様々なアプリが搭載されているスマホは、現代では欠かせないツールであり、業務に利用している会社も少なくありません。しかし、それを免罪符に仕事中にスマホを見る社員も増えています。そこで今回は仕事中のスマホ利用の是非や、使用する部下への上司の対処法などについて解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
仕事中にスマホを使うのはありなのか
オフィスでスマホを使っている社員の姿は、いまや珍しい光景ではありません。しかし、携帯電話がない時代に生まれ育った上司世代は特に、仕事中にスマホを使うのはありなのか、疑問に思うことでしょう。
次章では、仕事中にスマホを使うのはありなのかについて説明します。
結論|仕事中にスマホを使うのは懲戒処分の可能性がある
結論としては、仕事中にスマホを使うことは許されません。勤務時間内に私用でスマホを使うことで、懲戒免職になる可能性もあります。
ここでは、なぜ仕事中に私用でスマホを使って刃いけないのかについて、説明します。
職務専念義務に違反する
仕事中に私用でスマホを使用することは、職務専念義務に違反するのが理由です。労働者は入社にあたり、会社と雇用契約を結んでいます。そして雇用契約では、就業時間中は自社の労務に専念する義務があることを明記してあるのです。
そのため、勤務時間内にSNSやゲームなどを行うことで業務が滞るだけでなく、所属する部署の業務効率を下げることにつながると判断され、違反行為とみなされます。
情報漏洩の危険性がある
会社員として働いていると、クライアントに関する機密事項や個人情報に触れる機会が多いです。スマホにはカメラ機能も搭載されているため、それを悪用されることで情報漏洩(じょうほうろうえい)が起こるリスクがあります。
万が一、従業員のスマホからクライアントに関する情報漏洩が起こる可能性があり、そうなると雇用契約または就業規則にある、守秘義務違反につながります。また、上司や会社に情報漏洩をしているのではないかと、疑われるきっかけになりかねません。
仕事中にスマホを使っても良い仕事もある
一方で、仕事中にスマホを使っても良い仕事もあります。業務効率をあげるため、スマホの活用を推進する企業もあるほどです。具体例を以下にあげてみました。
- 「Lifebear」 などのアプリを使い、スケジュール管理を行っている
- 「GoTasks」 などのアプリを使い、スマホとPCのデータを同期してタスク管理をしている
- 「Wantedly Chat」などのアプリを使い、出先でもビジネスチャットを活用し仕事を行っている
特に外勤が多い営業職などの場合は、スマホにビジネスアプリを入れることで、移動時間や待機時間を使って効率よく仕事ができるようになります。この場合は、スマホ利用が悪いとはいえません。
【上司】仕事中にスマホを使う部下への対処法
職場の新人や部下が勤務時間中に私用でスマホを使っていて、それが就業規則違反の場合は、上司は注意して問題ありません。しかし、居丈高に叱りつけてしまうと、その後の職場の雰囲気に悪影響が及びます。
ここでは、上司が仕事中にスマホを使う部下にどう対処すべきかについて、説明します。
なぜスマホを使っているのかを聞く
上司はまず部下に対し、なぜスマホを使っているのかを聞いてみましょう。
家族の病気や事故など、緊急事態が起こったことで使用している可能性があるからです。また、残業や保育園への連絡などを、LINEなどで行う場合も許容範囲となります。
就業規則に則って注意する
上司が部下にスマホ仕様の理由を尋ね、個人的なメールやSNS、ゲームを行っているなど、緊急の用事ではないと判断した場合には、きちんと注意しなければなりません。
その際には、雇用契約における職務専念義務違反である、または除法漏洩によって就業規則における守秘義務違反が起こるリスクがあることを、きちんと説明する必要があります。
注意をして改善されない場合は処分する
上司が仕事中のスマホ利用について注意したにも関わらず、部下が改善する様子が見られない場合には、懲戒処分を検討しましょう。懲戒処分には、以下の段階があります。
- 戒告・譴責(けんせき)/労働者に反省を求め、戒めること
- 減給/雇用契約にある受け取るべき賃金から、一定額を差し引くこと
- 降格/労働者の役職・職位・資格手当などを引き下げること
- 出勤停止/一定期間、労働者の就労を禁止すること
- 諭旨解雇(ゆしかいこ)/労働者に期限を決めて退職届の提出を求め、勧告通りに提出された場合は依願退職扱いにすること
- 懲戒解雇/懲戒として行われる解雇
