居酒屋のバイトがつらいのはなぜ?メリット・対処法も併せて紹介!

時給が高めで賄いが付くことも多い居酒屋でのアルバイトは、大学生でなく高校生にも人気です。しかし「つらい」「きつい」と感じる人も少なくありません。今回は居酒屋のバイトがつらいと感じる理由と経験することで得られるメリット、バイトが辛い時の対処法について解説します。

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この記事の監修者

キャリアカウンセラー|秋田 拓也

厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。

■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)

居酒屋のバイトは2種類に大別される

居酒屋のバイトと一口にいっても、どの職種を選ぶかで仕事内容が異なります。バイト選びは適性も大事なので、仕事内容を理解して選ぶのが長続きするポイントです。

ここでは、居酒屋でバイトする際の職種とその仕事内容について説明します。

目次

ホールスタッフ

居酒屋のバイトで募集が多いのが、「ホールスタッフ」です。店内でお客さまをお迎えし、ドリンクやフードを運んだり、レジで精算をするなど、接客をする仕事です。

お客さまを席に誘導する、注文を受けて厨房に通す、品出しをする、不要な皿やグラスを片付けるなど、業務は多岐にわたります。また店内の清掃や足りないものの買い出しなど、雑用を頼まれるケースもあるようです。

厨房

居酒屋では厨房で働く、キッチンアシスタントをバイト募集することも多いです。厨房での仕事は、オーダーが入ったドリンクや料理をつくることです。料理経験がなくても、チェーンの居酒屋であればマニュアルが用意されていますし、最初は野菜を洗うなどの軽作業から始まるので心配ありません。

新人のうちは皿洗いをすることが多いですが、慣れてくると仕込みを手伝うなど仕事が増えていきます。

居酒屋のバイトの仕事内容

居酒屋のバイト募集の多くが、ホールスタッフであることは前述しました。勤務する飲食店の規模にもよりますが、店内には複数のホールスタッフがいるので、状況を見極めて、様々な仕事を手分けして行うことになります。

ここでは、ホールスタッフの主な仕事内容について詳述します。

①接客

一番の仕事は、接客です。お客さまが来店した時に「いらっしゃいませ」と声をかけ、店内の状況を確認し席に案内します。そして水とおしぼり、メニューを持参します。

また、予約や入店できるかどうかの問い合わせを、電話で受けることもあります。いずれにせよ、お客さまに喜んでもらえる対応が求められます。

②オーダー・品出し

お客さまが注文の品を決めた様子が見られたら、席まで行ってオーダーを伺います。飲み物だけを先にオーダーするお客さまも多いので、「先にドリンクをお持ちしますね」と声がけして、その間に料理を考えてもらうことも多いです。

その後は、オーダーされたドリンクやフードをもれなく品出しします。

③会計

居酒屋でのバイトが長くなると、会計業務を任されることもあります。手元にある伝票に基づき、料金を計算したうえでお客さまに金額を伝えます。

現金での支払いだけでなく、クレジットカードやデビットカードで払うケースもあるので、ミスなく処理しなければなりません。

④掃除・その他雑用

ホールスタッフの仕事は、開店前から始まっています。指定された時間に出勤して、店内やトイレをくまなく掃除するのも、ホールスタッフの担当です。

また、同じ居酒屋で長くバイトを続けていると、店内のPOP作成やレジ締めを任されるなど、雑用が増えることもあります。

居酒屋のバイトがつらい理由

人と接するのが好きであれば、居酒屋のバイトは楽しいものです。しかし、居酒屋のバイトがつらいと考える人がいるのも事実です。

ここでは居酒屋のバイトがつらいと考える人があげることの多い、理由を5つ紹介します。

①職場の人間関係が面倒

居酒屋では、ホールスタッフと厨房とが連携して仕事をする必要があります。社員だけでなくバイトも多く、社歴やスキルがバラバラなこともあり、忙しくなると殺伐とした雰囲気が漂いがちです。

バイトの場合は、上司が全体の状況を把握せずにその場のことだけを叱責されるケースも多々あり、人間関係が面倒と感じるようです。

②客が面倒

居酒屋ではお酒を提供しています。そのため、酔ったお客さまに絡まれたり、些細なことで怒鳴られることは、多くの人が経験しています。酔っぱらって眠ってしまい、なかなか起きてもらえない場合も、対処に苦慮します。

常連のお客さまに忙しい時に延々と話をされ、後で上司に叱られるケースもよく見聞きします。そのため、お客さまの対応を面倒に感じてしまう人も少なくありません。

③くさくなる

居酒屋ではお酒や料理を提供しているので、どうしてもその匂いがつきます。また、喫煙席がある居酒屋で働いていると、煙草の匂いが髪や服についてしまいます。

さらに忙しくて汗をかけば、その匂いもついてしまうので、仕事終わりにはくさくなったと感じる人が多いようです。その匂いをつけて自宅に戻ることを、苦痛に感じる人もいます。

