売り手市場は2020年で終わる?就活における売り手・買い手の意味

2019年は売り手市場だと言われていました。近年就活の「売り手市場」が続いていますがそれはいつからかというと2019年頃からです。コロナの影響で終活氷河期に突入し、この売り手市場は2020年、2021年には終わりを迎えるのでしょうか。今回は就活における売り手市場・買い手市場について説明します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

売り手市場とは

就活の動向の説明となると、よく出てくる「売り手市場」ですが、何を指す言葉なのでしょうか。

以下では就活における売り手・買い手と売り手市場の意味について説明します。買い手市場との違いにも触れるので、売り手市場を正確に理解しておきましょう。

目次

就活における売り手・買い手

就活における売り手は「就活生」、買い手は「企業」です。

覚え方として、売り買いしているものは「労働力」だと考えるとわかりやすいでしょう。就活生は労働者として、自分の労働力を企業に「売り込み」ます。企業は採用活動を通じ、労働力を「買い」ます。

就活生は自分が「売り手」だという意識を頭の隅においておくとよいかもしれません。

売り手市場の意味

売り手市場は「売り手に有利なマーケット状況」を指します。売り手市場は売りたい人よりも買いたい人が多い、つまり「需要が供給を上回っている」状態です。売るのは簡単で、買うのは難しいということです。

就活における「売り手市場」は就職を希望する就活生よりも、採用したい企業数が多い状況を意味します。売り手市場では就活生は内定を取りやすく、また選考を受ける企業の選択肢も豊富になる傾向にあります。

ちなみに、それぞれの読み方は、売り手市場は「うりてしじょう」、買い手市場は「かいてしじょう」です。

売り手市場の英語

売り手市場は英語で「seller’s market」と言います。

しかし、「seller’s market」を就活における「売り手市場」として利用することはありません。実際には以下のような例文で、間接的に「売り手市場」を表現します。

【例】

  • There are so many good jobs on the market.
    (市場にはたくさん仕事がある。= 売り手市場だ。)
  • Now many companies are hiring. It's time to change my job. (現在多くの企業が採用活動をしている。転職のチャンスだ。)

就活生の立場で「売り手市場」と言いたい時には、「on the market」を用いましょう。「on the market」には「自分が何かを売ろうとしている市場において」というニュアンスが含まれます。

買い手市場との違い

就活生にとっては、売り手市場が有利です。売り手市場だと、就活生が企業を選ぶことができます。

一方、買い手市場は供給が需要を上回る状況です。つまり採用したい企業よりも内定が欲しい就活生の方が多いので、企業は就活生を選び抜くようになります。

1990年半ば〜2000年代の日本に訪れた「就職氷河期」は「超買い手市場」でした。一流大学卒でも100社以上受けても正社員の内定がもらえなかったり、試用期間中に解雇される「新卒使い捨て」が頻発したりしました。

一時期、大卒者の就職率が55%程度まで下がることもあったほどで、「超買い手市場」だったと言われています。

売り手市場と買い手市場の覚え方

売り手市場と買い手市場が、いつも覚えられないという人は多いようです。

覚え方は、まずは就活生を「売り手」と覚えることがポイントになります。就活生は自分を「売り込んで採用をされる」ため「売り手」です。

一方で、企業は就活生を買う(採用する)ので、買い手です。

そして、売り手にとって都合が良い状況は「売り手市場」、買い手にとって都合の良い状況が「買い手市場」です。

売り手にとって都合が良い(売り手市場)、とは「選択肢が多く、多くの企業に求められる状況(=企業が人材を欲しがっている)」で、その逆(選択肢が少なく、採用の確立が低い)が買い手市場と言えます。

売り手市場を測る指標

売り手市場と言いますが、一体いつからそうなったのでしょうか。売り手市場を測る上で指標となっているのが、「大手求人倍率」と「内定辞退率」です。

それぞれの言葉の意味を以下で説明します。市場動向を探る時には「大手求人倍率」と「内定辞退率」もチェックするようにしてみてください。

大手求人倍率

「大卒求人倍率」とは、有効求人倍率の対象を大卒者に絞ったものです。有効求人倍率とは求職者1人に対し何件の求人があるかを表したもので、1を超えると求人の方が多い売り手市場、1を下回ると求人の方が少ない買い手市場だと言えます。

以下はリクルートワークス研究所による最新2020年の大卒求人倍率です。まずは全体の過去3年分の推移表を見てみましょう。

3年分のみですが、リーマンショックで求人倍率が低下した2010年以降、右肩上がりを続けていた傾向が始めて0.05ポイントの減少となりました。しかし依然、売り手市場ではあります。

次に企業規模別の大手求人倍率を見てみましょう。

上記の表からわかるように、売り手市場は中小企業において顕著です。一方で大手企業の場合、実際には買い手市場、つまり企業側が優位となっていることがわかります。

このように、企業規模別で大卒求人倍率を確認してみると就活市場の動向を掴みやすくなります。売り手市場なのは、あくまで中小企業に限ったことだと考えられます。

内定辞退率

内定辞退率は、「内定を辞退した就活生の割合」です。売り手市場になるほど就活生は内定を複数もらうことができるので、内定辞退率が上がると考えられます。

リクルートの就職みらい研究所のアンケート調査によると、2020年卒の3月での卒業時点で、内定辞退率は66.9%でした。7割もの学生が内定辞退をしていると考えると、売り手市場であることが実感できます。

