マッチャーとはOB訪問ができるサービスです。気になる社会人とやりとりができるので、就活に取り入れる学生が増えています。本記事ではマッチャーの情報やプロフィールのポイント、またサービスを利用する上で危ないリスクがあるのかどうか、また社会人側のメリットについても詳しく説明します。OBをなかなか見つけられない方はぜひ参考にしてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
マッチャーとは
まずはマッチャーの基本的な情報を紹介します。
マッチャーは就活生・社会人が「願いをかなえ合う」OB訪問サービスです。今回は就活生の視点でサービスの全体像について説明します。
マッチャーはOB訪問サイト
マッチャーはOB訪問をすることができるサイトです。2020年4月現在、19,247人のOBが登録しています。
登録者は三菱商事やみずほ銀行、電通など大手企業からベンチャー企業、最近就活を終えたばかりの内定者までさまざまです。
地域や業種・職種だけでなく「理系就活」「外資就活」など相談したいことからOBを絞り込んで会いに行くこともできます。OB訪問をしたくても縦のつながりがない、という方はぜひ知っておきたいサービスです。
マッチャーの登録方法
マッチャーの登録方法は以下の通りです。
- 公式ホームページの「無料で簡単登録」「無料で新規登録」をクリック
- メールアドレス・電話番号を入力
- 案内に従って必要事項を入力
登録自体はすぐに完了します。登録後、就活生はプロフィールを充実させる必要があります。どんな仕事に就きたいのか、何をOBに相談したいかなどを詳しく書くようにしてください。
OB側は、学生のプロフィールを見て訪問のオファーを受けるかどうかを決めます。プロフィールから人物像がわかるようにしておきましょう。
運営会社はMatcher株式会社
マッチャーの運営会社はMatcher株式会社です。以下の表はMatcher株式会社の公式HPを参考に作成したものです。
Matcher株式会社のメインサービスが「マッチャー」です。業界研究やOB訪問の方法などの就活情報を発信している「Matcher Ditionary」というWebサイトも運営しています。
マッチャーの特徴
マッチャーには以下の3つの特徴があります。
- 特徴①|自分の出身大学にこだわる必要がない
- 特徴②|ワンクリックでOB訪問を申し込むことができる
- 特徴③|就活生も社会人側のお願いをかなえる
- 特徴④|内定者とも話せる
- 特徴⑤|直接会わずに相談することもできる
それぞれの特徴について、以下で説明します。
特徴①|自分の出身大学にこだわる必要がない
OB訪問は基本的に母校の先輩を訪ねます。OB訪問をしたい時、大学のキャリアセンターで先輩を紹介してもらうのが通常だからです。
一方、マッチャーを利用すれば自分の出身大学にこだわらず、さまざまな社会人に会うことができます。
マッチャーでは出身大学が同じかどうかということは重視されません。出身大学以外の社会人でも、気になる人がいたらどんどん会って話を聞くことが可能です。
特徴②|ワンクリックでOB訪問を申し込むことができる
マッチャーではワンクリックでOB訪問を申し込むことができ、手間がかかりません。堅苦しいメールを打つ必要もないのです。マッチャーでのOB訪問のプロセスでは、まずはじめに社会人が「プラン」を用意します。
プランは自分がどんな相談に乗れるのか、ということを表すものです。「ベンチャー企業の面接の突破の仕方教えます」「商社向けにES添削します」などのタイトルから、就活生として相談したい人・聞きたいプランを選択します。
プランのページにある「このプランに申し込む」をクリックすれば、完了です。あとはOB側が承認すればマッチング成立となり、訪問日程をアレンジするためにメッセージでやりとりを行います。
特徴③|就活生も社会人側のお願いをかなえる
OB訪問は通常、OBが時間を割いて就活生と会います。そのため、就活生としては申し訳なく感じてしまうものです。