④ピークの忙しさが異常

居酒屋は1軒目で訪れるお客さまが多く、会社の就業時間終了後から21時前後までが最大のピークです。お腹がすいているお客さまが多いので注文がたくさん入ります。

すべてのテーブルが埋まった状態だと、その忙しさは尋常ではありません。人気店であれば、一息つく暇もないほどの忙しさに追われます。同じ時給でも、忙しい時と暇な時では業務量が倍ほど違うケースも珍しくなく、それがストレスになる人もいます。

⑤残業も頻繁にある

居酒屋では、宴会を受けているところがほとんどです。宴会の人数が多くなればなるほど利益率が高くなるため、店としては積極的に受けたい仕事です。

しかし宴会の場合、時間通りにお客さまが帰ってくれるとは限りません。その片付けのために、残業を余儀なくされるのも珍しくないのです。社員であれば諦めるしかありませんが、バイトなのに時間通りに上がれないことに不満を持つ人はたくさんいます。

居酒屋のバイトがつらい人の声

居酒屋のバイトがつらくなる理由は前述しました。ここでは居酒屋のバイト経験者の声を、いくつか紹介します。

居酒屋のバイトをしていると、相手の考えを先回りして準備するクセがつくものです。それがプライベートでも出てしまうようになると、人との距離感に悩む原因になりがちです。

居酒屋でのバイトでは、元気な接客を求められます。しかし、バイトがあっても、テンションやモチベーションが上がらない日もあるものです。そんな時、つらさを感じる人もいます。

居酒屋でバイトするメリット

これまで居酒屋でのバイトをやめたいと思う理由について紹介してきましたが、いずれ社会人になることを考えると、経験することでのメリットもたくさんあります。

ここでは居酒屋でのバイトを経験するメリットについて、具体的に説明します。

①精神力が鍛えられる

居酒屋でバイトをすると、ホールや厨房で働く大人数のスタッフと関わりますし、一期一会のお客さまにサービスを提供することもあります。お客さまが求めるサービスや忙しさ、スタッフの動き方によって、臨機応変な対応が求められます。

時には上司やお客さまから叱られたり、業務外の仕事を振られるなど、理不尽に思えることも経験します。しかしその経験によって、精神力が鍛えられるのです。自分の感情を抑えて対応できる力は、社会で役立ちます。

②気遣い力が養われる

居酒屋でのバイトでは、常に全体の状況を見ながら、最適な行動をすることが求められます。ホールスタッフであれば、お客さまからオーダーをとる、空いた皿やグラスを片付けるなど、指示される前に動くことが大事です。

また、店内の込み具合を把握したうえで、ホールとレジで担当分けするなど、回転率が上がるように行動することが求められます。そうした経験を通して、気遣いする力が養われます。

気遣いができると仕事の段取りがうまくなったり、効率的に物事が進められるようになるため、周囲の評価が上がります。

③バイト内外で人脈ができる

居酒屋でのバイト歴が長くなると、常連客との関りが増えます。学生バイトなら、店の常連客が就職を希望している企業の社員だった場合、会社訪問をお願いしたり、採用試験のアドバイスをもらえるケースも少なくありません。

また、バイト上がりに食事に連れて行ってもらったことをきっかけに、プライベートでの交流が始まることも珍しくありません。居酒屋でのバイトをきっかけに、職場以外でも人脈をつくることで、役立つ機会があるのも事実です。

居酒屋のバイトがつらい時の対処法

居酒屋でのバイトがつらくて、やめたいと考えているなら、まず原因について考えてみることをおすすめします。自分が居酒屋内でうまく動けていなかったり、勤務時間が不規則なことで弊害があるなど、理由が明確になれば対処できる可能性が高いからです。

ここでは、居酒屋のバイトがつらい時の基本的な対処法を紹介します。

①コツを覚えて慣れる

人気の居酒屋でバイトをすると、忙しい時に他のスタッフと同じように動けず、上司に注意されて落ち込む日々が続くこともあるでしょう。しかし、居酒屋と一口にいっても店舗によってルールは違います。

まず自分が担当する仕事のコツを覚えて慣れることを目標にしましょう。その際、やるべき仕事をすべて洗い出し、一つずつ完璧にできるようにしていくよう意識するのがおすすめです。

「習うより慣れろ」という言葉があるのですから、あせらず確実に仕事を覚えていきましょう。

②シフトの変更を依頼する

バイトは社員とは違い、時給で働きます。特に高校生や大学生の場合は、学業に支障がないようにバイトをするのが基本です。そこで、勤務時間が不規則なのが理由でつらいと考えているなら、シフトの変更を依頼してみましょう。

決まった時間に帰れるように早めの勤務にしてもらう、週末だけのシフトにしてもらうなど、自分の希望を店長やチーフに伝えてみるのです。その際、「勉強と両立できるように働きたい」「終電に間に合うように帰りたい」など、きちんと理由を説明するのが基本です。

まとめ

居酒屋でのバイトは楽ではありませんが、いつか社会人になることを考えると、得られるものも大きい仕事の一つです。しかし、他のバイトにはないつらさがあるのも事実なので、長く続けるためには対処法を知って実践するのがおすすめです。やめたいと思った時には一人で悩まず、店長やチーフに相談してみましょう。

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