就職サイトで見かける、年収偏差値という言葉ですが、どういう基準で何を表している数字なのか実はよくわかっていないという人もnenn多いのではないでしょうか。この記事ではそんな年収偏差値の意味から調べ方、実際の企業の年収偏差値までをご紹介します。記事を読んで、自分の年収偏差値がどのあたりに位置しているのか確認してみましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
年収偏差値とは
年収偏差値とは、自分の年収が全体の中でどのくらいに位置しているのかを示している数字のことです。これは、自分の年齢や勤めている業種、都道府県といった地域など、さまざまな側面から割り出すことができ、年収偏差値の中央値、すなわち平均は50です。
年収偏差値と就職偏差値・大学偏差値との違い
同じようにネット上で見る似た言葉として、就職偏差値と大学偏差値があります。では、この就職偏差値や大学偏差値と年収偏差値の違いはどのようなところにあるのでしょうか。それぞれの意味とともにご説明していきます。
年収偏差値と就職偏差値の違い
就職偏差値とは、企業の入社難易度や人気を点数化してランキングしたものになります。これは、5ch(旧2ch)の就職板でのさまざまな議論によって決定しているものです。
定量的な評価ではなく、5chの人々の主観が大きく含まれているため、客観性はありません。あくまで人気ランキングのような参考程度で捉えて、大きく左右されないようにしましょう。
就職難易度の高さと年収の高さは概ね比例しますが、偏差値化した時に年収偏差値と就職偏差値で同じ値にならないこと、同じ順位にならないことは覚えておきましょう。
年収偏差値と大学偏差値の違い
大学偏差値とは、大学受験での合格難易度を指します。大学受験における偏差値とは、受験生の母集団により決定するものです。その偏差値をもとに、大学合格者の平均偏差値がこの大学偏差値となります。
こちらの大学偏差値は、学習塾等が自社の模試をもとに作成することが多いため、多少のバラつきがあります。また、10年以上の時間軸では偏差の順位が逆転する可能性も十分あります。
大学偏差値が低くとも、学歴に左右されない年収の高い職業に就き、年収偏差値をあげることも可能です。
年収偏差値からわかることとメリット
では、年収偏差値を知ることでどんなことがわかり、どんなメリットを得られるのでしょうか。ここでは実際にわかることと、わかることで得られるメリットをそれぞれご紹介します。
年収偏差値からわかること
年収は仲間内でもなかなか話すようなことでなかったり、比較をする対象も多くはありません。だからこそ、年収偏差値を出すことで改めてわかることはいくつかあります。ここではその中でも代表的な2つをご紹介しましょう。
自分の年収レベルがわかる
年収偏差値を出すことで、自分のリアルな年収レベルがわかります。
自分の年収が平均的にどうなのかは、周りの友人との暮らしぶりの違いで何となくわかる程度のことが多いです。また、企業の年収ランキングを見ても年齢が違ったり学歴が違ったりと、あまり現実的な比較ができないことでしょう。
一方で、年収偏差値は自分と同じ性別、年齢、地域など同じ条件での比較ができるため、より身近な年収レベルを知ることができます。
客観的な評価がわかる
年収偏差値を出すことで、客観的な評価がわかります。
大学の偏差値と同様、偏差値50が平均的な基準になります。そのため偏差値50からどれだけ離れているかが判断材料になります。
どうしても人は思い込みで判断してしまう部分があります。たとえば、あそこで働いているから年収はいいだろう、公務員だから年収は安定しているだろうと思ったことはないでしょうか。
そうした何となくの思い込みも、年収偏差値を調べることで客観的に評価を知ることができます。
年収偏差値のメリット
年収偏差値を知ることは自分の現実を知ることなので、怖いことかもしれません。一方で年収偏差値を知ることで得られるメリットもあります。
では、どのようなメリットが得られるのかを下記で見ていきましょう。
自分の年収を数値で評価できる
年収偏差値を出すことで、自分の年収を数値で評価し、世間との差を知ることができます。
社内の平均年収を知ることはできても、同期の中での年収の差や、同業他社や同年代の人との差を知ることは難しいものです。年収偏差値を出すことで、自分の年収が大体どのぐらいの立ち位置にあるのかをある程度具体的に知ることができます。
自分の年収が妥当かどうかわかる
年収偏差値は、さまざまな切り口から年収を評価するものです。そのため、自分の年収が年齢的に妥当なのか、地域的に妥当なのか、その切り口ごとでの妥当性を知ることができます。
自分の年収が多いものなのか少ないものなのか、客観的に評価することができるので、今後転職などを考える際の参考にもなるでしょう。
平均年収より正確に自分の年収を適切に測定できる
厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査や国税庁が発表している民間給与実態統計調査には国内の平均年収が記載されています。それぞれの調査の最新の平均年収は以下の通りです。
- 平均賃金:307万円
- 平均給与:441 万円
学歴別・企業規模別などそれぞれの項目別の平均年収も調査の概要には含まれていますが、これらの平均年収は全労働者の平均年収です。そのため実際に自分の企業・役職の年収がどれだけ適切なのかを判断するにはあまり参考にはなりません。
年収偏差値の調べ方
年収偏差値を知るメリットを知ったことで、自分がどのくらいの年収偏差値か気になってきたのではないでしょうか。
年収偏差値は、年収偏差値チェッカーや年収偏差値算出ツールを使うことで簡単に調べることができます。
必要な情報は、自分の年収と年齢だけです。更に学歴や業種、企業規模を入れることでより詳細な分類での自分の年収偏差値を知ることができます。
