日揮(JGC)は、海外への赴任手当が35万円も受け取れることもあり、年収で800~900万円といった水準も珍しくありません。恵まれた待遇のようにも思えますが、実は「激務」「離職率高い」といった悪い評判もよく聞きます。今回は日揮の仕事内容や社風、社員の働き方からその噂を検証してみました。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
日揮とは
日揮(にっき)とは、建設やエンジニアリングサービスを提供する企業です。JGC(Japan Gasoline Company)とも呼ばれます。
エンジニアリング業界では日本最大手を誇り、売上高は6,192億円(2019年3月期)です。「製品を作る製造設備を造ること」が中心業務で、主に工場や大規模施設のトータル設計を行います。
エンジニアリング
エンジニアリングとは、工場(プラント)または大規模施設の設計を受託し、空間設備から機械制御までトータルで建設を行う事業です。巨大な設備を一から作り上げるため、徹底したスケジュール管理や細かい構成要素の専門知識が求められます。
日揮では3Dモデリングなど最先端の設計ツールを駆使し、世界80ヶ国以上、2万件以上ものプロジェクトを手掛けています。
調達
通常、プラントの設計には数万点もの機材が必要とされます。日揮では、そうした数々の機材の引き合いから発注、製作工程の管理、品質検査まで調達手段のトータルサポートを行っています。
アメリカやシンガポール、イタリア、フィリピンといった調達拠点を持ち、プラント開発のプロジェクトに必要な機材の調達を最適化しています。
建設
日揮の建設事業は主に海外で行われることがほとんどです。たとえば、アフリカや東南アジア、ブラジルといった発展途上国向けに、経済活性化のために大規模なプラントの建設が進んでいます。
先進建設技術やIT技術をフルに活用し、最短の工期と最小のコストでプラント建設が行われます。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントは、機材の調達から設計、プラント建設までの流れを円滑にするために欠かせない業務です。
日揮のプロジェクトは、E(設計)P(調達)C(建設)によって分けられ、それぞれ世界中から専門分野のスペシャリストが集います。プロジェクトマネージャーは彼らを束ね、最速・最安のプラント開発ができるようサポートを行います。
セールス・コーポレート
セールス・コーポレートとは法人向けのビジネスのことです。BtoB(企業対企業取引)とも言われます。
日揮では、プラント開発のほかにも機能材製造事業、環境・エネルギーコンサルティングを展開中です。セールス・コーポレートの事業は、主にグループ会社(日揮触媒化成など)によって行われています。
日揮の激務度は部署によって異なる
日揮には昔ながらの「モーレツ社員歓迎」といった社風が残っており、サービス残業が当たり前の風土や、トップダウン式のマネジメントなどの名残があります。
そのため、「日揮の仕事は激務」といった評判も珍しくありません。ただ、激務度は部署によっても若干の違いがあります。次の章で、本社勤務部署と海外駐在部署の激務度を検証していきましょう。
日揮の部署別の激務理由
日揮は、本社勤務・海外駐在と部署によって仕事の激しさが異なってきます。どちらも非常に激務であることに変わりはありませんが、それぞれの違いについて紹介していきましょう。
本社勤務部署
本社勤務部署は主に「設計業務」を担当しています。つまり、プラント建設の骨組みとなる設計図の開発や、スケジュールの考案といった業務がメインです。
ここでは本社勤務部署の激務度を見ていきましょう。
理由①|慢性的な残業
日揮は、昔ながらの猛烈ワークの名残が残っており、慢性的な残業も少なくありません。定時(18時)に帰れるのは派遣や一般職に限られ、メイン部署の設計担当者は22時~23時退社のケースも多いようです。
国内勤務といってもプラント建設は海外で行われるため、設計担当者は常に海外駐在部署とのコンタクトが求められます。
理由②|海外との時差
本社勤務部署の設計担当者は、海外とのやり取りも多いため時差の影響を大きく受けます。海外の日中に合わせようと思えば、日本では深夜になることもあり、それも残業が多い理由の一つです。
理由③|クライアント次第
日揮の仕事は基本的に受注産業です。クライアントからの突発的な仕様変更や要望等(建設に着手するまでの話)が入れば残業して修正する必要があります。クライアント次第でワークライフバランスが変化するといえます。
海外駐在部署
海外駐在部署に入ると、基本給に加えて駐在手当てが35万円受け取れます。この手当てによって800~900万円近い年収を受け取る社員もいる一方、本社勤務部署を超える激務な環境も特徴です。
ここでは、海外駐在部署の激務度を検証していきます。
理由①|過酷な現地環境
海外駐在部署で働くのは「調達・建設業務」を担当する方が多くなります。直接機材を運んだり、それを組み立てるので肉体仕事となりますが、海外の過酷な環境も激務さに拍車をかけます。
