職場で当たり前に使っている「お先に失礼します」の言葉の意味をきちんと理解していますか。もしかすると間違った使い方によって恥ずかしい思いをしているかもしれません。この記事では「お先に失礼します」の意味と正しい使い方を説明すると共に、便利な言い換え表現や英語や中国語での使い方を合わせて紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
「お先に失礼します」とは
何気なく利用している「お先に失礼します」には深い意味が込められており、それは日本のみならず英語や中国語での表現も同じです。
ここでは「お先に失礼します」に込められた意味を紹介します。
「お先に失礼します」は退社の際の挨拶
職場で定時を過ぎた頃に耳にする「お先に失礼します」は退社をする際に使う挨拶で挨拶をするタイミングは先輩や同僚よりも先に職場から退出する時です。
企業では一般的に使われている言葉で「お先に失礼します」の「お先に」は人より先にを意味し、「失礼します」は礼儀を欠いてしまうを意味を表しています。
これらの2つを繋げると「皆さんより先に帰ってしまう礼儀を欠いた行動を許してください」という意味になります。
自分が他より先に帰ってしまうことを詫びる意味合いも含んでいます。
「お先に失礼します」の英語表現
以下が「お先に失礼します」を英語表現した場合の例です。
- I am done for the day See you tomorrow
この英語表現は「私は今日の仕事が終わったよ、また明日ね」と自分のその日の仕事が終わったことを伝えています。
- Please excuse me for leaving before you.
この表現は「あなたより先に帰ることを許してください」と最も日本の「お先に失礼します」に近い意味合いを持つ単語で構成されています。
- See you Tomorrow.
アメリカでは単純に「See you Tomorrow(また明日会いましょう)」と挨拶することが「お先に失礼します」と同じ意味合いの挨拶の習慣として使われています。
- Don't work too hard.
一部では自分が先に帰ることを詫びるのではなく、「自分は先に帰るけど無理しないでね」と相手を気遣うことで礼儀を表した英語表現もあります。
「お先に失礼します」の中国語表現
以下が「お先に失礼します」を中国語表現した場合の例です。
- 我先走了
漢字を直訳すると「私は先に走ります」と自分が周りより先に行くことを伝えることで「お先に失礼します」と同じ意味合いを表現しています。
- 我失陪了
中国語では相手にわびる時に「失賠」という表現を使い、自分が先に帰る礼儀を欠く行為を詫びることで「お先に失礼します」と同じ意味を伝えています。
- 我先告辞了
目上の人に対して、「いとま」を告げるという意味で「告辞」を使った中国語表現です。丁寧な中国語表現で相手に対して尊敬の意を示す場合に使うので、日本で例えると上司より先に帰る時に使うイメージです。
お先に失礼しますの使用例文
以下の5つが「お先に失礼します」の利用例です。
- 今日の業務が終了しましたので、お先に失礼します。
- 用事がございますので今日はお先に失礼します。
- 申し訳ございません、本日はこの場でお先に失礼します。
- お先に申し訳ありません、失礼します。
- お先に失礼させていただいてもよろしいでしょうか。
5つの文章に共通するのが、相手にお詫びの気持ちを伝えていることです。
自分が周りよりも先に帰ることに対する礼儀を欠いた行動へのお詫びを伝えることが大切です。時にはなぜ先に帰るのかの理由を文章に組み込み、相手に伝えることも必要でしょう。
「お先に失礼します」に関する疑問
アルバイト先や職場で周りが使っているから何気なく「お先に失礼します」を使っているかもしれませんが、使うべきでない状況も存在します。
ここでは「お先に失礼します」の言葉に関する疑問を1つ1つ解消していきます。
目上の人に使っても良いのか
「お先に失礼します」は目上の人に使っても問題はありません。目上の人以外でも同僚に対して使っても大丈夫です。
そのため、アルバイト先であろうと職場であろうと「お先に失礼します」を使って相手に悪い印象を与えることはないので、安心して使うことができます。