マッチャーは「マッチング」を前提としているため、話を聞かせてもらうかわりに就活生が社会人側のお願いをかなえる仕組みになっています。
「就活相談に乗るかわりに、弊社の会社説明も聞いてくれませんか?」など、広報ツールとして利用している社会人が多数いる中で、「おすすめのレストランを教えてくれませんか?」などのユニークなお願いも見られます。
特徴④|内定者とも話せる
マッチャーでは就活を終えたばかりの内定者もOB訪問を受け付ける側として登録することができます。内定者は就活のコツを知っており、かつもっとも世代が近いので実用的なアドバイスをもらうことができるでしょう。
マッチャーって社会人より21卒の方が親切かつ親身になってくださる、、とてもありがたい、、、すき、、
— えのき@22卒 (@shukatsu_uraaka) June 25, 2020
上記のツイートでは、マッチャーを利用して内定者と話したことに充実感を覚えていることがわかります。
内定者は社会人よりも時間にも精神的にも余裕があることが多いので、就活生の悩みをゆっくりと聞いてあげやすいのかもしれません。
マッチャーの評判
では、実際のマッチャーの評判はどうなのでしょうか。利用者の生の声をTwitterでリサーチしました。
よい評判・悪い評判の両方を紹介するので、利用を検討する時に参考にしてください。
よい評判
まずはよい評判から見てみましょう。
ESのオススメは優秀だと感じたメンターさんを見つけること。
僕はマッチャーで見つけました!— しゅーかつ男 (@iJC1MVcQPZeV79H) June 22, 2020
マッチャー素晴らしい
自分の志望先の人すごい承認してくれる!— ak (@ak81806314) June 21, 2020
OB訪問のツールとして役に立っていると感じている人が多数見られました。就活のメンターとなってくれる人を見つけたい人、志望企業が固まっている人にとっては利用意義があるようです。
悪い評判
一方で、悪い評判もあります。
やっとガクチカと自己PR書いてマッチャーで添削してもらって、キャリセンの人に見せたら「う〜ん、、謎」って言われたの昨日から引きずってる😇
— 🍮@22卒 (@puringatabetain) June 19, 2020
マッチャーというアプリを使って学生からのOB訪問受け付けてますが、就活の結果の報告もほとんどしてくれないし、本当にギブの精神だけでやってます。
結果トレースするわけにもいかないですし笑
— でぃーん/銀行員 (@bankerdeen) June 22, 2020
マッチャーはOBの質を保証してくれません。そのため、せっかく会ってアドバイスをもらったのに、上記のように見当違いの結果になってしまうということも避けられないのが事実です。
また、ボランティアとして登録している社会人にも不満があるようです。このツイートからもわかるように、マッチャーでお世話になった人には最低限就活の報告をするようにしましょう。
マッチャーのメリット・デメリット
他の就活サービスと同様に、マッチャーにもメリット・デメリットの両方があります。
以下ではマッチャーのメリット・デメリットの両方を紹介します。メリット・デメリットをそれぞれ把握した上で、マッチャーを利用するかどうか判断するようにしてください。
マッチャーのメリット
マッチャーのメリットは以下の2つです。
- メリット①|希望条件からOBを絞り込める
- メリット②|OBの評価を見ることができる
それぞれのメリットについて以下で説明します。メリットを理解すれば、実際に利用する時によりうまくサービスを活用できるでしょう。
メリット①|希望条件からOBを絞り込める
自分でOB訪問をする時には、あまり希望を細かく述べることはできません。希望業種や職種によって訪問できるOBを紹介してもらうことが精一杯でしょう。
マッチャーではさまざまな条件でOBを絞り込むことができます。例えば「ベンチャーと大手の違い」との条件もあります。ベンチャーと大手で迷っているなら、その両方を経験をしたOBを選び、訪問することもできます。
メリット②|OBの評価を見ることができる
