自己紹介は就活に限らず、新入社員として、また仕事の取引先との会話の中でも発生します。この記事では自己紹介で知っておくべきポイントや、失敗しないための注意点について紹介します。自己紹介に自信がなく、何を話せばいいか・同たち振る舞えばいいか迷っている方は、当記事で、自己紹介の基本を押さえておきましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
【前提】自己紹介と自己PRは目的が異なる
自己紹介ではその場に応じた自己紹介ができなければ、失礼にあたってしまったり、場の空気を読めていない人という印象を持たれてしまいます。また「自己紹介」と「自己PR」の違いも理解できていなければ、その場に応じた自己発信ができません。
「自己紹介」の目的は「あなたに興味を持ってもらうこと」です。過去の経歴・趣味・特技・出身地などを伝えて、あなたに興味を持ってもらい、スムーズな会話のきっかけを作ることが自己紹介の目的です。
一方で、「自己PR」の目的は、「自分を売り込むこと」です。つまり、あなたの強み・持っているスキル・業務経験・過去の実績などを伝えて、相手に「あなたと一緒に仕事をしたい」と思ってもらうことが目的です。
自己紹介で話すべき5つの基本項目
「自己PR」との違いは分かりましたが、「自己紹介」ではどんな事を話せばよいのでしょうか。
ここでは自己紹介で話すべき基本的な5つの内容を紹介しますので、この5項目を元に「興味を持ってもらえる自己紹介」を作成しましょう。
項目①|氏名
1つ目の項目は、氏名です。
自己紹介では最初に自分の名前を必ず述べましょう。自分の名前を最初に述べなければ、聞き手はずっと「あなたは誰ですか?」と疑問を感じながらあなたの自己紹介を聞くことになります。そうならないために最初に氏名を述べましょう。
項目②|自分の所属
2つ目の項目は、自分の所属です。ここでは学生と社会人で、下記の内容を述べましょう。
- 学生の場合:大学・学部・学科・ゼミ
- 社会人の場合:勤務している会社名・所属部署
名前と所属まで紹介できれば、「どこの誰か」がわかり、だいたい何をしているのかのイメージがつきやすくなり、聞き手も全く情報が無いよりもあなたのことが理解しやすくなります。
項目③|自分を表現できるエピソードやポイント
3つ目は、自分の表現できるエピソードです。ここでは、下記のような内容を述べましょう。
- 学生時代に力を入れたこと
- 趣味・特技
- 得意分野
- 略歴
- 出身地
ポイントは、仕事などの情報ではなく、あなたの人柄がわかる内容を伝えることです。パーソナルな部分を紹介することで、あなたとの共通点を見つけて親近感を持ってくれたり、その後の話を聞き手から始めてくれたりします。
項目④|簡単な自己PR
4つ目は、簡単な自己PRです。
ここではあなたの特技・仕事に関係する能力などを簡潔にまとめて話しましょう。ただし、自己紹介の目的はあくまでも「自分に興味を持ってもらうこと」なので、自己PRの部分が長くなりすぎないように注意が必要です。
項目⑤|今後の抱負
5つ目は、今後の抱負です。
これは自己紹介をする場面によって必要性は変わりますが、仕事に関わる場面では何を目指しているのかを伝えることで、自分のビジョンを伝えられるので、相手がよりあなたの人間性を理解しやすくなります。
一方で、プライベートな場面では、キャリアプランなどの話をすると堅苦しく感じられてしまうので、その場の空気に応じて今後については話すべきか考える必要があります。
好感度が高い自己紹介をするコツ
次は、好感度が高い自己紹介のコツを紹介します。
自己紹介の目的は「興味を持ってもらうこと」ですが、興味があっても好感を持てない人に対しては、質問がしづらいです。
なので、自己紹介後の会話のし安さも考えて、ここで紹介する5つのポイントにも注意して自己紹介するようにしましょう。
①最初と最後の挨拶を忘れない
1つ目のコツは、最初と最後にかならず挨拶をすることです。
自己紹介を始める前に「はじめまして」。自己紹介の最後に「よろしくおねがいします」といった挨拶を付け加えることで、礼儀をわきまえた行動ができる人と感じられるので、好感を持たれやすくなります。
簡単なことですが、「挨拶の有無」はあなたの印象に大きく影響します。たった二言付け加えるだけなので、必ず行いましょう。
②表情は明るく笑顔を心掛ける
2つ目のコツは、表情は明るく笑顔を心がけることです。
人の印象は7割程度は表情などの資格情報から決まります。話す内容に興味を持ってもらうことは、自己紹介で気をつけるべきポイントですが、それ以上に表情はあなたの印象を大きく左右します。
無理して笑顔を作る必要はありませんが、普段から笑顔の練習をしておくことで、挨拶が固くなりすぎず、好印象を持たれる人になれます。
③良い姿勢を保つ
3つ目のコツは、良い姿勢を保つことです。
