三菱商事は大手の総合商社だと知っている人は多いと思います。ただ、売上の80%以上が三菱商事本体ではなく子会社の実績だと知っている人は少ないのではないでしょうか。三菱商事は1,000社以上の子会社をグループに保有しています。今回は3つの主要子会社の事業内容と採用活動について詳しく解説しています。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
三菱商事は総合商社
三菱商事は日本五大商社の1つに数えられる日本屈指の総合商社です。本社は東京の中心。千代田区丸の内に2棟構えており、部署により住みわけが行われています。
起源はあの坂本龍馬が日本初の株式会社として立ち上げた「海援隊」であり、歴史ある企業として有名です。
和を重んじる社風
三菱商事の社風は企業として他商社よりコンプライアンスを重視している傾向にあり、三菱商事に集まる人物も人柄や能力などバランスが取れた社員が多く、和を重視して協調性を重んじる社風です。
ライバル企業でもある三井物産の社風が、各々の個性を持って結果を出していくスタイルに対し、全く毛色が異なった社風といえます。
三菱商事の年収は非常に高い
三菱商事の年収は非常に高いことで有名です。全職種の平均年収が約1,400万にも上ります。総合職であれば平均年収が推定で2,000万を突破しており、かなりの高年収といえるでしょう。
30代でも1,000万プレイヤーは珍しい存在ではなく、「勝ち組み」といえる企業です。
三菱商事と子会社の関係
三菱商事は非常に多くの子会社を保有しています。2019年4月時点で1453社の子会社を保有しており、三菱商事を語るのに子会社の存在は欠かすことができません。
下記では三菱商事と子会社の関係性について詳しく解説していきます。三菱商事のビジネスモデルが垣間見えます。
子会社とは
子会社とは「会社法」で定義されており、親会社が子会社の議決権の50%以上を有している場合に関係が成立します。さらに親会社が議決権の100%の保有している場合「完全子会社」と呼ばれ区分されます。
また、三菱商事のように資本金が5億円を超えている大企業に関しては、親会社の決算に子会社の業績が合算されてIR情報に掲載されます。この際の子会社名称を「連結子会社」と呼びます。
三菱の1453社ある子会社はすべて連結子会社として定義されています。
また、子会社と似ている定義として「関連会社」があります。親会社が議決権の20%以上を保有し関連会社に大きな影響及ぼす関係性のことを指します。
三菱商事は子会社が支えている
三菱商事の事業を分析すると、三菱商事連結の連結売上高は約16兆にも上りますが、三菱商事単体の売上高は約2兆5,000億となり、連結売上高の15%の占有率です。
三菱商事の売上高を支えているのは連結子会社の収益によるものだといえるでしょう。つまり、三菱商事は子会社の集合体によって構成された企業といえます。
三菱商事は子会社を通じて事業を展開するビジネスモデルであり、三菱商事本体は司令塔的な役割を担っています。
三菱商事の資金提供や人材出向などを通して、子会社の事業のサポートをしている形です。
海外子会社の不正取引で損失を計上
三菱商事はコンプライアンスに注力してる企業ですが、2019年9月に社員の海外子会社での不正取引での損失を発表しています。
石油関連子会社である ペトロダイヤモンド・シンガポール(PDS)で社員が顧客との取引とは関係ないデリバティブ取引を行い、原油相場の価格が変動したことで、三菱商事に345億円もの損失を与えた事件です。
三菱商事の主要子会社
三菱商事は数多くの子会社を保有していますが、ここでは主要子会社に絞って紹介いたします。皆さんが利用したこともある企業も子会社として存在しています。
三菱商事の主要子会社は知名度が抜群なコンビニエンスストア「ローソン」の運営が有名ですが、特定の業界に固執していません。
三菱の冠名がついている「三菱食品」・「三菱商事ロジスティクス」は押さえておきたい三菱商事の子会社です。次項で「三菱食品」・「三菱商事ロジスティクス」・「ローソン」について詳しく解説していきます。
三菱食品
三菱食品は加工食品をメインの商品として卸業を展開している企業です。売上高は約2兆円にも上り、本体の三菱商事にも引けを取りません。
三菱食品の事業内容と採用状況について詳しく解説していきます。
三菱食品の事業内容
三菱食品は加工食品を主にイオンなどのスーパーを中心に、ネット事業のAmazonも顧客に持ち、卸売をメインの事業として展開しています。
また、卸業だけでなく、プライベートブランド(PB)の開発も行い、ソフトキャンディの「カムカムシリーズ」はヒット商品となっています。
ライバル企業に国分グループ株式会社があり、商社系の「三菱食品」VS独立系の「国分」という構図が出来上がっています。
三菱食品の採用情報
三菱食品の採用情報によると積極的に採用活動を行っています。採用人数は昨年実績見込みで約50名~100名程度となっており、規模の割には少ないといえます。
採用実績大学は国立大学が中心ですが、日東駒専の私立大学も入社実績があります。
三菱食品の平均年収は660万と全国の平均年収を若干上回っているといえるでしょう。社内研修も充実しており「社会人基礎力」・「事業推進力」など段階によって準備されています。
三菱商事ロジスティクス
三菱商事ロジスティクスは物流事業を中心に「生産から消費」まで幅広くマネジメントを手掛けています。グローバルなビジネス展開も特徴です。
三菱商事ロジスティクスの事業内容と採用状況について詳しく解説していきます。
三菱商事ロジスティクスの事業内容
三菱商事ロジスティクスはアジアを始め、海外にも物流拠点を持ち「アパレル」から「食品」まで幅広い商品の物流ソリューションを手掛ける企業です。
商材毎に組織編制されており、顧客の幅広い経営課題に物流以外の視点からもサポートする業務も行っているのが特徴です。
三菱商事ロジスティクスの採用情報
三菱商事ロジスティクスも採用活動は実施していますが、10名~15名と比較的少ない人数での募集状況です。採用実績大学はMARCHが中心ですが、日東駒専や大東亜帝国も入社実績があります。
年収については詳しくは掲載されていませんが、社員の声から約530万と推定され平均的な水準といえるでしょう。
社内制度に関しては充実しており、入社1年間のメンター制度を始め、通信教育制度、資格認定講座への参加などがあります。
ローソン
日本大手のコンビニエンスストアフランチャイザーであり、加盟店を通じて飲食物を中心に雑誌・雑貨・チケットなど幅広サービスを展開しています。
ローソン100やナチュラルローソンなど地域に根付いた店舗戦略が特徴です。
ローソンの事業内容
ローソンのビジネスモデルはフランチャイズビジネスであり、加盟店を通じて店舗運営を行う事をメイン事業としています。社員の多くがオーナーを支援する「スーパーバイザー職」に従事しています。
セブンイレブン・ファミリーマートがライバル企業になり、ローソンは業界3位となっています。
ローソンの採用情報
ローソンも採用活動を積極的に行っています。2018年の採用実績は187名と店舗数に対しては少ないといえます。採用実績大学は多岐に渡り、人柄で判断される傾向にあります。
ローソンの平均年収は約660万となり、平均より高い年収といえるでしょう。社内制度は業務に付随した内容が多く、 LCOP(ローソン・オープン・チャレンジ・プログラム) という自己啓発プログラムが存在します。
まとめ
三菱商事は日本でも屈指の総合商社です。三菱商事の収益の大半は連結子会社の実績によって成り立っており、三菱商事はサポートする司令塔的な役割を担っています。
今回は三菱商事の主要子会社でもある「三菱食品」「三菱商事ロジスティクス」「ローソン」の3社を中心にご紹介していきました。三菱商事を志望する就活生の方はぜひ参考にしてください。