通年採用時代の就活は大学3年生の5月に始めよ 通年採用に必要なマインドセット

就活時期が撤廃され、ヨコ一列の就活からナナメの就活になる───。 情報収集・選考対策が個人戦化する通年採用時代で、ファーストキャリアの最善な意思決定を下すために必要な知恵を探るべく、Bizual編集部が様々な分野の専門家にアプローチする本連載。
今回は、数々の就活メディア、書籍にて執筆実績のあるトイアンナさんに、通年採用時代の就活の進め方についてポイントをご教授頂きます。
早期にスタートを切り、就活を有利に進めていきたい就活生は必見です。

目次

Profile

トイアンナ

慶應義塾大学卒。P&Gジャパン、LVMHグループでマーケティングを担当。独立後は主にキャリアや恋愛について執筆しつつマーケターとしても活動。

書籍『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』や『確実内定』など。
ブログ「トイアンナのぐだぐだ」、Twitter

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

通年採用とは

3割の学生が、学部3年生/修士1年の冬までに内定を取ると知っていますか?新卒採用では、今や通年採用が当たり前となっているのです。

かつて、「企業がいつから新卒採用を始めていいか」は経団連によって決められていました。年によって時期は異なりましたが、大抵は大学生の学部3年/修士1年の3月が解禁日とされ、一斉に採用ページが開いて就活が始まりました。

その名残か、今でも大半の学生が「最終学年の3月」を就活の開始日と考えているように思います。しかし、現実にはその前から内定が大量に出ており、3月スタートでは遅すぎる事例が後を絶ちません。

「行きたい業界が、就活を始めたときには選考を終えていた」

「エントリーが間に合わず受けられる会社が減ってしまった」

と、今になって泣いているのがあなたの先輩方です。

通年採用は2000年代から存在していた

すみません。実は、冒頭で少し嘘をつきました。経団連が「就活解禁日」を定めていた2000年代においても、裏で内々定を出す企業は大量にありました。

多くの会社が隠れて早期に内々定を出していた

昔から外資系企業やベンチャー企業は、経団連に加入していないため足並みをそろえる必要がなく、堂々と通年採用を実施していました。また、経団連に加入している大手日系企業でも、人事部が「リクルーター面談」「インターンシップ」「社員懇親会」などのカジュアルな採用イベントを開催。

優秀な学生は裏で早期選考ルートに参加するよう、声をかけられていました。そうでもしないと、優秀な学生がベンチャーや外資系企業に軒並み刈り取られてしまうからです。

といっても、大手日系企業は、内定を出したことがバレると経団連に怒られるわけです。そこで日系大手企業は「解禁日前に内定の一歩手前まで面接を進めておき、解禁直後に形ばかりの最終面接を実施。そこで内定を出すことで、経団連のルールは守る」といった、セコい……いえ、賢い手で通年採用を実施していました。

早期に就活を始めた学生だけが”通年採用”を知っていた

まとめると、通年採用は経団連が「就活解禁日」を撤廃する前から存在していました。そして、早くに就活を始めた学生だけがその事実に気づき、最速で3年生/修士1年生の夏休みには内定を獲得していました。

経団連が就活解禁を無くしたことで「通年採用時代」が始まったのではなく、とっくの昔から早期就活・早期内定は存在していたのです。ただし、それが大手を振って実施できるようになったのが、ここ数年の変化です。

通年採用が公になっても3月に就活を始める学生はどうなるか

さて、企業は経団連の「就活解禁日」指定が無くなって、こう思ったはずです。

「これからは、優秀な学生以外も早期に就活を始めてくるだろう」と。

しかし、現実にはそうなりませんでした。少子化に伴って売り手市場の就活が続いたこともあり、ごく一部の優秀な学生が早期に就活を開始し、残りは変わらず謎の「3月スタート」を続けたのです。すでに、3月に開始するルールは消え失せていたにも関わらず……。

就活で通年採用による早期内定はどんどん出ている

ですが、企業は以前より大っぴらに内々定を出しています。有名なところでは、以下の会社が通年採用を宣言しています。

  • ヤフー株式会社
  • 楽天株式会社
  • 株式会社ファーストリテイリング
  • サイボウズ株式会社
  • 株式会社メルカリ

上記以外の企業でもインターンやリクルーター面談を経て非公式に内々定を出している業界は、以下の通りです。

  • 総合商社
  • 鉄道
  • 電機メーカー
  • 保険
  • 海運
  • 投資銀行
  • 広告
  • 外資系投資銀行
  • 外資系コンサルティングファーム
  • 外資系メーカー
  • 外資IT

