総合商社として人気を集める伊藤忠商事。2019年にそんな伊藤忠商事の社長が交代しました。その役員人事には現会長の思惑が反映され、新社長の鈴木氏は子会社から復帰する異例の展開となりました。この記事では、鈴木社長の経歴や年収、会長の思惑など役員人事を裏側まで徹底解説します。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
伊藤忠商事の社長は鈴木善久
鈴木善久(すずきよしひさ)は伊藤忠商事株式会社の代表取締役です。2018年4月に岡藤正広氏の後継として就任しました。
この記事では、伊藤忠商事という会社について、鈴木善久代表取締役の経歴や年収、岡藤正広氏の現在について説明していきます。
前任の岡藤正広は会長に就任
岡藤正広氏は社長を退任して、会長を新設、そのまま会長に就任しました。岡藤氏は2010年に社長に就任して以降、非資源分野への注力で2015年には伊藤忠商事を業界首位に押し上げるなど結果を残してきました。
岡藤氏は会長として会社に残り、今手掛けている事業を形にすることを目指していると述べています。
伊藤忠商事は総合商社
伊藤忠商事は三菱商事、三井物産等と同じ総合商社です。創業者は明治時代の商人の伊藤忠兵衛で、伊藤忠財閥を築いてその規模を拡大してきました。
特に、近年は非資源分野への注力や中国での強みを生かして勢力を拡大中であり、2015年には業界トップを記録しました。今最も勢いのある総合商社といっても過言ではないでしょう。
伊藤忠商事の社長(鈴木善久)の出身や経歴
この章では鈴木善久社長の出身や経歴を紹介していきます。総合商社で理系卒の人材が社長につくのは4例目と珍しく、また一度出向してから本社に返り咲くことも非常に珍しいとされています。
そのような珍しいこと尽くしの鈴木善久氏社長就任ですが、この鈴木氏はどのような人材なのでしょうか。
伊藤忠商事の社長(鈴木善久)は東京大学工学部を卒業
鈴木善久氏は東京大学工学部を卒業しています。東京大学は言わずと知れた日本最難関の大学で、偏差値は67.5です。航空工学を専門に学んでおり、同級生の多くがメーカーや研究開発機関に就職する中、総合商社に入社するという珍しいキャリア選択を行っています。
結果的に伊藤忠商事という大企業の代表取締役まで出世できたのですから、このキャリア選択は大正解でしょう。
伊藤忠商事の社長(鈴木善久)は新卒で同社に入社
前述の通り、鈴木善久氏は1979年に東京大学工学部から新卒で伊藤忠商事に入社します。鈴木善久氏は大学時代に航空機関連のことを学んでいたこともあり、航空機部門に配属になります。
1979年入社組は1977年、78年と採用が見送られた次の世代であり、「上」の世代がいないため出世が早く、人材の宝庫と言われてきました。その中で、鈴木氏はその後2000年に航空宇宙部長、2003年には48歳の若さで執行役員に就任するなど華々しい出世を経験しています。
役員から子会社・ジャムコに出向したのは2011年
鈴木善久氏は48歳で執行役員に就任後、大手商社社長の登竜門的ポストである米国法人の社長を経験、社長候補の最右翼と考えられていました。
しかし、2011年3月に常務執行役員を退任し、同6月に伊藤忠商事の子会社で、航空機の内装品メーカーである株式会社ジャムコに出向となりました。出向後も学生時代と同じ専門分野に関する仕事をしている点にも注目です。
出向後に本社に返り咲くことは殆どありませんが、鈴木氏は東日本大震災や急激な円高の中、ジャムコを立て直した手腕を評価され、伊藤忠商事の役員に復帰しています。
役員復帰の裏事情として、岡藤前社長に冷遇されたことをきっかけに岡藤氏に忠誠を誓ったから、岡藤氏が推し進める事業に精通しているからといったこともあるらしいです。
伊藤忠商事の社長(鈴木善久)の資産や年収
2018年の伊藤忠商事のIRによりますと、鈴木善久氏の年収は2億2500万円です。社員の年収平均が約1500万円と日本最高峰を誇る伊藤忠商事の社長となると、この高額報酬も頷けます。
また、資産として、伊藤忠商事株65,000株も有しています。伊藤忠商事の株価は2019年9月14日現在2,241円であり、資産価値は単純計算で約1億4,500万円です。
伊藤忠商事の社長(鈴木善久)をもっと知りたい方
ここまで鈴木善久氏について詳しく説明してきました。ただ伊藤忠商事の役員は鈴木氏同様に活躍した人材ばかりです。また、出向先から本社へ戻って社長になるという異例の人事が行われました。その中で何故鈴木氏は社長に選出されたのでしょうか。
2018年にジャーナリスト執筆された社長人事の記事によれば、岡藤会長が自らを冷遇しないという理由で鈴木氏を抜擢したとされます。
大企業では、前社長やその出身部署を冷遇することが日常茶飯事であり、それを回避しようとしたということです。
週刊現代の記事によると、岡藤氏は自分の権力を維持するという理由に加え、自らが手掛けているビジネスについて精通している鈴木氏をその成功のために抜擢したとされています。
まとめ
本記事では伊藤忠商事について、鈴木善久社長や岡藤会長について説明してきました。大手総合商社として就活生から圧倒的人気を誇る伊藤忠商事を少し違った視点から認識することができたのではないでしょうか。
上述のように、鈴木氏の伊藤忠商事社長就任の裏側には様々な事情がありました。日本の大企業で働く方などは特にそうした事情の存在を認識しておくと良いでしょう。