働き方改革が進んでいるからといって、忙しすぎる仕事の状況は変わらないと考えている人も多いことでしょう。仕事が忙しすぎると恋愛や結婚生活に悪影響が及んだり、ミスやトラブルを誘発する可能性があります。そこで今回は仕事が忙しすぎる原因とその影響、対処法について解説します。

仕事が忙しすぎると感じている人は多い

Twitterのコメントを見ていると、仕事が忙しすぎると感じている人は案外多いことに気づきます。本当に忙しすぎて、それに気がつけない人もいるのかもしれません。

圧倒的に足りないモノ＝時間
仕事忙しすぎる😂😂

— Justin5150 (@Justin51506) February 18, 2020

仕事が忙しすぎると感じる人の多くが、長時間労働を強いられています。このコメントからも、仕事をするための時間が足りないことがヒシヒシと伝わってきます。次章では、仕事が忙しすぎるその他の原因についても紹介します。

仕事が忙しすぎるか診断する方法｜チェックリスト

自分の仕事が客観的にみて忙しいのか判断できない、という人もいるのではないでしょうか。忙しい、疲れるという実感はあっても、その環境に慣れてしまっていると「こんなものか」とあきらめてしまうこともあります。本見出しではチェックリストの形で、仕事が忙しすぎるとはどの程度を指すのかを紹介します。

チェックリストの項目

以下の例は一例ですが、どれだけ自分が当てはまるか確認してみましょう。

• 休みがない
• 残業や休日出勤が多い
• プライベートの時間がない
• 睡眠時間が足りない　
• 「忙しい」が口癖
• 締切に常に追われている
• 周りと意思疎通がうまくとれていない
• 仕事環境が整っていない
• 自分の機嫌が取れない
• 仕事を頼まれても断れない

チェックリストの診断結果

上記の項目にどれだけ当てはまったかで仕事の忙しさが分かります。

仕事が忙しすぎる原因

仕事が忙しすぎる原因は、業務量が多いことだけではありません。会社の問題や個人の考え方によっても、仕事を忙しくしてしまうケースがあります。

ここでは仕事が忙しすぎる原因について、3つを取り上げて説明します。

①人手不足

業務量と従業員数のバランスが悪く、人手不足になっていることが原因のケースです。授業員がどれだけがんばっても、業務の終わりが見えない状況をさします。具体例としては、以下のものがあげられます。

• 電話応対に追われて、入力作業が進まない
• 雑用に追われて、書類作成に着手できない
• 従業員1人に対するクライアントが多すぎる
• 日中は営業に追われ、残った事務作業は残業しなければ片付かない

人手不足の職場は疲弊した社員が辞めることも多く、その結果として残された授業員の負担がさらに増えることが珍しくありません。こうした職場環境をつくっているのは会社の責任なので、従業員自身はどうすることもできません。

②仕事に侵食される特徴・性格をしている

仕事が忙しすぎる状況に陥る人にも特徴や性格の傾向があります。

• 真面目
• 責任感が強い
• 気配りができる
• 自分に自信がない
• 我慢強い
• 周囲に頼れない・頼らない
• 仕事ができる優秀な人物

例えば、真面目な人や責任感が強い人は仕事に対して真摯に取り組むため、頼まれた仕事を断れず仕事が増えるという事も多いでしょう。また、仕事ができるひとほど仕事が舞い込んでくるため、優秀なあまり常に忙しくなります。上記で挙げた性格・能力を有していることは悪いことではありませんが、それが仇となるケースもあるので注意が必要です。

③仕事へのプレッシャーが強い

従業員自身が、仕事を忙しくするケースもあります。それは、従業員が仕事へのプレッシャーを感じている時です。具体例として、以下のものがあげられます。

• 営業目標の達成意識が強い
• 先輩として後輩の手本でいなければならないと思い込んでいる
• 上司や周囲の期待に応えたいと思っている
• 昇進・昇給した分、パフォーマンスをあげなければと考えている
• ライバルに差をつけられている
• 仕事を完璧にこなそうとしている
• 仕事を抱え込む傾向がある

