苦手な人を面接で聞かれることがあるのをご存知でしょうか。志望動機や自己PRなどは頻出質問ですので対策が可能ですが、苦手な人の対策をできている人は少ないと思います。
今回の記事では、面接で「苦手な人は?」と聞かれた際のポイントや注意点、また一覧で苦手な人のタイプも記載しております。面接前にぜひ一読ください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
苦手な人を面接で質問される理由
企業の面接官は何故わざわざ苦手な人を面接中に質問するのでしょうか。
具体的な内容に入る前に、まずは面接で質問がされる意図や理由について解説します。
理由①|カルチャーフィットを見極めたい
企業にはそれぞれカルチャーがあります。一般的には社風と称され、社員の価値観や性格、志向が集積して無形に形成されたものがその会社のカルチャーと言えるでしょう。
面接では学生の能力面もそうですが、どのような価値観、性格であるのかといった定性面も重視します。学生の苦手な人を面接で聞き出すことで、「この学生は自社にフィットする/しない」を探ろうとしているのです。
理由②|対人関係をどれだけ深く思考できているか知りたい
好意的な人と苦手な人が同居しているのが組織というものです。極少数の人を除いては、人間誰しも好き嫌いはでてしまいます。
学生時代に組織単位で活動をしてきた人は、必ずや「この人苦手だな」と思う人と対面してきた経験があるはずです。その際に、見て見ぬ振りをして何も考えなかったのか、どのように向き合えばよりよい組織になるのか考え尽くせたかで、その学生の真剣度や思考力が伺い知れます。
企業も組織として目標達成に向け一丸となっていく必要があります。対人関係についても明確に言語化できるほど考えられている学生というのは、入社後も組織課題に対峙した際に的確な対処がとれると期待を抱かせることができます。
理由③|苦手な人ともうまく付き合えるか知りたい
上記に関連して、配属の関係でどうしてもチーム内に苦手な人がいた場合にどのように対処するのかを知りたいという意図もあります。
苦手な人がいるとモチベーションが著しく下がりパフォーマンスが出ないと、企業はその学生を浮き沈みの激しい人と認識してしまい、どうしても自信をもって採用を決定することができません。
苦手な人を面接で聞いた際には、高確率で「その人とどのように対峙しますか?」といった追加質問がされます。後述する回答例を参考に説得力ある回答をするように意識しましょう。
苦手な人を面接で質問された際の回答のポイント
苦手な人を面接で質問する理由をおさえたところで、次に回答のポイントを確認します。
ポイント①|まずは具体的かつ明瞭に苦手な人を答える
面接でされる質問は非常にシンプルです。「苦手な人はいますか?」たったこれだけの一文で質問をされることが多いです。
回答の際には「○○な人が苦手です」とまずは端的に回答するようにしましょう。その際に抽象的な回答、例えば「怒りやすい人が苦手です」よりかは具体的な「ものごとがうまくいかなかった時に感情的になる人が苦手です」といった回答がおすすめです。
どのようなシーンでどうなる人、という構文に沿わせるだけで、回答の具体性はグッと上がります。
ポイント②|苦手な理由についてもしっかり答える
苦手な人を面接で回答した後に「なぜ苦手なんですか?」と、もう一段階深堀りされることも少なくありません。
苦手なものは苦手なんです、というのが正直なところかもしれませんが、感情的な回答でなく理路整然と「自分はこういうことを大切にしているから」など説得力があり、自分の価値観や性格を表現できる理由づけを言語化しておきましょう。
ポイント③|対処法はエピソードとともに伝える
前述した苦手と思う理由の深堀り質問と双璧をなすのが、「苦手な人とどのように向き合っていますか?」という質問です。
この回答には思考力も出ます。論理的でない回答、例えば「生理的に無理なので距離を置くようにしています」といった回答は何の問題解決にもなっていませんし、無思考である印象を受け止められかねません。
サークルや学生団体などで実際にあったエピソードを引用して回答すると、現実として起こしたアクションとして説得力を持たせることができます。事前に、自分の所属組織内の苦手な人とどのように対処しているかを思い返し、言語化しておくようにしましょう。
ポイント④|ポジティブな方向に回答を締める
苦手な人に関する質問というのはどうしてもネガティブに分類されがちです。
ネガティブな空気のままこの質問のセクションを終えてしまうと、その後の面接全体に淀んだ空気を持ち込んでしまいます。最後に対処法を回答する際にはポジティブな方向で終わらせることを意識しましょう。
