社会人になると、ビジネスなどで「寸志」という言葉を耳にする機会が増えるでしょう。ですが、「寸志」は一体なのでしょうか。また「御礼」とは違うのでしょうか。今回は「寸志」という言葉の意味や寸志の渡し方について紹介します。社会人になる前に、ビジネスマナーの一環として「寸志」について正確に把握しておきましょう。
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この記事の監修者
キャリアカウンセラー|秋田 拓也
厚生労働省のキャリア形成事業にキャリアコンサルタントとして参画。
大手警備会社にて人事採用担当として7年間従事の後、現職にて延べ200名以上の企業内労働者へキャリアコンサルティングを実施。
■所持資格
国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
寸志とは
社会人になると、ビジネスシーンやプライベートなのでよく「寸志」という言葉を使われます。寸志とは一体どういった意味なのでしょうか。
本見出しでは、寸志の意味を説明していきます。
寸志の読み方は「すんし」
寸志の読み方がわからないという方も大勢います。寸志は「すんし」と読みます。
贈り物をする時などに、ちょっとしたお礼の意味を込めて使われます。
寸志の意味:「ほんの少しの気持ち」
「寸志」とは「心付け」ともいわれています。「寸」には「ほんの少し」という意味が込められており、「志」は「相手を慕う心」といった意味合いが込められています。
先生から生徒、上司から部下など、目上の者が目下に対して、少しばかりの金銭や品物を御礼として渡す際に使われます。
金額的には2,000円〜10,000円程度が目安で、白い封筒に入れて渡すことが一般的です。
寸志が使われるシーンや渡し方
「寸志」という言葉が使われるようなシーンは、どういったシーンがあるのでしょうか。
本見出しは寸志を使う主なシーンを、それぞれ解説していきます。
① 会社での宴会や歓送迎会に寸志という言葉を使う
ビジネスなどでは、歓迎会や宴会なので寸志を渡すシーンも多くあります。前述したように、基本的には上司が部下に対して、お金を渡した際に寸志という言葉が使われます。
目上の方が、幹事に対して会費の足しにといった具合に、お金を封筒に入れて渡す場面が多いです。
また、会に招かれた主賓が参加費を払わない変わりに、寸志を包むのが恒例となっている会社もあります。
② 結婚式などのお祝いの席でも寸志という言葉を使う
プライベートでは結婚式や葬式などで、式の手伝いをして頂いた方にお礼の意味を込めて寸志を渡すことがあります。
結婚式では、当日手伝って頂いたスタッフの方々や余興をしてくれた皆様方に、葬式では喪主から、当日の世話係の皆様へ寸志を渡すことがあります。
③ ボーナスの代わりに寸志を渡す場合もある
会社によっては、ボーナスの代わりに寸志を渡す会社もあります。入社したばかりの新入社員は、ボーナスの支給が少額のため、ボーナスでなく寸志として渡す場合もあります。
ボーナスという言葉を使うのか、寸志という言葉を使うのかは会社によって異なります。
「寸志」を封筒に書くには
寸志を渡す際に、書き方としてはどういった書き方があるのでしょうか。現金で寸志を渡す際は、白い封筒を用意して使用するのが一般的です。また、寸志やお礼用といった名目が書かれている封筒が売っている場合もあります。
寸志を書く際は、色の濃いサインペンや筆ペンを用意しましょう。寸志や御礼用の名目が書かれていない封筒を使用する場合は、水引の中央または白い封筒の中央上部に寸志と書きます。
会社名を入れる場合は名前の右側に名前よりやや小さめに書きます。会社名は正式名称を記載するようにしましょう。
封筒の裏面には、住所と名前を記載します。基本的に寸志は、お返しをいただかないので金額を記載する必要はありません。中袋がある場合は、袋の表面の中心から少し外れたところに住所と名前を記載します。
寸志をもらった際の対応
寸志をもらった際の使い道や御礼は、どうすればよいのか分からない方も多いです。本見出しでは、寸志をもらった際の御礼や使い道について説明します。
寸志をもらったらお礼を言う
寸志をもらったら、「ご厚意ありがとうございます」と丁寧に受け取りましょう。歓迎会や宴会なら、「会費に充てさせていただきます」と添えてもよいでしょう。
飲み会などで寸志をもらったら、その場限りではなく後から紹介することが必要です。もらいっぱなしにならないように気をつけてください。
寸志の使い道は慎重に
寸志の使い道として以下の例が挙げられます。
- 歓迎会や宴会にて寸志を貰った場合は会費として使う
- 寸志を貰った際に御礼をするなら、御礼に充てる
- 結婚式や葬式などで寸志を貰った場合は自由に使ってよい
- ボーナスの代わりに寸志を貰った場合も自由に使ってよい
歓迎会や宴会なので寸志をもらった場合は、歓迎会や宴会の費用として使いましょう。間違っても自分の自由に使うことは許されません。幹事同士で話し合い、どう使ったら有効かを踏まえた上で寸志の使い道を決めましょう。
また、寸志をもらいお礼をしなければならない場合は、そのお礼の代金として寸志の一部を使いましょう。
結婚式や葬式、ボーナスなどで寸志をもらった場合は、貯金など自由に使って良いです。結婚式の余興なので費用が発生した場合は、その費用に充てるといった使い方もできます。
寸志を披露する場合は「ご厚意」と言う
歓迎会や宴会などで寸志をもらった時は、幹事はそれを参加者に披露しなければなりません。しかしここでは、「寸志」という言葉は使わず「ご厚志」「お志(こころざし)」という言葉を使いましょう。
「寸志」は「少しばかりの金額」という意味なので、参加者に披露する際に、「寸志」という言葉を使うと大変失礼です。「ご厚志をいただく」と言うと「親切な気持ちをいただいた」という意味になるので、適切な表現だと言えます。
また、寸志の金額は伏せておきます。寸志の品物である場合、詳しく内容を述べてもよいでしょう。乾杯前のタイミングで寸志を披露するのが一般的です。
寸志を目上の人に渡す時は「御礼」と呼ぶ
「寸志」という言葉は、目上の人に対しては「寸志」という言葉を使ってはいけません。
目上の人に対して金品や品物を贈る時は寸志ではなく「御礼」いった言葉を使いようにしてください。目上の人に対して「寸志」という言葉を使うと失礼にあたるので気をつけましょう。
寸志の注意点まとめ
前述したように、寸志にはさまざまな注意点があります。一度ここで、その注意点を振り返っておきましょう。
- 目上の人には「寸志」と言わず、「御礼」と言う
- イベント事で寸志をもらったら「ご厚意」「お志」として寸志を披露する
また、以下のことにも留意しておいてください。
- お祝い事の寸志では4,000円、9,000円を避ける
- ボーナス代わりの寸志は課税対象
日本では古くから、「死」と「苦」を連想させる「4」「9」という数字を避ける風習があります。そのため、特にお祝い事の寸志では4,000円、9,000円は包まないようにしてください。
また、寸志はボーナスよりも少額ではありますが、課税されてしまいます。そのことも注意しておきましょう。
まとめ
本記事では、「寸志」という言葉の意味と使い方を紹介しました。寸志には少しばかりのお礼といった意味合いが込められています。しかし、歓迎会や宴会なので寸志をもらった場合に、参加者に発表する際には「寸志」でなく「ご厚意」といった言葉を使いましょう。
また目上の人へ「寸志」という言葉を使うことは失礼にあたりますので、「御礼」といった言葉を使うようにしましょう。
本記事が少しでもみなさまの役に立てれば幸いです。