この場合は、自分の実力以上のパフォーマンスをあげたい、あるいは責任を負おうとする従業員の気持ちの持ち方に原因があります。真面目な人に多く見られ、結果的に1人で問題を抱え込むケースが珍しくありません。

④組織運営に問題がある

仕事が忙しすぎる原因に、会社の組織運営に問題があることがあげられます。具体例としては、以下の通りです。

• 会社の業務量増加に採用が追いついていない
• 無駄な会議が多い
• システムが古く効率が悪い
• システム変更により業務量が増えた
• アナログ作業が多く、手間がかかる
• 部署内で適切に仕事が割り振られていない

経営者に業務効率をあげるという意識がない結果、従業員に負荷がかかる事例は珍しくありません。成果をあげるために組織運営するという意識が会社にないことで、作業することに追われる職場ができあがるのです。

仕事が忙しすぎることの影響・デメリット

仕事が忙しすぎると、きちんと疲労回復できないまま、日々の業務に追われることになります。その結果、公私共に悪影響が出るケースが多々見られます。

ここでは、仕事が忙しすぎることの影響について説明します。

仕事でミスをしてしまう

人手不足の職場の場合は特に、勤務時間内に所定の業務量が終わらない状態が日常化しています。そして大量の業務を処理するためには、内容を丁寧に精査する時間がとれなくなるケースも少なくありません。その結果、仕事でミスをしてしまうのです。

職務によっては、仕事のミスをリカバーするためにさらに時間を要することもあります。そしてミスをした自分を責めたり、上司に叱責されるなどして、仕事のモチベーションが下がることにつながる人もいます。

プライベートの時間がなくなる

仕事が忙しすぎて、残業や休日出勤をくり返していると、プライベートの時間がなくなります。彼氏とデートする時間がとれなければ、恋愛関係にヒビを入れることになりかねませんし、忙しすぎて夫に愛想をつかす妻もいます。

また、忙しすぎて余裕がないと、家族や恋人といった親しい間柄の人に八つ当たりしたり、休日は話もせずに寝てばかりいるなど、関係悪化につながる行動をする人もいます。

独身であってもプライベートな時間がないと、リフレッシュするのが難しく、仕事のモチベーションをあげにくくなる可能性があります。

疲れが蓄積して効率が下がる

仕事が忙しすぎると、自分の体調を鑑みることなく、目の前の業務を片付けることに集中しがちです。また、残業で終わらなかった仕事を、休日出勤して行う従業員も珍しくありません。しかしそうした状況が長引けば長引くほど、疲労は蓄積されます。そして疲労回復できないまま仕事をするので、効率が下がってしまうのです。

効率が下がる程度で済めばよいですが、疲労が過労の状態に移行すると、心身に不調が表れるようになります。免疫力が低下して風邪をひきやすくなる、不眠症やうつ病を発症するなど、健康面に悪影響が及ぶリスクがあることを念頭に置く必要があります。

仕事が忙しすぎることで生じるその他のデメリット

上記で挙げた以外にも、仕事が忙しすぎることで生じるデメリットは数多くあります。

• ストレスでイライラする
• 眠れなくなる・不眠症
• 何でもないことで涙が出てくる
• 鬱や病気になる可能性も

分かりやすいのが体の不調です。睡眠不足の積み重ねで不調が出たり、最悪の場合病気や鬱になる可能性もあります。少しでも辛い、体調が悪いと思ったら休むのが一番ですが、仕事が忙しい状況にいるとなかなか休むことができません。悪循環に陥る前に対策を練ることが必要です。

仕事が忙しすぎるときの対処法

会社の問題を解決するのには時間がかかっても、従業員一人ひとりが対処することはできます。ここでは、仕事が忙しすぎる時に個人でできる対処法について説明します。

周りに仕事量の相談をする

自分のキャパシティーを超える業務量を抱えている時には、職場の信頼できる人に相談することをおすすめします。上司や先輩など、自分の状況をある程度理解してくれている人が望ましいです。