しかし、前提としてその日に自分に課された仕事が終わっていることが条件です。やるべき仕事が済んでないのに「お先に失礼します」を使うと、周りは仕事が終わっていないのに帰ったと思い、あなたの信頼が損なわれます。
自分の都合で早退する場合に使っていいのか
自己都合で早退をする場合に「お先に失礼します」を使うのは問題があります。
自己都合で早退をする場合は早退する理由を周りの人や上司に伝える必要があり、「お先に失礼します」では理由が伝わらず、周囲に不信感を与えてしまいます。
自己都合で早退する場合は「早退させていただきます」を使うのが適しており、できればなぜ早退するのかを理由を先頭に持ってくるのが理想です。
下記が理由を先頭にした場合の表現です。
- 子供が熱を出し、幼稚園に迎えに行く必要があるので早退をさせていただきます
- 体調が悪いので本日は早退をさせていただきます
「お疲れ様です・お疲れ様でした」との違い・使い分け方がわからない
「お先に失礼します」は、目上の人への「お疲れ様でした」の意味でも使います。
- お先に失礼します:目上の人よりも先に退社する場合・目上の人を残して部屋を出る場合
- お疲れ様でした:同僚や部下よりも先に退社する場合・先に退社する同僚や部下を見送る場合
- お疲れ様でございました:目上の人の退社を見送る場合・外出から戻った目上の人を迎える場合
- お疲れ様です:同僚や部下への普段の挨拶(例:社内や社外で同僚や部下に会った場面での挨拶)
- お疲れ様でございます:社内の目上の人への普段の挨拶(「お疲れ様です」でも可)
少しややこしく感じるかもしれませんが、「目上の人より先に帰るときに”お疲れ様でした”は使わない」とだけ覚えておけば、おおよそ問題はないはずです。
メールの最後の締めに「お先に失礼します」は使って良いのか
たとえば、上司が外出中もしくは自分が外出先から直帰する状況で、上司へメールで退社を報告する場面があります。このメールの最後に「お先に失礼します」を使って良いのか迷う人は多いようです。
結論は、特に問題はありません。しかし、それは上司がまだ確実に仕事をしている状況のみです。
もしかしたらもう退社しているかもしれない、という時間帯や状況であれば「報告は以上です。では失礼いたします」などの方が良いでしょう。
「お先に失礼します」の言い換え表現
お先にさせていただいてもよろしいでしょうか
社内で上司が仕事をしている状況で自分が上司に先立って帰る場合に利用します。
別件があるため、お先に失礼させていただきます
顧客との打ち合わせ後に食事の誘いを受けた際に別件のアポイントを理由にお断りする際に利用します。
お先に失礼してもよろしいでしょうか
顧客との打ち合わせが長引いた際に打ち合わせの場から中座をする際に利用します。
私はこの辺で失礼いたします
取引先との食事後に2次会のお誘いを受けた際に1次会で帰る場合に利用します。
【ビジネスマナー】間違えやすい敬語表現5選
参考になりました
「参考にする」というのは自分の考えを決めるための足しにするという意味で、相手の意見を自分の考えに足しに使っているように聞こえてしまいます。
「勉強になりました」を使うのが適切です。
お体をご自愛ください
季節の変わり目などに利用する言葉ですが、「ご自愛」には「体を大事にする」という意味が含まれているため「お体を」の部分が重複しています。
正しくは「ご自愛くださいませ」です。
ご一緒します
飲み会などで上司に誘われた時に使ってしまう「ご一緒します」は誤りです。「ご一緒」は対等な関係の人に使う言葉であり、目上の人には決して使うべきではない言葉です。
正しくは「お供させていただきます」です。
お座りください
新入社員が会議室に訪問者を案内した際に誤って使う「お座りください」は動物に対して使う「お座り」を連想してしまうので、ビジネスの場では控えるべきです。
正しくは「こちらにお掛けください」です。
わが社
展示会などで使ってしまう「わが社」という言葉は目上の人が目下の人に使う表現で敬語の要素が含まれていないため使うべきではありません。
正しくは「弊社」もしくは「当社」です。
まとめ
この記事では職場などでよく使われる「お先に失礼します」の意味と正しい使い方を中心に紹介してきました。
言葉には必ず意味があり、意味を理解しないと恥ずかしい思いをするので、自分が普段使っている言葉が正しいかのチェックしてみてください。
言葉選びを変えるだけで相手からの印象を大きく変えることができるので是非、挑戦してください。