現在は新卒が売り手市場ではあるものの、就活生全員が満足のいく就職ができるわけではありません。中には就職をあせるばかりに、潰れる会社の内定を受諾してしまう就活生がいるのも現実です。そこで今回は、潰れる会社に共通する社長や社員、社内の雰囲気などを紹介します。面接時にチェックするよう、心掛けてください。
弊社bizualでは、就活で業界選び、面接対策、ES対策などにお悩みの方向けに無料サポートを実施しております。
無料登録後、下記就活サポートが完全無料で受けられるようになっているため、就活生の方はぜひご活用ください。
bizualのサポートに無料登録しておくと・・・
- 就活生専門のコミュニティに無料参加できる!
- 面談後参加できるコミュニティで近年の就活業界の傾向などの情報を受け取れる!
- ES免除・1次面接無しの選考ルートも選べる!
- 選考対策(ES添削・模擬面接)を無料サポート!
- 面接官からの合否フィードバックを共有!
この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
いずれ潰れる会社を見抜く方法はあるのか
就職をするなら、いずれ潰れる可能性が高い会社は避けたいものです。しかし、社会人経験がない就活生にそれを見極めるのは難しいでしょう。
ここでは潰れる会社を見極める方法について、コメントを引用しながら説明します。
「君がやめたら会社が潰れる」と言われたらまっさきにやるのは賃上げ交渉。上がらないなら会社は潰れないか、まともな経営判断のできていない会社なのでいずれ潰れる。
— Ryou Ezoe(江添 亮) (@EzoeRyou) January 21, 2019
優秀な人材には、転職先が豊富にあります。しかし会社にとっては損失になるため、退職の申し出があっても引き止めるものです。このコメントでは、その際に賃上げ交渉してみることで、会社の状況や考えがわかることを示唆しています。
就活の三原則
1.大量内定出す会社に就職しない→辞める人が多いからたくさん採る。
2.恫喝型面接する会社→人材活用会社の浅知恵に任せるような会社に将来はない
3.インターンのタダ働きで釣る会社→そんなけち臭い会社はいずれ潰れる。— masanorinaito (@masanorinaito) August 25, 2017
就職協定がなくなった今、新卒採用の方法も多様化しています。しかしこのコメントにあるように、退職者を見越して多めに採用する、恫喝に応じない人材を採用する、就職をちらつかせてタダでインターンをさせる会社には将来性はありません。
潰れる会社の特徴や共通点
帝国データバンク情報部が2019年8月に、「倒産の前兆 30社の悲劇に学ぶ失敗の法則」という本を出版しました。それによると、潰れる会社の社長や社員に特徴や共通点があるようです。
ここでは社長と社員の場合を例にあげ、特徴と共通点を紹介します。
潰れる会社の社長の特徴や共通点
会社を潰してしまう社長には、共通する特徴があるようです。ここでは会社を潰す社長に見られる、具体的な共通点について詳述します。
①数字に弱い
まず、数字に弱いことです。民間企業は、営利を追求しなければ成り立ちません。そのためには売り上げだけでなく、固定経費や粗利、将来に向けた投資などを念頭に置き、会社を経営する手腕が求められます。しかし数字に弱い社長は、そうした基本ができていません。
そのため利益意識が低く、決算時に初めて深刻な状況であると認識するケースも少なくないようです。当然そうした会社では、利益が社員に還元されることもないので、職場の雰囲気も悪くなりがちです。
②見栄っ張りで話が大きい
見栄っ張りで話が大きいことも、会社を潰す社長の共通点です。周囲におだてられてきちんとリサーチや戦略建てを行うことなく新規事業を始めたり、そそのかされて出資してしまうことを繰り返す傾向があります。
そうした行動が失敗であっても、それを認めて謙虚に反省することがないのも特徴です。特に社外の人に対しては都合のよい話をして、社員に尻ぬぐいさせることが多いでしょう。
③顧客満足度を追求しない
顧客満足度を追求しない社長も、いずれ会社を潰してしまうでしょう。民間企業が利益を得るためには、直接的なクライアントはもちろん、エンドユーザーを満足させるサービスや製品を提供する必要があります。
しかし残念ながら自社の利益が優先で、顧客満足度を注視しない社長がいるのも事実です。顧客が不満を抱えるようになったら、自社の売り上げに影響することに気づけない時点で、社長としての資質が疑われるといえるでしょう。
④社員の満足度を軽んじる
社員の満足度を軽んじる社長も、会社を存続することはできないでしょう。会社を設立し経営しているのは社長であっても、それは社員の働きがあって成り立っているものです。そこには感謝があってしかるべきでしょう。