売り手市場・買い手市場のマクロ要因

売り手市場・買い手市場は何が要因となっているのでしょうか。売り手市場のマクロ要因・買いて市場のマクロ要因について解説します。

「マクロ要因」とは直接コントロールすることが不可能な、国内外の情勢や金利、自然災害など景気に影響を与える要因のことを意味します。

売り手市場のマクロ要因

現在に渡って数年間売り手市場が続いていると言われていますが、マクロ要因となっているのが2012年2月に始まったアベノミクスによる金融緩和政策だと考えられます。

金融緩和政策によって株価が上がり、日本国内の内需も拡大して失業率が改善されました。簡潔に言うと、「景気がよくなった」ということです。

また、延期となったものの日本にはオリンピックが控えています。インバウンドが増えることが期待でき、仕事が増えると雇用が増えるため、売り手市場につながっていきます。

買い手市場のマクロ要因

経済状況が悪化すると、就活マーケットは買い手市場となります。日本でかつて買い手市場が続いたのは、バブルの崩壊やリーマンショック、東日本大震災など経済的な打撃が大きな要因だと考えられます。

また、消費税の引き揚げも買い手市場を促進します。日本の消費税が10%に引き揚げられましたが、消費税の負担が大きくなると消費が縮小します。つまり、その分景気が悪くなって雇用が減るということです。

今世界を騒がせている新型コロナウイルスも、買い手市場のマクロ要因となる可能性が否定できません。詳しくは、後述の見出しで説明します。

コロナウイルスで売り手市場は終わりを迎えるのか

世界中にものすごい勢いで広がっている新型コロナウイルスですが、この影響によって就活における売り手市場は終わってしまうのでしょうか。

新型コロナウイルスによる企業活動自粛を受け、アパレル業界など2020年4月入社の内定を取り消された就活生もいるようです。

実際、このまま自粛モードが続くと経済状況の悪化は否めません。体力のない中小企業からバタバタと倒産していくことが懸念されています。

現在の段階では断言できないものの、売り手市場が終わる可能性は十分考えられるので、買い手市場の就活状況に備えて準備をしておくことが得策だと言えます。必要以上に恐れることはありませんが、慎重に動くに越したことはありません。

また、航空業界トップ2社が新卒採用中止を発表する、インターンシップが相次いで中止するなど影響は常に注視しておく必要があるでしょう。

就活生の動き方

売り手市場、買い手市場では就活生はどのように動けばよいのでしょうか。

2021年卒以降の就活は、売り手市場・買い手市場のどちらに傾くかまだわからない部分もあります。両方の動き方を押さえておき、柔軟に対応できるようになっておきましょう。

売り手市場での就活生の動き方

売り手市場の場合、企業の選択肢はたくさんあります。しかし、気をつけておきたいのは「売り手市場になるほど人気企業の倍率が上がる」ということです。近年売り手市場が続き、就活生の大手志向が顕著になっています。

「売り手市場だから内定が取りやすい」と考えて大手企業・人気企業ばかり受けるのは非常に危険です。売り手市場だからこそ自己分析や企業研究をしっかり進め、自分に合った会社を見つけるようにしてください。

もちろん、大手企業・人気企業を受けるなということではありません。大手へチャレンジしつつも、手堅く内定を取っていくことが大切です。

買い手市場での就活生の動き方

買い手市場の場合、就活が長期化することもめずらしくありません。就活の長期化を見据え、ペース配分をきっちりと管理することが大切です。手当たり次第に応募すると、後で息切れしてしまいます。

買い手市場ではなかなか内定を取りにくいかもしれませんが、「どこでもいい」と自暴自棄になってはいけません。長期化することを前提に、自分が本当に働きたいと思う業界や企業を重点的に選考を受けていきましょう。

また、息抜きをすることも必要不可欠です。内定が取れないと焦ってしまいますが、しっかり休憩をとって頭をすっきりさせましょう。インターンやイベントの機会なども積極的に活用するようにしてください。

売り手市場で大手を狙う就活生が意識すべきこと

売り手市場だからといって大手にも安易に内定をもらえると思ったら大間違いです。

前述の通り、会社規模によって売り手市場であるかどうかは変わってきます。従業員数5,000人以上の企業では就活生の競争は依然激しく、今後もこの傾向は変わらないはずです。

  • 大手だけに絞らず多様な規模の企業にエントリーする
  • 万全の対策をして選考に臨む

この2つが非常に重要になります。安易な気持ちで大手だけエントリーしてしまい内定が1つもとれないパターンなど容易に想像がつきますので、常にリスクヘッジを意識して進めていきましょう。

まとめ

今回は就活における売り手市場・買い手市場について説明しました。

売り手市場は就活生に有利だと言われています。実際には大手に応募が殺到する傾向にあるので、大手企業ばかり受けていると売り手市場を実感することができないかもしれません。

また、新型コロナウイルスの影響で今後就活は買い手市場に傾いていく可能性も考えられます。念のため、買い手市場になっても大丈夫なように、早くから就活を始めておくことをおすすめします。

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