「プレッシャー世代」という言葉を聞いたことはありますか。「◯◯世代」という時にゆとり世代、さとり世代と比較されることもあるプレッシャー世代は、実は優秀な世代だと言われています。今回はあまり知られていないプレッシャー世代について、その特徴と優秀と言われる理由について紹介します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
プレッシャー世代を知らない人は多い
「プレッシャー世代」という言葉を聞いたことはありますか。「氷河期世代」「ゆとり世代」「さとり世代」という言葉は一般的であるものの、プレッシャー世代については認知度が高くありません。
今回はあまり知られていないプレッシャー世代について解説していきます。
てかプレッシャー世代って知らない人多そうだな
— いちごmilk@ゲス道教祖 (@mizki_nuts) February 17, 2020
上記のツイートでは、「プレッシャー世代」という言葉が世間に浸透していないのでは、と呟いています。実際に「プレッシャー世代」と聞く機会は少なく、ニュースや新聞でもあまり見かけません。
ですが、基礎的な教養として「プレッシャー世代」について知っておいて損はありません。自分の世代との差を把握することで、社会人になった時にプレッシャー世代との接し方を考えることができます。
1982〜1987年生まれのプレッシャー世代の特徴
プレッシャー世代とは、1982〜1987年に生まれた世代のことをさします。2020年現在33歳から38歳までの人で、競泳選手の北島康介選手もプレッシャー世代出身です。
「プレッシャー世代」と呼ばれる理由は、その時代背景にあります。プレッシャー世代が生まれ育った時代背景と、名称の由来について以下で説明します。
プレッシャー世代の時代背景
1982年〜1987年に生まれたのがプレッシャー世代です。当時はバブルがはじけ、日本経済が戦後最悪と言われるまで低迷した時期でした。
大企業が倒産したりリストラされる労働者が増え、どんよりとした不安な空気が社会を覆っていました。未来への希望が社会から消えていた時期だとも言えます。
大不況だけに尽きず、阪神大震災などの自然災害や世界同時多発テロなどの事件が起こったり、コンピューターが一般にも普及していったりと大きな時代の変化にも巻き込まれた世代です。
プレッシャー世代の由来
前述したように、プレッシャー世代が生まれ育った時代は決して平穏ではありません。そんな時代からのプレッシャーに耐え、打ち勝った世代として「プレッシャー世代」と呼ばれるようになりました。
名前の通り、プレッシャー世代には忍耐力があり、時代への適応力もあると言われています。プレッシャー世代の特徴について、詳しくは後述します。
プレッシャー世代は「氷河期世代」と「ゆとり世代」の間に挟まれた世代
プレッシャー世代は「氷河期世代」と「ゆとり世代」に挟まれています。
氷河期世代、ゆとり世代にはどんな特徴があるのでしょうか。プレッシャー世代を挟む2つの年代について以下で説明します。
氷河期世代とは
氷河期世代とは、いわゆる「就職氷河期」に就職のタイミングが重なってしまった世代をさします。1970年〜1984年の間に生まれ、1993年〜2004年にかけて大学を卒業し、就職した世代です。
「就職氷河期」と言われるだけあり、氷河期世代の多くの学生が就活に苦労しました。
氷河期世代の時代背景
氷河期世代が生まれた頃日本はバブル経済の真っ最中でした。
その後バブルが崩壊し、氷河期世代が就活を始める頃にはほとんどの企業が新卒採用の規模を縮小していました。バブルで人件費が高騰したものの、バブル崩壊後の不景気では十分な人件費を確保できなかったからです。
その後も消費税引き上げや東アジア通貨危機などもあって経済が低迷し、求人数がさらに少なくなりました。
新卒に即戦力性を求める企業が増え、役に立たなければすぐに解雇する「新卒切り」まで行われていました。
氷河期世代の特徴
氷河期世代の特徴には以下が挙げられます。
- 有名大卒でもフリーターをしている
- 独身もしくは晩婚
- ものごとへの意欲が低い
- 多くを望まない
氷河期世代は就職で非常に辛い思いをしてきました。優秀な学生であっても就職できないことがめずらしくなく、また就職しても企業が倒産することもありました。
転職したくても実績がないのでできません。そのため、現状を諦めて一人を好むようになったり、ものごとへの意欲を失ってしまっている傾向にあります。
結果として他人や世間に対して多くを望まない人が多いと言えます。
ゆとり世代とは
ゆとり世代とは「ゆとり教育」を受けた世代をさします。1987年〜2004年生まれがゆとり世代としてくくられています。
ゆとり教育の弊害として個性の喪失や学力の低下などが報じられています。ゆとり世代とは一体どのような世代なのでしょうか。
ゆとり世代の時代背景
ゆとり世代はゆとり教育の中で育ちました。それまで知識偏重の詰め込み教育であったことに対して異議が唱えられ、ゆとりをもって知識よりも思考力を重視する教育カリキュラムが導入された世代です。
詰め込み教育によって落ちこぼれとよばれる生徒が増え、いじめや自殺、不登校などの問題が顕在化してきたことも背景にありました。
ゆとり世代の特徴
ゆとり世代の特徴は以下の通りです。
- 失敗することを避ける
- 打たれ弱い
- 合理主義的
- 人に心をすぐ開かない
上記の特徴のようにゆとり世代はネガティブな意味合いで使われることがよくあります。何かミスをすると、「これだからゆとりは」と世代のせいにされることもめずらしくありません。
一方で、幼い頃から携帯電話やパソコンに触れてきているので、デジタルに強いことも特徴として挙げられます。そのため、IT業界ではゆとり世代が多数活躍し、また彼らに合った環境が多いようです。