猫背・うつむきがち・片足重心など、姿勢が悪い人は自信がなさそうに見えたり、態度が悪く見えます。そういう人に積極的に話しかけようとする人は限られます。
場合によっては誰からも話しかけられず、その場で浮いてしまうことにもなりかねません。その場で浮いてしまえば、更に人と関わるきっかけを失ってしまうので、良い姿勢で自己紹介するように心がけましょう。
④聞こえやすい音量・発音・トーンで話す
4つ目のコツは、聞きやすい音量・発音・トーンで話すことです。
声の出し方もあなたの印象を強く左右する要因で、表情や姿勢と行った視覚的情報と同じ様に、話の内容以上にあなたの印象を決定づけます。
なので、その場にあった音量を心がけ、ハキハキとしゃべるように意識する必要があります。普段声が小さい方や滑舌に自信がない方は、自己紹介で失敗しないように日頃から練習しておくことをおすすめします。
⑤相手の目を見て話す
5つ目のコツは、相手の目を見て話すことです。
人の目を見て話すことは会話の基本です。自己紹介も同じで相手が一人であれば相手の目を見て話す。相手が複数人いる時は、会話のタイミングを見計らいながらそれぞれの目を見て話すようにしましょう。
目を見て話すことはマナーであり、自信のある立ち振舞ができる印象を持たれたり、相手と積極的に関わりたいという意思表示にもなります。自己紹介後の会話もスムーズに始められるためにも、目を見て話すことを意識しておきましょう。
自己紹介で気をつけること
次に、自己紹介をする際の注意点を紹介します。
ここでも5つのポイントを紹介しますが、ここで紹介するポイントは、やってしまうとあなたの評価・印象が悪くなる可能性があることです。なので、自己紹介時にやってしまうことがないように、注意して下さい。
①ウケ狙いの自己紹介はNG
1つ目の注意点は、ウケ狙いの自己紹介をしないことです。
就活や仕事の際にする自己紹介は、自分に興味を持ってもらったり、その後の会話をスムーズに進めることを考えます。また、社会人の場合は商談にスムーズに入れるようにすることを考える必要があります。
プライベートの自己紹介ではウケを狙った自己紹介をしてもかまいませんが、仕事の場ではそうした事は考えず、あくまでも仕事がしやすい環境づくりや会話をしやすい空気づくりという意識を持ちましょう。
②長くなりすぎないように注意する
2つ目の注意点は、自分の自己紹介が長くなりすぎないようにすることです。
これは、状況によって自己紹介に最低な時間の目安は変わります。5人程度以上の大人数を相手に自己紹介をする場合には、全員が挨拶をし終わるまでに時間がかかっては本末転倒なので、一人10〜15秒程度にしましょう。
一方で、自分ひとりが自己紹介をする場合には1分程度の時間をとっても構いません。あなたに話す場が提供されているので、与えられた時間をフル活用して、あなたに興味を持てるような自己紹介をしましょう。
③「あのー」等のフィラーワードの多用は避ける
3つ目の注意点は、フィラーワードを使わないようにすることです。
フィラーワードとは「あのー」「えーっと」といった、言葉に詰まったり話すべき内容を忘れてしまった時に使いがちな言葉のことです。
こうした言葉を多用する人の話は、入ってきません。フィラーワードばかりが気になってしまい、せっかく用意した自己紹介の内容が聞き手に理解され楽なってしまいます。なので自己紹介が苦手な方は事前に練習しておきましょう。
④曖昧な表現は避ける
自己紹介の中では、曖昧な表現を避けるよう意識してください。
曖昧な表現とは、固有名詞・数字などを使わずにあなたの経歴や実績などを話すということです。こうした話し方をする人に対して、周りの人は「何かを隠している」という印象を持ちます。
なので、自己紹介の聞き手からの信頼を得るためにも、今まで関わってきた仕事・勤めている会社・どんな経験をしてきたか・どんな実績を残したかなどについては、必ず固有名詞や数字とともに、具体的に話しましょう。
⑤履歴書の内容と矛盾がないようにする
自己紹介は履歴書の内容と矛盾がないようにしてください。
就活や転職活動における自己紹介は、面接の場で行われます。その時、面接官はあなたが提出した履歴書を手元に持っています。その記載事項と違う話をすれば当然怪しまれます。
なので、就活・転職で行う自己紹介は履歴書に記載した内容を踏まえて、矛盾がないかを確認しながら、最適な内容を準備しておきましょう。
⑥自己PRの割合が多くなりすぎないようにする
自己紹介には自己PRを含めると述べましたが、この分量に注意しましょう。採用面接の場合は、「自己紹介」と「自己PR」を全く別のものとして聞き直す面接官が多い傾向にあります。
自己紹介の中で自己PRについても触れたのに自己PRを聞き直され、同じ内容を2回話すことになると自分も面接官も疲れてしまいます。なので、特に採用面接の場合は「自己紹介」と「自己PR」を分けて用意しておくとよいでしょう。
