。添え状は、誰が何を送ったのかがわかりやすく示すためのもので、実際のビジネスシーンでは必須です。
加えて、添え状には挨拶文の意味合いもあります。いきなり履歴書を確認してもらう前に、適切な挨拶文を挟むことでスムーズに読んでもらいやすくなるメリットがあります。
まとめ
企業に書類を郵送する時は、普段慣れていない分、間違えやすいポイントも多々あると思います。
たかが書類の一つかもしれませんが、それだけでも企業側にマナーをわかっているというアピールができ、好印象を与えられるとも考えられます。今回の記事を参考に、一つずつ確認しながら丁寧に発送してみてください。