大学院を卒業した院卒は、大卒の初任給よりも高いと言われています。しかし、院卒の初任給や生涯年収が、大学院で必要な学費と比べて割にはあっているのかを知りたい方も多いと考えられます。この記事では、まず院卒の平均年収や初任給について。次に、職種別の院卒の平均年収や平均年収ランキングをお伝えします。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
院卒の平均年収は650万円
院卒の平均年収は、大卒や専門学校卒の平均年収よりも高額だと想定されますが、具体的にいくらのか気になるという方は大勢いらっしゃると考えられます。
本見出しでは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査を参照して、3つのポイントから院卒の平均年収に関して解説を致します。
男性の場合
1つ目のポイントは、院卒男性の場合であり各年代別の平均年収は以下となります。
院卒男性の場合、その中でも修士と博士に分けることができますが、20代で初めて就職した際の平均年収は、既に大卒の30代と同等かそれ以上であると想定されます。
また、院卒男性は国家公務員や研究職といった、年収条件が比較的良いとこへ就職することが多いとも考えられるので、各年代の平均年収も軒並み高いと考えられます。
女性の場合
2つ目のポイントは、院卒女性の場合であり各年代別の平均年収は以下となります。
院卒女性の場合も、修士か博士によって初任給が異なる設定となるので、平均年収には100万前後のレンジがあり、各年代ごとに平均年収は上昇すると考えられます。
しかし、院卒のキャリア系女性でも、出産や子育てで一時的に仕事から離れざるをえなかったり、ワークライフバランスを考慮した選択をすることが男女差の違いに挙げられます。
その他の経歴との年収の違い
3つ目のポイントは、その他の経歴との年収の違いであり、比較対象は高卒や短大卒として、院卒は男性と女性を合わせた平均年収をご紹介致します。
これからの進路をどうするか悩んでいる方は、以下の経歴別平均年収をご参照頂き、ご自身が理想とする平均年収が得られる進路を選んでみてはいかがでしょうか。
高卒の場合
まず高卒の場合、平均年収はピーク時の50代であっても250万円~350万円になります。
このように、高卒の各年代別の平均年収は20代から50代にかけても、100万円~200万円ほどの差額しか発生しておらず、昇給があまり見込めないことが実態となります。
高卒の経歴だと、初任給が大卒や院卒よりも3万円~7万円も低く設定されていることが多く、スタート時点の金額と昇給額の低さがこの平均年収に繋がっていると想定されます。
短大卒の場合
次に短大卒の場合、平均年収はピーク時の50代で300万円~400万円となります。
以上が、短大卒の各年代別の平均年収となりますが、高卒と同様に4つの年代において生じる平均年収差は100万円~200万円に留まっていることがわかりました。
短大卒では、公務員や民間企業へ就職をしても、仕事が限定的で成果が評価されて昇給には繋がりにくい、一般職に就く人が比較的多いことが理由として想定されます。
院卒の場合
最後に院卒の場合、平均年収は各年代のピーク時にあたる50代で800万円~1,000万円になります。
このように、院卒の男女を合わせた場合の平均年収は、院卒男性よりは若干低くなるもののその他の高卒や院卒の平均年収よりも遥かに高いという結果でした。
院卒は、専門的な能力や高学歴が評価されており、業務成果が昇給に繋がる仕事や管理職に就きやすいので、年代が上がるにつれて平均年収も上昇していると考えられます。
院卒の初任給とは
前述の見出しでは、院卒の平均年収やその他の経歴の平均年収をご説明致しましたが、院卒の初任給がいくらなのか知りたい方もいらっしゃると考えられます。
以上から、院卒の平均年収は修士であれば23万円、博士であれば25万円ほどであり、どちらもその他の学歴と比較すると、極めて高額であることがわかります。
職種別の院卒の平均年収の違い
前述の見出しでは、院卒の初任給をその他の学歴と比較してご紹介致しましたが、院卒の中でもどのような職種の平均年収が高いのか気になったかもしれません。
そこでこちらの見出しでは、公務員と民間企業という2つのポイントから、職種別の院卒の平均年収の違いを解説致しますので、ぜひご参照ください。
