職場に不満を持つ人は多いですが、退職できる人はまともな人です。このようにまともな人は、真っ先に辞めてしまうと言われています。今回はそんなまともな人が、辞めてしまう理由、原因や、辞めてしまうことによるデメリットをお伝えします。反対に、そんな企業に残る人は今後の判断へ参考としてください。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
まともな人から辞めていく職場に不満を持つ人は多い
現代において、企業の将来を憂いた人材、とりわけ優秀な人やまともな人ほど、身の安全を守るとともに自身の能力を発揮できる企業を探すため一早く組織に見切りをつけ辞めていく傾向が強まっています。
まともというか、有能な人ほど早く辞めていく。
ダメだなと思った組織に我慢して長くいると、組織の健全な新陳代謝の妨げにもなるから、あんまり良くないのよね。
もっとカジュアルに辞められる文化が欲しい。— 大地こねこ (@dkoneko) August 28, 2019
上記のツイートでは、有能な人ほどダメな組織を早く辞めると言っています。止めるべき組織から抜け出さず、そこに留まってしまう人は有能ではありません。そのため、その組織がさらに悪くなるという内容です。
組織の中に何か問題があったとき、まともな人から辞めていくのよね。
しかもまともな人って、誰も攻撃しないように辞めていくから、何が問題点がわかりづらい。
穏やかな人が穏やかに辞めていくときこそ、大きな問題が潜んでる。
逆に癖のある人がギャアギャア言うときは、大して問題はない。
— ゲイの精神科医Tomy (@PdoctorTomy) August 27, 2019
上記のツイートでは、有能な人の退職方法が問題を可視化していると言っています。有能な人は、不毛な主張や課題提起をせずにただ辞めていきます。そのため、本来取り組まれるべき問題がそのままになるのです。
最初に辞める人にありがちな特徴
最初に仕事を辞めていく人の特徴は主に3つあります。逆に言えば、その3つの特徴に当てはまる人材こそ組織にとって「辞めて欲しくない人」ということにもなります。
なぜなら、その人材はとても優秀で、仕事の質はもちろん、コミュニケーション能力にも長けているからです。
では、その3つの特徴を一つずつ見てきましょう。
特徴①|仕事ができる人
まず1つ目の特徴は、「仕事ができる人」です。仕事ができる人というのは、企業側から見るととてもコストパフォーマンスが高いです。
なぜなら、仕事ができる人から提供される仕事の質と量は、他の社員より多いにも関わらず、支払う給料は他の社員と同等で済むからです。
しかし、この現状こそが企業にとって優秀な人材を失う要因となるのは想像に難くありません。
というのも、働き手からすればこの状況が続く限り仕事に対するモチベーションは下がる一方です。より自分の能力を認めてくれる他の企業を探し、辞めていく可能性が高まります。
特徴②|真面目な人・優しい人
2つ目の特徴は、「真面目な人・優しい人」です。優しい人や、寡黙で真面目な人というのは、頼みごとを受けやすいです。そういう人に対して、上司や周りは、仕事を安易に頼みすぎる傾向があります。
しかし、優しいからこそ周囲の依頼に応えたり、依頼に対して不満を言えずに溜め込んだりしてしまいます。得てして、こういったケースでは一部の人材だけがオーバーワークになってしまっている可能性が非常に高いです。
上司や周囲は一早くそういった状況に気づくべきです。さもなくば、企業にとって大きな損失を産むことになってしまいます。
特徴③|中堅社員
3つ目の特徴は「中堅社員」です。新規採用社員や若手社員の場合は、まだ企業の内情がよく見えておらず希望を持っている可能性があります。
しかし、一方で20代後半から30代前半にかけて仕事盛りな中堅社員は、周囲との持ちつ持たれつといった人間関係の中で仕事を頼まれやすかったり、将来のキャリアを真剣に考えたりする時期でもあります。
キャリアアップを考える人も一定数いますから、その分中堅社員は辞める可能性が高まります。
併せて、企業の内情が見える時期でもあり、その事実に愕然とし他の企業を探す可能性も高くなります。
