就職や転職にあると使える資格に「秘書検定2級」があります。秘書検定は秘書として働く以外にも貴重なメリットをもたらす資格です。今回は「秘書検定2級とその難易度」について解説します。秘書検定2級はどれくらいの難易度か、履歴書には書けるのか、合格点はどれくらいか、など検定を受けたい人の疑問に答えます。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
秘書検定の基本情報
「秘書検定」は公益財団法人実務技能検定協会が運営・実施する検定試験です。公益財団法人実務技能検定協会では「秘書検定の目的は人柄の育成」と位置付けています。
以下では秘書検定の受験資格や試験形式などについて解説します。
受験資格はない
まず、秘書検定に受験資格はありません。年齢や学歴を問わず、誰でも受験できます。受験者の4割は大学生で、次いで2割を高校生が占めています。
社会人の受験者も1.5割と比較的多く、秘書検定を就職や仕事に役立てる人が多いようです。
試験形式は筆記試験
秘書検定の一次試験は筆記試験です。筆記試験は「理論」「実技」の2つに区分されます。二次試験の面接試験が実施されるのは準1級と1級のみです。
以下では秘書検定の筆記試験「理論」と「実技区分」について解説します。
理論
「理論」の試験は「必要とされる資質」「職務知識」「一般知識」の3点について出題されます。
【必要とされる資質】
- 一般的な秘書的業務を処理する能力がある
- 判断力・記憶力・表現力・行動力がある…など
【職務知識】
- 秘書的な仕事の機能を知っている
- 上司の機能と秘書的な仕事の機能の関連を知っている…など
【一般知識】
- 社会常識を備え、時事問題について知識がある
- 経営に関する一般的な知識がある…など
「理論」では基本的な社会人マナーが問われます。身だしなみや資質はもちろんですが、注目すべきは「一般知識」の部分です。新聞を読む習慣を付けるなど、事前準備が必要になるかもしれません。
実技
「実技」では「マナー・接遇」「技能」の2点について出題されます。
【マナー・接遇】
- 人間関係について一般的な知識がある
- ビジネスマナー・一般的なマナーを心得ている…など
【技能】
- 社内文書が作成できる
- 折れ線・棒グラフを書くことができる…など
全体的にあまり高いレベルは求められていないようです。ただし、グラフやファイルの作成など事前に練習しておかないとできない問題もある点に注意しましょう。
秘書検定の日程
秘書検定は年に2回(すべての級)、もしくは3回(2級・3級のみ)行われます。2020年の試験日程は以下の通りです。
- 2020年6月14日(日):受付期間 2020年4月8日~5月13日
- 2020年11月15日(日):受付期間 2020年9月2日~10月14日
- 2021年2月7日(日):受付期間 2020年12月7日~2021年1月12日(2級・3級のみ)
秘書検定の願書受付期間は1ヶ月強です。あまり長い期間とは言えませんので、受験する場合は受付期間を逃さないように注意しましょう。
秘書検定の合格基準
秘書検定は「理論」「実技」ともに、全問の60%以上が合格ラインです。「理論」でも「実技」でもそれぞれ60%以上を取れば合格となります。解答はすべてマークシートです。
準1級以上の試験では二次試験の面接も合否対象です。一次試験に合格した人のみ、二次の面接を受けることになります。
秘書検定2級とは
3級は「秘書検定の入門」のようなものです。履歴書に書いて説得力が出始めるのは2級からと考えておきましょう。
以下では秘書検定2級について解説します。
秘書検定2級の程度
秘書検定2級の程度は、社会人であればそれなりに知っている内容ばかりのように思えます。
しかし、3級の試験内容にはある「初歩的な」という言葉は見当たりません。代わりに2級では「一般的な」という言葉が目立ちます。次の準1級では「適切な」という表現が使われています。
つまり、2級では「社会一般的な知識と技術が求められている」ということです。
秘書検定2級の試験内容については公式ページで詳しく確認できます。
秘書検定2級の合格率
2019年に行われた秘書検定2級の合格率は48.9%でした。ちなみに3級は52.5%、準1級は44.1%、1級は25.3%です。