例えば、「苦手な人がいた場合にも向かっている目標は同じなので」といった一文を挟むだけでも、ポジティブな方向に傾きますし、実際のエピソードを伝える際にも「今は○○といった関係で以前より良好な形になっている」と締めくくることができます。
苦手な人を面接で質問された際の注意点
ポイントを解説したところで次により細かい注意点を解説します。
①長々と話し続けない
面接で「苦手な人はいますか?」と聞かれたらまずはその回答のみ端的にするようにしましょう。
ありがちなのが、そのまま長々と実際にあったエピソードや対処法まで、「その質問待ってました」と言わんばかりに話してしまうことです。
面接の基本はキャッチボールで面接官と学生のテンポが重要ですので、された質問にのみ回答することを意識しましょう。
②「苦手な人はいない」は避ける
人の良いところも見つけることができ、苦手な人などいないという人も稀に見かけますが、苦手な人についての質問で「苦手な人はいません」と一蹴してしまうと、面接官は疑義の目を向けてしまうかもしれません。
少しでも苦手だと思う人をあらかじめ言語化しておきましょう。
③傲慢に聞こえる語気の強い回答はNG
「苦手な人は結果が出せない人です」このように回答されたら面接官は「じゃあこの学生はそう言い切るほど結果を出しているのか」と反応してしまいます。それは面接特有のことではなく自然な反応です。
苦手な人を回答する際に極端に語気の強い回答は避けるようにしましょう。どうしても、苦手な人を卑下することで相対的に自分が優秀であることをアピールしたい、歪んだ承認欲求があると受け取られてしまいます。
面接はこの質問だけでは終わらないので、謙虚な姿勢を伝えるよう意識しましょう。
苦手な人の回答一覧
苦手な人がどうしても思い浮かばない人は以下の一覧表の中から連想してみましょう。
苦手な理由や個別具体的なエピソードはご自身の経験に照らし合わせるしかないですが、一般的な対処法も合わせて記載しておりますのでご参考ください。
苦手な人を面接で回答する際の例文
最後に、実際に苦手な人を面接で回答する際の例文について見ていきます。
良い例も悪い例も知ることで、これまで記事で解説したポイントや注意点を振り返りましょう。
良い例
- 私の苦手な人は問題に直面した際に感情的になる人です。
- 感情では問題解決できることはほとんどないにも関わらず、より組織に悪影響を及ぼすからです。
- 実際に私が所属するサークルで、無断欠席する人が増えた際に同期のあるメンバーが全体の連絡網で長文で叱責する文章を送信したことがありました。結果的にそれで問題は解決せず、欠席者たちとそのメンバーとの溝は深まるばかりで問題を悪化させてしまいました。
まずはそのメンバーの心境に共感した上で、感情的にぶつかるだけでは問題解決はできないことを共有しました。その上で、深層原因は欠席者各人に責任と役割が与えられていないことに気付き、組織内の役割分担を見直すことから一緒に考えるようにしました。
上記の例では上から順に
- 苦手な人の回答
- 苦手な理由
- 苦手な人への対処法 + エピソード
で回答例を記載しております。ポイントはしっかりと自分からアクションをとって、苦手な人でも共感の姿勢を向けること、また問題解決に向け一緒に進捗したことをエピソードを引き合いに伝えられている点です。
この例文では、回答者は論理的な人という印象を与えることになります。冒頭の「苦手な人を面接で質問される理由」の見出しでも解説した通り、面接官は苦手な人を聞くことで性格や価値観も推し量ろうとしていることも念頭におきましょう。
悪い例
- 私の苦手な人は自分の話ばかりする自己主張の強い人です。
- こちらが何を言っても聞く耳を持たず、ものごとが前進していかないからです。
- 実際に私が所属するサークルで、周りの話を聞かず常に自分の成功体験や意見を押し通す自分勝手な人がいます。何度注意しても一向になおらないので、その人が発言した際には「はいはい」とかわすような相槌を打つようにしています。
上記も良い例と同じ順に記載しておりますがいかがでしょうか。
苦手な人に対して「悪いのは相手でありもう何も変わらない」と否定的かつ断定的な印象を受けます。前述した通り、組織内に苦手な人が一定数いるのはつきものです。そのような中でも自らアクションをとり、苦手な人に働き変えて目標達成に向け最善を尽くせるかが最も重要です。
まとめ
本記事では苦手な人を面接で聞かれた際のポイントや注意点について解説しました。
時間にルーズな人、挨拶しない人、自己主張が強い人など、どの組織にも苦手な人はいるはずです。しっかりと理由や対処法を伝えることで、ネガティブな質問も味方に付けれるように事前準備をしていきましょう。