スマホの普及に伴い、ゲーム業界はその市場を広げています。任天堂はゲーム業界でも注目を集め続けている会社で、商品力にも定評があります。世界的な人気を誇る任天堂ですから、年収も高いだろうと考えている就活生も多いはずです。そこで今回は、任天堂の給与事情や同業他社との違いを解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
任天堂はゲーム開発・販売会社
任天堂とは、家庭用のゲーム機やゲームソフトの開発・販売を行う会社です。過去に一世を風靡した商品として、以下のものがあげられます。
- ゲームウォッチ
- ファミリーコンピュータ
- ゲームボーイ
- スーパーファミコン
- セガサターン
- プレイステーション
- ニンテンドーゲームキューブ
- ニンテンドーDS
- Will U
- Nintendo switch
1980年にゲームウォッチを発売してから、2017年にNintendo switchが登場するまでの間に、これだけの人気商品を送り出しています。まさに業界TOPのゲーム会社といえるでしょう。
任天堂の給与事情
任天堂が公開している「第79期有価証券報告書(自2018年4月1日~至2019年3月31日)」に基づいて、任天堂の給与事情を様々な観点から紹介します。
平均年収
ここでは「第79期有価証券報告書」に加え、「openwork」を中心にする各種サイトからの情報をもとに、任天堂の平均年収・平均勤続年数・昇給・賞与・月間残業時間・有休消化率をまとめてみました。
「第79期有価証券報告書」によると、任天堂の平均年収は912万6,281円となっています。平均年収の高さは、ゲーム業界第3位です。
職種別の平均年収
「第79期有価証券報告書」には、職種別の平均年収に関する記述はありませんでした。そこで各種サイトからの情報をもとに職種別の平均年収をまとめたものが、以下の表となります。
任天堂の公式サイトにある「新規採用:募集要項」を参考に、5つの職種を3つに分類しました。
- 総合職/制作企画系
- 技術職/理工系・デザイン系・サウンド系
- 一般職/事務系
総合職は全学部が対象ですが、技術職・一般職は専門知識やスキルが必要なので、応募の際に注意が必要です。
年齢別の平均年収
任天堂の社員の平均年齢は、39.3歳です。35~39歳の平均年収を913万円とし、国税庁が発表した「平成30年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」の賃金カーブに基づき、年齢別の平均年収を算出した表を以下にまとめました。
「平成30年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、日本人の給与所得者の平均年収は441万円ですが、任天堂では入社初年度からそれを大幅に上回ることがわかります。
初任給
入社年から平均年収が高いことは、前章で説明しました。ここでは、職種別並びに学歴別の初任給について、任天堂の「新卒採用:募集要項」を参考にまとめます。
職種別の初任給
任天堂の「新卒採用:募集要項」を見る限り、職種別による初任給の違いはありません。しかし、業務内容には明確な違いがあります。どんな仕事に関わるのかを、以下にまとめてみました。
初任給は変わらなくても、入社後は査定によって昇給幅が変わります。その意味では、順当にキャリアが選べる職種を選択するのが得策です。
学歴別の初任給
任天堂の「新卒採用:募集要項」を参考に、学歴別の初任給をまとめてみました。
この情報を見る限り、任天堂が大学院博士卒や大学院修士卒の採用を積極的に行っていることが予想されます。厚生労働省が発表した「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給」によると、初任給の平均額は大学院修士卒が23万8,700円、大学卒が20万6,700円となっています。それと比べると、任天堂の初任給は高いです。
ボーナス
任天堂では年に2回(6月・12月)に、ボーナスが支給されています。openworkに寄せられた「任天堂の『年収・給与制度』」から、ボーナスの支給額を抜粋しました。年収700万円だった入社5~10年目の営業社員の一例です。
入社3年目までは昇給は一律で、能力評価は4年目以降となります。これ以後は、人事評価によって昇給額をアップできる可能性が高いです。
任天堂と同業他社との年収の違い
任天堂の平均年収は、同業他社と比較して高いかどうかが気になる人もいることでしょう。ここでは、2019年の各社の有価証券報告書に基づき、ゲーム業界の平均年収TOP5を一覧にまとめてみました。
平均年収を比較すると、任天堂はゲーム業界で第3位となっています。
任天堂の年収・給与に関する評判
任天堂の平均年収について、勤務している社員がどう考えているかが気になるところです。ここでは、「OpenWork」に寄せられた任天堂のコメントを取り上げてみましょう。
ボーナスの割合が高く給与は少なめ。ゲーム業界特有な部分として、売上が良くなるかなたないかは外野要素も大きいが、多少の反動ではボーナスの支給額には響かない(後略)。(男性・開発・在籍5~10年)
任天堂は多少打ち上げが下がっても、それがダイレクトにボーナスの減額につながるわけではないことが、このコメントによりわかります。
(前略)残業代は原則全額支給。支給条件があるが、住宅手当は一般的な電機メーカーよりは大きいと考えられる。ただし、一定の年次まで。それ以後は福利厚生としてのカフェテリアプランを住宅費に充てることができる。カフェテリアプランをゲーム購入に充てることができるのが特徴的。(男性・開発・在籍5~10年)