級のランクに比例して合格率が推移していることから、突飛な設問などはなく、対策を立てておけば無理なく合格できる内容だと想像出来ます。
秘書検定2級を取得するメリット
秘書検定2級を取得する主なメリットは以下2つです。
①社会人としての一般常識が身につく
1つ目は「社会人としての一般知識が身につく」というメリットです。通常一般知識は社会生活を送る中で、長い時間をかけ少しずつ蓄積されていきます。
しかし、秘書検定2級の試験勉強をして取得すれば、効率良く短期間で一般常識を身につけられます。
②履歴書に書ける
2つ目は「履歴書に書ける」というメリットです。これは就職や転職をしたい人には大変魅力的なメリットでしょう。
秘書検定は秘書として雇用される場面だけでなく、秘書以外の仕事でも大変役立ちます。
秘書検定は一般知識を持った人柄を表す資格です。そのため秘書検定2級以上を保有していれば、企業側は安心して雇用できます。
秘書検定2級の難易度は高くない
秘書検定2級の難易度は高くはありません。以下はある年の一般知識問題です。
問:以下の中から略語として適当でないものを選びなさい。
- ①都銀 = 都市銀行
- ②時短 = 時間短縮
- ③定昇 = 定期昇給
- ④約手 = 約束手形
- ⑤国保 = 国民年金保険
正解は⑤です。国保の略語は「国民健康保険」です。このように一般的な知識があれば簡単に解けるレベルの問題が出題されます。
秘書検定2級合格に必要な勉強時間
秘書検定2級に合格するには50時間~60時間の勉強が必要と言われています。少し長く感じるかもしれませんが、1日1時間で2ヶ月、1日2時間なら1ヶ月で十分です。
学校の勉強や仕事のスキマ時間、休日などを利用すれば無理なく試験に必要な知識を修得できます。
秘書検定2級は独学で勉強できるのか
秘書検定2級は、独学でも十分合格できる試験です。準1級以上になると面接対策が必要なので、講座を利用する人もいます。
しかし、2級は暗記に近い内容になるため独学で勉強している人が多いようです。知らない言葉の意味なども、辞書やネットを使って調べるとすぐに解決します。
秘書検定2級の勉強方法
秘書検定2級の勉強方法は、主に以下2つです。
参考書を解く
王道は「参考書の問題を解く」という勉強方法でしょう。秘書検定2級に向けた参考書には、試験に必要な用語解説や、多くの過去問が集約されています。
過去問を解きながら、自分が苦手とする分野を見極め、何度も繰り返し問題を解くというやり方がおすすめです。
web講座を受講する
ひとりでの勉強に不安を感じるのであれば、「資格取得校のWeb講座を受講する」という方法もあります。
「資格の大原」では合格のポイントを押さえたWeb動画での学習や、講師の添削、直前模試などさまざまなフォローを受けられます。
受講料も他の資格に比べると比較的安く設定されているのもうれしいポイントです。
秘書検定2級にオススメの参考書
以下では、秘書検定2級におすすめの参考書を2冊ご紹介します。
①出る順問題集 秘書検定2級に面白いほど受かる本-佐藤 一明
発売から15年以上ベストセラーとして人気を博した参考書が、オールフルカラーとなりさらに勉強しやすくなっています。
かわいいイラストも多く、勉強が苦手な人でも楽しく学べる工夫がいっぱいです。また、中身は項目別にまとめられているので、苦手項目を何度も繰り返したいときにも便利です。
②秘書検定実問題集2級2019年度版-実務技能検定協会
①の本だけでは不安、または問題を徹底的に解いていきたいという方にはこの問題集がおすすめです。秘書検定を実施している実務技能検定協会が編集しているので安心感があります。
合格者の中にはこの問題集だけで合格したという人も多いようです。どの本を買ったら良いかわからない、という人は試してみましょう。
まとめ
今回は「秘書検定2級の難易度」について解説しました。就活で「自分はきちんとした一般的知識のある人間です」とはなかなか言えません。しかし秘書検定を持っていれば、こちらが何も言わなくても「きちんとした人なんだろうな」と好意的に見てもらえるでしょう。
秘書検定2級は、毎日の時間で少しずつ勉強すれば合格できる資格です。ぜひ取得しておいてください。