まともな人から辞めていく4つの理由
仕事ができる人や真面目な人など、まともな人から辞めていくのは、なぜなのでしょうか。そういった人ほど、企業への献身性が強いイメージもありますよね。その理由を大きく4つのセクションに分けて考えていきたいと思います。
先ほどの、「最初に辞める人にありがちな3つの特徴」とは異なった視点から見ていきましょう。
理由①|仕事・人生に前向き
まず1つ目の理由は、「仕事・人生に前向きであるため」です。ここでいう前向きとは、向上心が大生で熱すぎる人間という意味ではありません。
「より高い報酬を受けたり、より高い役職に就いて、もっといい人生を歩みたい」、「やりがいを感じながら自分の仕事に邁進したい!」といった夢や目標があり、それに向かって頑張りたいという気持ちがまともな人にはあります。
だからこそ、そんな夢や目標と、劣悪な企業環境の現実との間で絶望を感じ、企業を辞めていくといったケースが多いです。
理由②|優しいからこそ不満を溜め込みやすい
理由の2つ目は、「優しいからこそ不満を溜め込みやすいため」です。優しい人にありがちですが、他人からの依頼事を断れず、一人で人の何倍もの仕事を抱えているという状態が続きます。
その状態が続くと次第に、「なぜ他社員と同じ給料なのに、自分だけこんな大変な思いをしなければならないんだ」という葛藤に悩み、より自分に適した企業環境があるのではないかと思い企業を辞めていきます。
優しい人は、胸の内を明かすことなく企業を辞めていきますので、企業側は原因追求と対応策を考慮しなければまともな人材の確保が困難になります。
理由③|将来について考える視野がある
3つめの理由は、「将来について考える視野があるため」です。優秀な人材と言うのは、大抵自分の仕事をきちんとこなしつつ、自分の将来についてもしっかり考えています。
自分の理想とする将来像から逆算し、今自分が何をすべきなのかが明確に見えています。結果、資格の取得に向けて勉強したり、スキルアップのために転職したりといった行動に移っていくのは当然のことですよね。
将来について考える視野がある人は、理想と現状の差を埋めるために、企業環境が良くない企業からは去っていきます。
理由④|企業を客観視できる
最後の理由は、「企業を客観視できるため」です。こういった人たちは、客観的に見てこの企業がどうなのか、変わっていく可能性があるのかといったことを自分なりの判断基準にのっとって考えることができます。
SNSをはじめ、情報通信網が日々進化する現代において、多角的な視点から企業を見ることは非常に簡単なことです。
まともな人は、そうして入手した情報と、自分の目で見た企業の姿を比較し、企業の存続可能性を考え辞めていきます。
まともな人が退職を検討する6つの原因
ここからは、より具体的に、まともな人が退職を検討するきっかけとなる6つの原因を見ていきましょう。
退職をするということは、転職活動も必要となり、大きな決断であることに間違いありません。それでも退職を検討するというのは、よほどその企業に未来を見出すことができないということですね。
任される仕事が多すぎる
まず1つ目は、「任される仕事が多すぎるため」です。ワーク・ライフ・バランスが叫ばれる現代において、まともな人ほどプライベートの時間も確保できないような量の仕事を任されていることが多いです。
仕事は、できる人へ集まる傾向にあります。上司は、一部の部下へ仕事を任せすぎている現状を把握しているならすぐに改善する必要があります。上司にはその責務がありますからね。
改善が見込まれない場合、仕事ができるまともな人は、現状に見切りをつけてその企業を離れる決心をしてしまします。
給料が低く、昇進も望めない
2つ目は、「給料が低く、昇進も望めないため」です。これを理由に企業を辞める決心をするケースも多いです。仕事に、やりがいを見出している人も一定数いるのは事実です。
しかし、現実的な話として給与や昇進の有無は重要な判断事項となります。仮に、給与や昇進が望めないのであれば、その職場で働き続けるモチベーションが徐々に下がってしまいます。
一方で、まともな人は転職市場においても高い価値がつけられています。そのため、低い給料で昇進が望めない職場に残り続ける意味がありません。その結果、辞めてしまうのです。
