マッチング面談では、一般的な選考フローに比べて学生と企業のミスマッチが少ないとされますが、その一方でデメリットもあります。この記事ではそんなマッチング面談の特徴や対策をする際のポイントを紹介します。理系学生でマッチング面談へのエントリーも考える方は、ぜひご一読下さい。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
マッチング面談とは
マッチング面接とは、企業が求めている人材像や持っている技術と、学生が持つ興味・持っているスキルを面談を通してコミュニケーションする方式の採用形式で、一般的な選考よりもミスマッチが少ないと言われています。
この記事ではそんなマッチング面接の特徴・メリットやデメリット・準備しておくべきことなどをお伝えします。その前に、他の形式の選考と具体的にどのような違いがあるのかを把握しておきましょう。
マッチング面談と面接の違い
マッチング面談と面接の違いは以下の通りです。
両選考方法の違いとしては、上記の4項目に大きく見られます。一般的な面談では日本経済団体連合会の取り決めにより、3月にエントリー、6月に選考開始となっており、基本的には企業毎に一括で採用活動を行います。
一方で、マッチング面談では、「一般選考」と異なる採用方法のため、一般的な選考過程よりも前から募集が始まっており、そこでエントリーシート提出・WEBテストなどを経て、多くの場合はリクルーター面談の後にマッチング面談となります。
マッチング面談と学校推薦の違い
上述の通り、マッチング面談と学校からの推薦にも違いがあります。
マッチング面談の場合は、まず学生が自分が就職したい企業の部署に自ら応募し、必要な選考過程を通過して、「内々定」を獲得します。学校教授からの推薦状の提出は、この「内々定」を獲得した後になります。
一方で、一般的な学校推薦の場合は、各大学・大学院の教授の研究室に採用枠の通知が行われ、その採用枠に対して教授の研究室から推薦者を決めます。また、マッチング面談のように、配属先まで指定することはできません。
マッチング面談の流れ
マッチング面談における内定(内々定)獲得までの一般的な流れは、下記の通りです。
- 興味がある会社の特定部署の選考にエントリー(ES提出)。
- 選考通過後、WEBテストがある場合はテストの受験。
- テスト合格後、リクルーター面談。
- リクルーター面談通過後、各部署の担当者と面談。
- 内々定獲得後、教授から推薦状提出。
- 内定。
一般的には上記の通りです。応募方法については一般的な選考過程と変わらず、エントリーシート提出・WEBテスト等の受験があります。ここまでを通過した後、直ぐにマッチング面談に入るのではなく、リクルーター面談があります。
リクルーター面談では、会社が提供する採用時の待遇・給与などの条件面の確認や、通常の選考と同じ様に入社に値する人柄を伴っているかを確認します。その後適正と判断された場合に、マッチング面談で具体的なスキル面などの確認が行われます。
マッチング面談のメリット・デメリット
では、通常ん選考方法とは異なるこのマッチング面談には、具体的にどのようなメリット・デメリットが有るのでしょうか。
この見出しではメリット・デメリットについて2つずつ確認していきます。企業側も学生側も、ここで紹介するメリット・デメリットを理解した上でマッチング面談を行わなければ、後々トラブルに繋がる可能性もあるので、正しく理解しておきましょう。
マッチング面談のメリット
まずは、マッチング面談のメリットからです。
マッチング面談のメリットは、「企業と学生のミスマッチが少ない」ことと、「同じ企業で複数部署の選考が受けられること」です。それぞれのメリットについて詳しく見てみましょう。
メリット①|企業と学生の間でミスマッチが少ない
1つ目のメリットは、企業と学生の間でミスマッチが少ないことです。
リクルーター面談では、採用時の条件面についてもすり合わせが行われます。マッチング面談では「企業へのエントリー」ではなく、「特定部署へのエントリー」なので、入社後の配属先の条件を確実に確認できます。
また、リクルーター面談通過後のマッチング面談では、配属希望先の責任者と行うので、学生側は現場の仕事内容をより深く質問できますし、企業側は実際に行う仕事への適性について、一般的な選考方法よりも正確に判断できます。
メリット②|同じ企業で複数部署の選考を受けられる
2つ目のメリットは、同じ企業で複数部署の選考を受けられることです。
マッチング面談では「特定部署へのエントリー」とお伝えしましたが、1社につき1部署のみと決められているわけではないので、興味がある部署があれば複数エントリーできます。
一般的な選考方法では、「企業にエントリー」して、内定獲得後に配属が決まります。しかしマッチング面談では、興味がある複数の「部署」へのエントリーが可能となっています。
マッチング面談のデメリット
「企業と学生のミスマッチ」という、一般選考が抱える大きなデメリットを解消できるという点で、マッチング面接は優れているものの、やり方を間違えたりマッチング面接の現実を知らなければ、内定獲得が遠のく可能性もあります。
そんなマッチング面談のデメリットをここで2つ紹介します。マッチング面談にエントリーする学生は、ここで紹介するデメリットも考慮してからエントリーするようにしましょう。
デメリット①|辞退ができない
1つ目のデメリットは、内定(内々定)獲得後に辞退ができないことです。
マッチング面談では、学校で所属している研究室を主催している教授から推薦状の提出が行われることで内定(内々定)を獲得することになります。そのため、学生側の一方的な都合で内定(内々定)を辞退することはできません。
エントリーする際は、本当に入社したい企業やその企業の部署に限定すべきで、一般的な就活のように「滑り止め企業」のような志望度の低い企業や部署は、内定獲得後のトラブル防止も兼ねてエントリーは控えるべきです。