社員の働き心地や生活を大事にしない社長に、ついて行こうと思う社員もいないはずです。そうした会社が大成長するとは思えません。
⑤会社の経営権を社長以外の人が握っている
会社の経営権を社長以外の人が握っている会社も、長くは持たないはずです。同族企業で会長が君臨していたり、社長が入り婿で普段出社することがない奥さまが最終決定権を握っていたりすると、健全な経営が難しくなりがちです。
またお飾りの社長に対して期待を持てない社員が態度を変えていくことも、会社の雰囲気を悪くしていきます。
⑥パワハラに無自覚
自分がハラスメントをしていることに無自覚な社長も、会社を存続することはできません。ハラスメントと聞くとセクハラを連想する人が多いと思いますが、何よりも問題なのはパワハラです。
自身を省みることなく業績不振を部下のせいにしてパワハラしたり、社長自らがモラハラをする会社で成長できる人材は稀有です。できない社長ほど優秀な部下にマウンティングする傾向が高く、社員がうつ病にかかるケースも少なくありません。
その他の気を付けた方が良いポイント
上記で挙げた以外にも、注意した方が良い社長のポイントがあります。
- リーダーシップに欠けている
- 自社の業界の動向に詳しくない
- 自社製品に愛がない
- プライベートに浮ついた噂がある
根本的にリーダーシップに欠けている社長は経営者として信頼できません。大企業の場合、社長のほかにも経営に関わる人間が多いので、社長が無能でもなんとかなりますが、中小企業の場合、社長の影響力は大きいです。
また、業界動向に鈍感だったり、自社製品に愛があまりない場合は難点です。プライベートに良くない噂が広がっている社長も業務に怪しいです。
潰れる会社の社員の特徴や共通点
会社が潰れる理由は、社長にだけあるわけではありません。優秀な人材であれば転職できますが、それが叶わず不満を抱えた社員が居残ることで、会社が潰れることもあります。
ここでは潰れる会社の社員に共通する特徴について、説明します。
①コミュニケーション不足
社員間で挨拶やコミュニケーションで欠けている会社は、潰れる可能性が高いです。そうした会社の社員は自分のことで精いっぱいで、相手を思いやる気持ちが持てないのでしょう。
しかしそれでは業務のノウハウやスキルが共有されず、何かトラブルが発生した時にも誰もサポートしてくれないという状況に陥りがちです。そうした職場で、生産性のある仕事をするのは難しいでしょう。
②身だしなみがおろそか
服装や髪形が乱れている社員が多い職場も、長続きするのは難しいでしょう。仕事をするうえで、身だしなみを整えるのはマナーです。それすらも放棄している時点で、本気で仕事に取り組んでいるとは言い難いです。
例え内勤職であっても、来客の可能性はあります。身だしなみを整えて会社の印象を良くしようという気持ちがない社員が勤めていることが、マイナスに作用してしまいます。
③疲弊している
社員が疲弊している会社も、潰れる可能性が高いです。その背景には、長時間労働が常態化していることがあげられます。退職者が多く採用が追いつかなかったり、社歴の長い社員にかかる業務負担が大きいと、長時間労働を余儀なくされます。
しかし長時間労働に見合うだけの給料が得られていなければ、業務をこなしはしても、それを業績アップにつなげるという努力をしようとはしなくなるのが一般的です。そうした社員の働く姿勢が、業績悪化につながっていきます。
④愛社精神を持ってない
社員が愛社精神を持ってないことも、潰れる会社の共通点です。会社のため、あるいは社長のために頑張ろうという気概がない社員が、本当の意味で利益をもたらす仕事をするわけはありません。
自分の利益しか考えないで仕事をする社員ばかりだと、その人が退職した時点で業務は引き継げない状況になってしまいます。それは、会社にとってマイナスになります。
⑤顧客を軽視する社員が多い
顧客を軽視する社員が多い職場も、先の見込みはないでしょう。会社に不満があったとしても、取引先である顧客に対し、不誠実でいてよい理由にはなりません。顧客も自身を軽視する担当者に対し、不満を募らせることが予想されます。
また、担当者が代わってもやる気が見られない人ばかりの会社と、取り引きを続けたいと思う顧客はいないはずです。
⑥うつ病を発症する社員が多い
毎年のようにうつ病を発症する社員がいる会社も、長期的にやっていくのは難しいはずです。会社で何人もうつ病患者が出る時点で、社内に問題があります。
長時間労働なのか、パワハラなのか、業務負担なのかわかりませんが、改善しようという考えがないから、同じことが繰り返されるのです。真面目な人ほど、うつ病を発症してしまうので注意が必要です。
その他の気を付けた方が良いポイント
上記で挙げた以外にも、潰れる会社に勤める社員の特徴はあります。
- 社会人としてのマナーが身についていない