給与だけでなく、福利厚生も充実しており、満足度の高さが伝わるコメントです。。これらを見る限り、任天堂の年収・給与に関する評判は上々といってよいでしょう。
任天堂の年収が高い理由
任天堂は、日本の給与所得者並びにゲーム業界の同業他社と比較しても、平均年収が高いです。その理由として、以下のものがあげられます。
- 売上の90%をゲーム専用機が占めており、売上額が高い
- ハードとソフトを一体としたゲームを開発・製造・販売し続けている
- ミリオンセラーとなったソフトウエアが多い
- 販売数と比例して利益額が上がっていく
このように、ゲームの開発から販売までをワンストップで手掛けるという利益構造が増益増収を生み、それが社員に還元されることで、平均年収が高くなっています。
任天堂の基本情報
ゲーム業界を志望しているなら、任天堂の会社概要や福利厚生・休暇制度だけでなく、業界内でのポジショニングや将来性についても知っておく必要があるでしょう。ここでは、任天堂の基本情報を紹介します。
企業情報
任天堂の公式サイトにある「会社概要」から、企業の基本情報を抜粋しまとめてみました。
福利厚生・休暇制度
任天堂の採用サイトにある「新卒採用:募集要項」から、福利厚生・休暇制度を抜粋しました。
- 福利厚生/各種社会保険、住宅支援、退職金、選択型福利厚生制度、財形貯蓄、総合福祉団体定期保険、慶弔見舞金、育児・介護休暇、リフレッシュ休暇、有給休暇保存制度など。福井県美浜町にある保養所の利用やクラブ活動の補助もある
- 休暇制度/完全週休2日制(毎週土・日曜日)、祝日、年次有給休暇、特別休暇、夏季休暇、年末年始休暇。2019年度の年間休暇日数は127日
前述した社員のコメントにもあったように、任天堂は福利厚生や休暇制度が充実していることで知られています。
社風・経営理念
任天堂の公式サイトにある「経営方針」に、以下の表記があります。
当社グループは、ホームエンターテインメントの分野で、健全な企業経営を維持しつつ新しい娯楽の創造を目指しています。事業の展開においては、世界のユーザーへ、かつて経験したことのない楽しさ、面白さを持った娯楽を提供することを最も重視しています。
さらに採用サイトの「社長からのメッセージ」に、以下のコメントが寄せられていました。
娯楽企業としての任天堂の使命は、任天堂の商品やサービスを通じて、世の中の人々を笑顔にすることにあります。 そのために、お客様にこれまでとは違った、新しく面白い娯楽体験を提供することに挑戦し続けています。
娯楽用品は、どんなに人気が高くともいつか飽きられると、社長は明言しています。だからこそ、お客さまの笑顔のために覚悟を持って挑戦を続けるという、前向きな社風となっているようです。
ビジネスモデル
任天堂は、ニンテンドーDSやWiiといった家庭用ゲーム機の開発・販売をメイン事業として、ゲームソフトをセット販売するというビジネスモデルを展開してきました。しかしスマートフォンの普及により、ゲームアプリが台頭する中で苦戦を強いられるようになり、2015年にはDeNAと業務提携します。
しかしそれでも、スマホやタブレットにゲームアプリをダウンロードし、課金で儲けるというビジネスモデルとは対極に位置しています。2017年に発売した「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」に代表されるように、持ち運び可能で、いつでも、どこでも、誰とでもできる 家庭用据置型ゲーム機を開発し、保護者が安心して子供に与えられる娯楽を提供し続けています。
ゲーム業界におけるポジション
任天堂はゲーム業界において、売上高トップを誇ります。2019年のゲーム業界・売上高トップ5にランキングされている、各社の有価証券報告書に基づき、売上高と社員の平均年収をまとめたのが以下の表です。
売上高を見ると、業界内でゆるぎない地位を築いていることが、よくわかります。この状態は、今後も長く続くと言っても過言ではないでしょう。
将来性
任天堂は歴史がある企業ですが、決して順風満帆だったわけではありません。近年はエンドユーザーが求めるサービスが細分化され、新商品を提供するスピードも上がっています。しかし、スマホのゲームアプリの台頭によって売上減少という事態を迎えても、新たな発想で商品づくりを進め、業界トップの売上高を誇っています。
そうした任天堂の姿勢を考えると、今後も時代に合わせた製品開発を進めることは予想できます。将来的にも、安定した状態が続くことでしょう。
任天堂の採用情報
任天堂の「新卒採用:募集要項」で公開されている、新卒採用実績は以下の通りです。年々、新卒採用数が増えています。
任天堂の採用サイトには、採用実績大学に関する記載はありませんでした。各種サイトからの情報をもとに、採用実績のある大学を以下にまとめてみました。
- 東京大学
- 京都大学
- 大阪大学
- 慶應義塾大学
- 早稲田大学
- 立命館大学
- 同志社大学
- 筑波大学 他
偏差値の高い大学がズラリと並んでいます。採用人数を考えると、新卒採用の難易度が高いことが予想されます。
まとめ
今回は、任天堂の給与事情や基本的な企業情報、同業他社との違いについて解説しました。
売上高が業界TOPであるにも関わらず、平均年収は業界第3位であることを意外に思った就活生もいることでしょう。しかし、現在の売上高に甘んじることなく、次の製品開発に取り組んでいることを考えると、手堅い経営をしていると考えられます。福利厚生の充実度も含めると、魅力あふれる会社といってよさそうです。ぜひ、応募を検討してみてください。