デメリット②|一般募集に対して募集人数が少ない(内定倍率が高い)
2つ目のデメリットは、一般募集に対して募集人数が少ないことです。
これは企業側がマッチング面談にかけるコストが1つの原因で、マッチング面談ではリクルーターが付き、各部署の責任者とも基本的には1対1や1対少数で面談を行います。
そのため、面談できる人数が必然的に限定され、そこからさらに採用者を絞るため、内定を獲得できる学生数は少なくなります。エントリーする際は、確実に内定を獲得できるように、徹底的に企業・部署の研究をしておく必要があります。
マッチング面談を実施している企業
以下の企業では、既にマッチング面談を取り入れられています。
- 花王(技術系研究職)
- ソニー(技術系)
- 日立製作所(技術職)
- 東レ(技術系)
- NEC(理系学部対象)
- キオクシア(顧客技術対応・評価解析技術開発)
先述の通り、マッチング面談という選考方法は、一般的に理系の学生向けに行われ、技術職・研究職系の部署の採用活動で取り入れられています。
先述の通り、一般的な選考日程の前から募集・面談が行われるので、こうした企業・部署への配属を目指す方は、3月以前から入社を希望する企業の情報にアンテナを立てておき、有利な方法で内定を獲得できないかを確認しておきましょう。
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マッチング面談への対策
では、マッチング面談という特殊な先行に対して、どのような対策をすればよいのでしょうか。
ここでは、マッチング面談への対策として特に重要な3つのポイントを紹介します。マッチング面談は、企業と学生のミスマッチが少ないメリットがある一方で、それだけ学生の希望・スキルを具体的に問われるので、そのための準備が必要です。
対策①|自分の研究分野を簡潔に説明できるようにする
マッチング面談向けの1つ目の対策は、自分の研究分野を簡潔に説明できるようにすることです。
マッチング面談の相手が、各部署の責任者であるとは言え、あなたの研究分野についても完璧にしているわけではありません。また面談を受ける部署によってはあなたの得意分野とやや外れる業務を行っている可能性があります。
なので、あなたが学校で研究すている分野については、誰でも簡単に理解できる簡潔な説明方法を準備しておきましょう。
対策②|志望動機・自分のスキル・業務内容を結びつける
対策の2つ目は、志望動機・自分のスキル・業務内容を結びつけて説明できるようにしておくことです。
先述の通り、マッチング面談は一般的な選考のように「ポテンシャル」を見るよりは、即戦力として企業に貢献できるだけの「スキル」を持っているかが重視されます。
なので、自分のスキルや研究分野を詳しく説明出来る必要があり、スキルが志望部署で役立つことも証明する必要があります。また、入社後のミスマッチの不安解消のためにも、数ある企業の中から志望した理由も説明できるようにしておきましょう。
対策③|自分のキャリアプランを具体的に決めておく
3つ目の対策は、自分のキャリアプランを具体的に決めておくことです。
あなた自身のキャリアプランを決められていることは、そのキャリアを歩むための最適な職場選びに繋がります。これは、内定獲得後に辞退ができないマッチング面談を受けるべき企業・部署選びにも役立ちます。
また、面談中に企業側からキャリアプランへの回答を求められた場合にも、説得力のある回答ができますし、面接者がそのキャリアを自社で歩めるかを判断できるため、この点でも入社後のミスマッチを減らすことが可能になります。
マッチング面談を活用するポイント
最後に、学生がマッチング面談にエントリーする際に気をつけるべき3つのポイントを紹介します。
ここで紹介するポイントは、マッチング面談のデメリットへの対策という意味で、就活中や内定獲得後に後悔しないように、意識しておいて下さい。
ポイント①|第二志望以下の企業は受けない
1つ目のポイントは、第荷志望以下の企業はエントリーしないこと。つまり第一志望のみエントリーすべきだということです。
先述の通り、マッチング面談で獲得した内定(内々定)は、企業側との条件面などのすり合わせが入念に行われており、学校側からも推薦状が出されているので、辞退できません。
なので、エントリーする前から企業・志望部署の業務内容についてしっかりと研究しておき、本当に入社・配属されたい企業や部署のみに絞ってエントリーしましょう。
ポイント②|早期に業界を絞る
2つ目のポイントは、早めに業界を絞ることです。
これは、マッチング面談による選考への募集が一般選考より早いことが理由です。先述の通り、マッチング面談では3月以前からエントリーが始まっており、一般選考の面接が本格化する6月頃には既に内々定が出ていることが多いです。
なので、マッチング面談を利用した内定獲得を目指す方は、従来の就活のように遅くても前年の7〜8月頃までには目指す業界・企業を絞っておき、志望企業・部署からのマッチング面談の案内が出たらエントリーできるよう準備を進めておきましょう。
ポイント③|通常選考の対策も行う
3つ目のポイントは、通常選考の対策も行っておくことです。
これは、マッチング面談の採用学が少なく、内定獲得の倍率が高いことへの対策です。採用者が少なければ当然内定獲得率も低くなります。なので、リスクヘッジとして一般選考への対策もしておく必要があります。
一般選考の対策は従来の就活対策を行えばよいので、万が一マッチング面談で内定を獲得できなかった場合のために、通常の選考対策も抜かり無くしておきましょう。
まとめ
この記事では、マッチング面談という特殊な選考方法の特徴・選考フロー・メリットやデメリット・対策方法などについて紹介しました。
配属希望部署に向けてダイレクトにエントリーできる貴重な機会なので、満足行く就活が出来るように、3年時から早めに情報収集を始めて確実にエントリーできるように志望動機・面接の受け答えの準備をしておきましょう。