マッチャーではOBのプランに申し込む際に、OBの評価を見ることができます。実際に訪問をした学生がOBの評価をする仕様となっており、総合評価(5点満点)と評価数、評価内容が表示されます。
総合評価が高く、また評価数が多いOBはその分就活生からの支持が厚いと考えられます。評価が高いOBを訪問することで、実りのある話を聞ける可能性が高くなります。
マッチャーのデメリット
マッチャーにはデメリットもあります。
- デメリット①|ベンチャー企業の広報・宣伝が多い
- デメリット②|「イエローカード」で利用停止も
2つのデメリットについて以下で説明します。メリットがデメリットを上回ると感じた場合は、ぜひ登録してみてください。
デメリット①|ベンチャー企業の広報が多い
マッチャーは「大手企業出身者が多数」と謳っているものの、実際にはベンチャー企業の採用担当者が広報を目的に登録しているケースが多数見られます。そのため、志望企業在籍のOBは意外と見つからない可能性もあります。
また、就職相談に行ったのに「自社の宣伝ばかり聞かされて終わった」ということも起こりえます。ベンチャー企業は就活生との接点を持とうと必死だということも、頭の片隅に入れておきましょう。
デメリット②|「イエローカード」で利用停止も
「就活生が無断でアポをドタキャンする」などの苦情が出たため、マッチャーは現在「イエローカード」制度を導入しています。
不適切な行為が会った時にイエローカードを相手に出すことができ、一定期間でイエローカードが2枚になるとアカウントが停止されます。そのため、失礼がないよう気をつけなければなりません。
また、イエローカードは就活生が社会人に対して出すこともできます。
社会人側のメリット
上記で述べたように、マッチャーは「学生も社会人側のお願いを叶える、学生と社会人が対等な立場のマッチングプラットフォーム」という方針を掲げています。
社会人側のメリットは、この「学生にお願いを聞いてもらえる」という点です。大学生・就活生にターゲットを絞って行動を起こしたい時にはマッチャーのこの特性を生かすことができます。
たとえば、以下のような例が考えられます。
- 就活の悩み相談に乗るので、会社説明を聞いてもらいたい(採用活動の一環)
- OB訪問を受け付けるので学生向けサービスの感想を教えてほしい(モニター活動)
- ESを添削するのでアンケートに答えてほしい(マーケティング調査)
大学生に何かを協力してもらいたい、という時にはマッチャーを活用してみるのも方法の1つです。
また、「学生の就活を助けたい」という気持ちから登録している社会人もたくさんいます。学生からフレッシュなエネルギーを得たいという人、人の役に立ちたいという人などもいるので、自分の目的に合わせて利用を検討してみてください。
マッチャーに向いている人・向いていない人の特徴
マッチャーにはどんな人が向いていて、どんな人は向いていないのでしょうか。
以下でマッチャーに向いている人・向いていない人の特徴を紹介するので、自分はどちらにあてはまるかを考えてみてください。
マッチャーに向いている人の特徴
マッチャーに向いている人の特徴として以下が挙げられます。
- 業種・企業にかかわらずいろいろな人の話が聞いてみたい人
- 共通点のない人とも親しく話せる人
- 基本的なマナーを押さえている人
就活を自分で進めながらも、OBや内定者の意見も取り入れたい、という人にはマッチャーが向いているでしょう。マッチャーを利用することでさまざまな価値観を取り入れることができます。
マッチャーに向いていない人の特徴
マッチャーに向いていない人の特徴として以下が挙げられます。
- 行きたい企業のOBのみ訪ねたい人
- ESや受け答えなど就活対策を自己流で進めたい人
- いろいろアドバイスを受けると迷ってしまう人
大手・人気企業のOBのみ訪ねたい、という人は自分の志望する企業に在籍しているOBをマッチャーで見つけられるとは限りません。合同説明会などでその企業を狙いうちする方がよいでしょう。