プラント建設を行う地域は、アフリカや東南アジアが圧倒的です。僻地で衛生面にも優れているわけではありません。また、食事や生活環境が劣悪になる可能性があります。
理由②|外国人労働者のマネジメント
海外駐在部署のプロジェクトマネジメントは、多くの外国人労働者をまとめ上げる仕事です。言葉や文化の違いに加え、仕事に対する考え方、生活スタイルと全てが異なる人々を管理し、納期にも遅れないよう適切なスケジュール管理も求められます。
そのため、単にプラント建設に関する基礎的な知識ばかりではなく、海外の労働者たちと円滑にコミュニケーションを行える言語や文化の学習も必要です。学ぶことが多くなれば、それだけ心身にも負担がかかります。
理由③|予定通りにはいかない
日揮が提供するプラント建設サービスは超巨大プロジェクトです。どこかで日々問題が発生しており、スケジュールから遅れ、納期に間に合わなくなるというリスクも背負っています。
もちろん、スケジュールの遅延を休日返上してまで取り返す、ということも日常茶飯事です。予定通りに進まないことも多く、精神的なストレスも発生します。
日揮の社風
日揮の社風はフラットさと組織の厳格さがないまぜになっているようです。若い社員でも上司や先輩に意見が言えると思えば、規則やルール面では縦割りが厳しく徹底管理を求められます。
しばらくワンマン体制が強かった日揮独特の社風が影響しているのでしょう。
また、海外駐在部署でも規則や規格に関しては厳しいようです。海外のプロジェクトといえども、階層構造がしっかりしており、典型的な日本企業(縦割り)という評判もあります。
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同業他社の社風との違い
日揮の社風をもう少し詳しく検証するため、ここでは同業他社との違いを紹介していきます。日揮と同じくプラント建設を行う千代田化工建設、東洋エンジニアリングの2社の社風を見ていきましょう。
千代田化工建設
千代田化工建設の社風は非常に自由度が高いことが特徴です。フラットで組織間での議論も多く風通しのよい環境といえるでしょう。しかし、自由度が高すぎて、服装や身だしなみの乱れも目立つといった評価もあります。
また、チームで行うプロジェクトも、やや個人主義的でマイペースな人が目立つという評判も特徴的です。
東洋エンジニアリング
日揮や千代田化工建設が「和気あいあい」だとすると、東洋エンジニアリングは「ビジネスライク」といった社風が特徴です。業績やノルマのため、多少のコミュニケーションを割り切ってでも成果を出そうとする社員もいるようです。
日揮志望者は総合商社を併願することも多い
日揮を志望する就活生・学生のなかには、同時に「総合商社」を併願することも珍しくありません。総合商社も広く海外各地に出張し、様々な国際プロジェクトを手掛けるという意味ではエンジニアリング業に似ています。
どちらも世界中で活躍できるチャンスに恵まれ、それだけ仕事のやりがいも高いことが共通点です。日揮が気になっていたという就活生の方は、伊藤忠や三菱商事などの総合商社も狙ってみてはいかがでしょうか。
日揮志望者に求められる資質
日揮を志望する就活生は、学生のうちに次のような能力や資質を育んでおきましょう。日揮の仕事内容や評判などから、志望者に求められる資質が分かります。
- 資質①|困難を打開する力
- 資質②|異文化への理解
- 資質③|メンタルタフネス
上記のほか、海外に対する強い興味も重要です。日揮の仕事は海外と密接に関わりがあるため、国外で働いてみたいという方に向いています。
上記3つの資質は以下で詳しくお伝えしていきましょう。
資質①|困難を打開する力
日揮は工場や大規模施設といったプラント建設を、アフリカや東南アジアといったノウハウの乏しい第三国で行います。そのため、プロジェクトに支障をきたしたり、急なトラブルに見舞われることも多いでしょう。
そのため、こうした危機に直面したときも困難を打開する力が求められます。特に、プロジェクトリーダーが落胆していてはチーム全体の士気にもかかわるため、強い意志力を鍛えておきましょう。
資質②|異文化への理解
プラント建設プロジェクトでは、日本人以外にも多数の海外労働者とかかわる機会が増えます。ときには、言葉や文化といった壁に直面し、コミュニケーションを阻害してしまうこともあるでしょう。
たとえお互い外国人同士だとしても、異文化への理解・寛容な心が大切です。それがプロジェクトの円滑な進展や完成へとつながります。
資質③|メンタルタフネス
日揮で海外赴任する際は、慣れない風土や環境、言葉の壁、劣悪な労働環境といった悪い条件に相対することも増えてきます。こうした生活が長く続くと精神面に大きな負荷がかかりますが、それをものともしないメンタルタフネルが必要です。
まとめ
日揮は、海外でのプラント(工場)建設を行っており、アフリカや東南アジアで仕事をする機会も多くなります。日本とは異なる環境に駐留していれば、心身ともに健康を害することもあり、仕事は非常に激務です。
そのため、困難に立ち会ってもそれを打開する力、プロジェクトを円滑に進める異文化への理解力といった資質が求められます。日揮を志望する方は、こうした点を念頭に就職活動を続けていきましょう。