自身の成長・キャリアアップが望めない
3つ目は、「自身の成長・キャリアアップが望めない」からです。仕事において、期待される付加価値は給料や昇進だけではありません。キャリアアップに繋がる自己成長も大切です。
まともな人は、常に自分の能力を批判的に見ておりそこから成長の機会を掴みます。仕事において、ただ給料や職位が得られれば良いという考えではなくその上を期待しています。
そのため、自分の成長やキャリアアップが望めない職場は無意味だと感じます。より厳しい職場環境にて、キャリアアップが望める自己成長の機会を得るために辞めてしまいます。
企業としての将来性を感じられない
4つ目は、「企業としての将来性を感じられない」からです。従業員として働く以上、その会社がさらに成長をして大きくなるのか、もしくは衰退して小さくなるのかは気になる点です。
まともな人は、ただ単に与えられた仕事をこなすだけでなく、客観的に働いている会社をチェックします。そのため、経営状態や法律的な問題の有無も確認することが多いです。
仮に、自分が働いている企業に将来性が感じられない場合、辞めることを考慮します。企業の将来性は、自分自身の将来性にも直結するため批判的な判断と行動をせざるを得ないのです。
人間関係が良くない
5つ目は、「人間関係が良くない」からです。職場において、仕事を長期的に続けられるか否かは人間関係が重要です。組織に溶け込めなかったり、相性が悪いと続けられません。
仕事ができるまともな人は、必ずしも良い人間関係ばかりではありません。能力が高いことで同期や上司から疎まれることも多々あります。ゆえに、人間関係が悪くなることもあります。
そのような状況において、まともな人であればより良い職場を探します。つまり、人間関係が良くない現状の職場にはとどまりません。その結果として、退職を選んでしまうのです。
寿退社
6つ目は、「寿退社」です。一般的に、寿退社とは女性が結婚を機に職場を退職することです。特に、20代から30代にかけて、結婚を機に寿退社をする女性は多くいると言えます。
キャリアとプライベートを両方考えられる人はまともです。人生において、どちらがより重要で優先すべきかは変わるからです。そのため、まともな人であれば寿退社を選びます。
仕事をなんとなく続けていくよりも、結婚という幸せを掴むことは大切です。この結果、寿退社という選択肢も選ぶことができます。寿退社は、まともな人であるからこそできるのです。
まともな人から辞めていくデメリット
まともな人が、退職をしてしまうことによるデメリットは大きいです。職場だけでなく、会社全体にも大きな影響を及ぼすと言えます。なぜなら、まともな人は重要な人材だからです。
以下では、まともな人から辞めていくデメリットを3つ紹介します。職場や会社にとって、どのような悪影響となるのか参考にしてください。
業務が円滑に進まなくなる
1つ目のデメリットは、業務が円滑に進まなくなるです。組織において、影で業務を支えていることは多いです。そのため、まともな人が辞めてしまうことは大きな影響を及ぼします。
例えば、まともな人は担当業務に加えて組織全体に必要な業務を支えていることが多いです。休暇予定のとりまとめや、勤務進捗報告のまとめなど地味だけど必要とされる業務です
このような業務は、いわばまともな人による好意によって取り組まれていることが多いです。したがって、まともな人が辞めてしまうと業務がスムーズに進まなくなる懸念があります。
職場にまともな人がいなくなる
2つ目のデメリットは、職場にまともな人がいなくなるです。会社など、複数の人が集まって働いている場合、まともな人は教育者としての役割を果たしている場合が多いです。
例えば、提出物を期限までに出さないメンバーがいるとします。そのような人に対して、教育的なフィードバックをするのはまともな人です。なぜなら、問題の重大さがわかるからです。
しかし、まともな人が辞めてしまうと問題を起こす人が増えてしまいます。まともでない人は、まともな人からの指導やアドバイスによって行動を改めていた場合が多いからです。
退職ラッシュが起こる