1点、ご注意いただきたいのがこの2つのツールは数値に誤差があります。算出ロジックは概ね変わらないため、実際に使用する場合はそこまで気にする必要はないでしょう。
企業の年収偏差値
では、どのような企業が年収偏差値が高いのでしょうか。ここでは東洋経済の「最新!平均年収が高い企業ランキング300」をもとに年収偏差値70以上、60-69、50-59の企業をいくつかご紹介します。
自分の年収偏差値と比較しながら、どのような企業が同じ偏差値帯にいるのか見ていきましょう。
年収偏差値|70以上
年収偏差値70以上の企業の中から5社ピックアップした表が上記です。平均年収が高いランキングの上位だと、偏差値80どころか100を超えているような場合も多いようです。
表を見て分かるように、年収偏差値は年収と平均年齢から計算されるため、必ずしも年収が高ければ年収偏差値が高いとは限りません。
また、年収偏差値が70以上の企業は企業規模の大きなところや、扱う商材の金額が高いものばかりで、そのほとんどが上場企業です。
年収偏差値|60-69
年収偏差値60-69の企業の中から5社ピックアップしたのが上記の表になります。先ほどまでの商社や不動産、金融が多かったのに比べ、メーカーなどが増えてきています。
年収偏差値|50-59
年収偏差値50-59の企業の中からピックアップしたのが上記表の5社になります。
年収偏差値60以上に比べて非上場企業も増え、さまざまな業界が入ってきます。また、中小企業や大手企業の子会社なども多くがこの偏差値帯です。
大学別の年収偏差値
大学別の平均年収からも年収偏差値は推測できます。下記の年収偏差値は大学別の平均年収を基に30歳時点の年収と仮定して算出しています。
1~10位
本記事の前半部分で解説した通り、年収偏差値と大学偏差値は異なる指標ですが、学歴社会の日本では学歴が高い(=大学偏差値が高い)ほど年収の高い仕事につけるため、2つの偏差値は概ね比例します。
興味深い点として、早稲田大学の年収偏差値がそれほど高くない点です。大学により、高給を求める価値観の学生が多いのか、それ以外のやりがいなどの優先度の方が高い学生が多いのか、といった要因でこのギャップが出ています。
11~20位
上記の表を見ると、首都圏にある大学や旧帝大額、難関10大学に含まれる大学ほど年収偏差値は高くなる傾向にあります。高学歴・首都圏在住程年収が高いというのは事実です。
年収偏差値が低い要因と対処法
自分の年収偏差値を調べてみたら、思っていたよりも低かったとショックを受けている方もいると思います。
では、そんな年収偏差値が低くなってしまう要因はどのようなところにあるのでしょうか。また、年収偏差値を高くするためにはどのように対処したら良いのでしょうか。
これからしっかりと解説していきますので、チェックをして自分の年収偏差値を上げる参考にしてください。
年収偏差値が低い要因
年収偏差値が低いのには必ずその要因が存在します。細かな要因をあげだすとキリがありませんが、大きく分類すると2種類の要因に分けることができます。
では、一体どのような要因から年収偏差値が低くなっているのでしょうか。
自分に問題がある
年収偏差値が低い原因としてまず考えられるのは、自分に問題があるパターンです。
年収は会社からの評価を示したものです。一般的には、きちんと仕事の成果を出したり、資格や実務でのスキルを身に着けたりすることで上がっていきます。
つまり、あなたの年収偏差値が低いのは、会社から評価をされていない可能性があります。自分に問題があるのであれば、その問題さえ取り除けば年収は上がっていきます。
なぜ評価されていないのか一度自分自身を振り返ってみましょう。
会社に問題がある
一方で、自分に問題があるのではなく会社に問題があるパターンも考えられます。
たとえば、給与体制が年功序列のためどんなに成果を出しても年収が上がらない場合や、そもそも他社に比べ能力に見合った給与を払っていない可能性もあります。
会社の問題がどこにあるのか、それは年齢やスキルを身に着けるなどの自分の変化で解決するものなのか一度確認してみましょう。
年収偏差値が低い時の対処法
では、そんな年収偏差値が低い場合はどのように対処したら良いのでしょうか。
先ほどご紹介した2つの要因に対して効果的な2つの対処法をご紹介します。しっかりと確認して、自分にあった対処法を取りましょう。
資格を取る
自分に問題があることで年収偏差値が低いのであれば、資格を取ることが効果的です。会社の制度の中には、資格の有無によって給与が大幅に上がる場合もあります。
また、そのように評価される、実際の仕事に直結する資格を取るのが一番ですが、場合によっては簿記など多くの企業に求められる資格を取ってもいいでしょう。
資格を取ることは、自分の価値を高めることに繋がります。どんな資格を取ったら評価をされるのか、取るまでにはどれだけの時間や勉強が必要なのか、一度調べてみましょう。
転職する
特に会社に問題がある場合は、転職してしまうことが一番です。
同じ能力の人でも企業によって評価は必ず変わります。一度転職サイトに登録して、自分の価値がどれくらいあるのか調べてみましょう。また、先ほどの資格取得と合わせて転職を行えば、年収が倍以上になることも少なくありません。
一方で、転職は必ずしも年収を上げるとは限りません。まったくの異業種に転職するなどの場合は年収が下がってしまうこともあります。転職直後の年収、将来的に得られる年収、2つをしっかりと調べて、損しない転職をしましょう。
まとめ
今回ご紹介した年収偏差値は、あくまで自分を客観的に知るための1つのツールです。必ずしも年収偏差値が高ければいいとは限りませんし、年収偏差値だけで評価をしてはいけません。
年収偏差値をうまく活用しつつ、会社の福利厚生や残業時間などと組み合わせて、自分や会社を評価することをおすすめします。