公務員の場合
1つ目のポイントは、院卒で公務員になった場合であり、各年代別の平均年収は以下となります。
このように、院卒で公務員に就職した場合の平均年収は、各年代で順調に年収額を高めていくことが可能であり、最大で1,000万円にも達すると想定されます。
院卒で公務員を目指す方は、経済産業省や厚生労働省といった国家公務員を目指す割合が高く、平均年収も全体と変わらない金額になっていると考えられます。
民間企業の場合
2つ目のポイントは、院卒で民間企業に入社した場合であり、以下では大企業と中小企業に分類して各年代別の平均年収はお伝え致します。
- 大企業:資本金の金額が3億円以上、従業員数は300名以上
- 中小企業: 資本金の金額が3億円未満、従業員数が300名未満
尚、大企業と中小企業の大まかな定義は以上となりますので、就職で候補企業を選ぶ際に活用したい方は、ホームページ上の企業概要などを参照すると良いでしょう。
大企業
まず、院卒で大企業に就職した場合の、各年代別の平均年収は以下となります。
このように、大企業に勤める院卒者の平均年収は、公務員になった院卒者よりもわずかに高く、その理由としてはベースとなる初任給が高額であることが考えられます。
公務員は、年功序列で各年齢別の給料が大きく上がることはありませんが、民間企業の大企業であれば、実力や成果に応じて給料が大きく見直されることもあるからです。
中小企業
次に、院卒で中小企業に就職した場合の、各年代別の平均年収は以下となります。
以上が、中小企業に勤める院卒者の平均年収であり、大企業と比較すると各年代ごとに50万円~100万円ほど低い金額であると想定されます。
中小企業の場合、会社の売上高が大企業よりも低く、財務的にも1人1人の社員へ高額な給料を支払うことが難しいケースが多いことがその理由として挙げられます。
平均年収が高い企業・大学ランキング
上述の見出しでは、公務員と民間企業で職種別に院卒の平均年収をご説明致しましたが、平均年収の高い企業や大学に憧れる方は大勢いらっしゃると考えられます。
そこでこちらの見出しでは、平均年収が高い企業・大学ランキングを発表致しますので、合理的に高い平均年収を得たいとお考えの方は、ぜひ以下をご参照ください。
平均年収が高い企業ランキング
以下では、東洋経済ONLINEが発表している平均年収「全国トップ500社」最新ランキングを参照して、平均年収が高い企業ランキングをご紹介致します。
このように、平均年収が高い企業には企業買収や総合商社の他にも、製薬・電子機器メーカーなどがランクインしているという結果でした。
いずれの企業も、院卒の学歴を持つ学生から就職人気が極めて高く、就職偏差値が特に高い企業も含まれていることが特徴として挙げられます。
平均年収が高い大学ランキング
以下では、DIAMOND onlineが発表している、卒業生の年収が高い大学ランキングを参照して、平均年収が高い大学ランキングをお伝え致します。
以上が、30歳における平均年収の金額が高いトップ5の大学となりますが、特筆すべきは私立大学で唯一、慶應義塾大学がランクインしていることとなります。
- 男女別の年収分布
- 年代別・世代別の年収分布
- 企業規模別の年収分布
また、上述の記事ではこのようなポイントを中心として、日本人の年収分布を様々な視点から徹底解説しておりますので、興味のある方は合わせてご一読ください。
院卒の生涯年収とは
ここまで、院卒の平均年収や初任給に関する様々な情報をお伝え致しましたが、本見出しではこの記事の締めくくりとして院卒の生涯年収をご紹介致します。
以上が、大学院を卒業してから定年退職までにおけるおよそ40年間で、院卒者が稼ぐことのできる生涯年収の概算額となります。
大卒の場合、生涯年収は2億5,000万円~2億9,000万円ほどであり、院卒者の方が4,000万円~5,000万円ほど高い結果となります。
まとめ
本記事では、院卒の平均年収がおよそ650万円ほどであり、高卒や短大卒と比較しても院卒の平均年収の方が高額であるとわかりました。
また、公務員と民間企業の院卒平均年収を比較した場合、大企業の民間企業が最も高額な平均年収を得ているという結果でした。
その他には、平均年収が高いランキングや生涯年収もお伝え致しましたので、魅力を感じて頂けた方は大学院を目指してみてはいかがでしょうか。