また、マッチャーは基本的に就活のアドバイスをもらう場です。自分で就活を進めることができる人や、アドバイスを受けると迷ってしまう人はマッチャーが必要ないかもしれません。
マッチャーの活用方法
マッチャーの活用方法として、以下の2つが挙げられます。
と言っても下記の活用方法にとらわれる必要はないので、自分に合った方法でぜひマッチャーを活用するようにしてください。
活用方法①|内定者から回答のコツを聞く
マッチャーは内定者も登録しています。直近で就活を終えた内定者の話は非常に実践的で役に立ちます。内定者は面接を繰り返す中で意地悪な問題の答え方や面接官の意図の見抜き方を身につけているからです。
ES作成の段階で書きにくいものや、自己PRの話し方で迷うことがあれば、ぜひ内定者の目線からアドバイスをもらってみてください。彼らは社会人経験はないものの、最先端の就活のプロフェッショナルだと言えます。
活用方法②|OBから社風・労働環境を聞く
気になる企業で働いているOBが見つかったら、仕事内容だけでなく、社風や労働環境など働き方の実態について尋ねてみましょう。説明会ではわからない、企業の実情を把握することが就活では大切です。
社風や労働環境を聞いておくことで、自分と企業のミスマッチを未然に防ぐことができます。また、堅実な社風なのか、にぎやかな社風なのかを把握した上で面接での自己PRを工夫すると、「うちに合う」と思ってもらえるでしょう。
マッチャーを使う際のポイント
マッチャーはOB訪問のためのサービスです。忙しい社会人が時間を割いてくれているため、失礼がないようにしなければなりません。
以下ではマッチャーを利用する際には押さえておきたい、OB訪問時のポイントについて説明します。
ポイント①|日程・時間は必ず守る
OB訪問のアポイントメントを取ったら、日程と時間は必ず守るようにしてください。約束の時間に間に合わない場合や、日程に都合がつかなくなった場合にはすぐに連絡を入れましょう。
OB訪問はほぼボランティアのようなものだと言えます。「相手は忙しい仕事の合間をぬって時間を作ってくれている」ということを忘れてはいけません。
ポイント②|ドタキャン・無断キャンセルは言語道断
当日のドタキャン、あるいは無断キャンセルは言語道断です。絶対にしてはいけません。相手にとても失礼ですし、自分のアカウントも停止になってしまうかもしれません。
また、基本的に相手は自分の出身大学を見ることができます。相手があなたの出身大学にクレームを入れることや、最悪の場合その企業は同じ出身大学の学生を採用しない方針を定めることさえ考えられます。
ポイント③|訪問時間は長くなりすぎないように
OB訪問では「あれも聞きたい」「これも聞きたい」となってついつい話に聞き入ってしまいがちです。ですが、訪問時間は長くなりすぎないように意識しておきましょう。
特に勤務時間中の休憩時間を利用してOB訪問をする時には、OB訪問が長引いてしまうとその分社会人は残業しなくてはなりません。社会人側の負担も考え、長くなりそうな場合は後日メッセージで聞くようにしてください。
マッチャーは危ないのか
マッチャーは危ない、と噂されることもあります。中にはマッチャーを利用してネットワークビジネスの勧誘をする人がいたと報告が上がっています。
マッチャーは原則実名での登録です。かつ「イエローカード」制度を利用して問題行為があった場合には運営に通報することもできます。そのため、実際のところ必要以上に怖がる必要はありません。
ただし、自衛することは大切です。「夜間の訪問は避ける」「人目のある場所で会う」などしてトラブルに巻き込まれないよう注意しましょう。OBという立場を利用されないように気を付けることが必要です。
まとめ
今回はマッチャーについて解説しました。
マッチャーはOB訪問をするためのマッチングサービスです。「学生側も社会人側のお願いをかなえる」という点がユニークで、すでに19,000人以上の社会人が登録しています。
マッチャーにはメリット・デメリットの両方があります。その両方と活用方法を把握しておきましょう。マッチャーを利用してOB訪問をする際には、くれぐれも相手に失礼のないよう意識することが大切です。