- 人材の入れ替わりが激しい
- 悪口や愚痴が蔓延している
基本的な挨拶や応対、電話対応などができない社員が多い場合は研修や社員教育が充実していない可能性が高いです。社会人としてのマナーが備わっていないのは個人の問題でもありますが、結局は社員の質が会社の良さに繋がります。そこを疎かにしている企業は注意が必要です。
また、担当者が頻繁に変わったり、常求人していたりと人材の激しい会社はブラック企業の特徴でもあります。悪口や愚痴が蔓延している会社も、労働環境としては健全ではありません。
潰れる会社の雰囲気の特徴や共通点
潰れる会社の雰囲気にも、共通する特徴があります。そしてその共通点は、会社を訪れることでチェックすることが可能です。
ここでは潰れる会社に共通する、雰囲気の特徴について説明します。
①会社の雰囲気が殺伐としている
会社の雰囲気が殺伐としている会社は、潰れるリスクを抱えています。社長と社員、あるいは社員間の仲が悪く、社内で不平・不満・愚痴が横行している職場で、まっとうな仕事をするのは難しいものです。
またそうした会社は、社内の清掃が行き届かないことも少なくありません。社内が雑然としている会社は、要注意といえるでしょう。
②幹部社員の退職が多い
幹部社員の退職が多い会社も、潰れる可能性が高まっていると考えられます。幹部社員は一般社員と異なり、社長と同様に会社の状況を把握できます。
そうした幹部社員が退職を決意する時点で、会社の経営が安泰とはいえないことが予想されます。また、幹部社員が顧客を連れて出ることで、業績が悪化するリスクも残されます。
③経理宛にかかる取引先からの電話が増えている
経理宛にかかる取引先からの電話が増えていることも、良くない予兆です。締め支払い日通りに、会社がきちんと支払いをしていれば、そうした電話がかかってくることはありません。
また、会社から取引先に前金での支払いを打診してほしいといわれた場合も、経営が順調とはいえないサインといえます。
会社が潰れる時、社員はどうなるのか
会社が潰れた場合、就業中の社員はどうなるのか、気になる人も多いことでしょう。
会社がつぶれると社員の雇用に影響する
まず、会社が潰れたのは経営破綻したからです。しかし経営破綻したからといって、すぐに会社が消滅するわけではありません。倒産しても「民事再生」や「会社再生」という手段で、会社を存続させる方法があるからです。
しかし、社員の雇用が守られる保証はありません。会社再建にあたり、リストラが行われることがあるからです。もし、会社が潰れるとわかったら、まず会社が再建を目指すかどうかを確認しましょう。
それと同時に、労働条件や退職条件がどうなるのかを、すぐに確認してください。もし即日解雇された場合はすぐにハローワークで手続き、失業保険を受給しながら転職活動を行いましょう。
潰れる前にした方が良いこと
会社が潰れそうだという予兆を感じたときにしておくべきことがあります。
うちの会社やばいかも…って人はGW前に私物を持って帰っておくことをおすすめする 破産すると閉鎖されて私物持ち出せなくなるよ(突然黒い話)
— タマカズラ@TB2期 (@tama_txb) April 24, 2020
それは私物や荷物を持ち帰ることです。上記のツイートにあるように、会社が破産して倒産してしまうと会社に入れなくなり、私物を取りに行くことができません。潰れる予兆がある場合は、まず荷物を確保することから始めてください。
会社が潰れる前に転職は検討すべき
潰れる会社には、共通する特徴があることは前述しました。自分の勤務先にそうした前兆が見られるようになったら、潰れる前に転職活動を始めることをおすすめします。特に年齢が高い場合は、在職中と倒産後の転職活動では、応募先企業の反応が変わるからです。
業績が悪化している会社にい続けても、先につながる人脈をつくることは難しいのが現実です。複数の転職エージェントに登録し、自分が前向きに働ける会社を探しましょう。
潰れる会社一覧
帝国データバンクでは、様々な企業情報を公開しています。社員の離職率や財務諸表を確認することでも、その企業の安定度を測ることができます。企業の規模が大きくても潰れるリスクはありますので、自社についてもリサーチしてみることをおすすめします。
また「帝国データバンクの倒産速報」では原則として、負債が30億円以上ある倒産企業の情報を公開しています。そこでは負債総額や破産管財人の情報だけでなく、倒産に至るまでの経緯も紹介されています。掲載されていた企業は以下の通りです。
まとめ
勤めるからには、長く働ける会社であるにこしたことはありません。しかし規模が大きな会社であっても、潰れる可能性が高いところがあることも、また事実です。入社を決める前に社長や社員、会社の雰囲気を自分の目で確かめたうえで、きちんとジャッジすることが大切です。