しらけ世代・バブル世代
「◯◯世代」という時に「しらけ世代」「バブル世代」が話題にあがることもあります。しらけ世代・バブル世代はプレッシャー世代やゆとり世代と年齢差があるので、接する時に困惑するかもしれません。
<しらけ世代>
- 1950年~1964年生まれ
- 激しい学生運動が落ち着いた頃の政治に無関心な世代
- ものごとにあまり興味がない
- インドアな趣味を好む
<バブル世代>
- 1965年〜1969年生まれ
- 就活市場が「超売り手市場」で大企業が大量に新卒採用をしていた頃の世代
- 年功序列を好む
- 金遣いが派手でステータスを大切にする
プレッシャー世代やゆとり世代、さとり世代からすると時代背景や世代間の感覚の違いが大きいのも事実です。社会では世代が違う人ともうまくやっていかなければならないので、世代の特徴を把握しておくようにしてください。
有能・優秀?プレッシャー世代の特徴5選
プレッシャー世代の特徴として以下の5つが挙げられます。
- 特徴①|現実的にものごとを考える
- 特徴②|現状に満足できる
- 特徴③|前向きな考え方をする
- 特徴④|打たれ強い
- 特徴⑤|倹約傾向
プレッシャー世代が「優秀」「有能」と言われるのは、上記の特徴によると考えられます。以下でプレッシャー世代の特徴について解説します。
特徴①|現実的にものごとを考える
プレッシャー世代は現実的にものごとを考えます。バブル崩壊後の経済低迷期を経験しているため、バブルの時の日本人のように浮かれたり、身の丈に合わない夢を追いかけたりはしません。
現実的にものごとを考え、冷静に対処します。うまい話で釣られるようなこともありません。地に足がついているので有能だと思われることがよくあります。
特徴②|現状を受け入れる
プレッシャー世代は現状に文句を言わず、受け入れて対処しようとする傾向にあります。
プレッシャー世代が生まれ育った時代は決して平穏ではなかったものの、文句を言ったところで変えられる状況でもありませんでした。そのため、現状を受け入れる考え方が身についています。
特徴③|前向きな考え方をする
プレッシャー世代は前向きな考え方をします。
プレッシャー世代の育った時代は経済が低迷しており、さまざまな重圧がかかっていました。その重圧に潰されないため、前向きな考えと人との協力で耐え切った経験から、ネガティブになることがありません。
特徴④|打たれ強い
プレッシャー世代は打たれ強く、その特徴から社会でも高く評価されています。
時代が大きく変化する中で育ち、社会不安や天災なども経験してきたため、少しのことではへこたれません。
途中で投げ出したり、諦めたりしない芯の強さを持っている人がプレッシャー世代には多いようです。それが、優秀と言われる由縁でしょう。
特徴⑤|倹約傾向
プレッシャー世代は無駄使いをよしとせず、倹約する傾向にあります。
バブルがはじけた経済を目の当たりにし、不景気の中で育ったからです。身の丈に合わない遊び方を避け、貯蓄に回すことをよしとしている人が多いと言えます。
その堅実さがプレッシャー世代の有能さでもあります。
プレッシャー世代はゆとり世代よりも優秀と言われている
プレッシャー世代が注目を浴びている背景として、特に「ゆとり世代よりも優秀だ」と言われ始めていることが挙げられます。その理由として以下の3つが挙げられます。
- 理由①|プレッシャーや逆境に強いから
- 理由②|人とのつながりを大切に考えるから
- 理由③|臨機応変に対応できる柔軟性があるから
それぞれの理由について、以下で説明します。
理由①|プレッシャーや逆境に強いから
ゆとり世代は打たれ弱いと言われており、「ゆとり世代の新卒社員のミスを叱ったら、次の日から来なくなった」などのエピソードをよく耳にすることがあります。
一方で、プレッシャー世代はバブル崩壊後の日本で生きてきたことにより、プレッシャーや逆境を耐え抜く力を身につけています。
プレッシャー世代は仕事でも胆力を発揮するため、諦めが早いゆとり世代よりも優秀だと言えるでしょう。
理由②|人とのつながりを大切に考えるから
プレッシャー世代はドライなゆとり世代に比べ、人とのつながりを大切に考える傾向にあります。
ゆとり世代よりも人当たりのよい人がプレッシャー世代には多いため、プレッシャー世代に好感を持つ人もたくさんいます。
ゆとり世代は幼い頃からゲーム機で遊んできた人が多く、異なる世代とのコミュニケーションが苦手だと言われています。一方、プレッシャー世代は厳しい時代の中で周りと協力してものごとに対処してきました。
そのため、人とのつながりが大切だと考える人がプレッシャー世代には多い傾向にあります。
理由③|臨機応変に対応できる柔軟性があるから
ゆとり世代が受けたゆとり教育は、結果として学力の低下を招きました。そして携帯電話やインターネットに慣れ親しんだ結果、思考力や表現力の低下にもつながったとも言われています。
一方プレッシャー世代は空気を読む力があります。社会からのプレッシャーや時代の変化に対応してきたため、臨機応変さや柔軟性が身についたからです。
そのため、プレッシャー世代は仕事でも主体的に動ける人や適切にアシストをできる人が多く、自分からアクションを起こすことを苦手とするゆとり世代よりも優秀だと言われています。
まとめ
今回はプレッシャー世代について解説しました。
プレッシャー世代は氷河期世代とゆとり世代に挟まれた世代で、経済が低迷していた時代のプレッシャーの中で育ってきました。そのため、打たれ強く忍耐力があり、社会でも高く評価されています。
プレッシャー世代の特徴を知ることで、プレッシャー世代出身の人との接し方を考えることができます。プレッシャー世代は人とのつながりを大切にするので、積極的にかかわりを持ってみてはいかがでしょうか。