ただし、ビジネスの場では自己紹介が自己PRを兼ねることも多くなります。自己紹介で経歴を述べ、その中で何をしてきたのか、どんな技術を獲得したのかを伝えて、相手に自分の能力を伝えることが大切です。
【場面別】自己紹介の例文
ここで、自己紹介の例文を3つ紹介します。
自己紹介は、ここまでに紹介した内容を元に制作して頂ければ問題ありませんが、自分で作成する内容に不安がある方は、ここで紹介する例文を参考に、あなたの経歴などに併せてアレンジしてみて下さい。
場面①|採用面接での自己紹介
まずは、採用面接における自己紹介です。ここでは新卒の学生が、就職面接で自己紹介することを想定しています。
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はじめまして、〇〇大学△△学部□□学科4年、面接太郎と申します。
大学では経営学を選考し、主に製造業界の企業経営について研究を行っています。趣味はよさこいで毎年東京で開催されるイベントにも出場しています。
ゼミの研究成果を活かして、御社の売上・利益に貢献していきたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。
ポイント
上記の自己紹介のポイントは下記の通りです。
- 所属
- 大学の専攻
- 趣味
- 今後の抱負
- 最初と最後の挨拶
ここまでに紹介して来た自己紹介で注意すべき内容について、5項目を満たしています。
就活における自己紹介は、個人面接・グループ面接によって一人が使える時間は変わります。上記の分量でおよそ25〜30秒程度の自己紹介になり、その場で自己紹介をする人が複数いる場合には最適な分量と言えます。
場面②|新入社員として入社した際の自己紹介
次は、新入社員として入社した際の自己紹介です。
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はじめまして。本日マーケティング部に配属になりました、新卒太郎と申します。
本日初出勤ということで、緊張しておりましたが、皆様に暖かく迎えて頂き、安心致しました。
大学の専攻やインターンシップではマーケティング業務を経験しておりました。その知識・経験を活かして、1日も早く会社に貢献できるよう努めてまいりますので、宜しくお願い致します。
ポイント
上記の例文のポイントは、以下の通りです。
- 所属(配属)
- 自分を表現するエピソード
- 簡単な自己PR
- 今後の抱負
- 最初と最後の挨拶
新入社員としての自己紹介は、入社初日に各配属先で行われることが想定されます。その場では、当日緊張していたこと・暖かく迎えてもらったことへの安心感を伝えることや、会社への1日も早い貢献を目指すことを伝えるのが良いでしょう。
場面③|仕事の取引先へ挨拶する際の自己紹介
3つ目は、仕事の取引先に挨拶する際の自己紹介です。
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はじめまして。この度御社を担当させて頂くこととなりました、株式会社〇〇商事マーケティング部の新卒太郎と申します。
これまでWEBやSNSのマーケティング業務を担当しており、御社でも同業務を担当させて頂くこととなりました。
御社の売上向上に貢献できるよう努めてまいりますので、今後とも宜しくお願い致します。
ポイント
上記のポイントは以下の通りです。
- 所属部署
- 簡単な自己PR
- 今後の抱負
ここでは最低限取引先にお伝えすべき内容として、上記の3つのポイントに焦点を当てた自己紹介を記載しました。取引先はあなたの人物像よりも能力を重視するので、自己PR寄りの自己紹介がおすすめです。
ただ、時間に余裕があったり、先方が受け入れてくれそうであれば、自分の出身地・趣味などの話をして、関係を深めるためのコミュニケーションを5分程度してみるのも良いでしょう。
自己紹介・面接に関するその他の記事
この記事では、自己紹介で気をつけるべき基本的なポイント・気をつけるべき注意点・場面ごとの具体例を紹介してきました。
自己紹介はあなたの第一印象を決める重要な場面でもあるので、失敗するとその後のコミュニケーションがしづらくなることも考えられます。なので、当記事で紹介した内容は最低限の注意事項として、しっかり押さえておいて下さい。
また、下記の記事では、自己紹介でアピールするポイント・相手に応じた自己紹介パターン・「自分を一言で表すと」といった質問への対応方法を紹介しています。自己紹介に自信がない方は、ぜひご一読下さい。
まとめ
この記事では、自己紹介のポイント・注意点・例文などについて紹介しました。
自己紹介は、話の内容と表情・立ち振舞など全ての情報からあなたの印象が決定します。なので、話の内容をしっかりと考えるだけでなく、鏡の前で表情の作り方なども練習しておく必要があります。
周囲の人達と、仕事をしやすい環境を作るためにも、最初の印象を良くして、コミュニケーションを取りやすい人という印象を作れるように準備をしましょう。