3つ目のデメリットは、退職ラッシュが起こることです。まともな人は、業務に加えて、人間関係でも多大な影響力を持っています。そのため、他の人もまともな人に追従しがちです。
例えば、後輩社員から慕われていたまともな人が辞めてしまう場合、送別会が開かれることが多いです。そのような場では、なぜその組織を辞めてしまうのか説明がなされます。
この説明を聞いた場合、後輩社員も退職を検討する結果に繋がります。まともな人は、いわばそれ以外の人の判断も左右してしまうのです。そのため、退職ラッシュが起きてしまいます。
人材定着のためにできる2つのこと
まともな人が辞めてしまわないためには、どうすればよいのでしょうか。言い換えると、有能な人材定着のためにできることは何でしょうか。これは会社にとってとても重要です。
以下では、人材定着のためにできることを2つ紹介します。上述の通り、まともな人はそれ以外の人へも影響力があるので極めて重要な存在です。
昇給・昇進を通じて正当な評価をする
人材定着のためにできる1つ目のことは、昇給・昇進を通じて正当な評価をすることです。昇給・昇進は、まともな人が辞める原因をなくす最も直接的で効果的な方法であります。
まともな人はそれ以外の人よりも仕事ができます。また、影でその会社のために貢献をしていることが多いです。さらに、それ以外の人へも大きな影響力を及ぼすことができます。
そのため、客観的に考えるとまともな人は最も評価されるべき人材なのです。したがって、まともな人が辞めてしまうのを防ぐには、昇給・昇進による正当な評価は不可欠となります。
密なコミュニケーションをとる
人材定着のためにできる2つ目のことは、密なコミュニケーションをとることです。これは、表面的な会話をするだけではなく、不満の原因を探して然るべき対策をとるという意味です。
例えば、まともな人が人間関係と担当業務に不満を抱いているとします。その場合、密なコミュニケーションをとり、誰と関係が悪いのかとどんな仕事を希望しているのかを把握します。
そして、抜本的な解決をするために人事異動や裁量の拡大といった対策をとります。つまり、密なコミュニケーションによって問題の原因を可視化させて、適切に打ち手をとります。
まともな人から辞めていく企業に残り続けるべきか
まともな人が辞めてしまう場合、果たしてその企業に残り続けるべきでしょうか。残される人にとって、自らの進退を決定することは難しい問題だと言えるでしょう。
以下では、まともな人が辞めてしまう企業において、働き続けるべきか否かを考察します。いずれの選択にせよ、しっかりと吟味をして決める必要があります。
辞める人を快く送り出さない場合
仮に辞める人を快く送り出さない場合、その企業に残るべきではありません。まともな人が辞めてしまうのにもかかわらず、企業は感謝をせずに単なる人事処理と扱っているからです。
このような企業では、従業員への扱いが大きな懸念要素となります。給与、職場環境や裁量など、企業に残るか否かに大きな影響を及ぼす要因が改善されないことが見込まれるからです。
まともな人が辞めてしまう場合には、その人を企業がどのように送り出すかを確認しましょう。感謝と誠意が感じられるのか、もしくは厄介ごとと扱っているのかでは大きな違いです。
企業に改善努力が見られない場合
まともな人が辞めてしまう場合、企業は職場環境を改善しなければなりません。なぜなら、何らかの問題があるために、まともな人が辞めてしまっていると考えられるからです。
しかし、企業に改善努力が見られない場合、その企業に残るべきでないかもしれません。まともな人が辞めれば辞めるほど、職場環境はさらに悪化する可能性が大きいからです。
そのため、まともな人が辞める場合には企業の受け止め方を確認しましょう。万が一、企業が改善努力をしていない場合、長期的な職場環境の悪化を見込んで辞める必要があるでしょう。
まとめ
まともな人は一番先に辞めてしまい、退職理由や辞めてしまうデメリットも様々だとわかりました。まともな人は、有能で組織でも重要な役割を果たします。
もし、まともな人が辞めても企業が改善をしない場合、検討が必要です。今後、職番環境がより悪くなる可能性があるため、自らも辞める必要があるかもしれません。