就活で通年採用&早期内定を出す業界の探し方

早期内定を出す傾向がある業界と、留学生に学部3年/修士1年秋の時点で内定を出すイベント「ボストンキャリアフォーラム」へ参加する業界は類似する傾向にあります。

自分が行きたい業界が早期内定を出しそうか見たければ、ボストンキャリアフォーラムの参加企業一覧を参照するとよいでしょう。

しかし、これらの業界を志望していなくても、通年採用が当たり前の今、早期選考にはぜひとも参加すべきです。

通年採用時代に早期選考へ参加すべき理由

なぜ、みんなが一斉にスタートする時期ではなく、早期選考に参加すべきなのでしょうか? 理由は3つあります。

理由1|難易度が低い

ひとつめは、選考ハードルの低さです。たとえば、広告代理店へあなたが行きたいとしましょう。広告代理店では、志望動機を重要視されます。特に「なぜ弊社なのか?」は面接で何度も問われます。

しかし、早期選考では「企業研究などの対策が万全でなくても、早期選考ルートだから仕方ないな」とやや甘めに見てもらえることがあります。早期選考な分、「弊社の研究不足もやむなし、これから知ってもらえばいい」と考えてもらいやすいのです。

さらに、通常選考は早期選考で採用しきれなかった分だけを埋める「補欠採用」の可能性があります。そういった企業では早期選考の方が採用数も多くなりますので、内定までの倍率を考えると圧倒的に早期選考が有利です。

理由2|優秀な就活生に出会える

2つ目の理由は、優秀な就活生に出会えるからです。一般的に、早期選考に参加する学生ほど優秀な傾向にあります。「外資系投資銀行へ行くため、MBAレベルの問題をやすやすと解ける学生」「東大理III(医学部)だけれども、就職も考えている人」なんてトップ人材が、ウヨウヨいるのです。

そういった相手と最初にグループディスカッション等で手合わせすると、後からどんな選考を受けても楽に感じます。逆に、大学3年/修士1年の3月になってから選考へ参加すると、早期選考で手練れた学生と戦わねばなりません。

最初から優秀な学生と接し「このままじゃ、やばい!」と焦ることが、通年採用時代に内定をいち早く、望んだ業界で得る鍵です。自分がもし優秀ではないと感じるなら、ぜひ早めに行動しましょう。

理由3|志望業界の選考を逃さない

通年採用を行う業界によっては、早期選考で内定を出し尽くし、いざ全員がエントリーする時期には選考を締め切ることもあります。そうなると、一斉スタートの時期から選考へ参加しても「手遅れ」になりかねません。

志望業界を知ったころには、エントリーが締め切られていたとしたら……それ以上の悲劇はありません。早期選考に応募することで、少なくとも志望業界を受けるチャンスは得られます。

通年採用時代、いつから就活を始めるべき?

そんなわけで、最もオススメしたい就活開始時期は「学部3年生/修士1年生の5月」です。5月から筆記試験対策を1か月行うと、最も早い夏選考が6月に始まります。それからOB・OG訪問やエントリーシート対策、面接対策を行えば最短で夏休み、遅くとも冬休みには内定を取れることでしょう。

筆者は学部2年生の9月ごろから就活を始めましたが、さすがに早期すぎて非効率だった面も多くありました。どうしても気持ちが急いて超早期に就活をしたいなら「複数の業界にまたがってOB・OG訪問をし、志望業界の候補を増やす」「就活で使えそうな、チームワークがからむエピソードを増やしておく」といった、人生経験を増やす方に舵を取りましょう。

普通の方は、学部3年/修士1年の5月スタートが最適なスタート時期かと思います。特に2022年卒以降は、コロナウイルスの影響で何が起こるか分かりません。

今年は唐突な採用数削減や採用取り消しの危機もあるため、早期就活・早期内定でまずは「安心」を手に入れてください。あなたが通年採用時代を生き延びられるよう、応援しています。

編集後記|プレイヤーになる人/ならない人で差が出るのが通年採用

トイアンナさんの記事を読んでどのような感想を抱きましたでしょうか。

就活の情報はネットや書籍で巷に溢れかえっています。当たり障りない一般的な知識でしたら簡単に収集可能ですが、就活生というプレイヤーとして就活の土俵に入場し、実際にイベントに参加したり社員と合わないと得られない”インサイダー情報”にこそ価値があると思いました。

早期内定を出す企業は前述されていましたが、今後増えていく傾向は間違い無いです。そこでしか得られない情報にアクセスできるよう、土俵外の準備に時間をかけ過ぎず、まずはプレイヤーに転化してみると良いのでは無いでしょうか。

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