仕事中にどのようにスマホを使用していたかで処分の重さは変わりますが、万が一、情報漏洩があった場合は懲戒解雇される可能性が高いです。
仕事中にスマホを使う部下への注意の例文
仕事中にスマホを使う部下を注意する場合の言い方には、以下のものがあります。
- 休憩時間以外は緊急時を除いて、スマホを使用で使うことは職務専念義務に違反になるので止めよう
- 我が社はクライアントの機密情報を扱っているので、仕事中にスマホを私用で使っていると情報漏洩しているのではないかと疑われかねない。誤解を生まないためにも、使用を控えてほしい
上司が部下に注意をする場合には、なぜ仕事中にスマホを私用で使ってはいけないのか、理由をきちんと説明することが大事です。また、デスクにスマホを載せないように伝えるものよいでしょう。
【新人】仕事中にスマホを使いたくなった時の注意点
スマホの扱い方は、会社によって異なります。勤務時間内のスマホ使用が禁止されている会社であっても、状況によって許されることもあり、新人には判断がつかないケースも少なくありません。
ここでは、新人が仕事中にスマホを使いたくなった時の注意点について説明します。
今するべきなのかを確認する
企業が労働者にスマホを私用で使うことを禁じているのは、勤務時間中です。そのため、昼休みなどの休憩時間にスマホを使用することに問題はありません。
新人がもし、勤務時間中にスマホを使いたいと思った時には、まず休憩時間ではダメなのか、自問自答してみましょう。大抵の場合は、休憩時間でも事足ります。学生時代にスマホ依存になりがちだった新人は特に、自分を律することを心がけるのがおすすめです。
本当にスマホでしかできない内容なのか確認する
新人の中には、調べ物をするためにスマホを使いたいと思う人もいるかもしれません。しかし、スマホを使おうと思っている内容が、本当に他の方法ではできないのかを確認する必要があります。
近年は従業員に対し、業務用パソコンを用意するのが当たり前です。つまり、スマホでなくても、パソコンを使えばできる内容も多いです。業務に関することは特に、履歴が残るように、支給された会社のパソコンで作業するようにしてください。
上司に許可を取る
一方で、勤務時間中でもスマホを使用したいと思う緊急事態が、プライベートで起こる可能性もあります。家族のケガや病気、事故、保育園や学童保育への連絡など、その理由は様々です。
その場合は、あらかじめ上司に事情を説明し、スマホの使用許可をとるようにしましょう。上司も事情がわかっていて、業務に支障がない範囲であれば、スマホ使用を許可してくれるはずです。
【参考】スマホ依存の解消方法
近年、若者のスマホ依存が問題視されています。スマホ依存の症状には、以下のものがあります。
- スマホなしで1日を過ごせない
- スマホを持っていないと不安になる
- スマホばかり見ることで、仕事や勉強の効率が悪くなった
- スマホがないと、イライラしてしまう
- 毎晩、寝る前にスマホを見ている
- スマホを使う時間を減らそうとしたが、失敗したことがある
こうしたスマホ依存を解消できれば、仕事中に私用で使おうとは思わなくなるはずです。ここでは、スマホ依存の解消方法を紹介します。
スマホを離れたところに置く
職場だけでなく自宅でも、スマホを離れたところに置きましょう。すぐに見られる場所にあると、通知がなくても手持無沙汰の時につい手に取ってしまいます。するとゲームや動画視聴を始めてしまうので、よくありません。
職場であればロッカールームに入れる、自宅ならずっと鞄の中に入れっぱなしにしておくのも方法の一つです。充電場所を別室にするなど、工夫してみましょう。
通知を切る
スマホの通知を切るのも、有効な方法です。メールやLINEが入ったのに返信しないと、仲間外れになるのではという不安感から、時間を問わずに対応する習慣がついてしまうことが、スマホ依存の原因だからです。
周囲に周知したうえで、就業時間や睡眠時間は通知を切れば、スマホをチェックする必要がなくなるはずです。
一日の使用時間を決める
1日に何時間スマホを使うかを、あらかじめ決めておくのもおすすめです。自分の意思では難しい人は、スマホの電源を満タンにしないようにしましょう。睡眠時間に充電すると決め、電池が切れたら使わないようにするうちに、使用時間をコントロールできるようになるはずです。
まとめ
今回は仕事中のスマホ利用の是非や、使用する部下への上司の対処法などについて解説しました。
仕事中のスマホ利用は、会社が業務で使用を推進しているケースを除き、職務専念義務違反を問われかねません。情報漏洩のリスクもあり、処分される可能性もあります。事情がある場合は上司の許可をとり、スマホを適正に使用することを意識しましょう。