その際、自分の1日・1週間・1ヶ月の業務量と自分の作業時間の資料があると、相手も客観的な判断が下せます。その際には、自分の業務をミスなくこなすために、何を外してほしいかを伝えると、上司も業務の調整がしやすいかもしれません。

仕事の効率化を図る

仕事が忙しすぎる人には、完璧主義者も少なくありません。すべての仕事を完璧にこなそうという姿勢は称賛に値しますが、そのために時間がかかっているなら正しい判断とはいえません。仕事の効率化を図りましょう。

• システムやツールを使って業務効率を図る
• 仕事の進め方を見直す
• 手を抜けるところは抜く
• 優先順位をつける
• 他者の仕事を安易に引き受けない・断る

上記を意識するだけでも、業務効率は自ずとあがっていくはずです。できることから、実践してみましょう。

転職する

会社の問題で忙しすぎる仕事の状況が改善されないなら、思いきって転職するのも選択肢の一つです。一生懸命働いてくれる従業員は会社にとってはありがたい存在ですが、その結果として心身に不調をきたした際に責任をとってくれるとは限りません。

職種や仕事内容が好きでストレスを感じていないなら問題はありませんが、朝起きられない、疲れが抜けないなど身体に不調が表れている場合は、冷静に判断する必要があります。転職エージェントなどを活用し、自分らしく働ける会社を探しましょう。

相談機関に相談する

仕事が忙しすぎて体に不調が出ていえる場合、しかるべき機関に相談するのも一つの手段です。厚生労働省が提供している「こころの耳　働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」というサイトでは様々な相談窓口を紹介していますので、興味のある方、悩みのある方は是非閲覧してみてください。

仕事が忙しすぎるパートナーとの付き合い方

仕事が忙しすぎるパートナーで心がけるべきポイント

彼女あるいは彼氏のどちらかだけが仕事が忙しすぎる場合、パートナーとの関係を良好に保てるよう、付き合い方を考える必要があります。その際に心がけてほしいことを、以下にまとめてみました。

• 相手の立場にたって考えるよう意識する
• 連絡は適度にするよう心掛ける

メールの返信やコールバック、デートの時間をつくるように催促すると、パートナーをより疲弊させることにつながる可能性があります。パートナーを気にかけていることは伝えながらも、適度に距離を置きましょう。

仕事が忙しすぎるパートナーにかけるべき言葉

仕事が忙しすぎる人は、真面目でストイックな性格のため、周りに相談することができずに頑張りすぎてしまうことがあります。そのため、心に余裕がない人が多い傾向にあります。そこで、仕事が忙しすぎる彼氏/彼女を持つ人はぜひ安心させるようなメッセージを送ってあげましょう。以下がパートナーにかけるべき言葉の例です。

• 「いつも頑張ってるね、でも無理しすぎないでね」
• 「○○のことずっと応援してるよ！」
• 「仕事が落ち着いたら、ゆっくりしよう」
• 「つらくなったら甘えていいからね」

こうしたメッセージを送ることで、たとえ距離を置いていたとしても、その信頼関係が崩れることはないことはないでしょう。

仕事が忙しすぎるパートナーにNGな言葉

仕事が忙しすぎる彼氏/彼女にかけるべきではない言葉も存在します。言葉によっては、パートナーに「重たい」と感じられて、別れのきっかけになることも少なくありません。以下にそのようなNGな言葉をまとめました。

• 「仕事とどっちが大切なの？」
• 「本当にそんなに忙しいの？」
• 「最近遊んでくれなくて寂しいな」

上記のような言葉は、仕事に追われてストレスを抱えているパートナーにさらなる圧をかけてしまうことになるので、できるだけ使わないようにしましょう。

まとめ

今回は仕事が忙しすぎる原因とその影響、対処法について解説しました。

仕事が忙しすぎる原因が自分にある場合は、対処するのは難しくありません。しかし会社にある場合、そこでがんばることが得策とはいえないケースもあります。自分が働く環境を冷静にふり返り、働き続けるためにどうすべきかを検討してみることをおすすめします。